4回
2024/04 訪問
やはりここは和食の革命的存在
いきなりミシュラン二つ星獲得の和食店。革命的と言うのは所謂和食の基本となる鰹節や昆布の出汁をほとんどとらないその料理手法から。素材の旨みを存分に味わう。そのため、ときには出汁がそれを邪魔することが多々あるという。そういうロジックで料理されている。毎回思うのだけど、コースの最後の方に少し出汁を使う料理を出される。これが非常にいいタイミングで出汁の旨さを痛感できるのである。とても上手い手法だと思う。
何度かお伺いしていると、いずれ飽きがくるかな?と思うのだが、毎回それはいい意味で裏切られる。ついつい次の予約を取ってしまう。そう言うお店です。
2024/07/04 更新
2023/11 訪問
隙のない完成度が超高い和食!
4回目の訪問。やはりこちらは特別な料理屋さんです。衝撃的に美味しいお店と言うのは何回か通うとその都度印象が弱くなっていくことも度々ありますが、こちらは全くそういう心配が無用。毎回毎回唸らせられます。
一品目でまず心を鷲掴みにされます。それがこの数種のシメジと原木椎茸を水だけで煮出したスープ。水だけとは思えない深くて繊細なスープは胃に沁み渡るようでスタートとしては完璧です。次は鳥取からの香箱蟹の饅頭。小さいながら美しい姿と旨みの詰まった饅頭は傍らに添えられたリンゴと生姜の付け合わせと相性が抜群です。3品目はお造り。こちらのシグネーチャー的な調味料と共に食す蛸とヒラメは素材は勿論のこと、決め手になる調味料がいかに大事かが再認識させられる。お椀は舞茸とクエだったか。こちらも品のいいお味でよきよき。次のシマアジは細かく包丁を入れた鯵の皮目に藁で火を入れ皮はパリパリで香り高いのに身はほぼ生に近い状態で、技術の高さを感じられるだけでなくとても美味しくて楽しい一品でした。お次は丹波の栗と枝豆を蒸した一品。栗は勿論のこと、枝豆が香り高く素晴らしかった。そして毎回楽しみな薄焼き卵で自分で巻いて完成させる巻き物は今回はメヒカリ。パリパリになるまで火を入れた骨とふっくらと揚げた身を1つに巻いて頬張る。至福の瞬間。
秋果和え。豊年揚げと続き、今回大好きになった茄子を伸ばしてソースにした素麺。これがかなり濃厚で甘味、旨みが口中に広がる絶品の素麺でした。マナガツオの焼き物、肉料理と続き〆へ。ご飯はお供ともにどんどん入る美味しいもの。最後の〆は卵とじ丼。これ、絶妙に火入れされたカマスが上に乗ってますがこれまた絶品!卵とじ丼に大きなアクセントを加えています。そしてひっそりと入れられている銀杏もいい味出してました。デザートにはグリーンレモンのソルベと奉書巻き。旨いのなんの!今しばらく通います!
2024/02/01 更新
明寂の夏はやはりいい。今回は鮎と、国産ではないものの、松茸が出てきた。相変わらず、昆布、鰹節などは一切使わない、素材の旨みのみを使う調味の料理から始まる。とても優しい始まりで、こちらの味覚の感受性が研ぎ澄まされていく。ある種の抑揚をつけながら、定番的なお料理も少しアレンジが加わって新鮮さを保たれている。〆に向かって少しずつ昆布や鰹節の出汁を使われるのだが、ここで普段以上に出汁の旨みを強く感じられるようにわれわれの舌をまんまとコントロールされている。こういうお料理を食べるとやはりコースで食べるべきだなと思う。京都あたりの割烹で好きなものだけ頼むのも好きだが、やはりプロのコース仕立てには敵わない。今回も大満足でした。こちらデザートまでしっかり美味しいのも嬉しい。
次の秋の味覚の季節が待ち遠しく、と今から楽しみである。