maru5585さんが投稿した中華そば 葉山(東京/曙橋)の口コミ詳細

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ラーメンか、ラーメン以外か。

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maru5585 (男性・神奈川県) 認証済

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中華そば 葉山牛込柳町、曙橋、若松河田/ラーメン

1

  • 昼の点数:4.2

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
      • 料理・味 4.2
      • |サービス 3.0
      • |雰囲気 3.0
      • |CP 3.0
      • |酒・ドリンク -
1回目

2023/09 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味4.2
    • | サービス3.0
    • | 雰囲気3.0
    • | CP3.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

『ワンオペ仙人』が届ける『酒田ラーメン』は、想像の上を行く問答無用の美味さ。

こちらは山形出身の齊藤店主が独学で地元のご当地ラーメンである「酒田ラーメン」を再現してくれているお店で、かつては百名店にも選出された経歴を持っています。
山形と言えば「琴平荘」さんがあまりにも有名で、「酒田ラーメン」は全国的にはマイナーですが、「ケンちゃんラーメン」さんなどが有名で、三鷹の「ワンタンメンの満月」さんも発祥は「酒田」だったんですね。
山形と言えば、血液型を聞かれると「山形」と答える昔の上司を思い出しますが、恥ずかしながら行ったことがありません。

こちらの店主さんは注文を受けてから青竹で麺打ちをするスタイルで、提供に時間がかかるということは分かっていたのと営業時間が月火土日の昼のみということで訪問難易度が高く、なかなかチャンスがありませんでした。

今回は、満を持して火曜の12:38に現着すると並びは3名でした。
普通なら10分と待たずに入店できますが、こちらはここからが問題です。
お店から一人出てきたら一人入るという感じなのですが、入店できたのは12:59で約20分待ちでした。
激狭の店内で券売機のメニュー「チャーシュー1枚 中華そば 並 味付け卵1個 海苔1枚 180g」1430円というのをポチって狭小のカウンター席で待ちます。
13:04分に食券を回収されて、13:09に青竹打ちが開始されて2ロット目の提供(基本2杯ずつの提供)でしたので着丼は13:25でした。
並び3名でも着丼までは約1時間でしたので参考になればと思います。

これだけ待たされてもこちらを訪れるお客はそれを承知で来ているため、変な緊張感などは一切なく、また店主さんはホスピタリティも徹底されているので、回転を上げるべく調理先行で店内をないがしろにする訳でもなく、独立厨房とホール(と言える広さではありませんが)を慌てることなく行き来しながらマイペースで作業されています。厨房向かい合わせのカウンターではないので相当大変だと思いますが、店主さんは笑顔と挨拶を絶やしません。

着丼した「酒田ラーメン」は券売機のルールを逸脱したもので、合致しているのは「海苔1枚」と「麺量」ぐらいでしょうか。
チャーシューはどっさり入っていますし、何と味玉はダブルで入っています。何とも自由な店主さんで、お客に対して「期待以上」を提供するというスタンスのなのでしょうか、常連さんへのサービスなら分かりますが、今まで経験したことのない衝撃を受けました。

早速スープをいただくと、無化調ではありますが、節、煮干しの風味を生かしながら、ずっしりとした動物系のボディも感じられる実に美味いスープです。醤油は角の立っていないマイルドな風味付けのようなイメージで、前面に出てくるのは節と煮干しの風味と昆布の旨味、鶏豚混合と思われる動物系の出汁との一体感で単なる「バランス系」という言葉では言い表せない奥深さを感じるスープです。微かにトロミすら感じられる出汁濃度の高いスープで、これが本来の「酒田ラーメン」のスープなのかどうかは分かりませんが、凄いスープであることは間違いありません。
こちらでは常連さんになると「醤油抜き」で頼まれる方も多いようで、カエシを使わなくても成立するスープであることが想像できる重層的なものです。

直前に青竹打ちされ手揉みされた平打ちの縮れ麺は、美味いとしか表現のしようがありません。
啜った時の唇に伝わる振動とスープとの絡み、適度なコシが咀嚼を要求し麺自体の味わいも堪能させる秀逸な麺で、この瞬間が一番美味いのであろうという一期一会を狙いすました麺であると言えます。

チャーシューは肩ロース系の部位の煮豚ですが、乱切りにされたものが3.5枚程入っていて、歯応えを残した赤身の部分ととろけるようなサシの多めな部分、味染みの濃い部分や薄い部分が混在していて、形容しがたい美味さと楽しさを味わえます。

2個入っている味玉はこれがデフォなのかどうかも不明ですが、しっかりと温められていて。瞬間柚子の風味を感じた気がしましたが、出汁の染み込みと言い茹で加減と言い文句の付けようのない逸品でした。何個でもいただけそうな味玉です。

ネギは短冊切りものがメインで輪切りが少々入っていましたが、辛みの無いネギで素晴らしいアクセントになっています。
この辺は店主さんオリジナルなのでしょうが、スープや麺との絡みを考えてのものだと思われ、スープ完飲まで良い仕事をしてくれました。

今回だけなのか、これがデフォになったのか分かりませんが、「メンマ」が不在だったのが惜しまれます。
トッピングにもなかったので真相は不明ですが、ここにメンマが加われば最強だったと思います。

この「酒田ラーメン」は、酒田の本質がどうであれ、真剣勝負の究極の1杯であったことに間違いありません。
店主さんのラーメンに対する想いは、利潤を追求するものとは正反対に位置し、ある意味ラーメン店主のあるべき姿を「超越」しているとさえ感じました。
日陰」の市川店主が「ワンオペ超人」であるならば、齊藤店主は「ワンオペ仙人」の称号を与えたいと思います。大変心に沁みる1杯でした。

ごちそうさまでした。


  • 火曜12:38現着、並びは3名。

  • 外観

  • 手書きっぽい表札。

  • 「営業中」

  • 営業時間

  • 券売機

  • 狭い店内はカウンター7席のみ。

  • 厨房は独立してて見えません。

  • 食券

  • 卓上

  • 卓上

  • 「チャーシュー1枚 中華そば 並 味付け卵1個 海苔1枚 180g」1430円

  • ちょっと濁った味わい深いスープ。

  • この麺最高です。

  • 肩ロースっぽい煮豚

  • どっさりチャーシュー

  • 「味付けたまご」2個と上質な海苔1枚

  • 味玉も美味

  • 余裕の完飲

2023/09/14 更新

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