1回
2014/04 訪問
120年続く料亭の職人技が光る料亭居酒屋「上越やすだ」｜きものサロン主宰(フードアナリスト・食育インストラクター)佐保田香織の美食の現場&綺麗道
2014/05/11 更新
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米どころのお酒は美味しい
思えば私が十数年前、江戸懐石を家元のもとで学んだのも
新潟のお酒「麒麟山」がきっかけで日本酒が好きになり
その日本酒に本当に合う日本料理が作りたくて江戸懐石を本格的に学びました。
その後フードアナリストにもなり、分かったこと・・同じ産地のものは合いやすい。
美味しい新潟のお酒には新潟料理が合う
新潟料理が本当に美味しいお店、しかも気軽に楽しめるお店って
ありそうでなかったんですが、
４月恵比寿に誕生しました
新潟県上越市で120年の歴史をもつ老舗料亭「やすね」が、
恵比寿にオープンさせたのが料亭居酒屋「上越やすだ」
居酒屋といいつつ・・料亭のお料理が手軽に楽しめる何ともありがたい一店
恵比寿駅から徒歩5分にあります
洗練の外観
手入れの行き届いた店内は天高で落ち着いています
確かな職人技が光る板前さんが目の前で素材の美味しさを引き出すライブ感が素晴らしい
純米吟醸 謙信を頂きます
96蔵を擁する新潟のお酒は、奥深く美味
爽やかな味わいは乾杯にピッタリ
お猪口で乾杯も趣があってテンションです。
・田舎のっぺい
上越地方の「のっぺい」は片栗粉でしっかりととろみをつけた煮物で
雪深い地方のため、しっかりととろみをつけることで冷めにくくする工夫が施されたのだとか
里芋「帛乙女」新潟の冬になくてはならない野菜は皇室にも献上されていたもの
甘味がありふくよかな味わいでした
旨味が凝縮した雪下野菜の美味しさをとろみの中にぎゅっと閉じ込めた一品
・幻魚のあぶり
正式名を「ノロゲンゲ」といい、水深200mから1500mほどの所に棲息する深海魚で
最大で40センチもあるそう
プルプルした食感がたまらない一品
・なごみ豚の塩糀焼き
発酵調味料「杉田味噌屋の塩糀」と上越産の「なごみ豚」を使い
3日間かけて仕立てた逸品
肩ロースを塊で塩糀に漬け込んで3日間寝かせるんだそう・・
3日目に２時間オーブンで「焼いて」「寝かして」を繰り返し
最後は肉汁が収まるまで1時間程度休ませじっくり火を通していくという手間のかかった
一品で、オーダーごとに切り分けて炭火で加熱することで素材にストレスを与えずに完成させる
・・まさに料亭の一品がここに
芳醇な甘さと上品な旨味・・絶品で日本酒がすすむこと
山間（やんま）
淡麗辛口至上主義から決別した新潟酒の大本命と言われるお酒
フレッシュなガス感が残っているので重厚な味わいながら
軽快で軽やかです
杯がすすんで仕方ない・・どんな料理にもマッチする日本酒です
ワイングラスで頂きます
乾杯～
・どろ海老の塩焼き
幻と言われる海の幸・・「どろ海老」
水深150ｍ～200mの海底に棲息するエビで鮮度の劣化が早いため遠隔地への出荷が難しい
そうですが新潟に本社がある強みを活かし仕入れが可能なんだそう
旨味が強く弾力ある食感・・新潟でしか味わえ無かったレアな海の幸が味わえる
・・贅沢ですね
身が詰まっていて甘みもあり、本当に美味しかった
・メギスの干物
お酒のお供に絶品な一品
身が引き締まっていてコラーゲンたっぷり・・お肌にもよさそう
たかちよは華やかな香り・芳醇な旨み
爽やかなテイストを感じさせてくれる日本酒
女子会にピッタリなテイストでした
お出汁がしっかりした汁鍋は食中に嬉しい一品
山菜たっぷりで優しいお味
ホッとします
する天
一夜干しした烏賊を天ぷらに仕立てた新潟のソウルフード
日本酒は勿論、麦酒にも合います
オリジナル日本酒「上越やすだ」（グラス600円／一合1200円）
爽やかで飲みやすい日本酒です
こちらもグラスで頂きます
・アボカドとクリームチーズの酒盗和え
アボカドにかんずりと酒盗をあわせ更にクリームチーズをあわせた
女子には嬉し過ぎる逸品
〆はお約束へぎふのりそば
蕎麦のつなぎに「ふのり」を使用しているので
食感が生まれ喉越しが滑らかな・・しかもヘルシーです
「ふのり」の質が・・他店のへぎそばとは一線を画しています
喉越しが滑らかで食べ応えがあるのに後味がスッキリ・・
何枚でも食べられそう
桜のブランマンジェ
季節の味わいを堪能できました
「上越やすだ」でしか出逢えない、新潟の旬の美味がここに
新潟出身のホッとするおもてなしの数々もクセになる一店です
何より本格的な料亭の料理が手軽に食べられるのがありがたい
女子会やデート、
落ち着いた和空間の個室は２～６名で利用可能で
大切な方との会食や接待、記念日にもおススメです