2回
2015/11 訪問
フランス郷土料理と、新潟県産ジビエのお店
※2回目です♪
新潟駅南口から徒歩数分、PLAKA1の裏の辺りにあります。フランス郷土料理と新潟県産ジビエのお店です。店内はテーブル席とカウンター席。今回はテーブル席でしたが、カウンターのほうが雰囲気良さそうです。駐車場なし。
以下レビューになります。
・新潟県産 野ウサギのロワイヤル
運良く新潟県産の野ウサギが手に入ったそうで数量限定でメニューにありました。しかし・・・一皿5000円・・・う~ん高い・・・。っていうか野ウサギのロワイヤルとは?調べたところ、ジビエ料理の中でも屈指の手間と、材料コストと、技術が必要で、本場フランスの星付きのレストランでも、中々お目にかかれないお料理らしいです。都内のお店もベンチマークしてみましたが・・・5000円がいかに良心的か理解できました。レシピ的には、野うさぎにアレコレ下ごしらえをして、ウサギ一羽に対して数十本のワインで煮込んだり、フォアグラを包んだりするそうです・・・。
シェフありがとうございました!
肝心のお料理ですが、外観は円盤型でチョコレートのような見た目のソースがタップリかかっています。3層になっていて、中心から『フォアグラ→ウサギ内臓?挽肉?→かなり粗いウサギ肉』となっています。付け合せに別皿でニンニク風味のマッシュポテトがタップリ付いてきました。味的には、臭み・パサ付きが一切無く、なんと言ってもソースが美味しいです。溶かしたチョコレートのようにトロトロで、濃縮されたワインとウサギ肉のコクがスゴイです。赤ワインが湯水のように無くなっていきます(笑)付け合せのマッシュポテトにつけて食べても美味しかったです♪中心にフォアグラが入ってはいますが、意外とフォアグラの味はそんなにしないです。話しによると、フォアグラはパサつき易いウサギ肉に油分を足すために巻いているそうです。
圧巻の一皿でした♪
・新潟県産 カルガモのテリーヌ ド カンパーニュ
カルガモ初挑戦です♪独特の香りがありましたが、クセは無かったです。今度はローストで頂きたいです。
・アンドゥイエット
ソーセージですが、中にザク切りのモツが詰まっています。モツ好きには堪らない品です♪
・ガトーナンテ
前回頂いた『ヌガーグラッセのサフランソース』が美味しかったので、楽しみにしておりましたが、今回はメニューに無く・・・。仕方なく(すいません)ガトーナンテを注文しました。しかし、これも美味しい!メニューの説明書きでは『かなり甘いラム酒が効いた大人のケーキ』としか書いておらず・・・確かに実物もそんな感じですが、ラム酒の香り、アイシングされたスポンジの食感、付け合せのアイス・・・全部丁度良かったです♪飾り気の無いシンプルなケーキがこんなに美味しくなるんですね~
・サフランジェラート
サフランとアイス・・・初めての組み合わせでした。美味しかったです♪
・全体を通して(2回目)
フレンチと言えば、ホテルとか、式場とか、ビストロでしかを食べたことが無かったもので・・・こちらのお店で頂けるフレンチはジャンルとしては古典フレンチになるそうです。見た目は素朴でモダンフレンチのような華やかさはありませんが、手間ひまかけたお料理であることはヒシヒシと伝わってきました。古典フレンチって美味しいですね♪古典を知らない自分にはとても新鮮なお料理に思えました。
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・新潟県産小鴨 サルミソース
真鴨はよく食べますが・・・小鴨初挑戦です。米どころ新潟のコシヒカリの落ち穂を食べて、丸まる太った野生の鴨は他県の鴨とは一味違った美味しさらしいです♪鴨肉ある程度処理されていますが、1羽が丸のまま出てきます。身は小さめで、男性なら1羽で丁度いいボリューム。マガモと比べると脂身が少なく、身が引き締まっているような印象を受けます。味的にもマガモとも違った感じで、血の臭いは控え目でした。肉を単独で食べると多少クセを感じましたが、サルミソースと一緒にたべるとクセが全く気にならず、むしろクセを味の一部として、大変美味しくいただけました♪
・小鴨のササミ、ハツ
付け合せで小鴨のハツとササミが付いてきます。ササミは親指の爪ほどの多きさで、かなり小さいですが、ニワトリのササミと比べると旨味が濃くて大変美味しく頂けました。もっと食べたいです(笑)
・アミューズ
デザート的な外見ですが甘くないです。黒いのはオリーブペースト。生地が3種類それぞれ違った食感で、見た目も◎。美味しかったです。
・ブータンノワール
豚の血のソーセージです・・・存在を聞いた事はありましたが、中々食べる勇気が出なかったソーセージ・・・今回初挑戦しました。付け合せにマッシュポテトとシナモンが効いたリンゴピューレとブリオッシュ?的なパンが付いてきます。かなり印象的なビジュアルで、一口目は勇気が要りました(笑)しかし、食べてみるとクセはほとんど無いです。むしろ丁寧に下処理されたレバーよりも断然食べ易いです。レシピを調べてみると、摩り下ろした香味野菜と豚の背脂と豚の血を腸詰めにしたもので肉は直接入っていません。従って、食感も摩り下ろした野菜の食感でした。肉を食べているというか、野菜ペーストを食べているイメージです。これを付け合せと一緒にパンに塗って食べると美味でした♪ただ、冷めてくると徐々に血のクセが表に出てきます。早めに食べたほうが良いです。
・スズキのブレゼ ヴァンデ風
スズキのクリーム煮に白いんげんを添えて。今回頂いた物の中では一番塩が効いていました。お酒が進みます♪
・ヌガーグラッセのサフランソース
ドライフルーツなどが練りこまれたアイスに濃厚なサフランのソースをかけて頂きます♪ドライフルーツにアイスにサフラン・・・複雑な味ですが、これは味も香りもストライクです♪これを食べるたためにまた行ってもいいくらいです♪
・マルセイユ風スープ・ド・ポワソン(付け合せのチーズ、ルイユ、バゲット)
濃厚でなめらかな魚介のスープ。食べ方が少し変わっておりまして、まず最初にバゲットの上にルイユ(アイオリソース)をたっぷり盛って、チーズを乗せた物をスープに浮かべます。その後、スープだけを飲んで、パンがスープを吸ってふやけてきたタイミングでパンを食べます。魚介とアイオリソースの組み合わせが、まるで特濃のパエリアを食べているようで、美味しいです♪本当に美味しいです♪
・イルフロッタント
フワフワのメレンゲ&ゼラチンを牛乳に浮かべた品。フランスのカフェでは定番メニューらしいです。淡雪をもっとフワフワにした感じのデザートです。
・セロリ・ラブ
セルリアックのサラダ。味はセロリと大根の間、食感は牛蒡と大根の間で食べ応えあります。根セロリがもっと安く手に入れば自宅で真似したいです。
・コロンバ
フランスのビールです。初めて頂きましたがヒューガルデン的なコクのあるビール。個人的に好みです♪新潟のどこかで売ってないかなぁ・・・
・全体を通して
フランス郷土料理と、予約制ですがジビエが充実しています。新潟県産の小鴨、カルガモ、真鴨、雉、山鳩をシェフが自ら狩りに行っているらしいです(笑)今年は気温が下がらなかったせいで、マガモやカルガモがあまり捕れず、小鴨が多かったそうです。ビストロでもなく、ホテルフレンチでもなく、オシャレなモダンフレンチでもなく・・・少なくとも新潟ではオンリーワンなフレンチのお店だと思います。今回頂いた物ハズレなしで、全て美味しかったです。これは・・・全部試してみたくなります♪
また伺います!
お料理が美味しいのであまり気にはなりませんが、フードの追加オーダーは一時間以上かかります。初回の注文で一気に注文したほうがいいです。
新潟県産リエブル ア・ラ・ロワイヤル
アンドゥイエット
新潟県産カルガモのテリカン
ガトー・ナンテ
サフランジェラート
豆のスープ
マッシュポテト
店内
新潟県産小鴨 サルミソース
アミューズ
ブータンノワール
スズキのブレゼ ヴァンデ風
ヌガーグラッセのサフランソース
イルフロッタント
セロリ・ラブ
小鴨のササミ
マルセイユ風スープ・ド・ポワソン
スープ ド ポワソン(付け合せのチーズ、ルイユ、バゲット)
スープドポワソンの食べ方
コロンバ
外観
2016/03/01 更新
※2017年1月22日に閉店して、シェフのハネムーンを経て…7月4日に西堀通りの辺りで営業再開されたそうす♪今回は移転前のクチコミです。ただでさえフレンチのお店が少ない新潟にあって、シェフ自ら狩猟して、ジビエを提供してくれる貴重なお店です。
今回は以前から狙っていた雉肉を頂きに行って参りました。
『雉』はフランス語でFaisan(フザン)と言うそうですが、『肉を熟成させる』事はFaisandageと言うそうで、『熟成』の語源は『雉』に由来しているらしいです。
そういう訳で、フランスでは雉肉は熟成ありきの食材みたいです。
今回頂いたのは、熟成を効かせた雉肉のロースト♪
半羽で3000円位だったと思います。部位は、胸、手羽、ササミ、モモの4種類。
以前読んだジビエの本に、熟成させた雉肉は独特の熟成香があるという記載があったのですが、正直今まで雉肉を3回ほど食べて、それほどハッキリした熟成香らしき香りや味を感じた事が無く…
今回こちらで頂いた雉肉で、初めて、明確な熟成香を感じました(多分)♪
私なりに表現すると、甘いチーズのようないい香りで、厨房で調理が始まった瞬間から感じ取れるほどハッキリした、いい香りです。
それと、熟成させていない雉肉と比べると、同じ胸肉とは思えないほど柔らかく、旨みが濃厚です。
食感が肉だけど、味とか香りがチーズみたいで、脳が混乱しました(笑)
日本酒造りには蔵元さん秘伝のノウハウがあるように、フランスでもFaisandageにはシェフ秘伝ノウハウがあるそうです。きっと、素材の状態と、調理法と、熟成の過程が全て上手く噛み合わないと、こんなに香り高く、美味しくはならないんでしょうね~
自宅では絶っっっ対真似出来ない、これこそ外食の醍醐味だと感じました!
いや~美味しかったです♪
このお料理に出会えた事に感謝です