2回
2015/08 訪問
嗅いだだけで陶然とするアロマ
こんばんは、皆さま。
今回は、こちらのお店で珈琲をいただいたときのことを、簡単に書き残したいと思います。
夜。用事が終わり、酒を飲もうと考えるも、アテにしていた店は満席。はてさて、どうしたものか。
そんな風に考え事をしながら池袋の駅周辺エリアを歩いていると、ふと、目に飛び込んでくるシンプルな看板。
なんのお店だろう?と、近付いてみると、どうやら珈琲専門店の様子。
ははぁ、外の掲示に表れている通り、かなり珈琲に自信があるそうで。中を伺い見るに、雰囲気も落ち着いている。
気になったのも、何かの縁。今日は酒をやめよう。
珈琲で一日をシメるというのも、また洒落ているじゃないですか。
そんな気分でふらりと入店。
店内はシックで穏やか。
なんというか、最新鋭を常に行くお洒落さ、ではなく、地に足のついた、確かなお洒落さ、といった感じ。
こういったお洒落さは、いつでも陽気でいたい底抜けに明るい方以外なら、どなたにも受け入れられるものであります。
あまり大きすぎる声を出さないでほしい、というお店からのお願いも頷けます。
珈琲をじっくり味わい、時間を過ごす。
そんなお店であることがよく分かります。
メニューを手繰り、何にするか悩む。このお店一押しの、水出しコーヒーを頼むのも良さそうです。
夏に涼しげな音の鳴る、アイスコーヒー。風流だなぁ。
たが、やはり気になるのは、自家焙煎と頭につく豆の数々。アイスコーヒーはもっと暑い時にしよう。
自家焙煎コロンビア(770円)をオーダー。
ここ最近は急に冷え込みましたから、ホットコーヒーもちょうど良い。
それにしても、砂糖も種類を取り揃えているとは、驚きです。
黒糖の角砂糖。
金色のシックな入れ物の中身はザラメ。
そして、甘味料なんてものもある。
様々なお客さんの好みに合わせられるような、配慮を感じます。
ゆっくりと流れている音楽にうつらうつらしかけていると、珈琲ができあがって、私のテーブルへと運ばれてきました。
店員さんの接客は丁寧で、好感が持てます。
運ばれてきた珈琲の香りで、霞がかかっていた頭がスッキリと晴れました。
というのも、嗅いだだけで「おっ」と声が漏れてしまう魅惑的なアロマであったためなのです。
改めて、もう一回ゆっくりと匂いを楽しむ。
ああ、心地良い気分になる。
癒しには様々な方向性があると思いますが、この珈琲もまた一つの癒しを体現していると思います。
それでは、いただきます。
コーヒーカップをクッと傾ける。クゥ。
コーヒーの繊細な味分け方にはまだまだ経験(と味覚の鋭さ)が足りませんが、それでもわかるなめらかさ。
酸味は強すぎず、透明感があるように思います。
このコーヒーはアロマをメインに味わう品種なのかな。苦さ・酸味は目立っていないように感じました。
結構、コロンビアは好みかもしれない。今度から、頼む珈琲の品種に迷ったらコレにしようと思います。
半分に届かないくらいのところで、添えられたクリームとザラメを投入。
お店の方はミルクと言っていましたが、匙に垂らして舐めてみたところ、生クリームに近い、少しトロッとした味わいでしたので、おそらく生クリームだと思います。
コーヒーがお好きな方を怒らせてしまうかもしれませんが、自分はミルクと砂糖をたっぷり入れたコーヒーも大好きなのです。
見逃してやってください。
しかし、ザラメというのは嬉しい。というのも、ついぞイタリアでは体感できなかった、「コーヒーカップの底に溜まった、カラメル色の砂糖」を容易に味わうことができるからです。
イタリアではエスプレッソにたっぷりと砂糖を入れて、そういった楽しみ方をするらしいのですが、私が行ったところではどこも砂糖はありませんでしたので……。(もっとも、ガイドさんの言葉が限定的であった気もするけれども)
底のザラメまで味わい、一息。ふう、美味しいコーヒーだった。
ごちそうさまでした。
コーヒーカップやソーサーも品がよく、カウンターの中に立つマスターも、すごく絵になっている。
自分は、ここが間違いなく素晴らしい珈琲専門店であると思います。
皆さまも、コーヒーを楽しもうと思ったら、このお店のことを思い出してみてくださいませ。
自分はもうしばらく、のんびりと時間を過ごすことにします。
それでは皆様、良い食楽を!
2015/08/29 更新
こんにちは、皆さま。
本日は久々にこちらでコーヒーをいただいてきたので、その時のことをごく簡単に書き残しておきたいと思います。
春の日差しも活発になり、暖かになってきた今日この頃。
これほど暖かくなってきたなら、あの店の水出しアイスコーヒーを飲むのもいいだろう、と【蔵】へとやってきた。
この店に入るときは大抵寒い季節で、いつもホットのコーヒーを飲んでいたのだが、水出しコーヒーが美味い!という事を聞いていたのでずっと悶々としていたのだ。
席に着いたらすぐ、アイスコーヒーをオーダー。660円。
少しした後に、からん、と音を立てて提供された。
すっと口に運べば、クリアな苦味。深みもある。香りはアイス故か、それとも季節柄鼻が死んでいるせいかは分からないが、それほど立っていない。
冷たく、深みのある苦味が、暑さと憂いを押し流すような、そんな一杯。
半分までは、ブラックでコーヒー自体を楽しみ、半分過ぎてからはガムシロを入れて、甘くした飲み物として楽しむ。どちらも美味い。
ごちそうさま。
やはり、アイスコーヒーも素晴らしかった。夏場はこれをお供にしたら随分楽しく過ごせそうだな、と店を背にして思ったのであった。
それでは皆様、良い食楽を!