ぼっちめ氏さんが投稿した茶禅華(東京/広尾)の口コミ詳細

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ぼっちめ氏 (30代前半・男性・神奈川県) 認証済

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茶禅華広尾、白金高輪、麻布十番/中華料理

1

  • 昼の点数:4.5

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.4
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2017/08 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.4
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

中華の華やぎと、日本料理の静けさ・凪を調和させたかのよう

こんばんは、皆様。今日、お昼にお誘いをいただいてランチを食べてきましたので、その時のことについて簡単に書いていきたいと思います。


前にお話を聞いていて行ってみたいと思っていたお店に、ある方が「予約が取れたのでいかが?」とお誘いしてくださったたので、二つ返事で了承した。

【茶禅華】さんは中華に和を上手く取り混ぜた料理と、それにペアリングさせたお茶が最大の魅力とのこと。

結論から言うと、その言葉を余す所なく体験して、充実したランチを終えることが出来た。

場所は広尾駅から徒歩15分程。高級住宅街の中にすっと佇んでいるレストランである。

まずもう外見からして品のある好ましい雰囲気。中もアジアンテイストながら、色彩をあまり使い過ぎない、大人でシックなインテリアになっている。

さて、着席して、メンバーが揃ったところで開始。

飲み物であるが、お酒とのペアリング、お茶のペアリング、両方織り交ぜたペアリングとあるらしい。

今回はお茶のペアリングで。

先付けは茶油素麺。

奈良の三輪素麺が見た目からして涼やか。また彩りも茶の油のおかげで美しい。

素麺をちゅるり、とすすれば、ひんやりとした出汁の味がほっそりと繊細な麺を伝って口に広がる。ううむ、と唸る品。

お次は鬼灯とくらげ。さらに叉焼。

鬼灯とくらげは面白い取り合わせ。甘酸っぱく和えてあるので、するりと。鬼灯のわずかな苦味もアクセントに。また、食べ終わった後に器をよく見てみると、可愛らしい金魚が浮き出ている作りで、また和やかに。

叉焼、これは一口食べておおっ……と声が出る。厚み、柔らかさと歯を立てた時の弾み、火の通り……どれも素晴らしい。特に塗ってあるタレはとても奥深く、既にこのお店の手腕の虜になってしまった。

これに合わせるお茶は、東方美人茶のスパークリング。お店で炭酸ガスを入れているのだそうな。

爽やかさがあり、脂を流してスッキリさせる点でとても上手いものだ、と思ったが、炭酸由来か、元々の茶の味なのか、少し酸味が目立ち過ぎるかもしれない……とも微かに感じた。


さて、雉の極上スープ。

飲んでみるとじんわりと、舌に馴染むかのような味。野趣のあるというか、少し野性味のある味が雉の特徴なのかな。でも旨みが奥深く、なのにあっさりとしてる。

ワンタンもこれまた滑らか。雉の肉が使われているため、さっきよりもさらに強い旨み。これをスープと一緒に食せば、まさに極上である。

合わせる茶は…この細長い茶葉のお茶(名称を案の定忘れている)。柔らかで、スープの奥深さに通じるものがある、じんわりとした味わい。

次は、大和豚 四川の香り炒め。

ここでようやくの中華らしい中華。花椒に唐辛子たっぷりの、四川定番のお料理。

周りの香味野菜からいただくと…おお、香り高い花椒でビリビリと。でも、爽やかでそんなに激しい辛味はない。

それでは…と豚肉に箸を伸ばす。豚肉は揚げられており、見た目から既に香ばしい。いざっ、と歯を立てると……えっ、なんだこれ!カリッという音がすごく軽やかで気持ちいい。肉も柔らかく、何より脂身の甘みがすごい。それなのにしつこ過ぎない。なんというか、食感の部分で、ものすごく感動した一品。

合わせるお茶は生プーアル茶。この茶葉は、高木になる種で、高いところのよく太陽に当たる部分の茶葉を、カビを付けずに発酵したものらしい。

口の中にあった脂の余韻をスッキリ洗い流してくれて、その後に心地よい風味を残してくれる、グッとくるペアリング。

口直しはくちなし。甘い梅干しとの取り合わせは意外な良さ。

くぬぎ鱒の蓮の葉包み蒸し。

これはどちらかというと日本料理の手際が濃いように思った(蓮の葉を使うあたりは中華料理の手法かな)。中の鱒は火の入りが淡く入っており、身がふるふる、ほぐれる。半分食べたところですだちを絞る。最早言葉もない。ゆっくりと、口の中で鱒の豊かな味を楽しむ。

合わせた茶は京都の甘露。氷温でじっくりと抽出した一品で、グラスを触ると確かに、きん、と冷たい。澄んだエメラルドの色味が、とても美しい。口に含めば、とてもふくらみのある甘やかさ。

次は青梗菜の瞬間炒め。

なんと、千葉には中華料理用に野菜を栽培している農園があるようで、そちらの青梗菜だそうな。そのような農園があるなんて初めて知った。

シャキッと快音を立てて口の中で砕ける青梗菜は、にんにくと炒められたことによってによって上手く引き出された甘さ、青さが、とても美味。シンプル故に、素晴らしい、と感じた。

肉料理は、和牛の炭火焼き。
蓮華には、麻辣ソース。

切り分けて、一口。もう、幸せである。弾むような食感、噛むと微かに燻した香りが漂い、和牛の旨味が肉汁とともにぶわっと弾け、そして蕩けていく。生きててよかった、と思える。

麻辣ソースをつけると、また深みが増し、爽やかな酸味によって別の表情が見えてくる。

こんなに美味な肉に出会えるとは思わなかった。

そんな感動に合わせるお茶は…名前を失念してしまった。ただ、ポットの中にはシナモン、バラ、その他のスパイスが入っていた。そして、このポットが面白いことに、アルコールランプで熱して沸騰させて、気圧の差で茶葉が入っている方のポットへ湯を移す仕組みなのだ。(こういう仕組みを説明する時に限って写真がなく、不親切で申し訳ない)

なんだか、理科の実験のような、ワクワクする感じを味わえた。

そうして抽出されたお茶だが、シナモン、バラの甘い香りが華やかに、大胆に香って、美味。

料理のラストは、冷やし担々麺。

白胡麻と豆乳で作っているんだそうな。浮かぶ辣油の赤さが、また鮮やか。

麺は細く、するりと口の中へ。そうして広がる胡麻と豆乳の、あっさりとしたまろやかさ。そして、後からじんわりとくる辣油のピリッとした辛味。

ああ、あれだけ食べた後なのにまだ箸が進む。

ここから、デザートが2種。

台湾式ライチ紅茶とパール。

紅茶にタピオカ、ライチシャーベット。それとゼリー。上品で、だけどライチのおかげで甘過ぎず、引き締まった感じ。タピオカが好きなのも相まって匙を楽しく進めていた。

そして、冷たい杏仁豆腐と、温かい杏仁豆腐。

冷たい杏仁豆腐も、舌触りがものすごく滑らか〜で、杏仁の味もミルキーに柔らかく、美味なのだが、注目すべきは温かい方。こちらの方が杏仁の香りがより高く香っており、食感は葛餅のようにもちっと、とろーんしている。面白美味しい。温かい杏仁豆腐、良い。

合わせるお茶は、なんと新疆ウイグル自治区の砂漠に咲くバラの花を使ったお茶とのこと。お湯を注ぐと、花開いて目にも楽しい。そして香りも華やか〜。

3時間近くに及ぶランチでしたが、あっという間に、だけれども濃密に楽しむことができました。ごちそうさまでした。

例によって、何種類かお茶が抜けてると思います。多目に見てくださると幸いです。

お会計は一人当たり2万円……となりましたが、とても良いランチになったので、大満足です。

長く先の話になるかもしれないけど、また行ってみたいものです。

それでは皆様、良い食楽を!

2017/08/27 更新

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