六本木にある、いや、あった、
「小林さんちの朝ごはん」の小林さんに教えてもらい、
ランチに何度か行った事のあるRという、スナック。
(食べログに出してないお店なのでお店の頭文字のイニシャルだけね♡)
スナックなので夜がメインなのだけど、
昼は数量限定のランチをやっていて、
小林さんとは、
お互いご近所で商売をしてるのがきっかけで
仲良くなったそうで、
(もっともRはずっと老舗なのだけど)
これは昨年の話だけど、
小林さんもたまにランチで利用していて、
たまたま私も一緒にランチした時の事
Rのママがふとこぼした話。
1週間くらい前に15人で予算が1人3000円で
宴会の予約が入ったそうで。
広くないお店は、それだけ入ればおのずと貸切状態
ママは食材を仕入れ、
当日も朝から仕込みをしていたそう。
ところが、予定時間の2時間前に電話がかかってきて、
キャンセルしたいと・・・
それまで何度かランチを食べに来てたお客さんだったのもあり、
その時は仕方なくも了解したそう。
さて、大量に余った料理の数々、
急きょ受け入れた一般客にふるまったり、
持って帰ってもらったりしても、
尚余ったものは仕方なく廃棄したそう・・・
ちなみにRのランチは800円で、6品も手作り惣菜が付き、
さらにサービスでフルーツやコーヒーまで付くのだ。
狭い店内でママが対応できる範囲で、10食くらいの限定にしている。
ランチにもこれだけ手を掛けてるくらいだし、
予約で宴会とあれば、
どれだけ手間暇かけて準備していたかは、
言われなくても想像できた。
話を聞いた私と小林さんは、キャンセル料貰えば良いのに!と、
鼻息荒く言ったが、
ママ云く、
たまに来るお客さんだし、
また来てくれるかもしれないから、
もう、いいのよ・・・
長く六本木でやってきて、
様々なお客さんを相手にしてきた
百戦錬磨なママだからこその器の広さなのか?
いや、
嫌なら来なくて結構!
腕に自信のあるお店、
常に集客力のあるお店なら
そうつっぱねる事もできるだろう
しかし特筆した味や雰囲気を売りにしてる訳ではない
ママのようなお店は
そこまで言い切るには、リスクがありすぎるのだと思う。
長年の経験の中で、
その怖さをよく知っているのかもしれない。
まだお客さん側から、
キャンセル料の話が出れば違うかもしれなかった。
もし、幹事が気がつかないにしても
参加者などからそういう話が出なかったのだろうかと、
ものすごく疑問に思う。
仮にその一言があれば、
実際にママは受け取らなかったとしても、
少しは気持ち的に救われたんじゃないかとも思う。
事前にキャンセル料を明記してるお店もあるし、
ツイッターなどで呼びかけて
他のお客さんに来てもらう手段をとったお店もあるが
長く1人でやってるママの小さなお店は
ずっとSNSとは無縁でやっているのだ。
電話でひと言
ネットで1クリック
予約するのは簡単だけど
その先で準備して待つのは人なんだという事まで
考えを巡らせる事ができたら・・・
なんともやるせない気持ちになる出来事だったのです。