『深夜のナイトエビチリ。』志乃 MarkⅡさんの日記

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最初に御断りしときますけど1970年生れの男性です。

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志乃 MarkⅡ (50代後半・男性・東京都) 認証済

日記詳細

楽しい夜更かし(by 大瀧詠一)でもBGMにお読みください。
https://www.youtube.com/watch?v=KMprqJ6or6k


夜明け前に床を出る。(笑)

エビチリを作る為である。(笑)
冷蔵庫には昨日買って来た凡そ650㌘のタイ産バナメイエビが入っている。
もう逃げも隠れも出来ない。
こいつらにカタを付けてやらなければならない。


周囲はまだ真っ暗だ。
そもそもなんでこんな時間にエビチリを作らなきゃならんのか?
それは台所という場所が一応母の領域だからである。
御年79を迎えようという母はお陰様で大した病気も無く、
昨今も元気で厨房へ立ち続けている。

下手に元気な母の前で鍋窯をガチャガチャやるのは正直気が引ける。
そんなこんなで志乃さんが料理するのは決まって深夜になるという訳だ。
昨夜は録画の早稲田×筑波戦を観ながら飲んでるウチに寝落ちしてしまったし、
いい加減喉も乾いてるので先ずはコップに一杯冷えたお茶を飲もう。
お楽しみはもーちょっと後で。


先ずエビを取り出してみる。
ザルに3パック全部を移すと結構な量に気付かされる。
軽い眩暈に似た感覚を覚えた。
こいつら全員一尾一尾に下処理を施して行かなければならぬのか。。。

気を取り直して殻を剥いて行く。
最初は一尾剥くのにも結構な時間を食うが、
要領が掴めてくると段々と早くなってくる。
最初に第三関節(ていうの?^^;)までを剥いてしまい、
後は身としっぽの先を持って引っ張るとスポッと抜けてしまう。

中に何尾か殻のグズグズなエビがいて剥き難い事この上ない。
で掛け値無しの殺気に駆られる。(笑)

時折身が千切れるけどそんなトコでヘコんではいられない。
何しろ数えてみたら六十幾尾もいるのだ。
仮に1尾剥くのに30秒掛かるとすれば全部剥くのに約30分。
御経験の無い方は試しに一度エビを買って来て剥いてみる事を切にお薦めする。

それにしても餃子巻いたりエビの殻剥いたり、
中華の料理人て大変だなぁ。
殻が剥けたら今度は背ワタを取ろう。
背中に縦に切れ目を入れ、
爪楊枝で糸状のワタを抜く。
しかしそもそもホントに背ワタなんて取る必要あんのだろうか。
見た目の問題とかだったら端折っちゃいたい所なんだけど。
殻剥くので結構飽きて来ちゃった(笑)し。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1180839936?__ysp=44Ko44OT44Gu6IOM44Ov44K%2FIOWPluOCieOBquOBhOOBqA%3D%3D

あーそーですか。
そんじゃあ大人しく取りましょ。
切れ目を入れる行程とワタ抜きの工程と2段階に分けた方が効率がいい。

抜いてる途中でワタが切れちゃったりするけど、
この際細かい事は気にしない方がいい。
でないと文字通り夜が明けてしまう。


さてここまでの下処理作業で1時間以上も掛かってしまった。(!)
大体中華屋さんのエビチリって12粒ぐらい(当社比)だから、
こんだけ頑張ったっても5皿分ちょっとと言った所である。
なんだか昔の「料理は愛情」というセリフを思い出す。
そこ等のエビチリでも高額である事へ妙に納得の次第。

納得し終わったら今度はネギとショウガとニンニクを微塵に切っていく。
この時点で結構疲れていたので若干粗微塵になってしまった。
「料理は愛情」という言葉が揺らいでいく。

続いてエビに粉をまぶす。
ホントならこれ以降は片栗粉とか使ってイチからやる所だけど、
今日は市販のエビチリの素みたいのを買って来てしまっていた。
「料理は愛情」という言葉が二人で作った砂のお城の如く崩れ去って行く。
エビチリの素に入ってた下味粉を少しかけてはエビに混ぜる。
これを何回か繰り返す。
ダマにならない様に。

粉で固まった手をここで一旦水洗し、
鍋へ胡麻油を敷いて上記香菜類を熱すると同時に、
豆板醤を小さじ1程入れて辛味を足す。
志乃さんは少し辛目が好きだ。

全体に香りが立ったらば、
今度はいよいよエビを投下して軽く火を通す。
あとでソースとか絡めるので努々炒め過ぎてはならない。

エビにまだ透明感が残ってる様な状態でソースを掛けるんですけど、
この料理にしろ袋ラーメンにしろ、
なんにしろ調味小袋類は先に開けておく事が重要である。
加熱調理中に開封してる間に案外火が通り過ぎてしまう物なのだ。


鍋を煽ってソースを絡めるのだけど誰か撮ってくんないかしら?
仕上げに辛味調味料というのを入れて、
あと3回ぐらい煽ったら出来上がり。

この段階で6時15分。
結構な格闘になってしまった。
丼に入れたのであんまりそうは見えないが、
エビが20粒も入ってるので結構な存在感だ。
では記念撮影後に実食と行きましょう。


 う~ん。。。

なるほどねぇ。
こりゃ確かにこないだの青松のエビチリってエラいわ。(笑)

多分ですけどね?
アレって多分生でも食べられる様なエビ使ってるんじゃないかと思うんですよ。
そーすれば火加減なんかあんま気にしないで出来るんじゃないかと。

ボクのエビチリだってそんなにソコまでカチカチンで訳じゃないけれど、
モノホンを極めるにはそれなりの出費も覚悟しないと~ って言う事か。
でもこれはこれでおいしい事はおいしい。
努力の報われた気もする。
下敷きレタスみたいな青みがあったら綺麗なんだけどな。


こうやって平素お店で頂いてる物を自分で作ってみるとですね、
エビの殻一つ剥くのだって大変だと分かるし良い経験になる訳ですよ。
あとなんとなく原価とかも分かるし、
いろんなトコ行って食べるのに自分の中で基準が出来るんですね。

大変だったけど次回はもう少し要領よく、
且つ出来合いの調味料使わないで出来ると思う。
あービールおいしい。
(´- `*
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