レールモントフさんが投稿した祇園 さゝ木(京都/祇園四条)の口コミ詳細

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レールモントフの " Bon Appetit "

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レールモントフ (50代前半・男性・兵庫県) 認証済

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祇園 さゝ木祇園四条、清水五条、京都河原町/日本料理

1

  • 昼の点数:4.2

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 4.2
      • |サービス 3.7
      • |雰囲気 3.2
      • |CP 3.7
      • |酒・ドリンク 3.2
1回目

2020/09 訪問

  • 昼の点数:4.2

    • [ 料理・味4.2
    • | サービス3.7
    • | 雰囲気3.2
    • | CP3.7
    • | 酒・ドリンク3.2
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

名残の鱧、旬の無花果、走りの栗と、自然を尊び、季節の移り変わりを表現する

爽やかな朝、路傍に曼珠沙華が一輪、秋彼岸。本当に、「暑さ寒さも彼岸まで」、季節の移り変わりを感じる。鴨川を渡り、建仁寺の境内を散策して、こちらへ。

階段を上がって、暖簾を潜ると、玄関先で女将が優しい笑顔で出迎えてくれる。靴を脱いで、内玄関を通ってカウンター席に奥から詰めて座る。インテリアは和洋折衷のモダンなイメージ、席はかなりきちきちの印象。カウンターには電話、写真は禁止の表示が、お料理を撮れないのはとても残念。

正午一斉スタートに際して、佐々木シェフが丁寧に一組ずつ挨拶をされる。
お昼のコースは一つ(8000円)のみ。先に飲み物を聞かれ、瓶ビール(1100円・麒麟とアサヒがある)をお願いし、まず乾杯!まだまだ陽射しが強く汗ばむ陽気に、ビールの一口目ののど越しは最高だ。

◆「八寸」、最初は先付けではなく、前八寸。杉の八寸(24cm)の角盆に葛の葉が二枚引かれ、右奥にかぼすを器にして、萩の花に見立てて、海老や豆をムース仕立てに色鮮やかで爽やかな一品、かぼすの蓋を絞って酸味を効かせて頂く粋な計らい。真ん中に茗荷を添えた鯖寿司、その右下が南京の煮物と里芋の利休揚げ。そして、左手前にほうれん草と胡桃の白和え。秋の七草の葛や萩見立てが秋を感じさせてくれて、美味い酒の肴にビールが進む。

◆「椀の物」は蓋には清めの霧が吹かれ、菊の金模様の入った漆器。蓋を開けると柚子の香りが広がる。具は鯛と厚揚げ、それに菊の花びらが一面に散りばめられていて素敵な一品。鯛は柔らかく美味しい、厚揚げも分厚く味が染み込み食べ応えがある。鯛の脂もしっかり出汁に溶け込み、優しくも奥深い汁、見た目も味も今日最高の逸品。

◆「向付け」は、白い梨地の焼き物のお皿にさわらのポン酢仕立て。さわらはまったりしていて、しっかり熟成させている、甘みのある濃い味わいにさっぱりしたポン酢で美味しく頂く。

◆「箸休め」というか、冷やし鉢というか、清水焼の波模様をあしらった色鮮やかな椀に入って、とろろを掛けた冷製の茶わん蒸しのような一品。ぶぶあられと海苔が面白い食感を生み出し、山葵がしっかり効いて全体を引き締めている。

◆「焼き物」は、赤ワインで炊きあげた無花果の上に、太刀魚のフリットを乗せ、その上にねぎを添え、甘辛いソースを掛け、からしをアクセントにした、洋風と言っても過言でない一品。太刀魚はサクッとして、甘すぎない無花果の果肉と意外と良く合う、またからしを絡めると違った味わいが楽しめる。

◆「止め鍋」、最後は炊き合わせではなく、茶褐色の小鍋に、名残りを惜しんで鱧。鱧に薄っすら衣を付けて揚げて、玉葱となめこと鱧の子とじ。鱧は身がふっくらして良く脂が乗っていて、出汁も味わい深い。

◆「ご飯」は二種で、岩じゃこの混ぜご飯と和風海老ピラフ。岩じゃこの混ぜご飯は想像通り美味しい、きわめて京らしく、山椒が効いて、ちりめん山椒を掛けたご飯を柔らかく温かくしたような味わい。注目は和風海老ピラフ、一口で言うとパエリアのような味わい、鰹や昆布の出汁は効いているものの、バターソテー風に炊き上げ柑橘を振り掛けた洋風仕立ての一品。香の物は大根と白菜和え、この白菜和えは、こちらのオリジナルのよう、白菜、茗荷、大葉、柴漬けを和えたもので、一風変わった漬物だ。

◆「水菓子」、も洋風と言っていい。銀のトレーに色とりどりの五種のデザート、まるでラッフルズホテルのハイティーを連想させる。綺麗なグラスに梨、メロン、葡萄が入って無花果のジュレを掛けた一品。二品目はオレンジのシャーベット。小さなガラスの器に入ったパンナコッタに紅茶のゼリー掛けが三品目。四品目は無花果のフラン。最後がどら焼きの皮に栗餡とアーモンドをキャラメル仕立てにした斬新な一品。どれも上品で繊細、甘すぎず素材を大事にした優しい味。

全八品、日本料理、京の伝統を受けつきながらも、万人が理解出来るよう、初めに前菜としての八寸、そしてメインとしての焼き物、選択肢があって見た目も楽しませてくれるご飯と水菓子、洋風の要素を巧みに取り入れている、これこそがミシュランで星三つを獲得する大きな要素と進化かも知れない。
また、一つ一つのお料理は、味だけでなく、見た目や、そして香り、驚きとインパクトにこだわって趣向を凝らしている。
それでも、ベースに流れるものは、京の伝統、夏が陰り秋を感じる自然の移り変わりに、名残りの鱧や太刀魚、旬の無花果や葛、走りの栗と、自然を尊び、季節の移り変わりを表現している素晴らしい料理。素材も厳選され、本当に美味しかった、ご馳走様。また是非訪れたい。

帰りは久しぶりに、南禅寺の三門に登り街を一望し、方丈の虎の子渡しの庭を拝見して、永徳と探幽に想いを馳せよう。

  • カウンター席

  • 包丁と鯖寿司

  • 中庭

  • 玄関に続く階段

  • 南禅寺方丈庭園

  • 南禅寺三門

2020/09/23 更新

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