レールモントフさんが投稿した魚菜料理 縄屋(京都/峰山)の口コミ詳細

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レールモントフの " Bon Appetit "

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レールモントフ (50代後半・男性・兵庫県) 認証済

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魚菜料理 縄屋峰山/日本料理

1

  • 昼の点数:4.1

    • ¥6,000~¥7,999 / 1人
      • 料理・味 4.1
      • |サービス 3.0
      • |雰囲気 3.5
      • |CP 3.0
      • |酒・ドリンク 3.0
1回目

2020/10 訪問

  • 昼の点数:4.1

    • [ 料理・味4.1
    • | サービス3.0
    • | 雰囲気3.5
    • | CP3.0
    • | 酒・ドリンク3.0
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

火を巧みに操る魔術師

鴻雁来る寒露の京丹後。どんよりした雲が垂れ込める。瀬戸内から日本海側へ2時間も走れば着く便利なご時世。弥栄には半時間ほど早く着いてしまい、周辺を見渡してもただ野山があるのみ。こちらはそんなのどかな風景の中にすっぽりと溶け込んで隠れ家のように佇む、到底食事処とは外からは分らない。

門から露地庭を通って玄関にたどり着く、暖簾を潜り趣のある古い扉を開けると、中は明るくモダンなインテリア。あちらこちらに拘りが感じられる設えだ、そうこちらは半年間の改装を終え、7月に再スタートされたばかり。大きく立派な一枚板のカウンターに座らせて頂く。厨房はシェフと奥様の二人で切り盛りされている様子。

こちらのお昼のコースは二種類、今日は7200円(税サ込)の方をお願いしていた。いつものように電車を使い、歩いて来たなら喉も渇いて、ビールも旨いのだろうが、今日は料理に合わせて日本酒を。名前に引かれて地元木下酒造の純米酒コウノトリラベル(1350円)なるものを頂く。

◆「御通し」は、なんと炊き立てのご飯。こちらの魅力は何と言っても、カウンターの奥にある窯で、薪で炊いたり、炭火で焼いたりした料理。火入れした直後は火も強く、何でもご飯を炊くのが最適だとか。何も足さず何も引かず、まず炊き立てのご飯だけを頂く。お米が一粒一粒しっかりしていて、甘く、それでいて柔らかい。

◆「先付け」は、鯖の燻製に赤水菜と辛子水菜添え、それに胡麻がまぶされている。普通ならお酒に合う肴なのだろうが、このコウノトリラベル、かなりの辛口で癖が強い、熱燗の方がまだ合う感じの伝統的なお酒。普段、赤のスティル専門の私にはちょっと厳しい、選択ミス。

◆「椀の物」は、栗の渋皮煮と天然きのこの茶碗蒸し。大銀杏茸の香りと栗ならではの甘さ、そこにピリッと黒胡椒が効いて、秋の深山を堪能出来る素敵な一品。

◆「和え物」は、ウスバハギと胡瓜の和え物に自家製の柚子胡椒乗せ。ウスバハギの皮を丁寧に剥いで煮凝りにして合わせている。味はあっさり、ウスバハギは新鮮でプリっとしていて、柚子胡椒の濃いめの味がアクセントになっている。

◆「向付け」は、白カジキに叩きオクラ乗せ。カジキは良く脂が乗っていて、まったりして美味しい。叩きオクラに醤油と山葵の味付けで美味しく頂く。

◆「焼き物」は、黒米と玉葱を酢ずけにしたソースの上に、焼き太刀魚を乗せ、自家製クレソンを上から散りばめた品。太刀魚が大きく、身が新鮮、皮はパリッと少し香ばしく、中はフワッと柔らかくホクホクで、旨味を閉じ込めている、そして最深部はレアでまた味わい深い。まるで火を巧みに操る魔術師、下の黒米と玉葱のソースにも良く合い、今日一番の最高の逸品。

そして、箸休めに、お洒落なグラスに入った、よもぎとミントのお茶。ストレス軽減、整腸、デトックス効果があるとか。

◆「合肴」とでも言うか、赤茶の風変りな皿に盛り付けられた、焼いた紐唐辛子に鰹節の厚削りまぶし。唐辛子と鰹節は醤油との相性がいい、そしてもちろん酒とも、これは酒が進む。

◆「炊き合わせ」は、南瓜の煮凝り、茄子の揚げ浸し、万願寺唐辛子の炊き合わせ。良く出汁が効いていて、唐辛子も上品なピリリで、京譲りの繊細な味が表現出来ている素晴らしい一品。

◆「ご飯」は、焼おにぎりに鮭と茗荷や青梗菜などを乗せた出汁茶漬け。香の物は極小姫かぶと茄子と昆布。あっさりして食べやすい、香の物と良く合う。

◆「水菓子」は、蓮根餅の抹茶ぜんざい。蓮根餅と言えば和久傳だが、その味をしっかり継承している、弾力があってプリプリ、抹茶は濃く、餡子と良く合う、大変美味しい一品。

全九品、厳選された旬の素材はもちろんのこと、弥栄の土地、野山、網野の漁港、海が感じられ、料理人としてだけでなく、生産者としての想いや拘りも料理や器にこもっている。素朴な味、素材本来の味、想像していた京料理とは違った、もちろん、京譲りの炊き合わせや水菓子などもありながら、窯で火を巧みに操りながら絶妙な焼き加減はこちらの真骨頂。縄屋ワールドを堪能させて頂いた、わざわざ来た甲斐があったというものだ、ご馳走様。

帰りは、藤孝親子が最初に入った八幡山城に登りたかったが、生憎の悪天候で断念、隠居城の田辺城に寄って、藤孝を偲ぼう。

  • 紐唐辛子

  • 玄関

  • 炊き立てのご飯

  • 鯖の燻製

  • きのこの茶わん蒸し

  • 紅芋酢

  • 純米酒コウノトリラベル

  • ウスバハギの和え物

  • 白カジキ

  • 太刀魚の焼き物

  • よもぎとミントのお茶

  • 合肴

  • 炊き合わせ

  • ご飯

  • 焼きおにぎりの出汁茶漬け

  • 香の物

  • 水菓子

  • 縄屋の表札

  • 露地庭

  • 中待合

  • インテリア

  • 玄関扉

  • 田辺城

  • 天守台

2021/12/21 更新

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