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移転岩さき烏丸御池、二条城前、丸太町(京都市営)/日本料理
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昼の点数:4.2
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¥5,000~¥5,999 / 1人
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料理・味 4.2
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|サービス 3.7
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|雰囲気 3.3
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|CP 4.0
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|酒・ドリンク 3.0
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[ 料理・味4.2
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| サービス3.7
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| 雰囲気3.3
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| CP4.0
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| 酒・ドリンク3.0 ]
岩さきの味
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表札
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エントランス
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お土産にちりめん山椒
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岩さき
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本法寺 多宝塔
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十の庭
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蹲踞に花
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2021/04/14 更新
清浄明潔、清々しくも晴れわたる。烏丸御池、今日はこちらを訪ねる。喧噪な御池通りから路地へ踏み入ると急に静けさを取り戻す。
少し早い到着だが、暖簾を潜ってお邪魔すると、女将さんが快く迎えてくれる。内玄関を通って、奥の座敷に通して頂く。掘りごたつになっていて足元が暖かい。部屋の隅には、白や赤など色鮮やかな桜草が生けられ季節感が溢れる。料理は、5千円のコース(5775円税サ込)をお願いしていた。
ご挨拶をさせて頂き、桜茶を頂く、桜の香りがとても心地よい。 いよいよ料理の始まりだ。
◆初めに「杯」、淡麗で中辛、飲みやすいお酒、一気に食欲がそそられる、一緒に少しビールも頂く。
◆「先付け」は、青い鯉が踊る皿に、帆立、菜種、紅鮭、大徳寺麩、帆立の肝、大根の鱠に木の芽を添えた色鮮やかな一品。瑞々しく、マリネのような優しい味に仕上がっている。新鮮な帆立の肝は壊れそうに柔らかく綺麗、素晴らしい包丁さばきだ。また、大徳寺麩は面白い食感を出していて、実に美味しくも楽しい逸品。
◆「椀の物」は、桜蒸しに鯛を挟み、筍を添え、蕗を小さく切って上に散りばめている、見た目にも素敵な逸品。お出汁はトロっと餡かけ風に仕上げ、桜蒸しとの相性が抜群、鯛の出汁もしっかり出て、春の力強い息吹を感じれる最高の逸品。お見せ出来ないのが非常に残念。
◆「向付け」は、紺の花模様の皿に、奥から桜鯛とその白子、手前が金目鯛、上に紫蘇と長芋短冊、そして山葵が添えられている。ポン酢醤油と土佐醤油で頂く。まず、春の白子をポン酢醤油で頂く、臭みも全くなく、新鮮でプルるんとして、濃厚でクリーミィな味、本当に美味しい。桜鯛もよく脂がのっていて美味。
◆「焼き物」は、桜鱒の南部焼。趣のある朱色の花模様の素敵な皿に、山葵の葉をのせ、その上に、見た目が南部鉄器の肌目のような胡麻が付いた桜鱒に蓮根を添えた一品。魚の骨から取った漬けタレに、卵の黄身だけをつなぎにして、炒りたての胡麻をふんだんに使っている、味噌が入っていないのに、コクもありまったりとした味わい、癖も無く美味しい、幻の桜鱒を存分に味わう。
◆「凌ぎ」は、えんどう豆の白むし。蒸したてのもち米に少し塩気があってシンプルで美味しい。
◆最後は、「鍋物」。銅の波様の鍋に、焼き穴子、丁子麩、結び湯葉、花山葵、ワカメに木の芽が添えられたボリューミーでインパクトのある止め鍋。青い桜模様の鉢に取り分けて頂いて、お出汁をたっぷりと入れて頂く。穴子は香ばしく、近江の丁子麩はなめらかな食感、出汁がなんとも柔らかく優しい、最後まで飲み干す滋味に溢れた味わい深い一品。
◆「ご飯」は、雲井窯の土鍋で炊きあげたご飯に、赤だしと香の物。それにこちらの名物「すっぽんちりめん」、山城の筍、土生姜、鞍馬山椒、すっぽんでこしらえた優しい味。赤だしもコクがあって一風変わっている、ご飯は甘みと程よい粘りがあって、お焦げは香ばしく、柴漬けが良く合う。どれも本当に美味しい。
◆「水菓子」は、日向夏と蓮根餅にきな粉をまぶし抹茶ソースを掛けた一品。日向夏は白い処もそのまま美味しく頂ける、爽やかな味。そして和久傳直伝の蓮根餅はプルンとして、まるでわらび餅のような食感でまったりとして、良い組み合わせ。
全八品、この季節ならではの旬の素材をふんだんに使った素晴らしい料理の数々、本当にご馳走様、今年一番の一期一会だ。どの料理にもここを味わってほしいという主張が感じられ、しっかり伝わって来た。和え物の素晴らしさ、白身を好む向付け、八寸を欠き、蓮根を使った水菓子などまさしく和久傳の系譜。しかしながら、どれも個性溢れる「岩さきの味」に昇華されていた。今日使える旬の食材を最大限のパフォーマンスに引き出す「岩さきの味」だ。割烹ならではの派手な演出こそ無いが、女将さんの温かいおもてなしとこの岩さきの味は、絶対に訪れるべき処のように思う。普段は取り難い予約も今は比較的取り易いとのこと、是非また訪れたい素敵な処だ。
最後は、お土産に「すっぽんちりめん」(1080円)を頂いて、大将と女将さんに見送って頂き、等伯の大涅槃図を本法寺に見に、こちらを後にした。