あさぴー1さんが投稿したA_RESTAURANT(石川/野町)の口コミ詳細

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A_RESTAURANT野町/イノベーティブ、創作料理

1

  • 夜の点数:4.3

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2020/03 訪問

  • 夜の点数:4.3

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

片町裏通り中央コアビル2階の実験的レストラン

昨年、TBS系で日曜劇場「グランメゾン東京」というドラマが放映されていました。

皆さんはご覧になっていたでしょうか?

その中で木村拓哉さん演じる天才シェフの尾花夏樹がかっこよく、グルメ系ということもあって我が家でも毎週観ていました。

番組のタイトルにつけられている「グランメゾン」という単語。元々は和製の単語で「フレンチレストランの中でも一流のレストラン」と言った意味なのですが、個人的には何となくですが、料理はもちろん、サービスやインテリアに至るまで最上級のレストランといった意味合いでとらえています。

こちらのお店、ある意味ちょっと変わった名前の、気になるレストランです。

実は最初はもっと前にオープンする予定だったのですが、何らかの理由で延びていました。

運営は金沢市に本社がある株式会社OPENSAUCEというところが行っています。

社長は金沢に移住してきた宮田 人司さん。お生まれはタイです。

株式会社OPENSAUCEの取締役には、金沢の有名店「日本料理 銭屋」の高木さんや、ソフトバンクの孫社長の実弟、孫泰蔵さんなどが名を連ねています。

元々は、料理レシピのオープンソース化に挑戦することを目的に彼が立ち上げた会社で、いまはこちらや、金沢大野でクラフト・ジンの蒸留所を準備中というユニーク?な経営者です。

基本はいわゆるフュージョン料理の範疇なのでしょうが、目指すは「世界中からシェフがやってくるカルーセルスタイルのレストラン」。「レシピのオープンソース化」を目指すので当たり前といえば当たり前の姿かもしれません。

「銭屋」の高木さんが参画している関係で、料理に和のエッセンスが取り入れられていたりします。

金沢片町の裏通り。昭和の、言っては失礼かもしれませんが古ぼけたビルの2階にお店はあります。少しわかりにくいです。えっ!こんなところに今話題のレストランがあるの!?と思うでしょう?

こちらがレストランの入り口。重厚な大きなドアです。

入ってびっくりの空間。まずはいくつものスピーカーが積まれていたり、大きなお屋敷の書斎を連想させてくれる棚に色々なお酒が並べられていたりして度肝を抜かれます。上からは大きな陶器製のシャンデリアがぶら下げられていました。

そして反対の方を向くと、天井がとても高く、レストランとしては異様なほど広々としたホール。大きなスクリーンに流れている映像。こちらもびっくりです。

それもそのはず、元々昭和のころ建てられたときはボーリング場だったところ、その後昔のディスコなどを経ている場所をリニューアルしているのです。

さらに奥には大きな額縁のように切り取られた空間が見え、その中が厨房になっています。

厨房もめちゃめちゃ広く、またそちらの方が一段高くなっていて明るいので、働いているシェフたちの動きが手に取るように見えるのです。まるで映像を観ているように。

インテリアは古い建具や木材を海外から取り寄せていて、手作り感があってとても面白い空間です。

さて、お店は火・金・土の3日間のディナーのみの営業。コースも1万円(税・サ込)の一種類のみ。意外とリーズナブルな設定ですね。

そしてこの広々とした場所に一日10人程度限定での営業という、ぜいたくに楽しめるレストランなのです。各テーブル間は5m以上離れていて、新型コロナウイルスの避けるべき3密についても自ずとクリア出来ていました。

ライティングやテーブルセッティングもgood!

空間としては全然違うのですが、冒頭書いたキムタク主演のTBSテレビでのお店「グランメゾン東京」を思い出してしまいました。

さて、食事のスタートは一斉で19時となっています。お店には18:30から入ることが出来、始まるまではカウンターバーで、アペリティフと食前酒を楽しむことが出来るようになっています。

出されたのはアペリティフとズワイガニとクリームソースのコルネ?

我々はスパークリングを飲みながら開始を待ちます。わくわく感がとても高まりますね。うまい演出です。

時間になるとテーブルに案内されます。そして食のエンタテインメントが始まるのです。
メニューは春のメニューでした。季節によって変わるのかもしれません。

もちろん、会社としてのコンセプトである「料理レシピのオープンソース化に挑戦すること」を目指すレストランなので「世界最高峰のシェフのレシピからお母さんのレシピまで」幅広く取り入れた料理の品々です。

まず最初に出されたのは前菜で、左から並べられている順に「ヤリイカのタコス、竹炭のサブレ、根室産塩水ウニのタルト」。

一口サイズのフィンガーフードのように食べられました。

「筍のアイスクリーム」は少量ですが、お口直し的な位置付け?

帆立貝の器に入れられて出されたのは「北海道野付産活帆立と福岡県久保田農園の野菜」です。和風のジュレソースを崩しながら食べますが、和のテイストが途中に挟まれるのはアクセントになっていいですね。

この後、昨今流行りのガストロノミーとかイノベーティブ・フュージョンといったジャンルのお店では必ずと言っていいほど見ることが出来る、何だか科学の実験にでも使うような機材が運ばれてきました。野菜がたっぷり入れられたビーカーの大きな器の中にはたっぷりと野菜が入れられています。

メニューには「スモークスープ」と書かれていましたが、この機材で作られたスープを和食で使われる漆塗りのお椀の中に注いで具材とマリアージュ。

まさに食のエンターテイメントです。

こちらは魚料理の「福井県若狭湾 甘鯛の道明寺蒸し」。

泡をどけると桜餅が現れました。その下には甘鯛。道明寺粉をまぶして蒸してあるので、とろみがあって味的には金沢の治部煮のような感じでした。

パンは小さめなのが一人一切れ。お代わり可能かは聞きませんでした。

お次は肉料理で妻のほうは「能登牛のすき焼き」ですが、私は肉が苦手ということを事前に伝えてあったので「中トロのすき焼き」に変えていただきました。ありがとうございます。

こちらも食べる直前にすき焼き風味のタレをかけて完成です。味は濃厚ですが、後口はそれほどでもありません。

これは「パセリとメレンゲと青林檎」と名付けられた一品。

液体窒素を使ってソースを一瞬で凍らせたものを最後に振り掛けます。

そして最後の料理は「ライスコロッケとフォアグラのフラン」です。

切るとライスコロッケの中はこんな感じでした。こちらの「フォアグラのフラン」に浸けて食べたりしますが濃厚な味を楽しめます。

デザートは旬のイチゴを使った5種類から選ぶことが出来、私はタルトレット、妻はパフェを選びました。妻はパフェです。

ドリンクはコーヒー、紅茶・エスプレッソから。

私は紅茶。妻はエスプレッソです。

最後に、飲んだワインの紹介です。

ワインはペアリングでお願いしています。5種類のワインが出されます。そして料理の半額5,000円(税・サ込)というリーズナブルな値段設定です。

当然のことながら料理に合わせて出してくれます。

まずは「Txakoli Rezabal Arri [2018]チャコリ・レサバル・アリ」。

スペインの辛口白ワインです。微発泡ワインで「若さ」「フレッシュ」「果実味」「繊細な泡」をイメージできるワインでした。

お次は「Savennieres Clos de la Coulee de Serrant [2017]ド・ラ・クレ・ド・セラン 」 フランス ロワールの白ワインでビオワインです。すっきりとした飲み口でフリーティでした。

3杯目は「シャトー・ド・ラ・スジョール マルペール ロゼ」。

Merlot (メルロ), Cabernet Franc (カベルネ・フラン), Malbec (マルベック)のロゼワインです。

4杯目はポルトガルの赤ワイン「ESPORAO」。

最後に出されたのは「シャンパーニュ ラリエ(LALLIER)」。糖が加えられている少し甘めのシャンパンでした。

5千円という設定ですが普段飲めないワインを色々楽しめてよかったです。

19時スタートですべて飲み食べ終わったのは21:15頃。意外と早かったです。調理はもちろんサーブしてくれるスタッフの人数も多かったのでスムーズな対応でした。

料理長は今英之さん。最後に帰るときにご挨拶に出てくれました。

以上、飲み食いしていくらだったのでしょう?誕生日のお祝いに妻がご馳走してくれました。後が怖い……?^^;

ディナーのコースやドリンクのペアリングの設定価格から察するに、だいぶリーズナブルだったのではないかと思います。

そうそう!支払いはクレジットカードのみ。また完全予約制で予約は2日前までにネットからのみ可能なのでご注意を!
https://www.tablecheck.com/shops/a-restaurant/reserve
この内容と味、そして空間の良さやサービスの満足度を考えると、とてもいいレストランで、また行きたくなる一軒だということは断言できます。素晴らしいです。ご馳走様でした。

ブログ記事はこちらです。
http://asap.blog.jp/archives/40289687.html

2020/06/01 更新

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