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ルコック（雄鶏）。
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夏の宵はまだ明るい。
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ベーシックな。
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お～つまみ。
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白お願い。
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美味しいパン。
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チーズ味イイね。
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繭の様だ。
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藜海老。
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イタリア～ン。
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中の餡。
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赤お願い。
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サクサク甘鯛。
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脂身もっと！
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この厚さ！
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ペルスヴァル「9.47」。
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カカオ味が濃い！旨い！
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クリームで頂きます。
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ヌガー、オランジェット、チョコの順。
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やっばりコーヒー。
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一つ★獲得のコチラは１２席の小さなお店。
フランス、ブルゴーニュなどのお店で約８年半修行された比留間光弘シェフは、
「人を使う場合、方向性をあらかじめ説明し、同方向に向かわなければブレてしまう、そして、
状況により、方向を変える場面が来た時の“身軽さ”“自由度”が欲しい」と
シェフと奥様の“シェフ1人サービス1人”のご夫婦２人で営まれている。
それでも１２席は多いかもしれない・・・・。
ディナータイムのみ、8000円のコース１本のみでの営業。
ジャズピアノのBGMが静かに流れる、とてもいい雰囲気の中、スタートしました。
①最初にカシューナッツ・アーモンド、ナッツ類が置かれる。
そして、ひまわりの種が入った自家製パンが。
（このパン、大ぶりだがとっても美味しいのでおかわりしました）。
②アミューズ・ブラッティーナのガスパチョ。
爽やかなブラッティーナ（モッツアレラにクリームを混ぜたモノ）トロリとクリーム食感。
チーズのコクもしっかり有り、夏らしい最初の一皿。
③前菜1皿目・ラングスティーヌのフリット、衣はカダイフ ガロニは紫人参を使ったキャロット・ラペ。
甘みの強い“あかざ海老”の旨味を活かす為に大げさなソースは必要ない。
このフリットより狭い面積にペシャメルソースが、ほんのわずか隠されているのみ。
カダイフのパリ・サク食感にプリンとした海老のむき身は洋食のエビフライとはまた違った
歯ざわりで旨かった。
（繭のようなルックス、これ、あかざ海老何匹分入っているのか？）。
④前菜2皿目・きのこソースのラビオリ。
小ネギを散らし見た目がきれい、ツルッツル、ワンタンのような生地は弾力があり、もっちもち。
これの中身は鶏・フォアグラ・マッシュルームなど。
詰め物の味が強めで、きのこソースのバター、クリーム感も強め、
なので半分ほど食べるとやや重く感じてしまった。
⑤魚料理・甘鯛のポアレ、オリーブとアンチョビのソース、野菜のアッシェ。
オリーブオイルで揚げられたウロコ焼き、表面は冬の寒い朝に降りた霜みたい、
ナイフを入れる音が食欲そそる、サクサクだ！
中の身はホロリと崩れ、小骨もなく食べやすい。
これも素材、食感を邪魔しない様に、発酵の味がするソースは周りに少量、野菜はペースト状の千切り。
⑥肉料理・熟成南の島豚のロースト、赤ワインと黒胡椒のソース、マッシュルーム、ヤングコーン。
南の島豚とは沖縄在来種の島豚（アグー）を父とし、サシの入りやすいのが特徴といわれる赤豚
（デュロック）等と掛け合わせて生まれた。
農林水産大臣賞を二度受賞した宮崎県産のブランド豚。
このお肉、厚さ約５cmくらい！
ナイフを入れると、中心部分が赤くなっている訳でもなく、断面は全て同じ焼き色！
この厚さで・・・これはミディアム？ミディアムレア？
・・・素晴らしい火入れです。
肉のきめが細かく、筋もなく、香ばしくジューシー。
何よりも大きな脂身からは甘くアッサリした脂分が溢れ出し、肉の美味しさが引き立つ。
これに赤ワインと豚肉のジュを使った控えめなソース、スパイシーな黒胡椒か味にアクセントを加える。
本当に脂っぽさが無く、③～⑥の中でこれが一番アッサリしているな。
⑦デセール1・冷たいカカオ、アルコール入りココア風味。
⑧デセール2・ラズベリーとブルーベリーのタルト。
⑨ミニャルディーズ３種(ヌガー、夏ミカンのオランジェット、ナッツのチョコ）。
全てシェフの手作り、さすがに作り置き感はあるものの３つとも全て食感が異なり飽きさせない。
⑦が一番美味しかったが、コレ、もし固形だったらどこかにありそうなチョコレート。
しかし、冷え冷えのドリンクになっているので温度ごと楽しめましたよ。
また、オランジェットは口の中一杯に夏ミカンの香りが広がり爽やか！
（ヌガーのセロファンもイイね！）。
⑩コーヒー。
ムニュ・デギュスタシオン・8000円
アルザス白・・・・・・・・1500円
ブルゴーニュ赤・・・・・・1000円
合計10500円 + サービス10％ ＋ 消費税8％ ＝ 12474円
１皿１皿がガツンとくる感じで全部美味しかった！
ほぼ・・・完成品と言ってもいいくらい。
しかし、コースの流れとなるとやや一本調子で「淡い味」「強い香り」など、
緩急があるともっと良かったかも？
料理、パン、デザート、全て１人でこなす比留間スーパーシェフ（奥様は本当にサービスだけらしい）。
きっと頭の良い、手際の良い、作ることが本当に好きな人なのだろう・・・。
ただ、代名詞とも言える「スモークサーモン・サワークリーム」が出なかったことが
冒頭の「方向を変える身軽さ」かもしれない。
勝手な想像だが・・・サーモンは“回転寿司の一番人気のネタ”“どのスーパーでも扱っている”と
日頃見なれた安い食材のイメージが頭に浮かぶ（本当はピンからキリまであるのだが）。
外食ユーザーは、わざわざフレンチレストランで食べなくとも・・・、
もっと高級食材じゃないと・・・・と敬遠しがちなのでは？
もし次の日、ここを訪れた人に僕と全く違うメニューが出されたとする、
でも、・・・・きっと僕と同様、満足して帰ったに違いない・・・。
それくらい「いい料理」を作っている・・・感じがするのです。
“星の数”や専門家の評価が集客と直結するか？・・・・難しい世界です。
しかし、「身軽さ」と、抜群のCPの良さ、何よりも丁寧で素晴らしい技術。
今後もこれでお客をもてなして下さい。
雰囲気もとっても良く、僕は好きです。