紅茶に浸したマドレーヌさんが投稿した寿司栄(千葉/東千葉)の口コミ詳細

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紅茶に浸したマドレーヌのレストランガイド

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この口コミは、紅茶に浸したマドレーヌさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

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移転寿司栄東千葉/寿司

7

  • 夜の点数:4.8

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 4.8
      • |サービス 4.8
      • |雰囲気 4.8
      • |CP 4.8
      • |酒・ドリンク 4.8
  • 昼の点数:-

      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
7回目

2019/03 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.8
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

花魁道中(おゐらんどうちゅう)華やかなりし...「寿司栄」第12弾、天然の生簀(いけす)の恵みを思う存分堪能しよう!

揚屋(あげや)へとゆらりゆらりと八の字を描いて練り歩く花魁を思わせる優雅な握りがここにはある。嘘だと思ったら、ツマミから握りに移り替わるくらいのタイミングで、大将に「どこかで"おゐらん"を入れてください」と注文していただきたい。程よい頃合いで華やぐような海の幸4種の握り...キャビア(あるいは山女魚のいくら)、中落ちと根室の雲丹、白えび、芽ネギ...がそっと付け台に饗されることになる。

「珊瑚のかんざし重たくて 会釈を返すもままならぬ...」この花弁のように瑞々しく震える逸品を目の当たりにした途端、「寿司栄」に来たという実感が、江戸時代の絵師の描く細密画の細径な描線をたどるように確かなものとなる。

...「寿司栄」は、もうこれで12回目の訪問である。それでも大将は、わたしが最初に訪れたときのことを今でも鮮明に覚えていてくださる。

「ええ、ええ、それはもうよく覚えていますよ。...最初はぽつんとおひとりでいらっしゃって、カウンターの隅の席で静かに1つ1つのネタに耳を澄ますように味わってらっしゃいました。ボク、それを見て、この人には、もうこれはやたらなものは出せないなという思いがしましたね(笑)」

富山湾という天然の生簀から引っ張った極上のネタを、寝かせたり、寝かさなかったり、そして火入れを強めにしたり、軽めにしたりして魚の香りを際立たせる。2019年3月2日(土)。今日も「寿司栄」の仕事は限りなく冴えわたっていた!以下、詳細に書き綴っていきたい。

1.のれそれ
穴子の稚魚である。からし酢味噌でいただく。春先を感じさせる一品である。今日は白魚の入荷はないそうだ。

2.まったく寝かせていない鯛の焼き霜づくりに、ブランデーで漬けたからすみを振りかけて...
寝かせていないだけあって、身肉の弾力がしっかりとしている。焼きを入れることによってふわりと鯛の香りがたつ。旨みが充分に出ている。ここに橙で作った泡とブランデーに付けたからすみを添えていただく。

3.羅臼の雲丹
雲丹の甘みを感じる。次の天草の雲丹とは対照的。

4.九州天草の紫雲丹
塩をパラパラとかけていただく。新鮮な感じがする。不思議と、雲丹特有の香りの主張が強くない。粒がひとつひとつ細かく若々しい感じが特徴の雲丹である。

5.1週間寝かせたシマアジを藁で燻して
香りの魚、シマアジ。旨い。わたしはこのシマアジが白身の魚の中でも頂点だと思う。

6.キンメの塩コブ巻き 山椒を添えて
キンメも少し炙って香りを引き出している。キンメの美しい脂のりのある身肉を昆布が引き締める。

7.ガス海老のツマミ
緑の卵を載せて...甘くプリッとしている。繊細な北陸の海の幸である。

8.しめ鯖のツマミ
これも火を入れて香りをたたせている。肉厚で鯖の脂のりが申し分ない。鯖本来の美質と血統のよさを示す高貴なまでに後味のよい香気がいつまでも口の中に残る。

9.能登の毛蟹
北海道は禁猟。能登半島産の毛蟹。この内子の感情をうちに秘めたような濃厚な存在感には吐息が漏れる。身肉も実にしめやかに蟹の旨みを伝えてくる。

10.本ミル貝の炙り、橙で作った泡をそえて
貝類の中では、大変端正な味調の貝、というのがわたしのミル貝に対する印象である。潔い歯ざわりから口中に豊かに潮の甘味が広がる。これも炙りでミルの旨みを際立たせている。

11.鮪の中落ちに雲丹を添えた巻物
雲丹は、北海道浜中のバフンウニである。これは贅沢な逸品である。分かりやすく旨い。鮨の花形の2品の抱き合わせである。

12.鬼海老の焼き物
殻がおせんべいみたいに旨い。熱い甲羅をはがすうちに、焔立つような海老の香りが鼻腔を包み込む。

13.からすみの2種
わたしは、「寿司栄」のからすみに目がない。(今日も、ブランデーと日本酒の2種類をお土産にまとめてもらった)ブランデーは仄かに果実の風味が漂い、日本酒のものはやはりふくよかなお米の香りを感じ取れるのだ。

14.蟹味噌
これもいつもの一品であるが、これは付け台の端においておいて、ときどき箸先に少量ひっかっけて舐めながら最後まで愉しむのがよい。

15.サクラマス
春のものの艶めかしさがある。サクラマス。赤身ともいえない、白身ともいえない淡くも儚い旨み。この中間的な旨みが時期もののマスの旨さである。

16.アン肝の飴煮いぶりがっこを添えて
お馴染みの飴煮である。シャリを敷き、燻りガッコのコリコリ感と香りとで愉しむ。

17.サヨリの握り
さぁ、握りがスタートである!閂(かんぬき)。旨い魚だ。冷たいビー玉を口に含んだような透明感がある魚である。

18.中トロの握り
そこまで脂乗りは強くなく、するりといただけるこの時期の鮪も中々に捨てがたい。

19.大トロの握り
大トロも上品な佇まいである。

20.トラフグの軍艦
天然トラフグの白子を使った軍艦である。やはり白子はトラフグのものに限る。あたたかな食感の向こうに、婀娜(あだ)っぽい悩ましい世界が広がる。

21.赤身の握り
天身の一級品だ。艶やかな照りがすこぶる粋である。

22.カワハギの握り
カワハギの握りも「寿司栄」でのお馴染みの一品である。透き通るような味調に心が躍る。

23.玉
ここでいったん、玉。甘めの玉だ。

24.雲丹の握り
...ここからが"お任せ"から"お好み"への切り替わりのタイミングである。まずは雲丹を軍艦ではなく握りで饗していただく。わたしは実は雲丹は軍艦よりもこうした握りの方が好みである。

25.トロのミルフィーユ
お馴染みのトロのミルフィーユである。毛蟹とのマリアージュにいつものことながら嘆息する。

26.山口の赤貝の握り
最近、山口の赤貝をよく耳にする。逆に有名な閖上のものはとんとご無沙汰である。どうも最近閖上のものは難しいようだ。

27.花魁(おゐらん)の握り
さぁ、これが「寿司栄」のスペシャリテの1つ。わたしは毎回これを頼んでしまう。


28.海鰻の軍艦
これは時々しか食べられない海鰻の軍艦。定置網にたまたまかかった時にいただける。力強い鰻の旨みを感じる逸品である。

29.蟹のお椀
ここで、濃厚な蟹のポタージュとなる。


30.シマアジの握り
まだまだ続く。ここでツマミで出たシマアジを握ってもらう。仕事の加減といい申し分ない。お鮨屋さんによっては、わたしには塩分が強すぎるといった仕事をほどこすところもあるが、こちらは仕事の加減がわたしにあっている。

31.のどぐろの握り
ここで、やはり「寿司栄」に来たら外せないのどぐろを握っていただく。迫力のある脂乗りを堪能する。

32.富山海老の握り
これも「寿司栄」に来たら外せない。天然の生簀が育む海の宝である。

33.自家製ばちこ
「寿司栄」さんのばちこは自家製である。他との違いは、実にふくよかな見た目をしているという点である。ふわりとした食感の向こうにばちこの滋味を堪能しよう!

34.穴子の握り
いつものように、ツメと塩の2種類を出していただく。

35.ほおずき
最後にほおずきで一通りとなる。やはり何度来ても愉しく旨い。また今年も「寿司栄」行脚の始まりを迎えた!

  • 花魁(おゐらん)の握り

  • 鮪の中落ちに雲丹を添えた巻物

  • しめ鯖の摘み

  • 天然トラフグの白子

  • からすみの2種

  • 赤身の握り

  • トロのミルフィーユ

  • シマアジの握り

  • のれそれ

  • まったく寝かせていない鯛の焼き霜づくりに、ブランデーで漬けたからすみを振りかけて...

  • 羅臼の雲丹

  • 九州天草の紫雲丹

  • 1週間寝かせたシマアジを藁で燻して

  • キンメの塩コブ巻き 山椒を添えて

  • ガス海老

  • ガス海老の摘み

  • しめ鯖の摘み

  • 能登の毛蟹

  • 本ミル貝の炙り、橙で作った泡をそえて

  • 鮪の中落ちに雲丹を添えた巻物

  • 鬼海老の焼き物

  • からすみの2種

  • 蟹味噌

  • 天然トラフグの白子

  • サクラマス

  • アン肝の飴煮いぶりがっこを添えて

  • サヨリの握り

  • 中トロの握り

  • 大トロの握り

  • トラフグの軍艦

  • 赤身の握り

  • カワハギの握り

  • 雲丹の握り

  • トロのミルフィーユ

  • 山口の赤貝の握り

  • 花魁(おゐらん)の握り

  • 海鰻の軍艦

  • 濃厚な蟹のポタージュ

  • シマアジの握り

  • のどぐろの握り

  • 富山海老の握り

  • 自家製ばちこ

  • 穴子の握り

  • ほおずき

2020/10/16 更新

6回目

2018/03 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.9
    • | 酒・ドリンク4.9

ここのカウンターに座ったら、あっという間に5時間が過ぎ去ってしまう!...「寿司栄」第9弾、未訪のみなさまに是非このお店の素晴らしさを知っていただきたい!

たとえば、これから観る映画の上映時間が5時間だと言われたらどうだろう。...もしそれがお目当ての映画だったとしも、さすがにこれは猛者(モサ)級の"長尺"映画だと、少し身構えた上で劇場に赴くことになると思う。

しかしでも、「寿司栄」に行くとなったらどうか。...事態は途端に一変する。またあの"5時間コース"を味えるのだと、ほくそ笑みつつ何の身構えもなくそれを受け入れてしまっている自分がいるのだ。

...もちろん、長時間の料理店が全て良いなどと言うつもりない。「寿司栄」をはじめ、「鳥しき」などごく稀なお店の"長尺"だけに、おもわず心解きほぐし、心をゆだねてしまうトリガーがごく自然に装填されているというまでの話である。

それはまるでウェス・アンダーソンの「ファンタスティックMr.FOX」のDVDを観始めて5分も立たないうちから観終わるのが惜しくてならず、何度も何度も巻き戻しているうちに、エンドロールが流れるころに戸外に漂う朝の気配を受け止めているあの心持ちによく似ている...


2018年2月17日(土)、今回も素晴らしく愉しかった「寿司栄」さんでの晩餐について詳細に書き綴っていきたい。...千葉駅で、今日のお連れさまと落ち合い「寿司栄」までタクる。がらりと引き戸を開けて、カウンター中央に案内されると佐藤大将がすっと厨房から現れる。ご挨拶すると、「ああ...ボクもお会いしたかったです」とニコッと笑って返してくださる。こんなやりとりからスタートするのが「寿司栄」での定番だ。

まずはビールで喉を潤していると、さっそく一品目が饗される。

1.ブランデーに付け込んだカラスミをかけた宍道湖の白魚
のっけから白魚の登場にしびれる。...春の訪れを感じさせる食材に心に明るみのようなものを感じる。...そしてわたしは「寿司栄」のカラスミが大好物だ。このブランデーのものは、ボリューム感より仄かな果実の香りが漂う軽やかな洒脱さを感じる一品である。...もう何回もお伺いしているのだけれど、この組み合わせは今日が初めてである。新鮮な驚きを感じる逸品だ。

2.九州天草の鮃のエンガワを添えてカラスミをやる!
先の白魚で皿の上に残ったカラスミの上に、ポンと九州天草の鮃のエンガワが供えられる。と、さらに上からブランデーのカラスミが少量パラパラと散らされる。パンでソースの残ったお皿をきれいにいただくように、エンガワでカラスミを絡めて最後の一粒までいただく。

3.根室の馬糞雲丹
色の濃いのが雌、色の薄いのが雄。なるほど、潤味があってよい。瑞々しい雲丹の風味が素晴らしい。

新政 2018 新年純米 しぼりたて生酒。ここで新政の生酒がでる。果実味があってキレイな感じのお酒である。

4.能登の毛蟹
北海道では禁漁で、能登でのみ獲れる毛蟹である。感情を内に秘めたような妖しげな甘みがある。この北陸の幸を味わいに「寿司栄」に足しげく通っているようなものである。

5.焼き霜造りの鯛、醤油で作った泡
いたって小ぶりなツマミだけれど、慈しむように味わうことを促す逸品だ。鯛はまさに魚の王様の風格と存在感がある。ここにも少量のカラスミが振られ仄かな華やぎを演じている。

6.鯖の昆布締め
鯖の素晴らしさをほんの少量。ほんの少しずつ切り取られた珠玉のネタを、存分に味わえるのが「寿司栄」スタイルである。

7.鰆の藁焼き
鰆の藁焼きは何とも相性がよい。鯖の昆布締めの旨さについて今だ自分の中で解決していないのに、矢継ぎ早にまったく異なる鰆と藁焼きのマリアージュの素晴らしさで打ちのめしてくる。このやり方が「寿司栄」のもっとも憎いところだ!

8.瀬戸内の本ミル貝
貝の中では鮑の次に高級な貝である。山葵醤油でいただく。少し気恥しくなるようなつややかな艶めかしさがある味わいを堪能する。

9.メジマグロ
鰹くらいの魚体のものだそうだ。腹の部分で充分脂が載っているように見えるけれど、味わってみると、随分すっきりとしている。

10.万寿貝の炙り
軽く炙ってそっと饗される。何もつけないでいただく。炙ることによって貝の甘みが存分に引き出されている。万寿貝は、北陸で獲れる貝で、いかにも「寿司栄」らしいネタである。これも「寿司栄」の毎回の定番であるが、このぬくもりと貝の風味にいつもやられてしまう。本当に旨い逸品である。

仁左衛門。やはり美し過ぎるお酒である。わたしの中でNo.1の日本酒である。嬉しいことに佐藤大将はわたしの仁左衛門好きをよくご存じで、毎回ご用意してくれる。

11.鬼海老の焼き物
丸ごと1匹の鬼海老の焼き物である。全部いける。何とも香ばしい。こんなものをいただけるお鮨屋さんは、都内では「寿司栄」をおいてほかにはないだろう。

12.クエ
これもほんのひときれ饗される。やはり脂載りがよい。味わいは全然異なるが、のどぐろと双璧をなす脂載りである。

13.能登の縞海老と醤油で作った泡
縞海老の味噌がしっかりと詰まっている。身を全ていただくと、残ったソースにシャリを混ぜてリゾットにしていただく。これも甲殻類の旨味が詰まった逸品である。

14.蟹味噌
この強い味わいが酒のアテに滅法あう。これは箸先で少量を舌の上に載せるのを繰り返し、時間をかけてゆっくりゆっくりと愉しむ。

15.カラスミ
下がブランデー、上が日本酒で漬けたもの。明らかに味わいが違う。この二種類の違いを愉しむのも「寿司栄」でのお愉しみのひとつだ。

16.余市のあん肝
あん肝の飴煮というやつだ。この甘さがたまらなくよい。

17.能登の海鰻、海苔巻き
久しぶりに「寿司栄」で海鰻をいただく。これは時々定置網にかかるそうで、毎回はいただけない。しかし、今日の海鰻は脂載りが断然素晴らしかった。

18.金目鯛の握り
金目の握りが最初にくる。金目鯛も最近なかなか入らないそうだけれど、抜群に旨い!良質な脂載りに満足する。

19.天草の寒鮃の握り
今が一番旨い時期にあたると思う。透き通った澄明な味わいを堪能する。

20.さよりの握り
別称、"かんぬき"。名刀のような冴え返りに息を呑む。

21.トラフグの軍艦、少し炙って...
やはり白子はトラフグが群を抜いて旨い。少しの火入れがまた抜群である。

ここで今日の鮪(はらかみのブロック)を見せていただく。長崎壱岐169kg。「寿司栄」さんは鮪は山幸である。

22.中トロ、目葱を巻いて
舌に媚びるようなしつこさがなく清楚な印象の鮪である。目葱との相性も素晴らしい。

23.中トロの握り
握りにしてもよい。これくらいの脂載りがわたしはもっとも好きだ。

24.赤身の握り
何とも美しい。鮮烈な赤に毎回ドキリとしてしまう。味わいも秀逸である。

25.玉
ここで「寿司栄」の甘め玉で一休み。

26.雲丹の握り
今日は雲丹を握りで。本当に味わい深い雲丹は、アピアランスにザラついた乾きがある。木の葉の葉脈のような沈んだ艶(つや)に本物の雲丹の醍醐味があるものだけれど、これはその典型だ。

27.トロと毛蟹のミルフィーユ
毛蟹に雲丹、そしてトロのミルフィーユ。これも「寿司栄」の定番である。実に豪華な気分にさせてくれる逸品である。

28.コハダの握り
ここでお願いしてコハダを出してもらう。やはり鮨屋にきたらコハダは外せない。

29.カワハギと目葱の巻物
中にふんだんにアオサ海苔がくるまれているのだけれど、これが何とも香ばしい。

30.のどぐろと酢飯
小さな器に入って饗される。爆発するような脂載りに息が詰まりそうだ!

32.赤貝の握り
素晴らしい。立派な肉厚性の中に鉄の匂いを感じる。赤貝独特の、あのひとをドキドキさせるような澄み切った透徹感で圧倒してくる素晴らしい逸品である。

31.富山海老の握り
これもまた息を呑む美しさである。メランコリックで悩ましい味わいに深く吐息をつく。

32.銚子の鯖寿司
誰が何と言おうと鯖寿司は旨い。海苔との相性がこんなによいのは、ほかにないのではなかろうか...

33.アワビと雲丹とキャビアの握り
これも「寿司栄」の定番である。実に豪華な気分にさせてくれる逸品だ。

34.対馬の穴子のツメと塩
柔らかく煮られた穴子である、ツメと塩とをいただく。

35.カラスミとたいらぎの磯辺巻き
最後にこれもお願いして「寿司栄」さんの定番を出していただく。本日は、カラスミがふんだんに使用された「寿司栄」さんの会であった。

ちなみに今日も握りは、米焼酎のガリ酢割りでいった。これは佐藤大将も知らなかったようで、握りのお仕事が終わったタイミングでごちそうさせていただいた。(と、佐藤大将、サービスで瀬月内の本ミル貝の肝に軽くカラスミをかけたものを出してくれた)さっと一口やった瞬間、「確かにあいますね、灯台下暗しだ」と感嘆されていた。「でも、あんまり注文されちゃうと、寿司栄さんでガリ作れなくなっちゃいますよね」というと「確かに」と笑っておられた。

時計の針は23時を刺そうとしている。席に着いたのが18時だから、今日も瞬く間に過ぎ去った5時間であった。最後はお店のスタッフや佐藤大将にお店の外までお見送りいただく。本当に本当に「寿司栄」の会は愉しい!次回は4月の訪問だ!

  • 赤貝の握り

  • 富山海老の握り

  • トロと毛蟹のミルフィーユ

  • 長崎壱岐169kg、山幸の鮪の赤身

  • アワビと雲丹とキャビアの握り

  • 銚子の鯖寿司

  • 雲丹の握り

  • カラスミとたいらぎの磯辺巻き

  • ブランデーに付け込んだカラスミをかけた宍道湖の白魚

  • 九州天草の鮃のエンガワを添えてカラスミをやる!

  • 九州天草の鮃のエンガワを添えてカラスミをやる!

  • 根室の馬糞雲丹

  • 能登の毛蟹

  • 焼き霜造りの鯛、醤油で作った泡

  • 鯖の昆布締め

  • 鰆の藁焼き

  • 瀬戸内の本ミル貝

  • メジマグロ

  • 万寿貝の炙り

  • 鬼海老の焼き物

  • クエ

  • 能登の縞海老と醤油で作った泡

  • 残ったソースにシャリを混ぜてリゾットに...

  • 残ったソースにシャリを混ぜてリゾットに...

  • 蟹味噌

  • 下がブランデー、上が日本酒で漬けたカラスミ

  • 余市のあん肝

  • 能登の海鰻、海苔巻き

  • 金目鯛の握り

  • 天草の寒鮃の握り

  • さよりの握り

  • トラフグの軍艦、少し炙って...

  • 中トロ、目葱を巻いて

  • 中トロの握り

  • 今日の鮪(はらかみのブロック)。長崎壱岐169kg。「寿司栄」の鮪は築地山幸

  • 赤身の握り

  • 雲丹の握り

  • トロと毛蟹のミルフィーユ

  • コハダの握り

  • カワハギと目葱の巻物

  • のどぐろと酢飯

  • 赤貝の握り

  • 富山海老の握り

  • 銚子の鯖寿司

  • アワビと雲丹とキャビアの握り

  • 鯛のお出汁のお椀

  • 対馬の穴子のツメと塩

  • カラスミとたいらぎの磯辺巻き

  • 瀬月内の本ミル貝の肝に軽くカラスミをかけたもの

  • 新政 2018 新年純米 しぼりたて生酒

  • 平成三十年戊戌二月四日 立春朝搾り 生原酒 新政

  • 仁左衛門

  • 十四代 播州山田錦

  • 新政 No.6 R‐Type エッセンス

  • 鄙願

  • 黒龍 純吟 垂れ口

  • 而今

  • にごり酒

  • 純米吟醸 田酒

2018/03/08 更新

5回目

2017/12 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.9
    • | 酒・ドリンク4.9

なんと豪華な食材と磯の風味の饗宴だろう!...「寿司栄」第8弾、これほど爽快な海の幸の勝利に立ち会う機会はなかなかない!

「寿司栄」さんはこれで8度目の訪問になる。訪問するたびに、さらにマドレーヌを強かに打ちのめしてやれと、腕によりをかける大将の心意気をひしひしと感じつつ、今日もまた、すこぶる居心地が良いカウンター席で、5、6時間という時間が嘘のようなあっけなさで瞬く間に過ぎ去っていく。...しかしでも、この居心地の良い贅沢な時間を堪能しながら、この時間を味わうために日々仕事を頑張っているのだとしみじみと感じ入る。
2018年10月21日(土)の北海の海の恵みの饗宴がどのようなものであったか、以下に列挙してみたい。

1.タラ白子
2.秋刀魚の刺身(秋刀魚の腸を落としたお醤油で...)
3.秋刀魚のつまみ...少し炙って
4.藁で燻したカマシタのトロ(を富士山の伏流水の山葵で...)
5.松茸の土瓶蒸し
6.秋刀魚太巻き
7.仙鳳趾の牡蠣
8.オシャマンベの北寄貝
9.いくら、いくらを裏ごししたお出汁につけて...(しゃりも少量)
10.ガス海老
11.香箱蟹
12.のどぐろとキャビア
13.カワハギの肝、海苔、浅葱
14.カワハギ
15.昆布の森のバフン雲丹(甘いなぁ)
16.天然のホタテ
17.下が日本酒、上がブランデーで付けたカラスミ...蟹味噌を添えて


ここまでが、ツマミです!いつものことながら圧倒される!

18.松茸を秋刀魚の炙りで巻いた握り(香りが素晴らしい)
19.閖上の赤貝の握り
20.鮪中トロ
21.鮪大トロの筋を炙ったもの...山葵を添えて
22.コウイカ(スミイカ)の握り...イカスミで作ったお塩を添えて...
23.毛蟹の握り
24.しんこの握り
25.こはだの握り(洗練されている感じ)
26.カレイの縁側の握り
27.2日寝かせたブリの握り
28.バフンウニの握り
29.鮪、天身の握り(旨い!パンチがある!骨にくっついている身!)
30.コウイカの握り
31.羽田沖の穴子の塩とツメ


ここで一通り。でも、ここから、マドレーヌはお代わりしちゃうんだなぁ(笑)

32.2日寝かせたブリの握り(もう、零れ落ちそう!「おんなじ(握りのスタイル)じゃ詰まんないでしょ」って大将。ありがとう!)
33.しんこの握り(これも感じを変えてくれる)
34.こはだの握り(これも感じを変えてくれる)
35.松茸を秋刀魚の炙りで巻いた握り
36.閖上の赤貝の握り
37.鮪と蟹の巻物...千葉の海苔を使って...
38.バフンウニの握り
39.大間の鮪大トロの筋を抜いたもの
40.お椀


怒涛の40品!いや、いつものことながら、息が詰まるくらい凄い!特に2度お代わりした松茸を秋刀魚の炙りで巻いた握りが素晴らしかった。これは秋を表現する料理の中で、もっとも詩的な存在感を定着している。

「寿司栄」さんは、また、酒も素晴らしい。
1.「米鶴 y」Takahata Wood(高畠ワイン シャルドネ種樽で貯蔵された純米吟醸酒)
2.黒 龍 純米吟醸 「純吟三十八号」(立香に上品な華やかさ)
3.醸し人九平次  CAMARGUに生まれて(フランスのお米を使って作った九平次の一品)
4. 田酒2種 山田穂(やまだほ)、短桿渡船(たんかんわたりぶね)
5.Takachiyo 59 OMACHI(高千代酒造)
7.新政 純米酒 亜麻猫
8.風の森
9.磯自慢 大吟醸純米48


やはり、ここは、数か月に1度は訪れないと、何か自分の中で欠落してしまった寂しさを感じる稀少なお店である!未訪の方に、絶対におすすめできる素晴らしい鮨店だ!いますぐ、「寿司栄」に駆けつけよう!

  • 藁で燻したカマシタのトロ

  • 松茸を秋刀魚の炙りで巻いた握り

  • バフンウニの握り

  • 閖上の赤貝の握り

  • 2日寝かせたブリの握り

  • 鮪、天身の握り

  • 仙鳳趾の牡蠣

  • 黄金蟹!

  • 寿司栄

  • 岩手県産松茸

  • タラ白子

  • 秋刀魚の腸を落としたお醤油

  • 秋刀魚の刺身

  • 秋刀魚のつまみ...少し炙って

  • 藁で燻したカマシタのトロ

  • 藁で燻したカマシタのトロ

  • 松茸の土瓶蒸し

  • 秋刀魚太巻き

  • 仙鳳趾の牡蠣!

  • 仙鳳趾の牡蠣

  • オシャマンベの北寄貝

  • いくら、いくらを裏ごししたお出汁につけて

  • しゃりも少量

  • ガス海老

  • ガス海老

  • 香箱蟹

  • のどぐろとキャビア

  • カワハギの肝、海苔、浅葱

  • カワハギ

  • カワハギ

  • 昆布の森のバフン雲丹

  • 天然のホタテ

  • 下が日本酒、上がブランデーで付けたカラスミ...蟹味噌を添えて

  • 松茸を秋刀魚の炙りで巻いた握り

  • 閖上の赤貝の握り

  • 大間の鮪

  • 大間の鮪

  • 鮪トロ

  • 鮪中トロ

  • 鮪大トロの筋を炙ったもの...山葵を添えて

  • コウイカ(スミイカ)

  • コウイカ(スミイカ)の握り...イカスミで作ったお塩を添えて...

  • しんこの握り

  • こはだの握り

  • カレイの縁側の握り

  • 2日寝かせたブリの握り

  • バフンウニの握り

  • 鮪、天身の握り

  • コウイカの握り

  • 羽田沖の穴子の塩とツメ

  • 2日寝かせたブリの握り

  • しんこの握り

  • こはだの握り

  • 松茸を秋刀魚の炙りで巻いた握り

  • 閖上の赤貝の握り

  • 毛蟹の握り

  • 鮪と蟹の巻物...千葉の海苔を使って...

  • バフンウニの握り

  • お椀

  • 「米鶴 y」Takahata Wood(高畠ワイン シャルドネ種樽で貯蔵された純米吟醸酒)

  • 黒 龍 純米吟醸 「純吟三十八号」(立香に上品な華やかさ)

  • 醸し人九平次  CAMARGUに生まれて(フランスのお米を使って作った九平次の一品)

  • 醸し人九平次  CAMARGUに生まれて(フランスのお米を使って作った九平次の一品)

  • 田酒2種 山田穂(やまだほ)、短桿渡船(たんかんわたりぶね)

  • Takachiyo 59 OMACHI(高千代酒造)

  • 新政 純米酒 亜麻猫

  • 風の森

  • 磯自慢 大吟醸純米48

2017/12/09 更新

4回目

2017/07 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.9
    • | 酒・ドリンク4.9

神秘の海、富山湾の恵みをまたまた堪能!...「寿司栄」第7弾、2、3ヶ月に1回ここを訪れることはこの上ない悦びだ!

7度目の訪問、「寿司栄」。何度訪れても、ここはわたしにとって本当に夢のような素敵なひとときを過ごさせてくれる鮨店である。北陸の珠玉の幸をゆったりと愉しみつつ、親方と語らいながら、本日も5時間という時間が、嘘のようなあっけなさで流れていく。2017年6月24日(土)、7度目の「寿司栄」訪問記を以下できるだけ詳細に書き綴っていきたい。

本日は数か月前「銀座 しのはら」で偶然面識を得た食通さんとの「寿司栄」さんの会である。お店に着いて引き戸を開けると、すでにお連れさまはお着きになっている。大将の佐藤さんも相変わらずお元気そうだ。笑顔でのお出迎えが嬉しい。

むしむしするこんな夜は、ビールで喉を潤すのが正しいやり方だ。ビールを飲むほどにいつもの"甲殻類多め"のコースが始まるのだけれど、本日のコースは凄かった!全40品。...以下出来るだけ正確に順に書き綴っていこう。

1.海素麺(うみぞうめん)の摘み
これは実は高級食材だ。表面がぬめっとして軟らかく、海藻らしい風味もある。先付にもってこいの一品だ。...すっと、海ぶどうが付け台にのる。

2.徳島の岩牡蠣の摘み
大ぶりの岩牡蠣がぶつぶつと3つに大きくカットされて牡蠣殻の上に盛って饗される。奥から手前に向かってだんだん味が濃くなっていくとのことなので、味の淡い奥の方から順番にいただく。透徹したミネラル感が溜息が出るほどキレイだ。

ここで、本日の山葵を見せていただく。「寿司栄」さんでは、いつもは富士山の伏流水で育った山葵を使われるが、本日は、安曇野の山葵と富士山の伏流水で育った山葵の2種の山葵の食べ比べというわけだ。

3.本ミル貝(根元の一番甘いところ)の摘み
貝類の中では、鮑の次に高級な貝。根元の一番甘いところがさっと付台に饗される。安曇野の山葵で...とご案内がある。舌の上に載せて何度も富士山伏流水のものと比較してみるけれど、富士山のものが滑らかな味わいであるのに対し、安曇野のものはパチンと爆ぜるような刺激があるのが特徴だ。

日本酒 東北泉 瑠璃色の海 純米大吟醸。含み香も口当たりも柔らかい。肌理が細やかな綺麗なお酒だ。...ホッキ貝がどんとネタケースの上に載る。

4.ホッキ貝の摘み
シャキシャキとした噛みごたえから溢れる泡立つような肉の味わいに潮の香りをかぎ分ける...

5.大原産の蒸し鮑と生の鮑の摘み
「寿司栄」さんの蒸し鮑は言わずと知れた煮っころがし。酒蒸しして旨味を飛ばしてしまうのではなく、煮っころがして旨味を閉じ込めるのが「寿司栄」さん流だ。これも実に手間がかかった仕事だ。

6.鮑の歯の摘み
これも「寿司栄」さんの摘まみでよく出る一品。塩でいただく。

7.鮑の肝の摘み
安曇野の山葵で。まるでレバのようなボリュームだ。横溢する滋味に胸を膨らませ、深い吐息とともにその余韻を愉しむ。

8.縞鯵の摘み
富士山の伏流水の山葵で山葵醤油で。1週間寝かせてあるそうだけれど脂が凄い。ノドグロの脂にもおさおさ劣らぬその迫力に圧倒される。

新政 純米酒 亜麻猫。爽やかな香り。軽快感のあるお酒である。

9.藁で燻した室蘭の桜鱒の摘み
富士山の伏流水の山葵醤油で。終わりの時期のもので、室蘭で獲れたものだそうだ。川で取れた桜鱒は身の色が白いけれど、海に落ちたものは海老を食べるので色がほのかな桃色だそうだ。これは後者となる。藁で燻した薫香がスモーキーで何とも素敵だ。舌に媚びるようなネットリとしたテクスチャに息がつまりそうだ!

10.毛蟹の内子と外子と身の摘み
絵の具を塗り固めたように感情を内に秘めた内子と外子...そしてその周辺を蟹身が降り募る時雨のようにしめやかな装いを添えている...

11.ホタテの摘み
塩わさび(安曇野の山葵)で。甘い。養殖だと狭いところで飼っているので泳ぎ回らない。天然は泳ぎ回っているので、甘みがある。
鶴齢 純米超辛口 美山錦60%。超辛口純米。夏向きなスカッとした一品である。とはいえちゃんとお米の旨味を感じ取ることができる。

12.ノドグロとキャビアの摘み
なにも付けずに富士山伏流水の方の山葵を多めで。やはりノドグロには多めの山葵がよい。ノドグロの良質な脂に山葵が融合する。

13.撥子の焼き物の摘み
だいたい撥子というと、薄っぺらいイメージがあるけれども、「寿司栄」さんの撥子はどのお店よりも分厚い!頬張ると卵巣が一本一本の繊維となって口中でほどけ、撥子の濃縮した旨味が広がる。

ここで、黒龍 二佐衛門。最強の酒肴に最強の酒。美しい。綺麗だ。

ここで、盆に載せられて今日の海老のお目見えとなる。左から右へ、獅子海老、シマ海老、ガス海老...また、今日も金沢門外不出の獅子海老のご用意がある。嬉しい限りだ。

14.ガス海老の摘み
緑の卵を載せて...甘くプリッとしている。

15.獅子海老の摘み
この幻の海老は伊勢志摩サミットでつかわれたそうだ。安曇野の山葵醤油で。身肉をまとう"とろみ"が何とも悩ましい。

16.北海シマ海老の摘み
北海シマ海老。安曇野の山葵醤油で。つるりと流れるような口当たりで味わいは恬淡。さっぱりとしている。

17.鹿児島産姫甘海老の摘み
最近発掘されたものだそう。これは甘みのある味わいの海老である。本日は4種類の海老を摘まみで饗していただいたけれど、どれもそれぞれの個性があってとても面白かった。

十四代 中取り 大吟醸 播州山田錦。フルーティ。しつこくはないけれど、深く味わうほどにバニラやメロンの風味を感じる。

18.シンコの握り
ここから握りに入る。シンコ。ものすごく小さいコハダを10枚重ねくらいにして握ってある。可憐で何とも若々しい。生育したコハダのあの独特の存在感を思うと何か愛らしい感さえ感じる。

19.ノドグロと酢飯、山椒を散らして...
富士山伏流水の山葵で...ノドグロに山葵は鉄板だ!また、この一品、山椒が大変素敵なアクセントになっている。太い迫力あるノドグロの脂がドンときたかと思うと、華やかな山椒の野の香りが駆け抜けていく。

20.金目鯛の縁側の握り
これが素晴らしかった!脂のりが素晴らしい!ため息がでる。ノドグロの脂が太く迫力があるのに対して、金目鯛の脂は、たわわであるにもかかわらず、香りと気品を感じるのだ。

雨後の月 無濾過生原酒 純米吟醸山田錦斗瓶取り。華やかな香り、透き通るようななめらな飲み口のお酒である。

21.閖上(ゆりあげ)の赤貝の握り
シャキシャキとした噛みごたえの中に、透き通るような青みを帯びた細かな気泡が口の中に広がるのが素晴らしい。
]
22.境港であがった中トロの握り
冬場のイカを食べて仕上がった大間の鮪もいいけれど、こうしていただいてみると[b:夏の若々しい鮪もなかなか捨てたもんじゃない。


醸し人九平次 Le K(ル・カー)・VOYAGE。原酒で密度が高いお酒だけれど、不思議にすっきりとしている。

23.千葉の船橋で獲れた金太郎鰯の握り
これが鰯の領域を超えていた!6年前にブランド化したのが金太郎鰯。寸は短いけれど、丸太みたいに太いそうだ。輝く螺鈿(らでん)のさざめきように、緻密で豊饒な旨味にしばし陶然とする...今日一番の味わいだったかもしれない。当然お代わりの対象だ!また、シャリがよい。シャリは翡翠のようなつぶつぶとした旨さがある。

24.アオリイカの握り、イカの墨を合わせた塩をパラり...
鮨ネタには、歯切れのよい墨烏賊ということはよく言われるけれど、やはりアオリイカは美味い!アオリイカは誰が何と言おうとイカの王様である!...箱に詰まった唐津の赤雲丹を見せていただく。夏場を感じる!

25.黄金蟹の握り
1,000杯に1杯の黄金蟹。本ズワイガニ漁のときは20,000杯に1杯。やはりズワイは蟹の王様だ!濡れそぼるような身肉の味わいは詩的ですらある。

醸し人九平次 Le K(ル・カー)・RENDEZ-VOUS(ランデブー)。これもVOYAGE同様、軽快感を感じるお酒である。

新政酒造 日本酒 No.6 I-type GINZA SIX限定。GINZA SIX(ギンザシックス)は、Diorとかが入っている。銀座にある複合商業施設。このGINZA SIXでしか手に入らないレアなNo.6。精米歩合35%。スッキリと綺麗なお酒である。

26.境港の天身(鮪の中トロに一番近い部分の赤身)の漬け、皮と身の間の旨味成分を上に添えて
これも「寿司栄」さんの定番の一品である。すきみ等に使われる筋の無いきめの細かい部位で、赤身のなかでも極上とされる部位である。毎回思うけれど、本当に旨い!鮪の中で最も旨い部分だと思う。

飛露喜 (ひろき)。"喜びの露が飛び散る"結構な名前だ。名前がピッタリの華やかなお酒である。

27.鮪のカマシタの下のあたりを少し炙って芽ネギを巻いて...
今日の芽ねぎの巻物は鮪のカマシタである。脂はのっているけれど、やはりこれも夏らしい若々しい佇まいである。

28.あん肝の飴煮を海苔巻きで...
山椒がピリリと効いて、甘みがたっている!あん肝の飴煮も「寿司栄」さんこだわりの仕事が施された逸品だ。しかし今回のこの海苔巻の食べ方は今回が初である。海苔の風味と一緒にいただく飴煮も面白い。変わり種の手巻き寿司をいただく感じだ。

30.千葉の船橋で獲れた金太郎鰯の握り
23、再び!

31.金目鯛の握り...こんどは縁側ではなく身の方を
金目鯛は今が一番いい。上品で甘みがある。またこれに少し炙りを入れて甘みをさらに引き出しているひと手間が憎い。

田酒 純米大吟醸 百四拾。言わずと知れた田種。フルーティでふくよかな味わいである。

32.カワハギの握り
肝が添えられている。薄い琥珀色でトロリとした密度の濃い旨みが堪らない。

33.アオリイカの握り
24、再び!

35.穴子の握り
ここで、穴子の握りだ。穴子はこれからどんどん良くなっていく。やはり今日は穴子からも若々しさを感じた。

岩清水 NIWARINGO 。果実味のある甘酸っぱい一品。大変飲みやすい女性が好きそうな一品である。

[b:36.鮑、雲丹、キャビアの握り

ここで、豪華な握りが登場する。今一番よい高級食材の合わせ技だ!

37.コハダの握り
今日はコハダのご用意もある。ただ、本格的によくなっていくのはこれからだろう。コハダのあの、どの青身魚にもない不協和音こそがコハダの醍醐味だ!

38.大原の真鯛の握り、橙の泡を添えて
ここで真鯛だ。弾力のある鯛の身肉の噛みごたえを橙の風味が軽やかに舞う。

39.玉
ハチミツを加えた甘めの玉をいただくとほっとする。

40.毛蟹のお味噌汁
何十杯の毛蟹を潰して作った濃厚お味噌汁で一通りとなる。「寿司栄」さんはいつも質、量ともに凄いけれど、いや、しかし、今回は特に大将気合が入っていたように思う。これ以上ないというほどにお鮨の旨さを堪能しつくした一夜であった!次回は9月末の訪問だ!

  • 鮑、雲丹、キャビアの握り

  • 千葉の船橋で獲れた金太郎鰯の握り

  • シンコの握り

  • 鮪のカマシタの下のあたりを少し炙って芽ネギを巻いて...

  • アオリイカの握り、イカの墨を合わせた塩をパラり...

  • 境港の天身(鮪の中トロに一番近い部分の赤身)の漬け、皮と身の間の旨味成分を上に添えて

  • 閖上(ゆりあげ)の赤貝の握り

  • 金目鯛の握り

  • ガス海老の摘み

  • ノドグロと酢飯、山椒を散らして...

  • 徳島の岩牡蠣の摘み

  • 北海シマ海老の摘み

  • 千葉道場(どうじょう)寿司栄(すしえい)

  • 海素麺(うみぞうめん)の摘み

  • 海ぶどう

  • 徳島の岩牡蠣の摘み

  • 安曇野の山葵(奥) 富士山の伏流水で育った山葵(手前)

  • 安曇野の山葵(奥) 富士山の伏流水で育った山葵(手前)

  • 本ミル貝(根元の一番甘いところ)の摘み

  • ホッキ貝

  • ホッキ貝の摘み

  • 大原産の蒸し鮑と生の鮑の摘み

  • 鮑の歯の摘み

  • 鮑の肝の摘み

  • 縞鯵の摘み

  • 藁で燻した室蘭の桜鱒の摘み

  • 毛蟹の内子と外子と身の摘み

  • ホタテの摘み

  • ノドグロとキャビアの摘み

  • 撥子

  • 撥子の焼き物の摘み

  • 左から右へ...獅子海老、シマ海老、ガス海老

  • ガス海老の摘み 緑の卵を載せて...

  • 獅子海老の摘み

  • 北海シマ海老の摘み

  • 鹿児島産姫甘海老の摘み

  • シンコの握り

  • ノドグロと酢飯、山椒を散らして...

  • 金目鯛の縁側の握り

  • 閖上(ゆりあげ)の赤貝の握り

  • 境港であがった中トロの握り

  • 千葉の船橋で獲れた金太郎鰯の握り

  • アオリイカの握り、イカの墨を合わせた塩をパラり...

  • 夏場!唐津の赤雲丹

  • 1,000杯に1杯の黄金蟹

  • 黄金蟹の握り

  • 境港の天身(鮪の中トロに一番近い部分の赤身)の漬け、皮と身の間の旨味成分を上に添えて

  • 鮪のカマシタの下のあたりを少し炙って芽ネギを巻いて...

  • あん肝の飴煮を海苔巻きで...

  • 千葉の船橋で獲れた金太郎鰯の握り

  • 金目鯛の握り...こんどは縁側ではなく身の方を

  • カワハギの握り

  • アオリイカの握り

  • 穴子の握り

  • 鮑、雲丹、キャビアの握り

  • コハダの握り

  • 大原の真鯛の握り、橙の泡を添えて

  • 毛蟹のお味噌汁

  • 日本酒 東北泉 瑠璃色の海 純米大吟醸

  • 新政 純米酒 亜麻猫

  • 鶴齢 純米超辛口 美山錦60%

  • 黒龍 二佐衛門

  • 雨後の月 無濾過生原酒 純米吟醸山田錦斗瓶取り

  • 醸し人九平次 Le K(ル・カー)・VOYAGE

  • 醸し人九平次 Le K(ル・カー)・VOYAGEと醸し人九平次 Le K(ル・カー)・RENDEZ-VOUS(ランデブー)

  • 新政酒造 日本酒 No.6 I-type GINZA SIX限定

  • 飛露喜 (ひろき)

  • 田酒 純米大吟醸 百四拾

  • 岩清水 NIWARINGO

2017/07/05 更新

3回目

2017/05 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.9
    • | 酒・ドリンク4.9

"天然の生簀(いけす)"の幸を味わい尽くそう!...「寿司栄」第6弾、立山連峰の水脈が運ぶ豊富な栄養分で育った魚介類を心ゆくまで堪能する

やっぱり「寿司栄」は止められない。暖流と寒流が流れ込み、水産資源の宝庫といわれる富山湾の珠玉の幸を味わい尽くしたいなら、今すぐ「寿司栄」に駆けつけよう!

こちらは、魚の香りを感じさせてくれる素晴らしい名店である。2017年4月28日(金)、4時間ほどかけてゆっくりと愉しんだ「寿司栄」さんでの晩餐について以下できるだけ詳細に書き綴っていきたい。


本日は、18:00にお連れ様と直接お店に落ち合うことになっている。17:50、千葉駅からタクシーに乗り込んだ旨、LINEで連絡を入れると、お連れ様も丁度向かっている途中だという。千葉聖心高等学校を過ぎ、ファミマを左折して直進するとほどなくタクシーは「寿司栄」さんのお店正面前に滑り込む。

引戸を開けて中に入ると、本日のお連れ様はすでに到着されている。本日初めてお会いする方である。佐藤大将にご挨拶して、まずはビールで喉を潤す。やっぱり「寿司栄」さんのカウンターは落ち着く。毎回「寿司栄」さんの会は愉しいのだけれど、今回も滅法愉しい会となった!お連れ様ありがとう~♪

とほどなく1品目が饗される。

1.ホタルイカとホタルイカの叩きの摘み、叩きの上にのっているの泡が醤油、海苔を添えて
まず、タタキだけを少量箸先でいただいてみる。思ったとおり、ホタルイカのミソの風味がふわりと漂う。また、細かく刻まれたイカの胴肉の食感も好感が持てる。これを、海苔にのせていただくのだけれど、イカと海苔の風味の相性のよさといったらない。"富山湾の神秘"に舌鼓!

2.青森八戸の紫雲丹と白海老、生のクチコの摘み、甘海老の卵の塩辛(緑)を添えて
馬糞雲丹が、濃厚で感情を内に秘めたような力強さがあるのに対して、紫雲丹は恬淡ですっきりとした味わいを持っている。これと白海老との相性も申し分ない。白海老はまさに"富山湾の宝石"である。淡白と思いきや、思いのほか強い甘味がある。

左から赤座海老、獅子海老、葡萄海老、団扇海老を載せたお盆が付台にどんと載せられる。

3.1週間寝かせた縞鯵の刺身の摘み
今日は、この1週間寝かせた縞鯵が目玉。塩わさびでいただく。オオカミではない。「一度オオカミも使って見たいんですけどね~」とは佐藤大将。縞鯵は、後で握りでもいただけるとのことだ。

縞鯵の味わいには、においたつものがある。この舞うような香りが、縞鯵が青ものと呼ばれる魚の中でも、最高峰に位置づけられる理由だと思う。川魚のなかで、天稟(てんぴん)の香気をもった魚がアユ(鮎)であれば、海のもので鮎に匹敵する素晴らしい芳香を放つものは縞鯵である。

4.まだ生きている天然のホタテの摘み
山葵醤油で。噛み締めると押し返す。貝殻の方にはうっすらと年輪が入っている。身厚でぷりっぷりの食感と心地良い歯ごたえが素晴らしい。また、とろける甘さは感動的ですらある。

新政酒造 日本酒 No.6 I-type GINZA SIX限定。GINZA SIX(ギンザシックス)は、Diorとかが入っている銀座にある複合商業施設。このGINZA SIXでしか手に入らないレアなNo.6。精米歩合35%。スッキリと綺麗なお酒である。

5.朝じめの大原の鯛、皮目は焼霜にしている...泡は橙の泡...の摘み
何もつけずに、そのまま行く。香りが結構出ている。この皮目に直火で焼き目をつけたところが素晴らしい。この「寿司栄」さんのひと仕事にいつもやられてしまう。

ピアノのBGMが心地よく耳朶に響く...

6.蒸し鮑、馬糞雲丹にキャビアの摘み
鮑と雲丹は、同じ昆布を食べているので、大変相性がよい。もう鮑がでる季節になった。しかしこの小さな宝石のような煌(きら)びやかさはどうだろう!しばし沈黙を強いる旨さだ。

7.ノドグロの切り身の摘み、これが「寿司栄」さんおスペシャリテ!
富士山雪解け水で育てた山葵を多めに載せて...これも「寿司栄」さんの定番!このノドグロという魚の溢れるような上質の脂にはいつも感嘆するほかない。"白身のトロ"と言われるのも納得の脂のりで、ノドグロ独特の香味をしっかりと感じることができる。

8.団扇海老の摘み
山葵お醤油で...団扇海老は、食感と言い味わいと言い、伊勢海老に近似している。いや、伊勢海老を凌ぐほど旨いといっても過言ではないかもしれない。このプリプリとした食感とその甘さは、お酒のアテにもってこいである。

9.加能蟹と香箱蟹の摘み、内子と外子をあわせて...
加能蟹とは、石川県内で水揚げされたズワイガニのオスのことだ。これに対して、香箱蟹はズワイガニのメス。香箱蟹が抱えた内子といわれる甲羅の内側の未成熟の卵と、外子といわれる腹に抱えた卵が絶品だ。

10.炙りを入れた万寿貝の摘み
石川県でも高松町あたりでしかとれなくなってきている貴重な貝。これは何も漬けずに、そのままいく。強い磯の香りが特長的だ。身は柔らかく甘い。これも焼きのひと手間が素材の甘みを引き立てる!

「寿司栄」さんの佐藤大将は、どこか別のお店や職人の技術を参考にすることはほとんどないそうだ。あくまでも自分独自の感覚をベースに摘まみや鮨を考案していくという。

11.根元の部分のミル貝の摘み
根元の部分が味が強い。磯の香りがすごい。甘味といい申し分ない。貝類の中では、大変端正な味調の貝、というのがわたしのミル貝に対する印象である。潔い歯ざわりから口中に豊かに潮の甘味が広がる。

ここで、泣く子も黙る、黒龍 ニ左衛門!わたしがお伺いすると、佐藤大将は必ずこれでもてなしてくれる。

12.白魚の揚げ物の摘み
料理場から高温でサッと白魚を揚げる音が響き渡る!と、ほどなく天紙に載った白魚が饗される。淡泊ながら独特の風味の早春の味わいである。サクサクとした歯ごたえと淡泊な味に少しほろ苦い大人の味わいである。

13.子持ちの鬼海老の塩焼きの摘み
能登半島新湊産の鬼海老。これが素晴らしい。大将から、頭をとったら、あとは殻ごといけるとご説明があるが、その前に、饗された時点で、海老の香ばしい風味が鼻腔に襲いかかる。

いわれたとおり、頭をひねって、胴体部分をいただいてみるが、パリパリという小気味よい咀嚼音とともに、あたりに立ち篭める海老の風味の濃さはどうであろうか。これほどの表現力で自分をアピールしてくる海老もそうそうあるものではない。あまりのことに、頭まで全ていただいてしまう。

また、しっかりと卵を抱えており、実に香ばしい逸品であった。

14.北海道の蛸の吸盤の摘み
塩で。吸盤が1つ付台に饗される。小さいながら存在感のある噛みごたえが嬉しい。

15.北海道の蛸の摘み
塩で。"蛸の洗い"といいたくなるような鮮烈で気っぷのよい佇まいだ。味が濃い。

16.蟹味噌の摘み
これは、お酒が何杯もいける、酒のアテには最高の逸品である。少しずつ惜しみながらいただく。

KISS of FIRE(キス オブ ファイア)。透明感のある澄んだ味わいに、しっかりしたボディのお酒だ。日本酒の良さを実感できる良品である。

17.赤座海老の握り
ここから握りだ。身肉のひき締りぶりが素晴らしい。軽い炙りが、赤座海老の旨みを倍増させている。

18.閖上(ゆりあげ)の赤貝の握り
身は立派な肉厚感をたたえており、赤貝独特の、あのひとをドキドキさせるような澄み切った透徹感で圧倒してくる。赤酢との相性も抜群だ。

19.あん肝に酢飯
脂質のたったあん肝は、ねっとりと舌に絡みつき、深く溜息をつきたくなるような濃厚な風情を漂わせている。赤酢の酢飯との相性も抜群である。

20.白(紫雲丹)と赤(馬糞雲丹)の握り
白と赤というのは、紫雲丹と馬糞雲丹。すっと饗される。掌の先の方に馬糞雲丹、手元の方に紫雲丹が配されている。一口でいただくと、紫雲丹の旨みと馬糞雲丹の深みが相俟って、口中に瑞々しい磯の香りが横溢する。

21.鬼海老の握り
甘み・旨味が濃厚である。身も厚く、ぷりっとした歯ごたえは格別である。

22.ノドグロの握り
今回のノドグロの握りは大根おろしが添えられていない。たわわな良質な脂と酢飯を堪能する。

23.獅子海老の握り
殆ど地元(石川)で地産地消されてしまう獅子海老。このお店は関東でこれをいただける稀少なお鮨屋さんである。しめやかな沈んだようなテクスチャから感じ取れる甘みが素敵だ。

24.アオリイカの握り、イカ墨で作った塩を上からパラっと!
よく、日ごろから佐藤大将と、イカの王様はなんといってもアオリイカだというお話をさせていただく。それを覚えていてくれたか、本日のイカはアオリイカだ!アオリイカ独特のねっとりとした舌触りに、力強い風味が鼻腔をくすぐり、甘味もあって申し分ない!

25.煮蛤の握り
「寿司栄」さんで煮蛤珍しいのではないか?しかし、この一品もよい仕事をしている。甘みといい、ツメの作りが絶品だ!何やら、この甘みにメランコリックな江戸情緒のようなものがそこはかとなく感じ取れるかのようだ。

螺鈿(らでん)。大七が誇る生もと造の純米吟醸酒。華やぎのある香りと、芳醇で艶やかな味わいの美酒である。

26.小鰭(こはだ)の握り
これも「寿司栄」に来たら外せない一品である。青魚特有の味の濃さの奥に、あの小鰭独特の臭気と紙一重ともいうべき不思議な魅力が感じ取れる。酢じめされた小鰭の肉の響きに陶然とする。

27.中トロの握り
やはり中トロは、鮪の中で一番旨い!鮪の脂が、過剰すぎず、ほのかに化粧を施すように鮪の血潮をまろやかになだめてかかっている。

28.トロミルフィーユと黄金蟹の握り
薄くスライスしたトロが、ミルフィーユ状に丁寧に重ねあわせられている。シャリの上で、幾重ものトロの襞の連なりを堪能できる贅沢きわまりない一品である。一口頬張ると、トロトロの食感ではあるが、同時に薄くスライスされたトロの襞たちの連なりを、しっかりと感じ取ることができる。また、そのトロの食味にホンズワイガニの旨味にベニズワイガニの甘みが加わり究極の逸品の仕上がりだ!

立派な黄金蟹がドンと付台に載せられる。黄金蟹とは、能登に水揚げされるズワイガニのオスと紅ズワイガニのメスとの間に生まれる貴重な蟹のことである。幻の黄金蟹のキングサイズは、ホンズワイガニ漁の底引き漁で、20,000杯に1杯ともいわれる高級食材である。

29.さよりの握り
針魚、または細魚と書いて、"さより"と読ませるこの魚であるが、その名前とは裏腹にこれほど脂の深みを秘めたコクのある味わいを感じさせる魚はないと思う。その脂の深みは、ほとんどイワシに匹敵すると思わせる程であるけれど、ただ、イワシよりももっと潤味を帯びた味調がこのさよりの特徴のように思う。

30.ボタン海老の握り
身肉は柔らかすぎず、一口噛むとぷりっとして、甘味が広がる。そして、ねっとりと濃厚な旨味が舌に長く残る。

31.縞鯵の握り
いわゆる真鯵と比較するとその肉質は強い弾力性があり、脂の載り方が緻密である。青ものの最高峰である。この慎ましやかな品性と落ち着いた存在感に思わずため息がもれる。

32.穴子の握り
ふっくらとした金時芋をいただいているような至福感に陶然とする。

33.マグロの砂ずりの巻物、芽ネギを挟んで
砂ずりとは、鮪の腹の一番下の肉、他に蛇腹、大とろともいわれる部位。砂にお腹がつく部分だから「砂ずり」ともいうそうだ。軽く炙りを入れているので、適度に脂が流れていて炙りの香ばしさが際立っている。芽ネギがさっぱりしたアクセントになっている。

34.毛蟹のお味噌汁
最後に毛蟹のポタージュをいただいて一通りとなる。酸漿を頬張りながら、本日も心ゆくまで「寿司栄」を堪能したことを噛みしめる!次回は6月下旬の再訪となる。佐藤大将、今日もありがとう!

  • 煮蛤の握り

  • 閖上(ゆりあげ)の赤貝の握り

  • アオリイカの握り、イカ墨で作った塩を上からパラっと!

  • トロミルフィーユと毛蟹の握り

  • 赤座海老の握り

  • 白(紫雲丹)と赤(馬糞雲丹)の握り

  • マグロの砂ずりの巻物、芽ネギを挟んで

  • 蒸し鮑、馬糞雲丹にキャビアの摘み

  • 寿司栄

  • ホタルイカとホタルイカの叩きの摘み、叩きの上にのっているの泡が醤油、海苔を添えて

  • 青森八戸の紫雲丹と白海老、生のクチコの摘み、甘海老の卵の塩辛(緑)を添えて

  • 左から赤座海老、獅子海老、葡萄海老、団扇海老を載せたお盆

  • 1週間寝かせた縞鯵の刺身の摘み

  • まだ生きている天然のホタテの摘み

  • 貝の方には年輪が入っている

  • 朝じめの大原の鯛、皮目は焼霜にしている...泡は橙の泡...の摘み

  • 蒸し鮑、馬糞雲丹にキャビアの摘み

  • ノドグロの切り身の摘み、これが「寿司栄」さんおスペシャリテ!

  • 団扇海老の摘み

  • 加能蟹と香箱蟹の摘み、内子と外子をあわせて...

  • 炙りを入れた万寿貝の摘み

  • 根元の部分のミル貝の摘み

  • 新湊港 富山県射水市 ニロ水産(フタクチスイサン)

  • 白魚の揚げ物の摘み

  • 子持ちの鬼海老の塩焼きの摘み

  • 北海道の蛸の吸盤の摘み

  • 北海道の蛸の摘み

  • 蟹味噌の摘み

  • 赤座海老の握り

  • 閖上(ゆりあげ)の赤貝の握り

  • あん肝に酢飯

  • 白(紫雲丹)と赤(馬糞雲丹)の握り

  • 鬼海老の握り

  • ノドグロの握り

  • 獅子海老の握り

  • アオリイカの握り、イカ墨で作った塩を上からパラっと!

  • 煮蛤の握り

  • 小鰭(こはだ)の握り

  • 中トロの握り

  • トロミルフィーユと毛蟹の握り

  • 20,000杯に1杯ともいわれる高級食材、黄金蟹!

  • さよりの握り

  • ボタン海老の握り

  • 縞鯵の握り

  • 穴子の握り

  • 穴子の握り

  • マグロの砂ずりの巻物、芽ネギを挟んで

  • 毛蟹のお味噌汁

  • 新政酒造 日本酒 No.6 I-type GINZA SIX限定

  • 泣く子も黙る、ニ左衛門!わたしが好きなことを見越して、いっつも大将が封切り前の逸品を用意してくださっている♪

  • KISS of FIRE(キス オブ ファイア)

  • 螺鈿(らでん)

2017/05/11 更新

2回目

2017/01 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.9
    • | 酒・ドリンク4.9

魚の仕入れの6割5分は直荷引き(じかにびき)!...「寿司栄」第5弾、関東圏で北陸の珠玉の甲殻類を味わいたいのなら、今すぐ「寿司栄」に駆けつけよう!

どうもわたしは以前から、"直荷引き(じかにびき)"という言葉に弱い。というのも、やっぱり地産地消されるものには凄いものが多いからだ。

白神山地の金鮎、観音寺産の鳥貝、丹波産の花山椒、宮崎の尾崎牛...

いずれも、いただいた瞬間どれも思わず言葉を失って、申し訳ないけれど、しばらくオレに語りかけないでくれと周囲のみんなにお願いしてしまうくらいの図抜けた素晴らしさだ!

「寿司栄」さんの素晴らしさ...これはまさにその"直荷引き(じかにびき)"のこだわりにある!なんと魚の仕入れの6割5分は現地から仕入れるとのことだ。これは本当に凄いことだと思う。現地から最上のものを仕入れるなんて、そうとう時間をかけて関係を作らないと絶対に無理だ。


実際、佐藤さんも、最初は北陸の漁師さんから相手にされなかったという...それを粘り強く何十年も通い続けて、いいものを回していただくまでの関係を築いたという、そのエピソードを聞いただけで感動的である。

さぁ、そんなわけで本日も「寿司栄」さんである!
2017年1月28日(土)18:00に入店してトリビーで待ち構えていると、さっそくコースがスタートする。

1.穴子の稚魚(ノレソレ)酢味噌を添えて
1品目が饗される。ノレソレの身肉のあまりの澄明度で、皿の上にそれが並べられていることを危うく見失いそうになる。形状はまさに柳の葉だ。...ああ、もうノレソレが出回る時期になったかともうすぐの春の予感に感慨深い。

これに酢味噌が添えられているのだけれど、ノレソレそのもののはどこまでも淡白でほんのわずかな甘味を感じる。まるで水の妖精である。じゅんさいの様な粘膜に覆われた身肉は、喉ごしの良い心太(ところてん)のような食感である。

2.北海道産の蛸
これは、良い蛸であった。"蛸の洗い"といいたくなるような鮮烈で気っぷのよい佇まいだ。味が濃い。

3.黄金いくら(ヤマメのいくら)と厚岸産のウニ
黄金いくらのキラキラと輝く卵のひと粒ひと粒はまるで宝石のようである。魚卵独特のくさみは全くなく上品な味わいだ。これにひきかえ、厚岸産のウニは存在感がある。

4.鰆(さわら)のたたき...藁でいぶしたもの
うん、薫じているところが素晴らしい。鰆をしっとりとした落ち着きがまとい、哀愁をおびた低音の和音を感じ取れる...素晴らしい。

5.千葉大原の寝かせていない鯛の焼き物
冬場の深場の鯛はいい。少しも寝かせないで歯ごたえを出している。そこに華やかなからすみの風味が舞う!

6.能登半島輪島のノドグロ
ノドグロの塩焼きは、焼き魚の白眉である。このパリっとした皮から溢れ出る上質な脂はどうだろう。この贅沢な脂のりを演出することができる魚は、これ以外には、クエをおいて他ないであろう。

7.奥が毛蟹のメス、手前がトゲクリガニ
毛蟹にうちことそとこが乗っているのはそうそう見かけない。毛蟹は、北海道は全面禁猟。北陸に南下してきたものを捕獲したものだ。毛ガニの味わいが上品かつ繊細なのに対して、トゲクリガニは濃厚で、磯の風味を強くしたようなお味である。

ここで、りっぱな、自家製からすみのお目見えである。ちなみに奥が日本酒でつけたからすみ、手前がブランデーでつけたからすみ。昨年12月に作ったからすみだそうだ。

8.奥がブランデー手前が大吟醸のからすみ
2種類で、風味が全然違う!ブランデーのものは、果物の芳香の奥底にオーク樽の質朴な基底調音となって響く。それに対して大吟醸のそれは、ブランデーのように果物のような華やかな芳香ではなく、たおやかに広がるお米の落ち着いた安逸をたたえている。

ここで仁左衛門の登場となる。仁左衛門はなんといってもわたしの中で日本酒の王様である!歌舞伎役者が見得を切ったときのようなパチンとした気持ちよさがあったかと思うと、後は澄明な岩清水が喉を長い時間かけてすうっと落ちてゆくような感動がある。

9.能登の鮑と厚岸産馬糞ウニとキャビア
箸先にキャビアを数粒のせて口に運んでみる。ねっとりと舌に絡みつくようなテクスチャで、濃厚な旨みをひと粒ひと粒に蓄え、絶妙な塩味を放っている。ウニの甘味と鮑のコリコリの食感との相性もよし!

10.とらふぐの白子にからすみを削って
かき混ぜて食べてくださいとご案内がある。白子のむっちりとした生っぽいあたたかみが口中に溢れ出し、その粘っこい白子の佇まいに舌が震えるかのようだ。その悩ましいまでの舌触りに華やかにからすみが舞う!

ここでトレーにのって鬼エビのお目見え。これは、「寿司栄」さんでしかいただけない!

11.鬼エビの握り、卵を添えて
「寿司栄(すしえい)」さんのシャリは、米酢と赤酢のシャリをブレンドしたまろやかなシャリ。古米を使っていない。(これは珍しい!)粘りがある方がよいとのことだ。富山と千葉と新潟の3箇所ぐらいから新米を取り寄せて作っている。

鬼エビは刺のある外観とは一転、その身質からは甘み・旨味が濃厚に感じ取れ、ぷりぷりの歯応えが堪能できる。「寿司栄」さんでは、魚の仕入れは、ウニや鮪、コハダ(築地のやま幸さん)などを除き、6割5分が直荷引きだそうだ。凄い!

ここで美田鳳凰。爽やかでキラキラ輝く、スッキリした喉ごし。

12.閖上(ゆりあげ)の赤貝の握り
閖上産の最高級品だ。身は素晴らしい肉厚感をたたえており、赤貝独特の、あのひとをドキドキさせるような澄み切った透徹感で圧倒してくる。赤酢との相性も抜群だ。

13.墨烏賊の握り、烏賊の墨で作ったお塩を添えて
12月から2月は、墨烏賊の季節だ。肉厚で、信じられないくらいに歯切れよく、こってりとした旨みをまとっている。誰から何の説明を受けなくとも、一口食しただけでこの一品が選りすぐりの上モノであることが手に取るようにわかる。

14.カワハギの肝とアオサのり、浅葱をカワハギの刺身にくるんで
この海苔が絶品であった。海水と淡水の間で育ったもので、生海苔は、海水だけだと硬くなってしまうが、海水と淡水の間で育ったものは口溶けが良く、草が舌の上に残って溶ける...弾力のあるカワハギの切り身に包んでいただくが、切り身の透明感のある味調と肝の滋味、海苔の抜群の風味のマリアージュに嘆息するほかない。

15.静岡産コハダの握り
基本的にコハダは水分が多い魚。塩でしめて酢でしめて、寝かせないとこの味はでない。しかしでも、私をとらえて離さないこのコハダという魚の魅力はなんであろうか?サバやイワシといった青魚特有の味の濃さの向こう側に、何かコハダ独自の不思議な魅力が秘められているように感じられてならない。それは何か?他の青身魚にはない悪魔的な臭気、とでもいおうか...

16.平目のエンガワ
平目のエンガワの握りが饗される。一口でいただいて、まずその途轍もなくオイリーな感じに圧倒される。このオイリーな感じは、すべて炙った際にエンガワ自身からでた脂とのことだ。

南部美人。貫録のある純米大吟醸。料理を引き立ててくれる!

17.三厩産鮪の天身の漬け、皮と身の間の旨味成分を上に添えた握り
こちらは、鮪を築地仲卸やま幸(やまゆき) さんから仕入れているそうだ。すきみ等に使われる筋の無いきめの細かい部位で、赤身のなかでも極上とされる部位である。江戸っ子が鮨屋で「赤身のウマイところをにぎってくれ!」というときの、その「ウマイところ」こそマグロの赤身の天身なのだ。傑作というのが惜しまれる絶品である。

18.三厩産鮪のトロのミルフィーユの握り
薄くスライスしたトロが、ミルフィーユ状に丁寧に重ねあわせられている。シャリの上で、幾重ものトロの襞の連なりを堪能できる贅沢きわまりない一品である。一口頬張ると、トロトロの食感ではあるが、同時に薄くスライスされたトロの襞たちの連なりを、しっかりと感じ取ることができる。こうした細かい仕事をさりげなく足し算して、たんなるトロの握りと差別化をはかっているあたり、にくいばかりである。

19.芽ネギと酢飯を三厩産鮪の中トロで巻いて
炙ってないフレッシュな中トロで巻いて饗していただく。いつもはこのネタは軽く鮪を炙って出していただくのが通例だけれど、今回はフレッシュ。脂を蓄えた中トロの風味を芽ネギでさっぱりといただく。

20.千葉の竹岡で獲れた赤座海老の握り(半身)
身肉のひき締りぶりが素晴らしい。軽い炙りが、赤座海老の旨みを倍増させている。

21.昆布をたべた厚岸産馬糞ウニを手渡しで...
馬糞ウニは昆布、わかめを食べる。これに対して、ムラサキウニは雑食だという。佐藤大将にお聞きしたら、ウニをひとくち食べただけでそれが何を食ってきたかわかると仰っていた。凄い!

22.軽く炙った能登半島輪島のノドグロの握り
ノドグロという魚の溢れるような上質の脂にはいつも感嘆するほかない。"白身のトロ"と言われるのも納得の脂のりで、ノドグロ独特の香味をしっかりと感じることができる。

23.かんぬき(さよりの別名)の握り
身が締まっていて贅肉のない流れるような溌剌とした精彩を感じる。噛みしめたときの快い歯触り、生命が凝縮されたコリコリとした肉の響きに嘆息する。 "針魚"、"細魚"と書かせて、さよりと読ませるこの魚であるが、どうしてどうして、これほど脂の深みを秘めたコクのある味わいを感じさせる魚はないと思う。その迫力はほとんどイワシを思い出させる程で、ただ、イワシよりももっと潤味を帯びた味調がこのさよりの特徴である。

24.万寿貝
これも北陸でしかとれない貴重な貝である。しかしこの誇り高いまでの強い磯の香りが素晴らしい。そして身は柔らかく甘い。

25.玉
ここで玉が饗される。「寿司栄」さんの玉は少し変わった作り方をされている。中にワインと日本酒が入っているそうだ。

26.金目鯛の潮汁
「寿司栄」さんは、蟹のお汁が多い印象だけれど、今日は鯛の潮汁。鯛の頭20匹分で出汁をとっているそうだ。濃厚だ。

27.穴子の握り、左ツメ、右が塩
塩とタレで饗される。こちらでは穴子は、何といっても江戸前だ。力強き風味を放つ江戸前穴子。文句なく旨い。

28.海の幸4種の握り...いくら、中落ちと根室の雲丹、白えび、芽ネギ、中には燻したいぶりがっこを刻んで
贅沢な4種盛りである。しかし、この美しいアピアランスはどうだろう!豪華絢爛で派手ごのみ。"男伊達"で"バサラ"な一品だ!いや、これは、傾奇(かぶい)いてるな~!
一口でいただくと豪奢(ごうしゃ)な海の幸の饗宴が口の中に広がる。そんな中、コリコリと響くいぶりがっこの歯ごたえも実に好感が持てる。素晴らしい!大将、まいったよ!


29.卵白をつかって作った醤油の泡を載せた毛蟹の握り
毛蟹の全ての部位を使った豪勢な握り。香りといい、味わいといい申し分ない。潮をまるごと呑み込んだような味わいに最高の贅沢感を味わわせてくれる。卵白をつかって作った醤油の泡からは醤油の風味がしっかりとする。

これで一通りとなる。今日も怒涛の29品!いや、またまた大満足な一夜であった。次回は4月かなぁ♪...もっと早くこれたら大将にお願いしてみるけどね♪

  • 海の幸4種の握り...いくら、中落ちと根室の雲丹、白えび、芽ネギ、中には燻したいぶりがっこを刻んで

  • 卵白をつかって作った醤油の泡を載せた毛蟹の握り

  • 三厩産鮪のトロのミルフィーユの握り

  • 三厩産鮪の天身の漬け、皮と身の間の旨味成分を上に添えた握り

  • 鬼エビの握り、卵を添えて

  • 墨烏賊の握り、烏賊の墨で作ったお塩を添えて

  • 静岡産コハダの握り

  • 閖上(ゆりあげ)の赤貝の握り

  • かんぬき(さよりの別名)の握り

  • 昆布をたべた厚岸産馬糞ウニを手渡しで...

  • 芽ネギと酢飯を三厩産鮪の中トロで巻いて

  • 千葉の竹岡で獲れた赤座海老の握り(半身)

  • 千葉、道場(どうじょう)、「寿司栄」

  • 穴子の稚魚(ノレソレ)酢味噌を添えて

  • 北海道産の蛸

  • 黄金いくら(ヤマメのいくら)と厚岸産のウニ

  • 鰆(さわら)のたたき...藁でいぶしたもの

  • 千葉大原の寝かせていない鯛の焼き物

  • 能登半島輪島のノドグロ

  • 毛蟹のメス

  • 奥が毛蟹のメス、手前がトゲクリガニ

  • 奥が日本酒でつけたからすみ、手前がブランデーでつけたからすみ

  • 奥がブランデー手前が大吟醸のからすみ

  • 仁左衛門

  • 能登の鮑と厚岸産馬糞ウニとキャビア

  • とらふぐの白子にからすみを削って

  • 十四代

  • トレーにのって鬼エビのお目見え

  • 鬼エビの握り、卵を添えて

  • 美田鳳凰

  • 閖上(ゆりあげ)の赤貝の握り

  • 墨烏賊の握り、烏賊の墨で作ったお塩を添えて

  • カワハギの肝とアオサのり、浅葱をカワハギの刺身にくるんで

  • カワハギの肝とアオサのり、浅葱をカワハギの刺身にくるんで

  • カワハギの肝とアオサのり、浅葱をカワハギの刺身にくるんで

  • 静岡産コハダの握り

  • 平目のエンガワ

  • 南部美人

  • 三厩産鮪の天身の漬け、皮と身の間の旨味成分を上に添えた握り

  • 三厩産鮪のトロのミルフィーユの握り

  • 芽ネギと酢飯を三厩産鮪の中トロで巻いて

  • 千葉の竹岡で獲れた赤座海老

  • 千葉の竹岡で獲れた赤座海老の握り(半身)

  • 昆布をたべた厚岸産馬糞ウニを手渡しで...

  • 軽く炙った能登半島輪島のノドグロの握り

  • かんぬき(さよりの別名)の握り

  • 万寿貝

  • 金目鯛の潮汁

  • 穴子の握り、左ツメ、右が塩

  • 海の幸4種の握り...いくら、中落ちと根室の雲丹、白えび、芽ネギ、中には燻したいぶりがっこを刻んで

  • 卵白をつかって作った醤油の泡を載せた毛蟹の握り

2017/02/05 更新

1回目

2016/11 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.9
    • | 酒・ドリンク4.9
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人
  • 昼の点数:-

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

きっと寿司屋という存在は、この寿司屋とともに始めてこの地上に生まれ落ちたに違いない、第4弾!...「寿司栄」、鮨屋で最高に愉しい時間を過ごしたいなら、今すぐここに駆けつけよう!


鮨屋に限らず、料理屋というのは、基本的に一代限りのものではないだろうか...最近、ふと、そんな思いがよぎったりする。確かに京都の「美山荘(みやまそう)」のように、先代・先々代から続く例外はあるようにみえるけれど、でもそういうケースでも、過去の名声と現在の名声とを繋ぐものは、単なる故事の継承にはないように思う。

例えば、岐阜の「柳屋」さんしかり。そのお店が輝いているとすれば、それは継承された何かによってではなく、当代独自の魅力に支えられてのことではないか、そんな風に思う。

今回、千葉「寿司栄」にお伺いして、店主の佐藤賀津廣(さとうかずひろ)さんが、若い頃銀座で修行されたという話をお聞きした。で、その具体的な店名を聞いてびっくりした。名前は伏せるけれど、江戸時代から平成まで続いた今はなき老舗のお鮨屋さんである。

わたしは寡聞にしてそのお鮨屋さんを実際に訪問したことがないのだけれど、ネットに残っている情報を見る限り、この千葉道場(どうじょう)の「寿司栄」さんとは似ても似つかないお鮨屋さんである。修業先で、よいも悪いもさまざまな経験を積み、取捨選択を繰り返しながら独自に生み出されていったものが、最終的にそのお店の魅力となって結晶し、花開くものなのかもしれない。

2016年11月5日(土)、「寿司栄」さんを訪問する。いつもと違わず「寿司栄」さんはやはり素晴らしい。以下その訪問記を出来るだけ詳細に書き綴っていきたい。

...それにしても、毎回思うけれど「寿司栄」さんのレビューを書くのはすこぶる疲れる。毎回、このお店から受ける情熱にあられもなく取り乱し、それでも、これではいけない、これではいけない、などとつぶやきつつ、いったん気持ちを落ち着けてはみるのだけれど、その受けた情熱の熱量に見合う、詳細なレビューを書き綴ろうとパソコンに向かった瞬間から、ひたすら疲弊を伴う営為が幕を開けることになる。1つ1つの品目について書き溜め、それを何度も何度も推敲するうちに、あっという間に1週間や2週間という時間が過ぎてしまう。絶対訪問をやめられないけれど、一番レビューを書くのに困難が伴うお鮨屋さん。それがわたしにとっての「寿司栄」だ!

本日は、大好きな友人夫婦とのお食事会である。このご夫妻は無類のグルマンさんだけれど、特にお鮨に関する造詣は並々ならないものがある。なので、ご案内するにあたってこちらもいささか緊張する。

18:00丁度に店前でお連れ様と落ち合い、入店。ご主人前のカウンター席に坐して、会食がスタートする。

1.丹波黒大豆のえだまめ
江戸時代には幕府への献納品になるほどの特産品として名高い丹波黒大豆のえだまめ。粒が非常に大きい。サヤにうぶ毛が伸びていて、表面に黒ずんだ茶褐色の斑点が見える。ひとくちいただくと、糖度が高く、旨みがしっかりと感じ取れる。

ここで、1本目の日本酒。青森県 西田酒造店 外ケ濱(そとがはま)マイクロバブル 白 生 発泡清酒。甘酸っぱい味わいと、清涼感を感じさせる炭酸ガスが口の中を爽やかに舞う。

2.朝仕込みの筋子、まるで卵黄!
まだ、何日もお醤油に漬けきっていないので、その味わいはまさに鶏卵のようだ。実に濃厚である。

3.ハイブリットの香箱蟹 身の方は加能蟹のオス、内子は香箱蟹(松葉蟹のメス)に内子
香箱蟹はどうしても内子に栄養を取られてしまうので内子は香箱、身肉(みしし)の部分は牡の加能蟹を使っている。ハイブリットな贅沢な蟹のつまみである。毎年、この冬の越前蟹のしめやかな風味とテクスチャに、強かにやられてしまう!

富士山の伏流水で育ったわさびを見せていただく。安曇野や西伊豆のものが有名だけれど、「寿司栄」はいつもこの富士山の伏流水で育ったわさびだ。辛すぎないのが特徴である。

4.のどぐろの刺身、富士山の伏流水で育ったわさびを巻いて...
ここで、のどぐろの切り身が饗される。これにわさびをたっぷりと載せて巻いていただく。のどぐろの芳醇な脂が、わさびを包み込んで溶かす...

5.五島列島の鯖の刺身
鯖本来の美質と血統のよさを示す高貴なまでに後味のよい香気がいつまでも口の中に残る。

6.能登半島七尾の万寿貝(まんじゅがい)
石川県でも高松町あたりでしかとれなくなってきている貴重な貝。これは何も漬けずに、そのままいく。強い磯の香りが特長的だ。身は柔らかく甘い。

7.カワハギの肝と静岡の浜名湖産の海苔に刻みネギ、それを混ぜて混ぜて、カワハギの身肉で挟んで巻いて...
この海苔が絶品であった。海水と淡水の間で育ったもので、生海苔は、海水だけだと硬くなってしまうが、海水と淡水の間で育ったものは口溶けが良く、草が舌の上に残って溶ける...弾力のあるカワハギの切り身に包んでいただくが、切り身の透明感のある味調と肝の滋味、海苔の抜群の風味のマリアージュに嘆息するほかない。

8.北海道昆布の森の塩水雲丹
雲丹の緻密に濃縮された力強い香気を堪能する。瞳を閉じれば、仄かに岩肌に寄せては返す潮の香りが感じ取れるようだ。

9.地産地消されてしまう富山産の獅子海老
地産地消されてしまう稀少な海老だ。前回お伺いしたときも出していただいたけれど、あの日以来の入荷だとのこと。身質は透明白で、弾力ある食感だ。慎ましやかに伝わる甘みが特徴だ。

10.からすみ、手前が大吟醸に漬けたもの、奥がブランデーに漬けたもの、それに蟹味噌を添えて...
「寿司栄」さんでは、からすみをお酒に漬ける。ブランデーに漬けたものと日本酒に漬けたものの食べ比べだ。2種類いただくけれど、からすみの緻密な滑らかな舌触りの向こうに、それぞれのお酒の存在を感じ取ることができる。ブランデーは、高貴な芳醇な香りを湛え、日本酒からは、豊かな甘味を感じ取ることができる。

新政 平成27年度 全国新酒鑑評会金賞受賞酒 あらまさ。山田錦に美山錦を交配して作った美郷錦を30%まで磨き醸した日本酒。味わいがエレガントで優しい。

11.バチコ
少量そのままいただく。しっかりとした卵巣の繊維を噛み締めるほどに滋味深い。後は、燗酒を出していただき漬けていただいてみる。香りが素晴らしい。バチコの味わいが日本酒にしっかりとしみわたる。

12.仙鳳趾産生牡蠣
海のこぼした涙。悩ましいまでの海の芳醇に何に向かってかわからないけれど、ありがとうと呟(つぶや)いている自分を見出す。

田酒 純米大吟醸 古城乃錦。田酒に使われる酒米は、大半が山田錦か、青森県の華吹雪だけれど、これは唯一の例外である古城錦を使って醸した純米大吟醸。含み香は適度にフルーティーだ。

13.厚岸町大黒島沖秋刀魚の巻き寿司
北海道で秋刀魚というと、根室のイメージがあるけれども、実は一番脂がのった秋刀魚が獲れるのは、"厚岸町大黒島沖"なのだそうだ。これは、脂が載りすぎていて、"焼けない秋刀魚"なのだそうだ。だから、刺身で巻物にして饗していただく。一口いただいただけで溢れ出す芳醇な脂に興奮がとまらない。

14.対馬産白甘鯛の焼き物
白甘鯛の旬は、秋から冬。今がまさに旬だ。これを焼き物で饗していただく。ふっくらとして中は芳醇、旨味が豊かだ。特に皮に強い旨みを感じる。

而今、吉川と東条の飲み比べ。この畑違いの山田錦に今日の友人がびっくりする!今日の友人は日本酒の造詣も半端じゃない。この兵庫県特A地区の吉川・東条の飲み比べなど、そうそうお目にかかれるものではないそうだ。ワインでいうところのまさに"グランクリュ"のようなこの2品。あくまでもわたしの所感であるけれど、吉川の方は、生命力に溢れている感じのあるお酒で、東条の方は、深みがあって旨味と甘味がズシリとくる感じとでも言おうか...

15.閖上(ゆりあげ)の赤貝の握り
今が旬である。閖上産の最高級品だ。身はこれまで食べたことのないような肉厚感をたたえており、赤貝独特の、あのひとをドキドキさせるような澄み切った透徹感で圧倒してくる。赤酢との相性も抜群だ。

16.静岡県産の小鰭の握り
今年は、育ちが遅いとのことだ。でもやはり旨い!同じ青身魚でも、イワシやサバにはない小鰭特有の不協和音にいつもやられてしまう!

17.金目鯛の縁側の漬けの握り
1匹の金目鯛から2つしか獲れない縁側の握り。わたしはこの縁側が鮃の縁側より好きだ。コリコリした食感だけでなく、繊細な味調にやられてしまう。これも「寿司栄」さんでしか味わえない一品だ。

18.上はトロ(かま下のトロ)のミルフィーユで、下に加能蟹(能登半島で獲れる牡の蟹)の身を敷き詰めて
これも「寿司栄」さんの一品だ。下の蟹は、季節によって毛蟹になったりするけれど、今回は越前蟹。冬の越前蟹のしめやかさな風味とかま下のトロのマリアージュ。初めていただく新鮮さだ!

19.あん肝の飴煮と酢飯をあわせて
砂糖と醤油と日本酒だけで作る究極のキャラメル状態のあん肝の飴煮だ。肝のこってり感を、飴でこれでもかと煮詰めた一品。これもたまらない存在感だ。旨い。

黒龍 石田屋。言わずと知れた石田屋。綺麗でふくよかな旨みの向こう側に、奥ゆかしい果実のような香りが漂う。芸術的な逸品である。

20.下り鰹の握り
下り鰹だとのことである。つきたての餅と形容される紀州る和歌山でとれる"モチ鰹"ほど歯にまつわりつく食感はないもののこの時期の鰹らしく魚体の円熟が感じ取れる一品だ。

21.からすみ
丹念に丹念に時間をかけて干し上げられたからすみは、卵の粒度を感じさせないほど緻密な滑らかさをたたえている。そして、目を瞑って味わえば、天日に干され続けた陽光の馥郁(ふくいく)とした香りが口中にあふれかえる。

田酒 百四拾 純米大吟醸。円やかなふくらみ、華やかな吟醸香に酔いしれる。

22.墨烏賊の握り、上には烏賊の墨から作った塩を振って...
ひと噛みして、その歯切れのよい柔らかさに慄然とする。そしてそのコク!肉は厚く、身も豊かで独特の力強い風味が鼻腔をくすぐる。上に振った塩から漂う烏賊の墨の風味が素晴らしい。

23.北海道産鮪の天身の握り(漬け)、皮と身の間の旨味成分を上に添えて
すきみ等に使われる筋の無いきめの細かい部位で、赤身のなかでも極上とされる部位である。江戸っ子が鮨屋で「赤身のウマイところをにぎってくれ!」というときの、その「ウマイところ」こそマグロの赤身の天身なのだ。傑作というのが惜しまれる絶品である。

24.3日間お醤油に漬け込んだ岩手県産いくら
これは、3日間しっかりと醤油に漬け込んでいるので、鶏卵のようではない。お醤油の味がしっかりと浸透している。

25.芽ネギをくるんだかましたのトロの握り
これも「寿司栄」さんに来たら愉しみな一品だ。トロが口の中で溶ける...

而今(じこん)、2種類。「純米吟醸」愛山火入れと「純米吟醸」千本錦火入れ。前者は、香りが穏やかながら心地よくメロンのよう。後者は、栗っぽさと酸が味わいに膨らみを持たせる。

26.五島列島の鯖の棒寿司を海苔でまいて
赤酢のシャリに鯖、海苔に巻いて饗される。鯖の脂のりは抜群。シャリも素晴らしい。わたしは「寿司栄」さんのシャリが大好きだ。酢が立ちすぎず、わたしの嗜好にピッタリなのだ。

27.昆布の森の塩水雲丹の握り
雲丹の一粒一粒の分子が感情を内に秘めたように緻密に濃縮された力強い香気に満ちていて、さらに上にのった富士山伏流水のわさびが、雲丹の強い香気にしめやかなアクセントを添えている。

28.玉
ワインと日本酒を入れて作った玉が饗される。これも「寿司栄」さんブランドだ。

29.卵白をつかって作った醤油の泡を載せた毛蟹の握り
毛蟹の全ての部位を使った豪勢な握りが手渡しでポンと饗される。香りといい、味わいといい申し分ない。潮をまるごと呑み込んだような味わいに最高の贅沢感を味わわせてくれる。卵白をつかって作った醤油の泡からは醤油の風味がしっかりとする。

30.タイラギ、からすみを挟んで
ブランデーに漬け込んで作った燻製しないからすみを軽く炙ったタイラギに挟んで饗してくださる。タイラギから香る香ばしい風味とからすみの馥郁(ふくいく)とした香りに陶然とする。

31.鮑の肝、2種類
珍味。鮑の肝の甘味と濃厚なコクに陶然とする。

32.穴子の握り、2種類(ツメと塩)
ホクホクの金時芋のような甘味がある。穴子は旬は6月と言われる。確かにその時期が年間通して漁獲量は一番多いのかもしれないけれど、わたしは味が本当によいのは、冬場の深場のものだと信じている。

33.ノドグロの巻物
「寿司栄」さんは、やっぱりノドグロだ。今回初めてノドグロの巻物をいただいたけれど、これも抜群の出来栄えであった。

34.蟹のお味噌汁
これも「寿司栄」さんの定番だ。蟹を20杯潰して作ったという蟹のポタージュ。息が詰まるような贅沢感を堪能する。

35.ほおずき
最後にこれまた定番の、甘いほおずきで一通りとなる。

全35品!怒涛の「寿司栄」コース。本日も徹底的に打ちのめされた!帰りに次回の予約をとる。次回は1月の下旬に再訪だ!

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2016年8月20日(土)記す

『きっと寿司屋という存在は、この寿司屋とともに始めてこの地上に生まれ落ちたに違いない、第3弾!...「寿司栄」、ここは口を極めて褒め尽くしたい鮨の名店である!』

前回お伺いしたのが、2016年7月5日(火)だから、約1ヶ月半振りの再訪となる。いささか論点先取的な嫌いはあるけれど、勇み足的に結論を述べてしまえば、誰がなんと言おうと「寿司栄」は文句なく素晴らしい!たった1ヶ月半程度しか経っていないのに、前回とはまたガラリと表情を変えたラインナップで迎えていただけるのにも職人の矜持が感じ取れて実に気持ち良い。

2016年8月20日(土)、18:00。「寿司栄」で過ごした数時間について、以下、できるだけ詳細に書き綴っていきたい。

総武線に揺られていると、窓外を夏らしい驟雨が駆け抜ける。突然の土砂降りで、曇天には雷すら閃いている。が、千葉駅に到着するころには雨は嘘のようにあがっている。タクシーに乗り込み「道場(どうじょう)の寿司栄(えい)さんまで」と告げると、車は当たり前のようになめらかに千葉駅前ロータリーを滑り出す。乗車時間は10分程度。店内に入ると、カウンター内の佐藤賀津廣(さとうかずひろ)さんのお迎えだ。

本日は、敬愛するレビュアーさんとの会食である。ほどなくレビュアーさんも到着され、さっそくコースをスタートしていただく。

本日は、20,000円のコースでいつものように、甲殻類多めのランナップでお願いしてある。ビールをいただいていると、ほどなく1品目が饗される。

1.卵の殻を使って固めた、オクラと雲丹と車海老のゼリー寄せ
何とも美しい一品である。氷を敷き詰めたキンキンに凍った器の上に、オクラと雲丹と車海老のゼリー寄せが涼しげに鎮座している。一口でいただくが、楕円形の夏の涼味が火照った体内をつるりと小気味良く滑っていく...

2.雲丹の食べ比べ...上が利尻産雲丹、左が淡路由良の雲丹、右が九州唐津の雲丹
良質な雲丹は一目見ただけでわかる。雲丹で水分が回って表面がてらてらしているものはよろしくない。本当に味わい深い雲丹は、アピアランスにザラついた乾きがある。木の葉の葉脈のような沈んだ艶(つや)に本物の雲丹の醍醐味があり、これらの雲丹は、いかなる饒舌も及ぶことのない雄弁な簡潔さで、本物の雲丹の震えを伝えてくる。

産地によって濃さと風味の違う雲丹3種を愉しむ。やはり利尻産雲丹は濃厚だ。それが淡路、九州と産地が移動するに従って、軽やかな上品な味わいをまとっていくようだ。

3.ノドグロの刺身...富士山の雪解け水で育てられた山葵をたっぷり添えて
「寿司栄」さんといえば、やはりノドグロのイメージがある。使っている山葵は、富士山の雪解け水で育てられた山葵で、山葵特有のツンとする刺激は控えめで上品だ。これをたっぷりとノドグロに載せていただくが、山葵をノドグロの芳醇な脂が一気に包み込む...

DATE SEVEN 美酒なないろに輝いて。宮城県の7つの蔵元が協力して醸した、いわゆる「企画もの」のお酒。各蔵の代表銘柄は勝山、墨廼江、伯楽星、山和、日輪田、宮寒梅、橘屋。今回のホスト蔵は、伯楽星。上立ち香(うわだちか)は日本酒らしい風味。一口いただくと、濃厚な吟醸香が香る。

4.ノドグロの刺身...塩、山葵で
ノドグロの溢れるような上質の脂にはいつも感嘆するほかない。

5.能登アワビ(能登でアワビって...ちょっと珍しい)
こちらの蒸しアワビは、蒸し器で蒸すのではなく、煮っ転がして作っておられる。「なんで蒸すのかなっておもっちゃうんですよ。蒸し器でやると旨みが流れちゃうんで...」とのことである。蒸しアワビの歯触りには、つきたてのお餅を2,3日おいてから噛み締めたときのような食感と弾力が感じ取れる。ほんのりと高貴な幽玄味がアワビの持ち味だ。

6.高知のシマアジの刺身...わさび醤油で
この時期のシマアジの味わいには、においたつものがある。この舞うような香りが、シマアジが青ものと呼ばれる魚の中でも、最高峰に位置づけられる理由だとわたしは信じている。川魚のなかで、天稟(てんぴん)の香気をもった魚がアユ(鮎)であれば、海のもので鮎に匹敵する素晴らしい芳香を放つものはシマアジにほかならないのではなかろうか...

7.陸前高田の石垣貝...なにもつけずに
鳥貝の仲間、そろそろ終わりの時期を迎えるそうだ。一口口に含むが、温くもりのある舌触りが素晴らしい。そしてとり貝ほどは磯の香りがたっていないけれど、甘味があって実に旨い。

8.クエの炙り...わさび醤油か塩で
クエ。わたしにとって、クエという魚は、脂のりという観点で、ノドグロと双璧をなす白身である。この味わいが消えてなくなっていくことがただただ恨めしいばかりだ。

9.クエのエンガワ
これは珍しい。本当の小片であったけれど、お肉に匹敵する脂のりの迫力を感じさせ、すっと口中から溶けてなくなる...

10.北海道花咲港の花咲蟹
コンブの生えている海域に生息することから、昆布蟹(コンブガニ)の別名もある。蟹は冬のイメージが強いけれど、この花咲蟹は夏がシーズン。「寿司栄」さんで花咲蟹をいただくのは初めてである。ふんどし(前かけ)からあふれる内子と外子、甲羅の部分にはみそと一緒に内子が入っている。この内子と外子も実に美味である。

また圧巻だったのは、蟹の抱き身。花咲蟹の甲羅を外して開けると、運がよければ中に白い抱き身がたくさん詰まっている場合がある。これが抱き身。今回は幸運なことに抱き身がいっぱいに詰まった花咲蟹を饗していただく。その蟹脚に負けないくらいの甘みにうっとりとする。蟹脚の食感とはまた違った、ほろほろと口の中でほどけるような舌触りが素晴らしい!

富山 MASUIZUMI(マスイズミ) R(アール)。シャンパン酵母で醸したお酒である。果実の様なフルーティーな香りが上品に広がる。そこはかとなくシャンパン酵母由来の酸味が感じ取れる。

11.「寿司栄」さん特製の蟹味噌
何十杯の蟹味噌を濃縮した蟹味噌、日本酒のアテにこれ以上のものはない!これをちびりちびりとやる。

12.ノドグロの塩焼き
「ノドグロをコブじめしたあとに日本酒で戻すんです、日本酒で身肉(みしし)やわらくして、辛さの中に甘みが出てくるんですね。そこからグリルで能登の荒塩を使って火入れします」とのことである。

また、ノドグロ...この贅沢で豪華絢爛な焼き物を饗されて、ああ、なるほど、なるほど、たしかに上質な料理ですね、などと高を括ってあじわった人たちが何人もいたとは信じたくないものだ。

十四代 白雲去来。 辛口だけれど、とても飲みやすい日本酒である。

13.能登の肉厚のミル貝...わさび醤油
手前に饗された時点で香りが凄まじい!そして一口口に含めば、アワビに匹敵する旨み。潔い歯ざわりから口中に豊かに潮の甘味が広がる。貝類の中では、大変端正な味調のとれた貝、というのがわたしのミル貝に対する印象である。

14.能登の底引き網に引っかかった海鰻
これも香り立つ逸品!海鰻とは河口付近で取れる鰻だそうで、狙ってとったものではなく、底引きに引っかかったものだそうだ。脂は強めである。ただ、大変上質な脂である。

15.280度の高温で素揚げした富山の白えび
これが、途方もなく素晴らしかった!香りという点だと、白えびは海老の王様ではないだろうか。この上品にして、気品すら感じ取れる風合い。身肉(みしし)は小ぶりながら、一口味わうと、思わず箸を置いて、嘆息してしまうほどに悩ましい滋味にうっとりとしてしまう。

新政 No.6 X-type Essence 純米大吟醸。透明感、エレガント感、繊細で優しい味わい持つ至極の逸品!

16.下田の金目鯛のエンガワの握り
握りの一品目!うん、握りののっけからこれはいけない!思わず唸ってしまった。これは問答無用に旨い!噛みごたえのある弾力とあふれる金目の滋味に圧倒される。

17.タイラギの握り...自家製のブランデーに漬け込んだからすみをはさんで
からすみは、当然自家製。燻製しておらず、ブランデーに漬け込んで作ったものだそうである。タイラギは磯辺巻きにして出す店が多いが、こうしてふんだんにからすみを挟んで出す出し方もなかなか乙なものがある。

18.レア感のあるばちこ、このわた、からすみ
ここで珍味3種。ばちこ。主な産地は能登半島周辺。 一般的に平たく干したものが能登の高級珍味として親しまれている。まとめた卵巣を、横に渡した糸にまたぐように吊るして干すが、このとき水滴が早く落ちるように先端を指でまとめるため、仕上がりは平たい三角形状となる。干した姿が三味線のばちに似ていることから、ばちことも呼ばれている。

ばちこというと、水分が抜け切った乾燥したものを想起しがちであるが、「寿司栄」のばちこはレア感たっぷりで柔らかい。からすみもまた素晴らしい。卵の粒の塊とは思えない緻密な滑らかな舌触りに陶然とする。

くどき上手 穀潰し 純米大吟醸。華やかな香り、優しく柔らかなコク、爽やかな喉越し、どれをとっても素晴らしい逸品。

19.いくらをかけた卵かけご飯
小粒ながら宝石のようないくらの卵をまぶした卵かけご飯。卵黄を食べているような濃厚な味わいだが、秋口にかけてもっともっとこの卵黄感が強なるのだそうだ。

20.三重県産の鯖寿司、海苔を巻いて
これも良品であった。鯖本来の美質と血統のよさを示す高貴なまでに後味のよい香気がいつまでも口の中に残る。

21.黄金蟹の握り
...黄金蟹とは何か。蟹の頂点とも言われる、能登に水揚げされるホンズワイガニのオスとベニズワイガニのメスとの間に生まれる貴重な蟹のことである。幻の黄金蟹のキングサイズは、ホンズワイガニ漁の底引き漁で、20,000杯に1杯ともいわれる高級食材である。その身を丁寧にほぐし握りにし、泡が醤油を載せてポンと掌の上においてくれる。それをそのまま口に放り込むのだけれど、ホンズワイガニの旨味にベニズワイガニの甘みが加わりこれぞ究極蟹というほかない味わいである。ほとんど涙ぐむほど美味い。ミソも滋味深く、食し終わっても、ずっと舌の奥の両端のあたりに、ジンジンとその旨みを伝え続けてくる。

22.境港の天身(鮪の中トロに一番近い部分の赤身)の漬け、皮と身の間の旨味成分を上に添えて
天身とは、赤身から中トロになっていく、その赤身のギリギリに位置づけられる筋のないきめの細かい部位である。脂のりが通常の赤身とは断然違うが、紛れもない赤身である。そこに、皮と身の間の旨味成分をさっと塗布して狂していただく。しかしでも、この宝玉のように艶々と輝く姿態はどうであろう。一瞬、食べることを失念して、赤身の美しさにうっとり見入っている自分がいる。

23.九州唐津の雲丹の握り
口中に瑞々しい磯の香りが横溢する。雲丹という食材も、自身に可能な限りの渾身の力を籠め、海の豊饒を歌い上げている食材だと、あらためて再認する。

黒龍 大吟醸純米 吟風。日本酒らしい綺麗な味わいがベースで、そこにこのお酒独自の上品な深まりを感じる逸品である。

24.海の幸4種の握り...ヤマメのいくら、中落ちと根室の雲丹、白えび、芽ネギ、中には燻したいぶりがっこを刻んで
贅沢な4種盛りである。しかし、この美しいアピアランスはどうだろう!一口でいただくと豪奢(ごうしゃ)な海の幸の饗宴が口の中に広がる。そんな中、コリコリと響くいぶりがっこの歯ごたえも実に好感が持てる。

25.ノドグロの上に大根おろしの握り
酢橘を絞ると紫色の大根おろしが艶やかなピンク色に変わる...大根おろしがノドグロの脂を中和させてちょうど良くなる。しかしでも「寿司栄」さんのノドグロ三昧は、凄まじい。本日も、刺身2種、焼き物、握りとあらゆる食べさせ方でノドグロを堪能させていただいた。

26.鮪の砂ずりの握り、芽ネギを巻いて
砂ずりとは、鮪の腹の一番下の肉、他に蛇腹、大とろともいわれる部位。砂にお腹がつく部分だから「砂ずり」ともいうそうだ。軽く炙りを入れているので、適度に脂が流れていて炙りの香ばしさが際立っている。芽ネギがさっぱりしたアクセントになっている。

27.玉
ここで玉が饗される。「寿司栄」さんの玉は少し変わった作り方をされている。中にワインと日本酒が入っているそうだ。

28.静岡県産のシンコ握り...3枚
コハダが奏でる、あの心に渦巻く不協和音とまではいかないものの、シンコにもまた淡く清楚で小悪魔的な音階を確実に感じ取ることができる。

而今 純米大吟醸 三重県 木屋正酒造。華やかな香味が特長。濃密なのに軽快感も併せ持つテクスチャ。素晴らしい逸品。

29.蟹の出汁のお味噌汁
20杯潰して作ったという蟹のポタージュ。濃厚。息が詰まるような贅沢感を堪能する。

30.富山エビの握り
身を軽く炙り、翡翠色の内子をそっと添えた握り。美しい。一口でいただくが、エビの良さをギュッと凝縮したその旨みに言葉を失う。

31.白えびと生クチコの握り
富山湾の宝石と言われる白えび。味わいが濃く、甘みあふるる逸品だ。生くちこは桜色と朱鷺色との中間ぐらいの淡紅色で少し炙りを入れてある。味わいはある種肉感的なところがあって、温かい香りが鼻をつく。生くちこを「美食家の気に入るものの第一」といったのは北大路魯山人であるが、その意味が頷ける。

32.羽田の煮穴子と白焼きにした穴子
煮穴子と白焼きにした穴子。穴子の握りである。白焼きの上には塩とがふってある。ホクホクの金時芋のような甘味があり、穴子特有のクセがそれほど強くないあっさとした穴子である。

33.酸漿(ほおずき)
小ぶりだがすこぶる甘い。そして酸味は少な目で爽やか。パッションフルーツのようなフルーティさがある酸漿である。

34.牡蠣のつまみ
最後におまけで牡蠣のおつまみを饗していただき、ひととおりとなる。
本日も圧倒されっぱなしの4時間ばかりのお食事であった。お連れさまもすごぶるお気に召されたようで、何よりであった。やはりこちらは時々お伺いしなければいけない。次回は10月くらいに再訪予定である。

  • 昆布の森の塩水雲丹の握り

  • タイラギ、からすみを挟んで

  • 五島列島の鯖の棒寿司を海苔でまいて

  • 卵白をつかって作った醤油の泡を載せた毛蟹の握り

  • 下り鰹の握り

  • 穴子の握り、ツメ

  • からすみ、手前が大吟醸に漬けたもの、奥がブランデーに漬けたもの、それに蟹味噌を添えて...

  • 北海道昆布の森の塩水雲丹

  • 丹波黒大豆のえだまめ

  • 朝仕込みの筋子、まるで卵黄!

  • 青森県 西田酒造店 外ケ濱(そとがはま)マイクロバブル 白 生 発泡清酒

  • ハイブリットの香箱蟹 身の方は加能蟹のオス、内子は香箱蟹(松葉蟹のメス)に内子

  • 富士山の伏流水で育ったわさび

  • のどぐろの刺身、富士山の伏流水で育ったわさびを巻いて...

  • 五島列島の鯖の刺身

  • 能登半島七尾の万寿貝(まんじゅがい)

  • 能登半島七尾の万寿貝(まんじゅがい)

  • カワハギの肝と静岡の浜名湖産の海苔に刻みネギ

  • カワハギの肝と静岡の浜名湖産の海苔に刻みネギ、それを混ぜて混ぜて、カワハギの身肉で挟んで巻いて...

  • 北海道昆布の森の塩水雲丹

  • 富山産の獅子海老

  • 基本、地産地消の富山産の獅子海老...左に一匹だけ赤座海老

  • からすみ、手前が大吟醸に漬けたもの、奥がブランデーに漬けたもの、それに蟹味噌を添えて...

  • 新政 平成27年度 全国新酒鑑評会金賞受賞酒 あらまさ

  • バチコ

  • 燗酒に漬けたバチコ

  • 仙鳳趾産生牡蠣

  • 田酒 純米大吟醸 古城乃錦

  • 厚岸町大黒島沖秋刀魚の巻き寿司

  • 対馬産白甘鯛の焼き物

  • 対馬産白甘鯛

  • 而今、吉川と東条の飲み比べ

  • 閖上(ゆりあげ)の赤貝の握り

  • 静岡県産の小鰭の握り

  • 金目鯛の縁側の漬けの握り

  • 上はトロ(かま下のトロ)のミルフィーユで、下に加能蟹(能登半島で獲れる牡の蟹)の身を敷き詰めて

  • あん肝の飴煮と酢飯をあわせて

  • あん肝の飴煮

  • 黒龍 石田屋

  • 下り鰹の握り

  • からすみ

  • 田酒 百四拾 純米大吟醸

  • 墨烏賊の握り、上には烏賊の墨から作った塩を振って...

  • 北海道産鮪の天身の握り(漬け)、皮と身の間の旨味成分を上に添えて

  • 3日間お醤油に漬け込んだ岩手県産いくら

  • 芽ネギをくるんだかましたのトロの握り

  • 而今(じこん)、2種類。「純米吟醸」愛山火入れと「純米吟醸」千本錦火入れ

  • 五島列島の鯖の棒寿司を海苔でまいて

  • 昆布の森の塩水雲丹の握り

  • 卵白をつかって作った醤油の泡を載せた毛蟹の握り

  • タイラギ、からすみを挟んで

  • 鮑の肝、2種類

  • 鮑の肝、2種類

  • 鮑の肝、2種類

  • 穴子の握り、塩

  • 穴子の握り、ツメ

  • ノドグロの巻物

  • 蟹のお味噌汁

  • 寿司栄

  • 富山エビ、身肉(みしし)はプリプリ、翡翠色した内子が眩しい!

  • 海の幸4種の握り...ヤマメのいくら、中落ちと根室の雲丹、白えび、芽ネギ、中には燻したいぶりがっこを刻んで

  • 卵の殻を使って固めた、オクラと雲丹と車海老のゼリー寄せ

  • 旨みは鮑に匹敵!ミル貝!

  • 【にぎり】毛蟹と鮪トロのミルフィーユ

  • 【にぎり】富山エビの握り

  • 下田の金目鯛のエンガワの握り

  • いくらをかけた卵かけご飯

  • 黄金蟹の握り

  • 白えびと生クチコの握り

  • 境港の天身(鮪の中トロに一番近い部分の赤身)の漬け、皮と身の間の旨味成分を上に添えて

  • 九州唐津の雲丹の握り

  • 静岡県産のシンコ握り...3枚

  • 卵の殻を使って固めた、オクラと雲丹と車海老のゼリー寄せ

  • 雲丹の食べ比べ...上が利尻産雲丹、左が淡路由良の雲丹、右が九州唐津の雲丹

  • ノドグロの刺身...富士山の雪解け水で育てられた山葵をたっぷり添えて

  • ノドグロの刺身...塩、山葵で

  • 能登アワビ(能登でアワビって...ちょっと珍しい)

  • 高知のシマアジの刺身...わさび醤油で

  • 陸前高田の石垣貝...なにもつけずに

  • クエの炙り...わさび醤油か塩で

  • クエのエンガワ

  • 北海道花咲港の花咲蟹

  • ノドグロの塩焼き

  • 能登の肉厚のミル貝...わさび醤油

  • 能登の底引き網に引っかかった海鰻

  • 280度の高温で素揚げした富山の白えび

  • タイラギの握り...自家製のブランデーに漬け込んだからすみをはさんで

  • レア感のあるばちこ、このわた、からすみ

  • 三重県産の鯖寿司、海苔を巻いて

  • 黄金蟹、20,000杯に1杯ともいわれる高級食材

  • 鮪の皮と身の間の旨味成分

  • 境港の天身(鮪の中トロに一番近い部分の赤身)の漬け、皮と身の間の旨味成分を上に添えて

  • 九州唐津の雲丹の握り

  • ノドグロの上に大根おろしの握り

  • ノドグロの上に大根おろしの握り

  • 鮪の砂ずりの握り、芽ネギを巻いて

  • ワインと日本酒を入れて作った玉

  • ワインと日本酒を入れて作った玉

  • 蟹の出汁のお味噌汁

  • 白えびと生クチコの握り

  • 羽田の白焼きにした穴子

  • 羽田の煮穴子と白焼きにした穴子

  • 酸漿(ほおずき)

  • 生牡蠣のおつまみ

  • [つまみ]京都舞鶴産の牡蠣

  • [つまみ]瀬戸内の大イサキの肝 つまみ

  • [つまみ]青森の塩水雲丹のメス

  • 【にぎり】白(紫雲丹)と赤(馬糞雲丹)の握り

  • [つまみ]海ぶどう

  • [つまみ]福井の小浜で採れた海素麺(うみそうめん)(左)と能登半島産の黒もずく(右)

  • [つまみ]ノドグロの刺身

  • [つまみ]ノドグロの刺身と皮目をさっと炙ったもの

  • [つまみ]鮑の上にキャビアと南房総白浜の雲丹を載せて

  • [つまみ]真子鰈

  • [つまみ]鮃のエンガワ

  • [つまみ]オコゼの肝

  • [つまみ]オコゼの切り身

  • (奥の白くもられているものから)白えび、富山エビ、鬼エビ、獅子エビ、ガスエビ

  • (奥の白くもられているものから)白えび、富山エビ、鬼エビ、獅子エビ、ガスエビ

  • [つまみ]雲丹をふんだんにふりかけたカスエビの身、卵を添えて

  • [つまみ]さっと炙ったミル貝、アワビに匹敵する旨みだ!

  • [つまみ]獅子エビ

  • [つまみ]京都舞鶴産の牡蠣

  • 利尻産の箱雲丹

  • [つまみ]青森の塩水雲丹のメス

  • [つまみ]青森の塩水雲丹のオス

  • [つまみ]ミル貝の刺身

  • [つまみ]鬼エビ塩焼き

  • [つまみ]能登半島の毛蟹

  • 【にぎり】毛蟹と鮪トロのミルフィーユ

  • ガリ

  • 【にぎり】アオリイカの握り

  • [つまみ]山口県産の夏のゴマフグ

  • 【にぎり】ノドグロの上に大根おろし、酢橘を絞る前は紫色...

  • 【にぎり】ノドグロの上に大根おろし、酢橘を絞るとビンク色に...

  • 【にぎり】シンコの10枚重ね

  • 【にぎり】芽ネギをくるんだかましたのトロ、トロは軽く炙って...

  • 【にぎり】白えびの握り

  • 【にぎり】北海道の鰯の握り

  • 【にぎり】銚子のキンメの炙り

  • [つまみ]キンメの塩コブ巻き 山椒を添えて

  • 【にぎり】高知沖のシマアジ

  • 【にぎり】赤身の握り

  • 【にぎり】白(紫雲丹)と赤(馬糞雲丹)の握り

  • 【にぎり】房州白浜の鮑の握り

  • 【にぎり】鯖の棒鮨

  • [つまみ]瀬戸内の大イサキの肝 つまみ

  • 【にぎり】かましたトロに、中トロ、赤身、いぶりがっこの鉄火巻き

  • [つまみ]玉

  • 翡翠色をした内子を蓄えた富山エビ

  • 【にぎり】羽田の江戸前の穴子、ツメ(左)と塩(右)で...

2016/11/15 更新

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