紅茶に浸したマドレーヌさんが投稿した赤坂 詠月(東京/赤坂)の口コミ詳細

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紅茶に浸したマドレーヌのレストランガイド

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この口コミは、紅茶に浸したマドレーヌさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

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赤坂 詠月赤坂見附、赤坂、溜池山王/日本料理

1

  • 夜の点数:3.5

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 3.5
      • |サービス 3.5
      • |雰囲気 3.6
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク 3.5
1回目

2016/12 訪問

  • 夜の点数:3.5

    • [ 料理・味3.5
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.6
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

潮(うしお)をまるごと呑み込んだような牡蠣の肉感的な味わいを土釜いっぱいにいただく幸せ!...「赤坂 詠月(えいげつ)」、まだ、こんな隠し技があったのかと、岩﨑さんの懐の深さにホトホト舌を巻く!

のっけから断定的な物の言い方で恐縮だけれど、"こんなに麗(うるわ)しくも美味な牡蠣の炊き込みご飯を食べたのは生まれて初めてだ!"とまずそう一言断言してから今日このレビューを始めたい。

それにしても、岩﨑秀範さんの懐の深さには、いつもいつも驚かされる。今回、今が時期ということと、そういえば「詠月」さんのレビュー写真で目にした記憶がないという興味が相俟って、予約時に「牡蠣の炊き込みご飯」を注文しておく。

「詠月」さんで「牡蠣」というと、誰もが昆布を使った松前焼を思い出すに違いなかろうが、はたして「詠月」さんで「牡蠣の炊き込みご飯」をお願いした場合どうなるか?

結果、これが大正解であった!磯の香りたわわに実る、海の豊かさを体現した滋味掬すべき牡蠣の風味が土鍋ごはんから溢れ出すそのさまに、今でもこころが震える。2016年12月6日(火)、19:30。大好きな友人たちとカウンター席を貸し切っていただいた素晴らしい会について以下詳細に書き綴っていきたい。

1.先付、雲子
鱈の白子。酒肴にピッタリの一品である。温(ぬく)とい舌触りに、柔らかく優しい白子の風味が広がる。そこに少量削られた柚子が気品ある香りを慎ましやかに添える。
会津娘 高橋庄作謹醸。素朴で米の旨みが感じられる。のど越しの綺麗なお酒である。

2.大分県産の大判椎茸、手前の塩で...
椎茸は何と言っても香りのものだ。ステーキのような肉厚感から放たれる高い香気に圧倒される。軽く炙ることによって椎茸の旨味成分が存分に引き出されている。
純米辛口 阿部勘。仄かな香りと、酸の効いた切れがある仕上がりのお酒だ。

3.お椀、鶉(うずら)と大黒しめじのスープ
岩﨑さん、「昔はツグミをこんなふうに食していたらしいです」とのこと。鶉のお団子にはしっかりと鳥の旨味が詰まっている。鶉スープは、「詠月」さんの冬の定番である。本当に優しくい味わいにホッと心が和む。
六根 松緑。味、喉越しともに、すっきりと綺麗なお酒である。

4.佐島の鯛と新潟のヒラメと淡路島のアオリイカ、根室の雲丹
この時期にアオリイカというのは、珍しいのでは?とお伺いすると、「ええ、ええ、アオリイカというと夏のものというイメージがありますが、時期が外れても良い魚は良かったりします。スミイカが終って、次は剣先ってなっていくんですけど、どうしてどうして、この時期アオリもいいものはいいんですよね」とのことだ。

旬のお魚というものには、そういう曰(いわ)くがつくケースが多いようだ。たとえば、穴子というと梅雨時というイメージがあるけれど、どうしてどうして、冬場の深場のものの方が脂がのっているものが多かったり、あるいは鯛は春のイメージがあるけれど、実はその時期は産卵の時期で意外と身が痩せていたりと、魚の旬には意外や意外といった話がついて回ることが多いようだ。アオリイカもそんなケースの1つなのかもしれない。

5.もろこの焼物
一匹まるまる素焼きにした一品である。骨も固くなく淡泊と思いきや、意外と身肉(みしし)からは魚の旨味が凝縮している。
福祝。爽快感のあるお酒だ。酸味、青みが感じ取れる軽快感のあるお酒である。

6.新潟の鯖小袖鮨
程よく脂がのって、身が締まっている。噛みしめれば、ギュッと詰まった鯖の旨味が口中に広がる。
田酒 山田穂。フルーティな一品である。何か可憐な甘みを感じる日本酒である。

7.長崎のとらふぐの唐揚げ
やはりこの時期はとらふぐだ。「詠月」さんで唐揚げというのは珍しい。でもこの唐揚げ、本当に旨かった。骨ごと揚げられているけれど、やはりとらふぐは、骨に付いた肉が一番旨いことを痛感させてくれる逸品である。

8.京都の海老芋の吹き寄せ
一番出汁より優しい出汁で炊いた吹き寄せ。塩と少量のお砂糖で味付けしている。海老芋というと富田林(大阪)のものが有名だけれど、この京都のものも充分よい。瞳を閉じていただけば、瞼の裏にしんしんと雪の降り積もる里山の光景が広がるようだ。

9.蝦夷鹿の焼き物
腿の部位を使っている。腿肉と言っても脂はなく、赤身のヒレ肉をいただいているような稠密で繊細な味わいが素晴らしい。
鍋島 三十六萬石。フルーティな風味の中にもお米の旨味をしっかりと感じ取ることができる一品。

10.兵庫県の柴山の香箱蟹
越前蟹のメス。内子と外子と身肉が殻に乗せられて饗される。潤味(うるおみ)を帯びた繊細でしめやかな蟹の味わいにしばし言葉を失う。

11.三陸の岩手の山田湾の牡蠣の炊き込みご飯
ここで、待ちに待った牡蠣の炊き込みご飯が饗される。ご飯はいつものように、あきたこまちだ。土鍋の中を見せていただくが、ご飯が見えないくらいに敷き詰められた大ぶりな牡蠣に思わず息を呑む。岩﨑さんに取り分けていただき、一口いただく。

牡蠣が素晴らしい。海を呑み込んだような肉感的なまでの迫力でひとを強かに圧倒する。と同時に牡蠣たちは、鉱物のような硬質なミネラルの透明感を、そのたわわな身肉のすみずみまで抜かりなく張り巡らせ、震えているようだ。おおらかな鷹揚(おうよう)の中にも透明感を漂わせて止まない牡蠣をいただくたび、きわどく涙腺が緩む!

このご飯に山椒をそえていただく。今回ご飯に添えていただいた山椒は原了郭(はらりょうかく)ではなく、目下、岩﨑さんがハマっている三重県伊勢地方の「お木曳山椒(おきひきさんしょう) 匠の一座」。三重の山椒。なかなか主張がある黒七味よりもっと香り華やかな一品である。

12.くだもの
今日の果物は、苺とはっさく。涼やかな果物が心地よい。

13.和菓子
最後に和菓子をいただいて一通りとなる。とにもかくにも「詠月」さんの牡蠣ご飯はあまりにも旨い!ここまでの出来栄えとは想像していなかった分、したたかにやられてしまった。しかしでも、断言してもよいが、今年わたしがいただいた全ての炊き込みご飯の中でも出色の出来栄えであったことを記して擱筆したい。

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2016年10月19日(水)記す

"秋刀魚の味"を堪能する!...「赤坂 詠月(えいげつ)」、絶品炊き込みご飯!1杯目は身とご飯。2杯目は身とワタとご飯。最後は身とワタとおこげのご飯...その肌理細やかな饗応に心が震える!

「詠月」さんで、秋刀魚の炊き込みご飯を振舞われるというのはかなり珍しいことだと思う。「詠月」さんの秋刀魚のお料理というと、誰だって秋刀魚の小袖鮨を思い出すだろうけど、一方で秋刀魚で炊き込みご飯、というイメージはない。しかし、今回、2016年10月19日(水)、「詠月」さんで、その秋刀魚の炊き込みご飯をいただく幸運に恵まれた...そして、これが文句なく、滅法素晴らしかった!以下、そのお食事体験をできるだけ詳細に書き綴って行きたい。

ことの発端は、前回予約時、電話口で女将さんに、時期的に秋ですし、風物詩のひとつである秋刀魚の炊き込みご飯なんていただいてみたいですね、と何気なくポロリと口にしたことにある。1ヶ月以上前に何気なしに口にした言葉を、真摯に受け止め、嘘のような滑らかさで、至上の一品を仕立て上げてしまうのが岩﨑秀範さんのなんとも素晴らしいところなのだ!というわけで、本日の献立は、秋刀魚を中心にした秋の味覚たちの組立となる。

1.初物の生のいくらを醤油漬けにしたものと、大根おろしをぬか漬けと煮たものとあわせ、醤油に漬けた柚、柚香(ゆのか)をすりおろしてふったもの
いくらは初物の新鮮さを感じると同時に、そのひと粒ひと粒から漂う陰翳のある沈んだ面持ちが何ともステキだ。口に含んだ際の柚の風味と大根おろしの潤みとの相性も抜群である。

黒龍 大吟醸純米 吟風。酸を抑えた上品な甘味のお酒である。

2.塩炒りぎんなん
薄皮に包まれたぎんなん特有の弾力の向こう側に、塩気と仄かなぎんなんの苦味の世界が広がる。

3.お椀替わりの松茸と鱧の土瓶蒸し
「詠月」さんのパチリと決まるお出汁については、ここでよく書いてきたことだけれど、今回のこの土瓶蒸しお出汁については特にしっかり目に引いたものだという。「普通、松茸のお椀は、ちゃんと松茸を味付けて炊いて下ごしらえしたものに吸い地を張りますので、もうちょっと吸い地が淡くてもよいのですが、土瓶蒸しのときは、生の松茸をそのまま入れてぱぁっと火をいれますので、通常の椀物のときと同じようにやってしまうとぼやっとしてしまうのですね。ですから、いつもよりもしっかり目に引いたものをあわせていますね」とのことである。また、「詠月」さんで使われている鰹節は血合い入りのものだそうだ。なるほど、輪郭のしっかりしたお出汁の所以も頷ける。

〆張鶴 山田錦。これは華やかさがあるお酒である。ふくらみのある奥行も同時に感じ取れるよいお酒だ。

4.淡路の鯛と銚子のかます、北海道のボタンエビ、塩水ウニ
「最初は、そのままで。後は、わさび醤油、塩すだちでお召し上がりください。ボタンエビは包丁するのが憚られるくらい立派なものだったので、途中で手でちぎっていただいて醤油とお塩でお召し上がりください」とのことだ。かますの瑞々しくも、とろっと蕩けるような味わいに好感がもてる。やはりこれも秋の味覚だ。ボタンエビはため息が出るくらいにしっかりとしていて、濃縮した海老の味わいを堪能できる。

5.北海道鵡川(むかわ)産の本ししゃも
これが絶品であった!「詠月」さんでいただく初めての味である。ちなみに鵡川で漁れる本ししゃもは最高級品だ。漁期は1年間のうちで10~11月半ば位までというのだからまさに今が旬である。脂が途方もなくよくのっており、柔らかく、ホクホクとした身に焼きあげられている。普段スーパーなどに出回っている固くてしょっぱくて小さいししゃもは、カラフトシシャモといって、ししゃもの代用品だ。ししゃもと聞いて、あれを想像していると、一口いただいて度肝を抜かれる一品だ。

純米酒 写楽。上立香(うわだちか)は穏やかで、一口含むとさわやかな果実香が広がる。フレッシュなお酒だ。

6.釧路産の秋刀魚の小袖鮨
脂のりが素晴らしい。脂が良質。濃厚にドンっときたあとに、すぅっといささかのささくれもなく溶けていき、青身魚の奥深い余韻をどこまでもとどめる。

「今年、お盆明けは台風が重なって漁に影響したんです。お盆明けはちょっと営業したくなくなるくらいの不漁が続きまして...最近ちょっと立て直してきた感じでしょうかね」とのことである。

7.中国産松茸の焼き物
国産ほどの香りの高さは望めないものの、これだけの大きさで出していただけるので、松茸をしっかりいただいたという印象が残る一品である。

8.和歌山県紀の川の落ち鮎(子持ち鮎)の焼き物
メスは、卵をいっぱいに抱えたお腹の部分を特に選んで饗していただける。「鱗をとらないで出される方もいるんですが、自分は普段綺麗にとってお出しするんですが、これは本当にパンパンに卵を抱えているんものですから、あんまり綺麗に鱗をとってしまうと、お腹から卵が出てきてしまいますので、今回は控えめにしています」とのことである。秋の深まりを感じ取れる逸品である。

早瀬浦。ふくらみがあって、ゆったりとした旨みを感じる一品だ。

9.対馬の穴子とお豆腐の土鍋
上品な一品だ。お豆腐と穴子という組み合わせをいただくのは、あまり経験がないことだったので新鮮な驚きがあった。お出汁と相俟って途方もなく優しい味わいになる。

10.羆(ひぐま)と秋田の八郎潟の天然鰻の焼き物
「お肉は岩塩で、天然鰻は、藻塩で焼き上げてあります。わさびとお味噌を添えてありますので、いろいろでお召し上がりください」とのことだ。本日はたまたま入荷があったとのことで、羆を饗していただく。赤身の部分のみをいただくが、まったく臭みはなく上品な味わいである。天然鰻のパリパリの皮からこぼれる身肉にうっとりする。

永寶屋 辛口純米 八反錦まろやかでスッキリとした旨みが感じ取れる。

11.生牡蠣2種、奥が北海道昆布森産、手前が岩手赤崎産
岩手赤崎産のものは、天然岩牡蠣のように強いコクははなっておらず、少しあっさりしている。それに対して、昆布森は濃厚。真牡蠣に比べ身は大きく濃厚でクリーミーな味わいだ。わたしは、やはり濃厚な昆布森に軍配をあげたい。

12.釧路産の秋刀魚の炊き込みご飯(新米、あきたこまち)
岩﨑さんの炊き込みご飯の饗し方が、なんとも素晴らしい。徐々に濃厚感を増す計算で、1杯目は身とご飯(まだワタを混ぜていない状態)。そして次の2杯目は身とワタを混ぜ込んだご飯。最後は身とワタとおこげご飯、この肌理細やかな饗応に心が震える!

この秋刀魚のワタの苦味と、精米したて炊きたてのあきたこまちとの相性の素晴らしさは、幾千の讚嘆言(オマージュ)を並べても表現しつくせない汲めど尽きせぬ奥深さがある。


13.有りの実(梨の実)と柿
梨と柿。たいへんさっぱりといただく。

14.丹波産の大納言、自家製のどら生地で包んで
わたしは、「詠月」さん自家製のどら生地のこの皮が焼きたてで香ばしくて大好きだ。ここでお抹茶が出て一通りとなる。いや、本日は「詠月」さんの新しい一面を垣間見たような気がした。「赤坂 詠月」で、秋刀魚の炊き込みご飯。素晴らし過ぎるので一度お試しあれ。

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2016年8月25日(木)記す

鱧と湯葉の柳川、これは傑作というのが惜しまれるくらいの逸品。そして、穴子茶漬け、味わうほどに赤坂詠月6年の重みが身に染みる...「赤坂 詠月(えいげつ)」、ここはわたしが偏愛してやまない和食店である
本日は、お連れさまと直接お店に19:30に落ち合う約束である。本日のお連れさまは「赤坂 詠月」さんは初めての方なので、迷わないかと少し心配したけれど、どうしてどうして、到着はお連れさまに先を越されてしまう(笑)...入店すると、ご主人も奥さまもお元気そうなのが嬉しい!まずはビールをいただき喉を潤していると、さっそく本日の一品目が饗される。
1.秋田のじゅんさいと夏野菜の先付
「手元のスプーンで召し上がってください」とのご案内である。涼しげな彩り、さわやかな味わいに季節感を感じる。
2.伏見甘長(ふしみあまなが)唐辛子に出汁醤油、鰹節の糸削りを添えて
本日もいつものように女将さんにお願いして、お料理にあわせて日本酒を見繕っていただくことにする...さっそく一本目。
天吹 夏に恋する特別純米 生。夏酒。じめっとした日にピッタリの爽やかな1本である。優しい口当たりとみずみずしい旨味が素敵だ。
3.冷たいお椀、冷やしとろろ仕立て...中に山葵を忍ばせて
夏らしい冷たいお椀。つめたいテクスチャにとろろの素朴な味わいが心地よい。ほっと落ち着ける一品である。また、その落ち着いた風味の中に、山葵がピリリと慎ましやかな存在感を示しているのにも好感が持てる...そしていつも「赤坂 詠月」さんに伺って感じるのは、そのお出汁の素晴らしさだ。
詠月さんのお出汁はとにかく素晴らしい!基本的に極めて優しくお上品なお出汁なのだけれど、単純にそれだけではないところが面白い、そうわたしはいつも感じるのだ。...このお店のお出汁は、単に優しいだけでなく、ちょうど歌舞伎役者が見得を切るときのような、びしっと決まる味わいの深みのようなものが感じ取れる...瀟洒な流れの中にも、ばちりと決まる濃厚な存在感とでも言おうか...それにいつもいつもやられてしまうのだ。これは何だろう...このお出汁の豊かな表情こそがわたしが「赤坂 詠月」に惹かれてやまない所以なのだ。
4.お造り、鮃とタコのお刺身、そして塩水雲丹を添えて
5.鱧の落とし(湯引き)
6.淡路の鯛の小袖寿司、左手の方にはイクラ、右手の方には鱧の卵を添えて
7.手前が郡上の鮎、奥が北川川(ほっかわがわ)の鮎の塩焼き
榮光冨士 夏酒 純米大吟醸 七星。
8.千葉の銚子の岩牡蠣
掌(てのひら)いっぱいを占めるくらいの大ぶりの岩牡蠣が殻つきで饗される。包丁で真ん中から切れ目を入れてあるので、2口でいただく...うん。これはやはり夏物らしく涼やかな牡蠣だ。冬場の、海がこぼしたひと雫の涙といった内に秘めた濃厚な感情こそ蓄えていないけれど、逆に駆け抜けるような磯の飛沫を思わせる動性が夏らしさを演じ立てている。
岩﨑さんから嬉しい一言をいただく。「どうもこう、お料理というのは巡り合わせというのがございますようで、前回、マドさんがいらっしゃった時はぐじが一番良かったんです」...あのときのぐじは感動的なまでに最高だった。とくに職人技の若狭焼きの真髄を拝見させていただいた素晴らしいお食事会であった!
9.鱧と湯葉の柳川仕立て
10.あわふの利休焼き
蒼空 純米吟醸 山田錦 生。吟醸香はとっても綺麗だ。ただ、透明感がありながらもお米の旨味を十分に感じさせてくれる日本酒である。
11.稚鮎と琵琶湖の天然鰻の白焼き
12.茄子の煮浸し
13.穴子茶漬け
この一品、以前からいただきたいとずっと思っていたものだが、今日思いがけずいただけることに悦びを感じる。まず、お茶漬けにする前に、穴子そのものをいただいてみる。穴子の刺身にふんだんに胡麻があわせてある。普段穴子をお刺身でいただく場面はあまりないけれど、しかしこれがなかなかの逸品で、シャリシャリと響く穴子の肉の響きの中に、とろけるような蜜の甘さが感じ取れる。そして息を呑むような胡麻の風味に圧倒される。
今度は、お客さんに出す前に精米して炊き上げたあきたこまちに穴子を載せ、急須の中の煎茶とお出汁で作ったお茶漬け出汁をたっぷりとかけていただいてみる。熱々の出汁をかけることによって、穴子の刺身に少し火が通り、いつも味わいなれている穴子の煮物に近い味感が口中に漂う...このスペシャリテをいただけたことに今日は大変満足である。
最後に、夏らしい桃の水物と京都の大納言と打出の小槌で一通りとなる。
やはり「赤坂 詠月(えいげつ)」は、わたしにとって欠くことのできない和食割烹の名店である。とにかく高級食材の取り揃えで、どうだ参ったかと攻めてくるお店とは違い、ここには聴き耳を立てるような職人の矜持が紛れもなく息づいている。

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2016年1月16日(土)記す

『白味噌のお雑煮の向こうに、今はなき京都の名店の俤(おもかげ)がよぎります...「赤坂 詠月(えいげつ)」、憧れのお雑煮の出来栄えを堪能したひと時についての報告』

あの、泣く子も黙る新橋のN師匠も足繁く通われたという和食の名店が、かつて京都祇園四条にありました...虎ノ門「と村」のご主人戸村さんいわく、「あのお店の白味噌(のお雑煮)はこの世のものとは思えませんよ!おんなじ味噌屋のものを使っても、なかなかああはなりません」...この一言からずっとその白味噌のお雑煮のことが頭から離れませんでした。
それが本日、2016年1月16日(土)、"赤坂 詠月"の岩崎さんの手によっていただけるとあれば、やはり否応なくテンションがあがってしまいます。前回お伺いしたときに、たってのお願いで、かの祇園の名店と同じ山利のお味噌を使ったお雑煮をお願いしておきました。以下、できるだけそのお食事体験を詳細に書き綴っていきたいと思います。
1.空蒸し(からむし)
具の入ってない茶碗蒸しの空蒸し。卵とお出汁だけで作った茶碗蒸しです。真ん中の叩いた梅干がよいアクセントになっています。
2.鱈の白子(菊子)
菊子のクリーミーで生っぽい温かみがよいですね。ただ、鱈の白子ももうそろそろ時期的には終わりでしょうかね。
3.里芋とお餅の白味噌(京都山利商店の白味噌)のお雑煮
ついに出ました!まず蓋をあけると、ごくごく淡いクリーム色のシンプルな佇まいに季節感を感じます。そして、おもむろに一口いただいて充分にその余韻を愉しみます...控えめな鰹と昆布が、白味噌のよい風味を引き立てているように感じます。うん、噂にたがわぬ名品です。その優しい味わいにホッとします。里芋の上にのっている辛子がステキなアクセントになっていますね♪
4.鮃(ひらめ)とよこわ鮪(鮪の子供)のお造り、そして北海道の塩水雲丹(ミョウバンを使っていない無添加の生雲丹)
寒鮃。これも旬の魚体の充実ぶりを十二分に訴えてきます。またその脂ののった身肉(みしし)の充実ぶりの中にも、一種名刀の冴え返りといいましょうか、切れ味のよい味調をそなえているのが寒鮃の特徴と思われてなりません。よこわ鮪はクロマグロの子供です。身の色はクロマグロより赤みが若干薄く、味は淡白です。これも美味です。
九頭竜、大吟醸。全体的にスッキリとして爽やかなイメージです。そして、柔らかな味わいに好感が持てますね。
5.山口県仙崎産のグジの若狭焼き
これがなんとも素晴らしかったです!ぐじは身が柔らかく繊細ですので、調理するにあたって料理人の腕が問われる食材だと聞いたことがあります。今回のこのお皿は、鱗の肌理細やかさを活かして身と鱗を一緒に焼き上げるいわゆる"若狭焼き"を採用したものです。鱗は本当に綺麗に焼き上げられており身もホクホク。パリパリの鱗の香ばしい風味の向こうに、はち切れんばかりのグジの身肉が踊ります。絶品ですね♪
6.舞鶴の鯖の小袖ずし
若狭湾の鯖というのは、関東松輪の鯖と並んで美味しいことで名高い一品です。一口でいただけば、肉厚で、殊のほか高い味調にうっとりします。
三重県 酒屋 八兵衛 純米酒。味わいとしては若々しいながらも、しっかりとした主張のあるように感じられます。
7.鮑の共和え(ともあえ)
鮑の身と、あえ衣に肝を使った共和えです。鮑の旨みが凝縮した一品です。日本酒とこれほど相性がよい一品もないでしょう。
群馬県 島岡酒造 初しぼり。新酒らしい爽快メロン香を感じます。すっとシャープな酸と辛口のキレです。
8.厚揚げと一緒に炊いた京都の聖護院大根、自家製の柚子胡椒をそえて
純米大吟醸 会津娘
9.鯨のたたき
純米生原酒 宗玄 しぼりたて
10.ぼたん海老と毛蟹を松の実で和えて
11.福井県産鰤の炊き込みご飯
この際立った旨みを前にしたら、最早言葉はありません。脂のりといい最高の状態の鰤です。師走に一番美味しくなるから"鰤"と表記されるとどこかで読んだことがあります。今がもっとも魚体が充実している時期であることは間違いありません。その濃厚な風格のある心地よい酸味のある香気に、ただただ圧倒されます。また、鰤の目玉がまた絶品でした!
12.柿
鰤の力強いみなぎるような精彩に圧倒された口の中を、柿の冷ややかなテクスチャと涼やかな香りがさっぱりと洗い流してくれます。
13.京都の大納言と打出の小槌
最後の大納言を使った和菓子で一通りとなります。
うん、やはり、山利のお味噌を使ったお雑煮は美味しかったです。そして、若狭焼きも申し分無かった♪

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2015年12月9日(水)記す

『お食事の時間は至福のとき...「赤坂 詠月(えいげつ)」、お出汁の香りを聞き、耳を澄ますようにその調べを聴き取ろう!』

2015年12月9日(水)、19:30、"ソシアル赤坂"という赤坂の雑居ビルの前に佇む。4ヶ月ぶりに、このバブリーな集合看板を前にして、思わず笑みがこぼれてしまう...どちらかというと楚々とした印象の「詠月」さんのその2文字の連なりが、バブルの遺跡のような色キチの集合看板の真っ只中に窮屈そうに嵌(は)め込まれている。その外観がまとうユーモラスな息遣いに、思わず微笑みがもれてしまう。
1.雲子
鱈の白子だ。関東では"菊子"と呼ばれる珍味の先付だ...一口いただくが、白子特有の感情を内に秘めた生っぽい温かみがたまらない。これはなんといっても日本酒だ!
2.大分県産の大判椎茸
お塩で召し上がってください、とのご案内がある。品のある佇まいであるが、一口いただくとしっかりと椎茸特有の森の風味を感じ取ることができる。
※ここで、明鏡止水、「鬼辛」を出していただく。切れ味抜群の辛口である。これぞ辛口!という一品。九谷焼の徳利も素敵である。
3.ミンチにした鶉団子のスープ仕立て(鶉の炊き寄せ)のお椀、京都丹波産の大黒しめじを添えて
金箔と銀箔の"まさご"を黒漆器に蒔(ま)き、金で太陽、銀で月を表現している日月椀(じつげつわん)が美しい。2番出汁と酒、薄口醤油、砂糖で煮詰めた鍋に鶉団子をおとして煮含め、それを1番出汁で割ったものだ。
わたしは「詠月」さんのお出汁が本当に大好きだ!上品な甘みがあって、すっきりとしてクセがない。「お出汁は、真昆布(まこんぶ)を使われてますか?」とお伺いすると、その通りとのお応え。かねてから利尻昆布ほどの塩気はないような気がすると思っていたものだから、このお応えに得心する。
4.淡路の鯛、金沢の鰤(ぶり)、福岡の赤貝のお造り、有田焼の瀟洒な器のなかにはミョウバンを使ってない無添加の塩水雲丹
いずれも満足のできる品揃えである。良質なお造りである。お造りもこのくらいの量がちょうどいい。これらを、塩すだち、山葵醤油でいただく。
※ここで、福井県のお酒、早瀬浦 極辛純米酒が饗される。スッキリとした涼々しい味わいの一品である。
5.宮城県の階上(はしかみ)の牡蠣の松前焼き、牡蠣のエキスを添えて
焼き牡蠣に真昆布(まこんぶ)を合わせた一品である。「本日は大ぶりの牡蠣が入りましたので、松前焼きにしてみました」とのご案内である。(焼く前は掌くらいの大きさがあったそうだ)岩崎さんに、"松前焼き"の名前の由来についてお伺いしてみる。
(岩)「松前焼、松前が昆布の産地なのでその産地の名前がつくんですね。兵庫県の有馬は山椒の産地ですので、煮山椒を使って炊いたものを"有馬煮"といったり、山葵を使った和物を"天城あえ"、海苔で巻いたものを"品川巻"とその産地の名前をつけたりするんですね」
この焼き牡蠣、素晴らしいの一言である。これは、海がこぼした大粒の涙である。文句のつけようがない。ほのかに口の中に広がる牡蠣の甘味も秀逸だ。牡蠣のエキスと日本酒の相性は、いうまでもなく申し分ない!
※ここで、純米大吟醸 白楽星が饗される。
6.北海道広尾産のいくらの醤油漬けのお鮨
ここでしっかりと浸かったいくらと、酢の効いた軽いご飯ものを少量。このタイミングで少量の炭水化物が胃に落ちて、お腹をしっかりとさせる。この組立も満足。
7.三陸産の鮑の塩蒸し、肝、歯を添えて
鮑はシンプルに塩蒸しにしたもの。塩蒸しで出てきたエキスとともに饗される。肝の部分は生のままで、柚の果汁で作ったポン酢に浸してある。やはりよい。鮑の塩蒸しを噛み締めるほどに、枯淡に達した白檀の香りが口腔をよぎる...それほどに揺らぎない落ち着いた味わいだ。
※ここで、会津のお酒、写楽が饗される。
8.京都の海老芋の含め煮、柚を添えて
それほど大振りではない。1番出汁とお砂糖、お塩でほのかに甘く仕上げられている。
9.宮崎県産の黒毛和牛を炙ったものに、京都鷹峯(たかがみね)産の赤蕪を焼いたもの
10.止肴(とめざかな)、釧路の毛蟹
11.淡路の鯛の炊き込みご飯
ここで、〆の炊き込みご飯だ。やっぱり鯛はこの時期のものがなんといっても調子が高い!王者の風格がある。あまりの美味しさに、本日は、2人で4回お代りして、お釜のご飯を全部いただいてしまう!
12.水物
大ぶりの甘王が饗される。一口含むが、酸味と甘みのバランスが心地よい...そして、最後のデザートは岩崎さんからご説明がある。
さらに、餡入の最中をいただいてひととおりとなる。本日も大満足のお食事であった。

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2015年8月10日(月)記す

『赤坂歓楽街で深く深く和の心に揺さぶられる!...「赤坂 詠月(えいげつ)」、2015年秋は、詠月とともに始まり、詠月とともに深まる予感がする...!』
「赤坂 詠月(えいげつ)」は、過度の誇張や大言壮語を尽くしてでも賞賛せずにはいられない、都内屈指の和食割烹店である!
1.あさりと夏野菜のお浸し
まずは、冷たいものからのお料理のスタートである。冷涼な器の肌触りがなんとも火照った体に心地よい。色彩感にとみ、涼感あふれる一品にホッと胸をなでおろす。
2.焼きオクラ
今度は少し火をいれた夏野菜の登場である。上に振りかけられた削り節の香ばしさが食欲を増進させる。これも実に好感がもてる夏の一品である。
※京夏 純米吟醸 月山(がっさん)
3.澄まし仕立てのお椀、結び鱚(竹岡産白鱚)とふくさ豆腐
お椀の中に、肉厚な竹岡産白鱚がふっくらと結ばれて鎮座している。竹岡産の白鱚は味わいが濃厚である。ふくさ豆腐の蒸し上がりも申し分ない。また澄まし仕立てのお出汁が素晴らしい。実に品がよく楚々として滑らかである。ほのかに香る鰹節の風味が心地よい。
※福祝(ふくいわい)
4.コチとボタン海老のお造り
「できれば、お1つは塩酢橘(しおすだち)、もうお1つは山葵醤油(わさびじょうゆ)という風に召し上がってみてください」とのご案内がある。歯に反り返るようなコチの弾力ある身肉(みしし)をまずは、なにも付けずにいただく。それでも十分に魚の香りを感じる。磯の香りというより、山深き森林を包みこんだ驟雨から立ち上る、滴るような緑の香り...わたしはコチの味わいにそんな"厳かさ"のようなものを感じてしまう。さっそく、塩酢橘をつけていただいてみるが、その厳かなコチの佇まいに、塩酢橘がほのかに化粧を施す感じがなんとも素晴らしい。また山葵醤油でもいってみるが、今度は、一転、コチの風合いを生醤油がシャンと端正に引き締め、その身肉の弾力を、醤油風味でさっぱりとまとめ上げるのがなんとも心地よい。
5.淡路由良の鱧の湯引き
ここで、鱧の湯引きが饗される。「梅肉のものでもいいのですが、ぜひ山葵醤油でもいただいてみてください」とのご案内である。この鱧の湯引きが素晴らしかった!「赤坂 詠月」さんの鱧は、鱧を骨切りして熱湯で花を咲かせた後、絶対に氷水などで締めていない、と断言できる。おそらくさっと冷水(井戸水か...)でさらす程度にとどめているはずだ。口に入れると、表面がひんやりとしていて、中心部分から温もりとともに限りなく上品な鱧の風味が漂ってくるのである。鱧の湯引きの旨さにすっかりテンションがあがる。
※磯自慢 大吟醸 秘蔵寒造り
6.四万十川の源流の北川川(ほっかわがわ)産の鮎と秋田の長木川(ながきがわ)産の鮎
(岩)「上に載っているものが、四万十川の源流の北川川(ほっかわがわ)産の鮎になります。2、3年前の利き鮎大会で日本一に選ばれた鮎で、四万十の本当の上流、裏源流で獲れたものになります。下に敷いてあるのが、秋田の長木川(ながきがわ)産の鮎になります。食べ比べて見てください」とのことだ。
(岩)「お付けしているのは、二杯酢でございます。鮎のお皿に敷いていあるのが蓼の葉です。ちょっとピリッとする日本のハーブのような葉っぱで、よく、細かくたたいて緑色の蓼酢にして出されるところが多いですが、今日は、フレッシュのままお持ちしていますので、そのまま葉っぱをちぎっていただいて、お酢と一緒に召し上がっていただくとよろしいかと思います」とのご案内である。
まずは、北川川の方を頭から行ってみるが、その身肉の張り、緻密にさんざめく天然鮎独特の苦味ともに申し分ない。きわめて良質な鮎である。大上段から振りかぶるように、きっちりと塩気を効かせた鮎の塩焼きである。秋田の長木川の方も素晴らしい出来栄えである。これを二杯酢に浸し、ちぎった蓼の葉っぱをパラパラとふりかけながらいただくが、これに勝る夏の味わいなどあるのだろうかと、しばし食卓を沈黙が支配する。
7.琵琶湖の鮎
ここでさらに、鮎の利き比べである。今度は、いささか小ぶりの琵琶湖の鮎の塩焼きが1人1尾ずつ饗される。これはこれで、さきほどの北川川と長木川のものとは違い、彫刻刀で彫り上げたようなシャープで精悍な旨さがある。
※写楽 福島県会津若松市 宮泉銘醸
8.淡路由良の鱧の卵
「今日の鱧には卵が入ってました」とお出しいただいたのが、鱧の子。私は初めていただいたが、これが絶品!酒のアテに最高の珍味である。明らかに海鼠腸(なまこ)とか鯔(ボラ)の卵巣を思わせる珍味の存在感を示しているのだけれど、両者とは圧倒的に違って、鱧の身と同じく上品な味わいなのである。ほんのりとした出汁で、鱧の子の旨味が引き出されている。陶然!
※酒屋 八兵衛
9.釧路の新秋刀魚の小袖寿司(こそでずし)
着物の袖口のような小さな押し寿司が饗される。一口で放り込むが、途端に新秋刀魚の旨味と脂のりに圧倒される。その場で立ち止まり、思わず箸を置いてじっくり味わいたくなるくらい旨い!
10.琵琶湖の稚鮎のオイル漬け
最後の鮎である。これは、いささか変わり種である。琵琶湖の鮎を稚鮎のころに焼いて、オイルに漬け置きして、オイルサーディンのようにしたものだ。
11.鰊(にしん)を中に詰めてまるまる煮込んだ賀茂なすの印籠煮(いんろうに)
まだまだ出てくる賀茂なすの印籠煮。大ぶりの賀茂なすの中には、鰊を細かく刻んだものが詰めてある。そして、鰊の詰め物ごとじっくり煮込んだ一品である。鰊が甘過ぎないところに好感が持てる。
12.宮城県蔵王の鴨、自家製の柚子胡椒で
13.毛蟹といくらと雲丹と松の実和え
14.土鍋で炊き上げたあきたこまち、白ご飯で
まずは岩﨑さんに、土鍋で炊き上げたあきたこまちの炊き上がりを見せていただくが、息を呑むようなアピアランスである。そしてこの良質なお米の炊き上がりの風味...あきたこまちのその芳醇な香りに、むせ返るような幸福感を覚える。「うちでは、玄米のまま送っていただいて、お客さまに出す前に精米して炊き上げているんです」とのことである。
15.水物、桃
夏らしく冷たい桃が饗される。
16.どら焼き、大納言を自家製のどら生地で巻いたもの
最後にお抹茶をいただいて一通りとなる。「赤坂 詠月」は、凄い!最後に絢爛たるお料理のラインナップを反芻しながら、お会計となるが、これまたびっくり!これだけ飲んで食べて、ひとり22,000円だというのだ!何かの間違いじゃなかろうかと狐に摘まれたような感覚を覚える。
この味付け、お料理の量、コスパのトータルバランスでいうと、「赤坂 詠月」はわたしのなかでは都内でトップクラスの和食割烹である。ここは、絶対に今後、通いつめいたい一店である!

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  • 北海道の塩水雲丹(ミョウバンを使っていない無添加の生雲丹)

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  • "ソシアル赤坂"、バブリーな集合看板

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  • 四万十川の源流の北川川(ほっかわがわ)産の鮎(上)と秋田の長木川(ながきがわ)産の鮎(下)

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  • 澄まし仕立てのお椀、結び鱚(竹岡産白鱚)とふくさ豆腐

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  • コチとボタン海老のお造り

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2018/05/08 更新

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