3回
2025/02 訪問
高級感漂う和の空間で旬菜を織り交ぜた肉懐石。この日食べたお肉は食感、甘味、薫りすべてが別格でした。
三芳さんがある京都の祇園
特にこの辺りは祇園らしい雰囲気の佇まいの店が多いですよね
改装されてから初です。
より一層雰囲気が凛とした三芳さん
3カ月前に予約して、この日を待ちに待っていたので期待感が高まってます。
店主の伊藤さんの前で座らせて頂く事でじっくり料理と向き合えました。
滋賀の岡崎牧場で育った近江牛
45か月のヒレ、53か月のサーロイン、黒トリュフが迎えてくれました。
至福の時間がスタート
●グラスで登場したのは、近江岡崎牧場のスネ肉でひいたコンソメ
野菜の甘味とお肉の深味のあるスープ
中にはスライスした最高級の黒トリュフが入っていて薫りを楽しめました。
またトリュフにもスープが染みて味わい深い
●先程の近江岡崎牧場のスネ肉でひいたコンソメを冷やしたもの
コラーゲンが豊富で自然に固まってます。
口当たりが良くて、冷やすことでより濃厚に感じました。
●但馬牛タン昆布締め
1日熟成させたタンを昆布〆にし薄切りで提供される名物の一つ
真似するお店が増えたけど、舌にまとわりつくような食感は他では味わえないですね。
多くの人は目隠しして食べたらタンとは答えれないでしょうね。
1枚目はポン酢、2枚目は刻んだ塩昆布で食べます。
この塩昆布が上品で美味い、とんでもない組み合わせだと思います。
●サーロインお刺身
53か月岡崎牧場のサーロインは室温ですでにテロテロ
と言っても俗に言う脂くどい肉ではない、一切疲れないお肉です。
生のお肉でここまで味を感じれるのに衝撃が走る。
食感、甘味、薫りが別格です。
●椀
お肉でひいた出汁がをベースに石川県の小蕪のすり流しでみぞれ餡
まず目に飛び込んできたのは大きい天然トラフグの白子
表面は炭焼きされており、若干の香ばしさがあります、中はトロトロな濃厚感が美味し過ぎました。
昆布出汁で炊いた甘くて瑞々しい小蕪にシャキッと粘りのあるうるいと振り柚子
彩りも美しいし懐石らしい四季折々の旬菜が組み込まれてますね。
●お寿司
53か月岡崎牧場サーロインを目の前でたたいてくれます。
口に入れるといい塩梅で刻まれたお肉の食感を感じれます。
また温シャリで有ることで肉の脂の甘さもより感じれました。
肉の上にある青森大間の大千の生雲丹がとんでもなく美味かった。
1粒がしっかりしていて柔らかさや口溶けと甘味が半端ないし
間違いなく過去一の雲丹でした。
濃厚な雲丹とサーロインですが、海苔醤油と赤酢の風味も立っていてさっぱりとさせてくれました。
●揚げ物
太白ごま油で揚げられた新潟県産 天然蕗の薹フライ
上から振られた三重尾鷲のカラスミの塩味、蕗の薹の苦味がいい感じです。
●焼き物
訪問日の3日前に屠畜された岡崎牧場のハラミ
カットが良い、熟成させた自家製醤油で漬け焼きしたハラミは香ばしく
添えてある甘味の凄いホクホクの月光百合根と爽やかな木の芽の風味が良かった
完成度の高い品でした
●口直し
文旦の果汁を和三盆で糖をつけたシャーベットに果肉もたっぷりプチプチしてみずみずみすしい。
文旦の皮の薫りで爽やかに
●しゃぶしゃぶ
店内にお出汁の良い薫りが充満してます
近江岡崎牧場のロース芯を丁寧にカットしてサッと出汁に潜らす
この手際の良さが凄まじかった、瞬時に火入れされたロースはノーダメージ並みで
抜群の淡いピンク色です。
見てわかるように柔らかいし、とんでもなく旨味が強い。
鹿児島の筍も一緒にしゃぶしゃぶされましたが、アクもなく甘味があり程良い食感が上質でした。
煎りたて胡麻のポン酢が又美味しい。少し飲みましたがかども無く柑橘の風味が上品でした。
●ステーキ
かなりの肉厚で抜群の火入れの45か月岡崎牧場のシャトーブリアン
柔らかいのは当たり前ですが、香ばしく焼き上げられた表面が最高です。
ヒレって味が薄い印象ですが非常に旨味があり衝撃でした。
伊藤さんが肉質に合う厚さ、切り方、調理温度、焼き方全て気配りされているのが伝わります。
山わさび醤油漬け、お塩、黒胡椒を薬味で。
●お食事
白ごはん 漬物 喜界島の胡麻油&卵黄
●サーロイン味噌煮
土鍋でグツグツ煮込まれたサーロインはホロホロと繊維が解けてお肉はご飯と絡み抜群に合います。
濃い味噌の味に負けてない、というかこういう料理にサーロイン使うのが凄い。
別の出汁で炊かれた蕪と超希少な原木椎茸の「能登手毬」。
この能登手毬がヤバかった。厳しい基準をクリアしただけあり、噛むとスッポンのようなコラーゲン感も感じましたが
旨味が凄かった。個人的には松茸よりも断然よかった。
凄い食材に出会えた事に感謝です。
芹やへぎ柚子の薫りも良し
●デザート
ハッピーバレンタインと伊藤さんから頂いたのはチョコを使ったデザート
亀岡の「雫の里農園の苺」をそのまま擦ってできた純度100%の高級苺ソース
濃厚で滑らかなチョコアイスとすりたての高級黒トリュフ
この組み合わせ抜群でした。
●デザート
amerプリン
苦みをきかせた大人のプリンは毎度楽しみで本当に美味しい。
牛の系統、餌、育て方を生産者さんから情報を得て
適した料理にし肉を活かした伊藤さんの知識と努力には毎度驚かされます。
茸やトリュフ、雲丹といった贅沢な季節の食材、お肉とのマリアージュは口福の時間でした。
4.44
2025/02/15 更新
2022/12 訪問
『西の三芳』といわれる肉割烹の最高峰へ再び
リニューアル前の三芳さん
この時期のとんでもない高級品の白トリュフ。
その辺で見かける偽物トリュフとワケがちゃう。
薫りがエグすぎる。
1キロ100万以上する白トリュフをつかったコースはいろんな意味で震えます。
まずは
✔富田林の乾さんの海老芋
優しい味でした。胃が暖まる。
✔但馬牛タン昆布締め刺身
最近この塩昆布でたべる組合せを真似してる店よくみるけど別格やしほんま天才的
舌に絡みついてくる。
✔岡崎牧場雌の月齢62ヶ月赤身肉の漬け
漬け?ってくらい肉の味が飛び出してくる
とろけ方が半端ない
✔岡崎62ヶ月サーロインユッケ✖キャビア✖白トリュフ
白トリュフを惜しげもなくシャカシャカ
トリュフの薫りが店内中に広がる。
トリュフに負けてない岡崎さんの62ヶ月のサーロイン。
すごい強い味でした。
ベルーガキャビアも入ってるんやけど
この個性の強さの前では存在が薄くなる。
このユッケはほんまにエグすぎた。
✔熊しゃぶ
伊藤さんでも中々出会わないレベルらしい
しゃぶしゃぶした熊肉
牛ハラミでひいた出汁と芹、三つ葉、柚子、聖護院大根
今まで食べた熊とレベルが違う。
熊の脂が激的にうまかった。とちの実を食べてるらしいです。
お次は
柚子釜に餡をかけてますね〜
✔間人香箱蟹の蒸し寿司。
蟹身だけやなく、内子外子も大量に詰まってます。
餡で見えないけど大量の錦糸状の鱶鰭も大量に入ってて食感も面白い。
見えないけど寿司なんでシャリ入りですよ。
✔冷菜
勢戸さんの神戸牛ロースが美味すぎる。
融点が低いから口の中で溶けて広がります。
中に包まれてるのは天然トラフグ。
その中心にはせんまい、壬生菜。土佐酢のジュレと河豚の身皮と何とも豪華な一品
またヤバい肉が出てきた
✔勢戸さんの神戸牛ロースのしゃぶ
お肉の下には下仁田葱
火入れは最高です。肉の味が最大限に引き出されてます。
これもほんまヤバい
✔但馬牛のタンステーキ
申し分ない火入れ
外はじっくり焼かれてるから風味良くカリカリで芳ばしい
表面とは、うってかわって中はしっとり。
歯を入れた時のザクザクとした厚切り特有の食感を楽しめました。
✔神戸牛47ヶ月のシャトーブリアン
柔らかいのは当たり前。
肉の旨味がやばい。しかもタレがやばい。
タレがどうヤバいかと言うと
はじめに紹介した1キロ100万以上する白トリュフをタレに混ぜてます。白トリュフのタレです。
余ったタレは米にのせて食べたら恐ろしく美味い
✔岡崎62ヶ月のリブロース
すき焼きにしていただき、これは最後の食事のおかずで。
伊藤さんから又えぐい誘惑が(T_T)
玉子かけご飯です。
白トリュフと一緒に保管してるから、薫りがうつってるとの事。
半信半疑で食べたけど、殻を突き抜けて薫りがめちゃめちゃする。トリュフオイルかけて付加価値つける店が多いけどこれこそ究極のトリュフ香るTKGですわ。
できるだけ混ぜた方が薫りがたつみたいです。
デザート
✔マスカルポーネチーズのアイスクリーム
濃厚でめちゃめちゃ滑らかで美味い
✔amerプリン
苦みをきかせた大人のプリンといった感じです。過去から通算10個は食べてるけど全然あきひん
伊藤さん、竹城さん(宗寿苑)ありがとうございました。
2024/01/04 更新
祇園の中でも特に素敵な佇まいの店が並ぶ地区
改装されてからより一層雰囲気が凛とした『にくの匠 三芳』さんへ。
花山椒の時期に伊藤さんに予約をお願いしてたから
この日を期待して待ってました。
高まる期待値以上の内容でした。そしてひさびさに感動できました。
伊藤さんが「物を取る」、「盛り付ける」など調理場での日常的な動作すべてが美しい。
今日も最高峰のお店でじっくり料理と向き合えました。
今宵も至福の時間がスタートします。
滋賀の岡崎牧場で育った近江牛
49か月のヒレ、サーロイン、花山椒が迎えてくれました
●白アスパラと冷製但馬牛のコンソメ
口当たりが良くて、冷やす事で前回より濃厚に感じました。
コラーゲンが豊富やから自然に固まってます。
アスパラがみずみずしいし甘味が凄い。
最高級の黒トリュフがふんわりとカットされて上にかかってます。
薫りを楽しめた~
●但馬牛タン昆布締め
1日熟成させたタンを昆布〆し薄切りで提供される名物の一つ
個体差なのか前回よりも更に肉質が増していた。
舌にまとわりつくような食感とポン酢と塩昆布などで食べわけ楽しめます
●岡崎牧場サーロインお刺身
肉質が素晴らしく抜群の状態で提供
一般的なサーロインのイメージはなく脂くどい肉ではないのが面白い
生のお肉って味が薄いの多いですが、でここまで味を感じれるのが衝撃。
食感、甘味、薫りが別格です。
●若竹煮
立派な蛤は出汁を取るためだけ
水も加えない蛤のエキス✖お肉でひいた出汁
今年は裏の年と言われてますが京都塚原の朝堀の筍は美味しかった。
彩りも美しいし懐石らしい四季折々の旬菜が組み込まれてるし身体に染みて味わい深い
●お寿司
岡崎牧場サーロインを目の前でたたいてくれてタルタル状に
酢橘をきかせたこのあおりいかがとんでもなく甘くて食感が良かった
口に入れるといい塩梅で刻まれたお肉の食感を感じれます。
また温シャリで有ることで肉の脂の甘さもより感じれました。
肉の上にあるラトビア産フレッシュキャビアの軽やかな塩味がいい
素材がぶつかり合う組み合わせの悪いお寿司って世にありますが、三芳さんは一味も二味も違う。
●半生海鼠子(このこ) 朝堀筍
お肉には関係ないけど伊藤さんが「美味い」と思ったから出したと・・・
出したいもの出してくれる気持ちが嬉しい。
実は海鼠子が苦手やったんですが三芳さんの滅茶美味かったんで驚きました。
また焼いた京都塚原の朝堀筍の甘味、食感と木の芽の風味の相性が抜群。
完成度の高い品でした
●サーロイン角煮と鱶鰭の土鍋と花山椒
濃い色のお出汁には色鮮やかな長野明神のグリーンアスパラと花山椒。
花山椒の薫りがたってます。
この出汁は干し海老、干し貝柱、自家製のオイスターソースで構成されていて、旨味の深さが底知れないです。
贅沢にも気仙沼の鱶鰭が入ってて中華風のスープが相性いいですね。煮込まれたサーロインはホロホロとほどけて、フカヒレの繊維と混ぜながら食うのが美味すぎる。
●しゃぶしゃぶ岡崎牧場49カ月サーロイン(+花山椒追加)
店内にお出汁の良い薫りが広がりました。
近江岡崎牧場のサーロインを丁寧に脂を取ってカットしてサッと出汁に潜らす
この身のこなしが凄まじく格好良すぎました。
瞬時に火入れされた淡いピンク色のサーロインはとんでもなく旨味が強いく当たり前やけど柔らかい
花山椒の薫りと刺激が良くマッチしてて最高過ぎます。
ホワイトアスパラも甘味がありみずみずしい食感が上質でした。
●ステーキ
肉厚~抜群の火入れされた岡崎牧場のシャトーブリアン
香ばしく焼き上げられてて薬味要らずです。
味の薄い印象のヒレですが非常に旨味があり衝撃です。
肉質に合う厚さ、切り方、調理温度、焼き方全て気配りされているのが伝わります。
●お食事
白ごはん 漬物 卵黄醤油漬け 塚原の筍味噌汁
小鉢に入ってるのが但馬牛ヒレ耳の昆布巻きなんですが
創業からのメニューでしばらくやってなかったそうです。
ヒレ耳って結構重たいけど炊き方や昆布の合わせ方で非常に上品に仕上がってます。
米がすすみます。
●但馬牛のリブロースすき焼きと花山椒
今年あまり花山椒を食べる予定がないんで三芳さんで食べ納めです。
リブを割り下で焼き、溶いた卵に肉を投入して花山椒をたっぷりと・・・・
卵の薫りって邪魔してくるけど肉の味が濃いからちゃんと脇役をしてくれてます。
花山椒の薫りとほのかな刺激が本当に魅力的で味わい深い一品でした。
ここで又ご飯をお替り。
●台湾パインのアイス
素材の甘さが引き立つ、滑らかで最高のくちどけ
甘味、酸味もスッと消えていく後味が良すぎるアイスでした。
●amerプリン
苦みをきかせた大人のプリン
プリン自体あまり好きじゃないんですが三芳さんのは美味すぎます
前回のトリュフ、雲丹などのマリアージュも良かったけど
今回の花山椒、筍も抜群でした。
高額だ中々来れませんが季節毎に伺いたい最高峰のお店です。