1回
2017/07 訪問
酷暑も鎮まる凜とした和の佇まい、静寂の中で戴く華やかな伊の美食・バリック トウキョウ♪
リチャードジノリ
とうもろこしのパンナコッタ
オリーブの肉詰めフリット
ロンコ・セヴェロ ピノグリージョ
アミューズ
中からプチパン
モンテニドーリ
鰹をバーニャカウダソースでナンプラーをかけて
イオッパ ゲンメ 1995年
イオッパ ゲンメ ヴィンテージならではのこの色
鮎のほぐし身のタリアテッレにサマートリュフ
イカ墨のリゾット
マストロ・ヤンニ
芳醇な色合いをアップで♪
ブルターニュ産の仔牛のカツレツ
カツレツ、寄りで
桃づくしのデザート
ジャコモ・グリマルディ バローロ
サンブーカ
サンブーカ・コン・モスカ
エスプレッソ
小菓子
食用ホオズキ
2017/07/31 更新
正午には気温がすでに30℃を越えていたこの日の東京。
外出や屋外での行動はなるべく控えるように注意勧告されるほどのこのうだるような暑さの中、僕の足どりはとても軽かった。
なぜなら、かねてより心待ちにしていた『バリック トウキョウ』でのランチが待っていたからだ♪
有楽町線・江戸川橋駅から神田川を渡ってほどなくすると見えてくる、ロジェ坂田という瀟洒なマンションの敷地内にある一軒家イタリアン☆
そのマンション一階の駐車場から中庭へ続くアプローチを抜けると、木陰の中に凜とした佇まいの日本家屋が見える。
こちらのマンションのオーナーの坂田氏のご実家をリノベーションしてレストランに改築したとのこと。
エントランスを入ると靴のまま入るように促され、木の香り漂う玄関の上がり框を遠慮気味にあがる。
赤い絨毯が敷き詰められた室内はマホガニーの家具でまとめられ、素晴らしい彫りを施した欄間と、パティオを見渡せる小窓が優雅でさながら大正ロマンを彷彿とさせる。
この静謐な雰囲気で、外の暑さも忘れるくらいに背筋がピンと伸びてくるような心地良い緊張感。
案内されたテーブルに挨拶にみえたソムリエの江木氏は、外の暑さを慮ってまずは、
◇ピエモンテのスパークリングワイン
を勧めてくれた。
シャルドネとピノ・ノワールのスパークリングは酸が利いて、緊張と暑さを和らげてくれる♪
ランチのコースは内容が決まった【メニューA】と【メニューB】、それとその日の最良の食材をふんだんに使った、内容は供されてからのお楽しみという【おまかせコース】の3つ☆
もちろん、ワクワク感が楽しめそうな【おまかせコース】をお願いする。
目の前のテーブルセットと共に、ハーブを練り込んだグリッシーニ、そしてさりげなくリチャードジノリの小皿が置かれていて、まずはそこに自家製パンが供された。
一緒にもらったエクストラヴァージンオリーブオイルも香り高く、パンやグリッシーニにつけるだけでは勿体なくて、ちょっとずつ飲んでしまったほど♪
◆アンティパスト
・とうもろこしのパンナコッタ
・肉詰めオリーブのフリット
そして2杯目のワインは、
◇ロンコ・セヴェロ(ピノグリージョ)
木製家具の地場産業で有名なフリウリ地区のピノグリージョだけあって、エチケットに木製椅子と少年が描かれている…そんなエピソードを穏やかな口調で語ってくださる江木氏はさすがバリック トウキョウの看板ソムリエ☆
◆アミューズ
アルミホイルにくるまれた、何やら秘密めいた料理♪
切り口が開いていて、広げるとそこには玉ねぎとパンチェッタを炒めたものをサンドした一口大のプチパンが入っていた☆
このワクワク感がイイ!
続いて3杯目のワインは、
◇モンテニドーリ(ベルナッチャ ディ サンジャミニャーノ)
トスカーナの白ワインで、その味わいはパワフルで華やか♪
続いては魚料理
◆鰹のお刺身をバーニャカウダソースで
バーニャカウダソースの上に鰹の刺身、そこへアクセントにナンプラーをかけて♪
そして4杯目のワインは、
◇イオッパ ゲンメ(スパンナ、ヴェスポリーナ)
1995年のヴィンテージなので、熟成されエレガント、そして芳醇な味わい♪渋みなんてものがまるで無し。
イオッパ ゲンメは、1997年に最高のDOCGに格付けされたが、これは1995年なのでエチケットにはDOCの文字が…!ノスタルジーを感じてしまう☆
コースはパスタ&リゾットへ、
◆鮎のほぐし身のタリアテッレ
卵黄を練り込んだという細めのパスタ・タリアテッレを、コンフィした鮎のほぐし身と絡めて♪
さらにその上にはサマートリュフがパスタを覆ってしまうほどかかっている☆
◆イカ墨のリゾット
北イタリア産のお米を使ったというこだわりのイカ墨リゾット♪お米の歯ごたえは少し芯がのこるが、添えられたウニが、贅沢に味にコクを与えている☆
さらに5杯目のワインは、
◇マストロ ヤンニ(ブルネッロ ディ モンタルチーノ)
サンジョヴェ100%の2011年のトスカーナの赤♪
果実み溢れ、スパイシーな深みがありお肉に最適☆
そしてメインのスペシャリテ、
◆仔牛のカツレツ
フランス・ブルターニュ産の仔牛を使ったというカツレツは驚きの柔らかさ♪
下拵えで、いっさい肉を叩かないということを聞いて、二度驚き!
このカツレツ目当てに通いたいほどだ☆
◆デザート
桃づくしのデザート♪
ジェラート、チップ、カンパリ漬けの三品。
そして6杯目はデザートワイン、
◇ヴィニャイ・ダ・ドゥリネ(ヴェルドゥッツォ)
葡萄を陰干しし糖度を高めた甘口のパッシート♪
さらに江木氏にワガママを言って、バローロを出していただいた。
7杯目のワイン、
◇ジャコモ・グリマルディ バローロ(2012)
やはりネッビオーロの葡萄は最高☆
『ワインの王様』といわれるだけはある♪
最後に日本ではあまり馴染みのない(少なくとも僕には…)『食後酒』をいただく。
◇サンブーカ
リキュールであるサンブーカはアルコール度数が40%以上もあり、江木氏の計らいでコーヒー豆を浮かして着火し、少しアルコールを飛ばしてから飲むという【サンブーカ・コン・モスカ(蝿つきサンブーカ)】というスタイルで♪
なるほど、「コーヒー豆を蝿に見立てて」、とはシャレが利いてる☆
◆エスプレッソと小菓子
イタリアではエスプレッソにサンブーカやグラッパなどをを少し入れて飲む『カフェコレット』というカクテルも良く見受けられるスタイルだそうだ。
僕もやってみたが、エスプレッソがほのかに甘く飲みやすくなる。
小菓子には、食用ホオズキをチョコレートでコーティングしたものがあって、珍しさもありとても秀逸だった。
今回、この気品ある優雅な空間で、特別な料理とホスピタリティー、そしてワインを始め様々なお酒を御教示いただいた『バリック トウキョウ』様に感謝と尊敬の意を表したい☆
ごちそうさまでしたm(_ _)m
また是非立ち寄らせていただきたいです★