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2025/12 訪問
非の打ちどころがないコース料理
2025/12/16 更新
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いきなり結論から言うと、この日のコースは、これまで食べてきた数多の食事の中でも群を抜いて印象深いものでした。奥深い完成されたアートを前にしたような感覚でとにかく食事が楽しい。
まず目を奪われるのは盛り付けの美しさ。でも決して見た目だけではなく、地元高知の食材をふんだんに使いながら、味・香り・食感・温度、そして何より発想で楽しませてくれる。料理の説明を聞きながら、「どうしたらそんな組み合わせに辿り着くんですか」と思わず問い返してしまったほど。
全部説明するとくどいから、例えばメインの高知県産牛は、素材の良さもあるのでしょうがそれを最大限に引き出す完璧な火入れ。添えられた高知のボタ茄子は、栗と味噌を合わせたソースを香ばしく炙っていながら水っぽさは皆無で、茄子の甘みと食感が際立つ。さらに洋梨を挟んだ茄子は、茄子なのにまるで果実のような瑞々しさだし、ピンクペッパーが見た目だけでないアクセントを添えている。
鯛は衣のパリッとした食感と、ほのかにレアな身の甘さの対比が鮮やか。リゾットにはイカの旨味とハーブの香り、昆布の出汁に漬け込まれた牛乳のムースまで重なり、完成度の高さにただ唸るばかり。
デザートの緑の立方体なんてチーズに金柑と青海苔を合わせたらしい。さらにショコラには唐辛子合わせてる。確かにカカオが濃いと口に入れた後に辛さを感じるけど、そこに唐辛子合わせるなんて普通考えます？良い感じに辛さまでデザートで楽しませてくれるんです。
結局くどくなってしまうのでこの辺にしておきますが、食後のお茶（グリーンルイボスを選択しましたがこれまた後味スッキリで最高）に至るまで美味しくて、言い尽くせない素晴らしいのコースでした。これはまさにプロフェッショナルの仕事。参りました。