23回
2022/05 訪問
あおさの芳しさが素晴らしい一品
平日の正午過ぎに2名で伺った。先客ゼロ、後客は2名1組。
この季節の限定商品である「五島産 生あおさうどん」800円をオーダー。
女性のご店主さんお一人でやってらっしゃるし、丁寧に作られているからであろう、(前回初訪問の際にも思ったのだが)お料理が出てくるまでに少々時間が掛かる。この日は15分くらいだろうか。ランチタイムに訪問する際には時間に余裕をみてお越しいただきたい。
さて、お盆に乗せられてお料理が到着。ビジュアルからしていかにも「あおさ」。まさに碧である。濃くて美しい碧。「あおさ」をたっぷり含んだ餡が掛けられていて、箸で麺を引き上げようとするとトロッというかドロっとした粘り強さ。鼻腔をくすぐる「あおさ」の薫りが実に芳しく、どこかの海の岩場にいるみたいな錯覚に陥る。
お味もとても良い。出汁は(こちらのお得意である)アゴ出汁なのだと想像するが、それはともかく、出汁がしっかり取られていて、それが「生あおさ」と組み合わされると海の香りがますます引き立つ。麺は細めながらコシがあり、あおさ餡としっかり絡む。小さな取り皿があるので、そこに小分けして、様々な薬味を使って味変を楽しむのも一興。生姜、胡麻、青ネギ、赤い柚唐辛子があったが、柚唐辛子との相性がとても良かった。熱々で供されるので、汗をかきながら頂いた。
お料理の提供に少し時間が掛かるとは申し上げたものの、お店に入ってから出るまでに35分程度であったので、とてつもなく遅いということはない。
2023/01/18 更新
2021/11 訪問
ハイクオリティな五島うどん
という表題にしてしまったが、実は自分はこの歳になるまで五島うどんを食べたことがなかったし、五島うどんが讃岐・稲庭と並ぶ「日本三大うどん」だということさえ知らなかったので、その点はご承知置きいただきたい。
こちらのお店、以前は無国籍料理を出すバルであったが、どこかの時点で五島うどんをはじめとする五島列島のお料理を出すお店へと業態転換をされた。ランチタイムはカレーを除いて五島うどんだけで、カレーも五島列島から来た牛肉や豚肉を使ったものであった。
平日の午後1時に伺うと先客1名。店内は4人用テーブルが二つと2人用テーブルが一つという小躯なお店である。入口すぐの4人用テーブルに席を取る。メニューを拝見すると、冷たいうどん、釜揚げ、地獄炊き、カレーつけ麺、温かいかけうどんなど、小躯なお店の割りには比較的幅広い品揃え。
自分は「かきたまうどん」850円、揚げ煮トッピング100円、1.25人前100円。同伴者は「きざみあんかけうどん」800円を。
店内には長崎県五島市に公認された飲食店であることを証する盾のようなものがあったが、どういう公認制度(お店の何を公認する制度)なのか、分からない。
5分ほどして比較的大きなお盆が到着。薬味は九条ネギのようなネギ、生姜をすりおろしたようなもの、そして唐辛子ペーストのようなもの。すり鉢に入った胡麻。そして胡麻油。揚げ煮は別皿で。また味変用にということで小皿も付属。
まずはスープから啜ると、アゴから出汁を取ったスープはしっかりと煮干しの味がするものの臭みや雑味はまったくなく、仄かに甘くて、優しいお味。その上に掛けられた卵餡は「ふわり」と「トロリ」が共存している。うどんは予想に反して随分と細麺だが、その割りにはしっかりとしたコシがあり、それでいてしなやかだった。
胡麻油を足すと中華料理のような雰囲気が出るという説明があったので、小皿に少し移して胡麻油を掛けてみると、確かに雰囲気が大きく変わった。その後、次々と小皿に移しては、すりごまを振りかけてみたり、おろし生姜を溶かしてみたり、唐辛子ペーストを溶かしてみたりなどして、味の変化を楽しむことができた。
想像以上に美味でお得感のあるランチであった。
2021/11/25 更新
日曜日の夕刻、駅から自宅に帰る道すがら、小腹が空いてしまい、7時半過ぎに1名で寄らせていただいた。先客ゼロ、そのあとに常連と思しき方が1名いらっしゃっり、ビールを頼んでお飲みになられていた。
自分のオーダーは「五島牛の肉うどん」。恐縮ながら五島牛にも五島うどんにも造詣はないのだが、こちらのお出汁はアゴ(だと想像するのだが)が適度に効いていて、なかなか美味である。うどんは少しばかり細身で適度なコシ、詳しくないので偉そうなことは言えないが、誰にでも好かれるような、そんな感じである。五島牛はどちらかというと脂が少なめなのか、よくは分からないがタイトな食感、香ばしい九条ネギと一緒くたにして食べるととても良い。
そろそろ「あおさうどん」が始まるころだろうか。昨年の5月頃に食べたあの鮮烈なお味はなかなか忘れられない。楽しみである。