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昼の点数:3.5
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¥3,000~¥3,999 / 1人
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料理・味 3.5
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|サービス 3.0
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|雰囲気 3.5
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|CP 3.0
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|酒・ドリンク 3.0
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[ 料理・味3.5
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| サービス3.0
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| 雰囲気3.5
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| CP3.0
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| 酒・ドリンク3.0 ]
幸区にフレンチレストランが!期待の新店
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冬季限定 牛ほほと野菜の煮込み弁当
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2015/12/21 更新
伺ったのは、平日の13時過ぎ。
「ニース カフェ」という店名から
フレンチ寄りのカジュアルカフェをイメージしていたのですが、
どうして店名にカフェという言葉を入れたのか?と疑問に思うような
フレンチのレストランです。
ランチタイムのピークは過ぎていましたので、カウンター席の空席は多数。
テーブル席では、ゆっくり歓談を楽しむご婦人方やカップル。
カウンター席はおひとり様といった風。
私は一人だったので、カウンター席へ促され、適当な席に座りました。
カウンター席には全て、お皿やカトラリーがセットされています。
ランチのピークタイムは過ぎているものの、
シェフ1人、ウエイター1人でまわすのは忙しいらしく、
席についてから、メニューがくるまでに少々時間がかかり、
ウエイターの手際に、シェフはイライラモード…。
ウエイターに対するシェフの叱責を、カウンターで聞いているだけで
客としては、ちょっとげんなり…。
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いただいたのは、
◆ラ・ヴィエイユ・フェルム・ブラン(グラス) 700円
生産者は、ファミーユ・ペラン。
明るく爽やかなイエロー・グリーン色が美しいワインです。
青リンゴ、柑橘類の持つはつらつとした印象、コーンやヘーゼルナッツの香ばしい香りを持ちます。
優しく、滑らかな口当たりやバランスの取れた味わい、そして風味の豊かさがとても印象的です。
との案内。
飲みやすくておいしいワインです。
ワインは全て、自然派ワインとのこと。
ワインメニューは見づらいです。
ワインの細かい案内のリーフレットが数ページにわたってありますが、
たくさん種類がありそうに見えて、実は同じワインのメニューが何ヶ所かに分けられて入っているだけですし
リーフレットに統一感がありません。
リーフレットにG○○円B○○円と、油性ペンで記載されているのを見て
Gがグラス、Bがボトルなんだろうなぁと判断。
考えればわかることですが、お客さんに優しいとは言い難い表示です。
お水は、ボトルに入った柑橘の風味のするお水と、空のコップがサーブされます。
1杯目から、手酌です。
最初はそんなに柑橘の風味を強く感じませんが、
ワインを飲んだ後にいただくと、さっぱりして、とてもおいしく感じました。
◆オーガニック野菜のサラダ レモンと胡桃のドレッシング (ハーフ) 300円
マイブームは前菜の他に、サラダを加えること。
ハーフサイズがあるのが嬉しいですね。
サラダはやや深めのお皿で配膳。
ナイフとフォークでは食べづらいですが、
こちらのお店は最初から箸も用意されているので、お箸でいただきました。
飛騨高山産だという野菜は野村農園のもので、葉物中心で、青トマト、ドライトマト、トレビスなどで
レモンと胡桃のドレッシングが絶妙。
酸っぱすぎないさわやかなレモン風味に、主張しすぎない胡桃の風味がふんわりととける。
こういった組み合わせのドレッシングが楽しめるのは、
フレンチの醍醐味だと思います。
◆前菜とメイン料理の二皿 1,500円
◇生ハム
生ハム食べ放題付、ということで
まずは生ハムが2枚乗ったお皿がサーブされました。
生ハムは高級な味わいのあるものではありませんが、食べ放題であれば
十分満足のできる味わいです。
少なくとも、スーパーマーケットで販売されている国産生ハムのようなチープな味わいではありません。
◇パン
バターライスかパンを選べるそうですが
この日はバターライスが切れてしまい、パンしか用意できないとのこと。
スライスされた、比較的大きめの、食パンのような食事パンが2種です。
どちらもあたたかくて嬉しいです。
1枚は甘めのもの、1枚は全粒粉だという茶色いもの。
2種用意しているのは、1種類だけだと物足りないだろう…という
シェフの意向とのことです。
パンにつけていただくのは、なんとバターじゃなくて、魚介風味のパテ!
バターやジャムは、パンに塗らない私ですが、
さすがにパテはおいしかったし、残したら勿体ない!と思ったので
たんまりパンに塗りました。
パテの量は、パンの量に不釣り合いなほど多い!です。
前菜
本日の前菜 又は 無農薬野菜のサラダ 又は 本日の野菜スープ から選んだのは、
◇本日の前菜 里芋のテリーヌ
そもそもテリーヌとは…
つぶして調味した魚・肉・野菜などを陶製の器に入れ、天火で蒸し焼きにした料理。
冷まして薄切りにし、前菜に用いる。本来は、その器をいう語。
コトバンクより
ということで、テリーヌ型と呼ばれる器に入れられるから、
テリーヌってみんなああいうゆるやかな台形の形をしているんですね。
里芋のテリーヌは、里芋がごろっと入っていて、
外側はハムで囲まれています。
ねっとりとした舌触りでおいしいです。
付け合わせには、フランスから輸入したという黒ラッパ茸、アンズ茸、
ドライトマト、青トマト、人参の千切り等をマリネしたもの。
こころなしか、気にならない程度のフェンネルのようなすっきりした良い香りもしています。
いただいてみて驚いたのは、マリネの味が強くないこと。
素材の味が生きている、薄味の味付けで、
珍しい食材を使用しているのも嬉しいですね。
ドライトマトも噛むとじんわり甘みが染み出てきて、食べ応えがあります。
テリーヌもさることながら、付け合わせも豪華なのが嬉しいですね。
野菜の素材に関しては、サラダとかぶるところが多いですが
個人店ですから、限られた材料で応用しているのが伺われます。
メイン料理
本日の肉料理 又は 本日の魚料理
から選んだのは、
◇本日の魚料理 真鯛のオマールクリームソース
皮は香ばしく、身はプリプリに焼かれたお魚は
臭みもなく、肉厚。
クリームソースは、サラサラしていて、魚介の香りがほんのりとする程度。
フレンチは、バターやクリームのソースがこってりしていて、
食後に胃が疲れるイメージがあったのですが、このソースは優しい味わいです。
おかのりやはつか大根等のあしらいがあります。
生ハム食べ放題、とのことですが、こちらから「おかわり!」とはいいづらい。
お店の方から「お代わりはいかがですか?」と声をかけてくださったのは1回で、
魚料理を食べ終わったのと一緒に、生ハムに使用したお皿は下げられましたので、
「食べ放題」というのとは、ちょっと違うような気もします。
結局、生ハム食べ放題でいただいたのは2皿で、1皿あたり2~3枚の生ハムが乗っていました。
こちらのコースには、ドリンクがついていないのですが
食後のコーヒーか紅茶はいかがですかと聞かれたので、お願いしました。
◇コーヒー 300円
コーヒーは何種類かあるのですか?と聞いたら、コーヒー1種のみとのこと。
イタリア料理に限らず、フレンチでもエスプレッソのような濃いコーヒーの用意があるといいなぁと思ったけど
人手不足とか、万人に注文されないという問題があるのかも。
コーヒーまでのメニューが素晴らしかっただけに、
普通すぎるコーヒーは物足りなく感じられます。
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そして、こちらのお店のもうひとつの売れ筋商品が、予約制のお弁当だそう。
既に、ごはんは売り切れていたため、おかずだけ用意していただきました。
◆冬季限定 牛ほほと野菜の煮込み弁当 通常価格1,000円
とろけるような牛ほほ肉に
野菜はおかのりや、皮が赤くて肉が黄色い品種のじゃがいも、さといもなど。
シチューのような粘度の高いソースを想像していたのですが
サラサラしたスープ。
肉の味が力強いです。
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というわけで、この日もランチタイムになかなかの出費…。
伺った時間帯がランチタイムの遅い時間帯で、
一人でカウンター席でいただいていたので、手の空いたシェフと世間話。
以前は、鎌倉で Le puits gourmandというお店をやられていたようです。
食べログでの評価は3.5を超えていて、
このような力量のシェフが鹿島田にお店を開いてくれるなんて、ありがたき幸せ。
鹿島田で、こんな本格的なフレンチがいただけるなんて!
少なくとも、川崎駅周辺にも、武蔵小杉駅周辺にも、
このようなお料理がいただけるフレンチは、今現在ないと思います。
入店直後は、シェフのウエイターに対する叱責にいいイメージを頂きませんでしたが
シェフと料理の話をしているうちに、満足感が。
ランチで高額の支払があったとき、満足感があるかないかの境目は
私にとっては、お店とのコミュニケーションがあったかどうか、というところに大きく左右される気がします。
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味は、素材の味をいかした控えめな味付けで、
かなり私好みのフレンチレストランで、
1000円でおなかいっぱい定食を食べるんだったら、
私は2000円以上払って、こちらでワインをいただきながら、前菜とメインをいただきたい。
(その分、外食の回数は減らしますけどね^^;)
サービスについては、まだまだかなと感じるところはあります。
今回のコースは
前菜とメイン料理が選べる二皿のコース 1,500円(税込、サ10%別)
でした。
こちらのメニューは、昼夜関係ないし、フレンチだからまぁサービス料とるのは構わないけど
水の1杯目だって手酌だし、
ウエイターはまだ仕事に慣れていないし、
シェフは客がいても、ウエイターを叱責しているしで…
サービス料ねぇ…と思ってしまうところはありました。
忙しかったり、人手不足だったり、慣れていなかったりというのは見ればわかるので
それをカバーするような居心地の良さが欲しいですね。
また、1,500円のコースの上が、3,800円というのも随分あがるなぁという気がします。
2,300円値段が上がって、プラスされるのは、スープ、デザート、食後の飲み物だけですから
だいぶ割高感があります。
コースに関しては、今後プリフィクススタイルになるようです。
ミネラルウォーターも、バドワを用意しているあたりに
シェフのセンスを感じます。
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奮発した質の良い食事をしたいときに、
もう、川崎駅や武蔵小杉駅、交通費を払って都内までいく必要がなくなりました。