2回
2025/03 訪問
めちゃ好みのヌーベルシノワ
深川グルメツアーメインイベント。
同行の飲食店主さんが旧知という事で予約していただく。ありがたや!
オーナーシェフの大津さんはフレンチを志望もなかなか上達せず、納得の味に到達できた中華を志す事に。そんな中で独自のヌーベルシノワを展開し、中華とワインのペアリングを提供していたアイアンシェフでもある脇屋シェフに師事したそうです。
最近は会食で畏まったトラディショナル中華が多かったので、楽しみです。
清澄白河の静かな住宅街のど真ん中に現れる黒塗りのお店。店先に緑色の提灯がさがっているのが目印。
入店すると、大津シェフ、ソムリエール、サービスの皆さん、笑顔で挨拶してくれます。凄く感じが良いお店。
店内は大津シェフが好きなグリーンを基調とした近未来をテーマにしたカフェのような設え。天井は高く開放的。ドライフラワーもシックでカッコいい。
このセンス中々成立させるの難しいけど、好き。こんなセンスを持ちたいよ。
そして皆さんが書いている通り、スターウォーズがちらほら。
こちらはコース料理をいただいたあと、余裕があればアラカルトも追加できるそう。既にアラカルトメニューの麺類が気になるワガママバディ。
ワインは同行店主さんが信頼をおくソムリエールさんにお任せペアリング。
◯車海老の最中
最初からキャッチー。店名が入った最中車海老をサンドした前菜を手でいただく。
中には海老の他、根セロリ、青リンゴ、晩白柚など多彩な顔ぶれ。
海老のプリプリした食感に、頭はフライで食感のグラデーションを楽しむ。
控えめの塩味、果実の自然な甘味、柑橘由来の酸味、根セロリの土感のある香り。
味覚の彩りが豊かでミラクルに調和。この日の成功を確信してしまうほど。
シグネチャとして最適。
◯豚肉のチャーシュー
焼きたてホヤホヤのチャーシュー。甘辛ソースを纏いながら、カリッとした外皮と繊維を感じさせない火入れが妙。豚肉の脂身の甘味は正義である。
鰤とハーブのサラダ仕立て
鰤を軽く湯引きしてハーブとマリネした一品。
金柑、ミント、ディル、赤玉ねぎなどがこれも鮮やかでいて豪華なサラダを演出。軽めな仕立てで食べやすい。
◯蕪とお魚の出汁のスープ 柚子の香りのオイル
やさしさで出来ているのではないかと思うほど蕪の甘み、魚の出汁をほっこり感じられる。柚子の香りも清涼でいて優しいスープに輪郭を与えてくれる。
◯焼売
焼売は2個セット。
皮で包まれているのは鶏肉と蓮根と塩レモンの焼売。蓮根のサクサクした食感がリズムをつけつつ、塩レモンの仄かな香りと苦味が緻密な味わい。
餅米で包まれているのは豚肉と蕗のとうの焼売。蕗のとうから春の香りと苦味を感じる。焼売で季節感を感じるとは思わなかった。好き。
◎鰆の春巻き ライムピクルス
鰆の春巻きは中に桜海老のXO醬やレモングラスを伴っており、エスニカルな印象。鰆が肉厚なので、海老由来の香ばしい旨みが鰆の淡白な旨みを消さずに寧ろ引き立てている。絶妙なバランス感覚。
何よりライムピクルスが衝撃的。少々辛みを帯びたライムの香り。これが春巻きと合わさると、ライムの鮮烈な香りが漂いつつも鰆の旨みが一層引き立つ仕様。何故だ…思わず目を見開く想像できていない旨さ。
鈍器で殴られたような衝撃。
◎牛ほほにくのきのこ煮込 パクチーと黒胡椒
フレンチで牛頬肉の赤ワイン煮込みがありますが、プリフィクスなどであれば選ばない事が多い。もったりとしていかにもトラディショナルで味わいも想像ができてしまう。
が、こちらの煮込みは余裕で想像を超え、月まで到達。キノコエキスとオイスターソースが渾然一体となって、頬肉の味わいを高める。一方で雑味が無く頬肉の素材の旨みがストレートに感じられる。
あぁ、語彙が無い。本当にうまい時、人は言葉を失くすのです。
ヌーベルシノワの真髄が見えました。
あぁ、牛頬肉の神様。僕の頬を思いっきりビンタしてください…
ここでメンズは一人一品麺類を追加。アホほど食いますね。
追加:酸辣湯麺
追加:担々麺
◎追加:黄ニラの醤油そば
この中で絶品だったのが黄ニラの醤油そば。
黄ニラってこんなに香りが良いんですね。
上品で甘みを感じる香ばしい香り。これが優しい醤油スープに溶け込む。
麺も専門店に負けないコシと風味。もうラーメン屋も出してください…
同行の店主さんが事前にお願いしてくれていて、お土産でカヌレを用意してくださっていました。
プレーン、ホワジャオ、鉄観音茶。
このカヌレは翌日いただきましたが、外部のカリカリとジュワリとした内部の食感。香るスパイスやお茶の香り。口内が幸福で満たされた…
もう自分史上最高のカヌレ。
ワインの感想はもう書ききれません。
・オビワイン さすがスターウォーズ好きw
・ヴェッキオ サンペーリ まるで紹興酒。チャーシューに合う合う!センス!
・カーブドッチクロワクマ カーブドッチの話をしてたら。カベソーの果皮を使ったビール!気が利くよー!
・アルテス ブルゴーニュでドメーヌ曽我で働いていた日本人醸造家が作り手
・アッシジのフランシスコ ヤマソーは蕗のとうの土の香りとピッタリ
・テールドシエル メゾンオランジェ これも長野出身と言っていたらまんもすウレピー
・アパチャーファーム これも長野。めちゃレアですよ…これをグラスで…
・ツイヂラボ 今日たまたま築地さんがいらっしゃり。リリースしたて!
他にももう一杯で全9杯!呑んだわー。でも、全然呑み疲れて無いんだよなぁ。
ペアリングのマリアージュセンスは好みだし、自分が長野出身で長野ワイン好きだと話していたら、それを聞いて臨機応変にサーブするワインに気を利かせてくれたり。
シェフは冗談を交えながら場を盛り上げてくれます。
退店時にはシェフが店の裏口から入る個室も見てってくださいと言ってくださり、覗き見。
隠れ家のような個室は壁面がセラーになっていて、ブラックな雰囲気でこれまた格好良い。
個室で接待も、フロアでワイワイも、外呑みもできて使い勝手も豊富。
これだけ呑んで食って一人20,000円。これは追加したり中々レアなワインを9杯ほど呑んだ結果であり、普通は20,000以内に収まるでしょう。妥当過ぎる費用対効果でしょう。
多彩な変化球のようなヌーベルシノワ。でも直球な中華も有り。店の造りも楽しくセンスが良い。サービスも屈託なく最高。
大人の遊園地(下ネタでは無い)のような素晴らしいお店。
車海老の最中
オビワイン
豚のチャーシュー
ヴェッキオ サンペーリ
鰤とハーブのサラダ仕立て
カーブドッチクロワクマ
蕪とお魚の出汁のスープ 柚子の香りのオイル
アルテス
焼売 豚肉焼売→鶏肉焼売
アッシジのフランシスコ
鰆の春巻き ライムピクルス
テールドシエル メゾンオランジェ
牛ほほにくのきのこ煮込
アパチャーファーム
酸辣湯麺
黄ニラの醤油そば
ツイヂラボ モモワン
外観
めぬー
2025/03/22 更新
清澄白河で呑んだ後、まだ21:00前。
いつものツレともう一軒行くかと話している際に思い付いた事。
以前連れて来てもらったO2さんは、二巡目位だとアラカルトでお願いできたはず。それなら前回感動したアレで締めれば良いじゃん。
店内席で無くても、外でも良いやん!
という事で電話して聞いてみると、店内アラカルトイケると。まんもすうれぴー。
やはりコースでもアラカルトでもイケるのは用途豊富で良いですね。
こちらは再訪店なので、格好良くてシェフの大津さんの趣味前回な店内の事は過去レビお願いします!
今日はカウンターで、大津シェフの目の前で話し掛けていただきます。サービス精神旺盛なシェフで、楽しく過ごせます。
さぁ、アラカルトであれば先日来訪時に感動したツートップをオーダー。
白菜のマスタード漬け
前のお店がフレンチでしたからね。まずはサッパリと。
餃子
4個で1,760円とお高い。だが、それだけの価値がある、旨さだけなら人生最高レベルの餃子。
モチっとした加水高そうな皮であるものの、油多めで揚げ焼きのようなカリッとした食感がある。
餡も肉が大きく味わいが確り。タレ不要なヤツです。
この日の勝利を確信する旨さ。
牛ホホ肉の豆豉煮込み
前回来た際にどハマりしたメニュー。
フレンチとは異なるアプローチの豆豉ソースがこんなに牛ホホ肉に合って且つホホ肉の旨みを引き出すとは…脊髄反射的に旨い。
前回美味すぎて言葉を失い、ホホ肉の神様に自分の頬をビンタしてくれと訳の分からないことを言っていますね…いやしかし、ホホ肉の最高峰である事は間違い無い。
黄ニラの醤油麺
そして締めはこちら。これも黄ニラの香りが抜群に
良い。醤油の品も良い。
パツパツのストレート麺にスープと香味油が絡んで持ち上げる…もう幸せだよ。全身の細胞が踊り出す。
本当に専門店よりも断然旨いんだけど…
酒はワインやハイボールを2杯づつで攻めました。
これで1人7,000円。
安くは無いですよ?
でも、様々な使い道、ホスピタリティ、最高峰のヌーベルシノワ。
特に自分が大好きなツートップは神々しいほどに旨い!
この辺はあまり来ませんが、今度は個室の接待とかも良いな。