ふたえアゴさんが投稿した鮨仙八(福岡/薬院)の口コミ詳細

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ふたえアゴ (40代後半・男性・埼玉県) 認証済

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鮨仙八西鉄平尾、薬院、渡辺通/寿司

1

  • 昼の点数:4.5

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2025/11 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

あぁ、鮨って美味いんだよな…

東京の鮨バブルは凄い。値段は高いしそもそも予約すら取れない。そんなに高くて予約に苦労して、そんなに旨いのか!?と思ってしまう。
体験した事がないから分からない。

こうして鮨屋で感動体験を得るのはなかなか難しいという環境が出来上がる。

なので、地方に伺った際には地のモノを出してくれるお鮨屋さんには行きたいとなる。

熊本でミシュランを獲得し、熊本時代から興味はあったが、中々熊本に行く機会を得るのは難しい中で、2年ほど前に福岡に移転。これはチャンスだ。
そして予約を取りやすいのも有り難い。食べログで1ヶ月ほど前に予約。

土曜日のお昼、11:30スタートの回に予約。時間になって店先で待っていると、中からお弟子さんが出てきて予約確認してカムイン。

大将の目の前に座る。大将もお弟子さんも折目正しく、気合が入った感じ。

にしてもお弟子さんはお客さんに英語で話しかける確率が高い。てか、10人中日本人俺だけやん。週末はインバウンドの人が多いんだとさ。大将英語喋れないからと自分とたくさん喋ってもらいました笑

お昼は握りの15,000円のコース。
ネタは基本九州近海モノ。今日は鮪は季節的に北海道。
ネタの話もきちんとしてくれて、興味を絶やさずにお鮨を楽しめます。
シャリは赤酢を押し出した強めの味わい。粒の硬さも最適で力強い。

◯茶碗蒸し
平貝、赤足海老、桜海老を具材にした茶碗蒸し。じんわりとした出汁を味わい、胃を温める。

◎平目
熟成していないためか、みずみずしい。と言っても水分は適正管理されている。爽やかな脂がスッと口内に広がる。

◎鰆
新玉葱とサッと醤油漬けに。ネットリとした身の旨みを噛み締めると玉ねぎと酢の香りが鼻腔に立ち上がる。シャリと口内の温度が鰆の脂を溶かし、融合して口内はパラダイス。

◎連子鯛
春子鯛と良く似た雲を喰むようなフワリとした身質。繊細な味わいだが不思議と力強いシャリに負けずにじゅわりと華やかに解けていく。塩と酢橘で爽やかに。

◎カマス
鮨で食べるのは初めてかも。炙るでも無く、軽く酢締めにしているとのこと。しっとりした身はどこか焼き魚にした時のニュアンスも分かる。ギュッとした旨みに白板昆布の旨みも加わり、相乗効果。

◎アオリイカ
これが衝撃でした…10日熟成したアオリイカ。イカというとサクサクやネットリとした食感をイメージしがちですが、包丁を入れた身は白子の様で繊細さがクリーミーでふくよか。この感覚と甘味は後頭部を殴られたような衝撃を受ける。

◎鯵もっちり
ムキムキモッチリとした健康的な魚体は旨みが芳醇。大葉や生姜の香りと複雑な味の脂を引き立てて極めて完成度が高い。

◯にしん
これは流石に北海道産。九州でも食べられるんですね。ジューシーな脂を感じられる。身が柔らかいのでシャリとの一体感も白眉。

◎赤貝
飾り包丁を入れた赤貝の内側には紐を内側に入れて、歯応えお化けな一貫に仕上げている。赤貝独特の香りと海由来の旨みが骨太。これが赤貝だと訴えかける。素材の味覚が最強だ。

◯本鮪赤身漬け ※撮り忘れ
てんぱねの部位を漬けに。血合に近い部位で赤身の奥深くて濃い味わいを楽しめる。繊維の筋は無く食べやすい。海の清らかな香りを感じる。

◎本鮪中トロ
同じ本鮪の中トロ。湯霜にしたサクを薄く切っつけで二枚付けに。これは少しスジがある部分をより食べやすくするための工夫。おかげで口触りは滑らか。
しっかり鉄分感のある酸味と香りを保ちつつ、湯霜にして余計な脂を落としているので品が良い。
当たり前に旨いだろうと思わせる中トロをより高めるための仕事が素晴らしい一貫。

◎小肌
当然に天草の小肌。しっかり目に締めて。中トロの脂を一度切るためだそう。キチンと一貫ごとに意図とストーリーがある。
強めに締めているものの、枯れたような身質にはならずしっとりと楽しめる。噛むほどに酸味がシャリと一体化して旨みとシャリの甘味が引き立てられる。

◯車海老
立派な車海老。ぶりぶりとマッチョで躍動感を感じさせる海老さんだ。茹で後に旨み甘味が逃げてしまうケースがあるが、ちゃんと車海老の味わいが逃げていない。

◎とこぶしのリゾット
当店のスペシャリテ。大将曰く、穴子が仕入れがあまり得意では無く、個性を出して締めるにはどうしたら良いかと考えたそう。
とこぶしを炊いて肝をソースにしているが、このソースが秀逸。裏漉しして繊細なクリームのよう。苦味は極めて優しく、エレガントで享楽的。フレンチのようだ。

◯つみれ汁
握りに出すにどうしても出る端材をつみれにしているそう。かなり迫力のあるつみれが2個。これは食べ応えがあり、鮨で冷えた胃を温め直す。

切り出せるネタや、出していないネタは追加もオッケーとのこと。以下は追加したネタ。

◯さより
サヨリとしては大きくサクサク。咀嚼するとサヨリだけで無く木の芽も香って高貴さが演出される。

◯石垣鯛
根付きの石垣鯛は独特な風味を醸し出しながらネットリと甘く、厚みのある旨みが溢れてくる。

◎アオリイカ
おかわり。やっぱり最高だ。

最後にカステラ風の玉。

大将の流れる様な所作。
最小限の手数で握る事でシャリの柔らかさを表現し、ネタとシャリのバランスに技術を見る。

お弟子さん達の凛とした雰囲気も素晴らしく、醤油の刷毛を直す際の大将の導線を邪魔しないタイミング、動きも目を見張る。

ピンネタばかりでは無いが、仕事を加える事でネタの一つ一つがいちいち旨くなる。
コースにストーリーと意図がある江戸前を楽しめ、全体としてオールスターに仕立てられており、福岡ドームばりに全体が盛り上がる。

本日のお値段は約20,000円。15,000円のコースに3貫追加、お酒を4杯呑んでこのお値段?もう神がかっているとしか言いようがない。

最後に大将は外まで出てきてくださり、夜はよりシャリを強くして酒が進むようにしているとの事。
福岡に来たらこのホスピタリティも味わいたい。
地方の鮨、最高である。

  • 茶碗蒸し

  • 平目

  • 鰆 新玉ねぎの醤油漬け

  • 連子鯛

  • カマス 昆布締め

  • アオリイカ

  • 赤貝

  • 中トロ

  • 小肌

  • 車海老

  • 赤雲丹

  • とこぶしのリゾット

  • 端材のつみれ汁

  • サヨリ(追加)

  • 石垣鯛(追加)

  • アオリイカ(お代わり)

  • ビア

  • 産山村

  • 花の香

  • 亀萬

2025/11/30 更新

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