2回
2018/05 訪問
喰わず嫌いはアカン! 絶品・チュニジア料理「ブラッスリー ジェルバ」。
★殿堂メニュー 羊のムスリ ¥1,680
やっと実現しました、チュニジア料理「ブラッスリージェルバ」訪問。なぜなら、一人で行くにはもったいないお店だからです。やっとの思いで同志を募ることができて、初見参と相成りました。成就。今夜の俺はアフリカン。
チュニジア料理は、イスラム圏なのでムスリムのために豚肉は一切使用無し。また、オスマン帝国からの影響を受けているので、トルコ料理の影響を受けているということです。保存料や添加物も使用せず、自然素材だけの料理店です。でも、お酒はありますよ。そこがいい。
今夜の厨房はチュニジア出身と思われる女性お一人。一人でお店を回しているんですか!?そりゃ大変ですね。でも大丈夫。予約する時に、時間がかかる料理はオーダーしておきましたから。でかしたっ、俺。
意外と、と言ったら失礼ですがお客さんは多いんですね。4組いました。知る人ぞ知る名店か。
メニューには写真がないので、品名を見てもさっぱりわかりません。一度外へ出て、外に貼ってある写真を確認に行きました。…なるほどなるほど。席に戻って、みんなで情報交換してからオーダーしました。女性シェフは忙しそうなので、自分から厨房へ出向いてオーダーをしてきました。
「魚のクスクス」¥980
予約時に伝えてあったので、入店から15分程度で供されました。他のお客さんより早く提供され、ちょっとバツが悪い感じですが…。
魚はアジでした。丸々一匹、生まれたままの姿でクスクスに載っています。アジは「ぜいご」を剥かないと大変な事になります。まず剥がしましょう。で、身をほぐします。
デュラム小麦やセモリナ小麦を練ったものを小さい粒状にしたものがクスクスです。下段でスープを煮てその蒸気で上段のクスクス粒を蒸す二段状のクスクス鍋というものがあるそうです。
スープと辛味噌が一緒に出されました。辛味噌は「ハリッサ」といい、どうやらすべての料理に共通に使えるようです。スープはクスクス用です。各自が取り分けてから好みの量を振りかけていただきます。
…おおっ。おおおっ。美味いっ!美味いぞ!これ、いいぞ。しかもこのスープ、いいぞ。トマトスープのようですが酸味はあまり感じません。辛そうでもありますがあまり辛くもありません。それでいていい出汁が出ています。クスクス粒にメチャメチャ合いますね。
魚のクスクスにして正解かも。まったくクセなし。おお、魚のクスクス、初登場第1位みたいな衝撃です。チキンやラムでもいいんでしょうが、ムスリで鶏か羊をオーダーする方は多いと思うので、それならクスクスは魚ですよ。
「羊のムスリ」¥1,680
こちらも事前予約済み。クスクスをちょうど食べ終える頃に供されました。本来なら1時間以上かかる料理ということです。
タジン鍋ですよ。蓋をはずすとそこは…羊肉様!すごいケモノ肉の様相でおわします。ラムのスネ肉だということです。これをナイフで切り分けて、いただきます。
あああっ!なんじゃこりゃ!美味い!ちょっとカレー味っぽいのはターメリックでしょうか。ポテト、ピーマン、オニオンは形を残したまま入っています。ラムはほどんど臭みなし。軟骨、皮、肉。切り分ける肉の間からは、甘いガーリック片が出てきます。美味いなあ。苦手な香草の味もしない。気がつけば、カニを食べてる時と同じくらい黙って黙々と食べてます。
これは一人ではとても食べきれません。複数人で来て、ぎゃーぎゃー言いながら食べるのがベストです。ネット上ではレシピが見つからなかったので、書籍を調べるか厨房のシェフに聞くしかありませんね。
「オジャパン付き」¥780
一体どんな味か見当もつかずオーダーしてみましたが、見たままの味でした。玉ねぎ、トマト、赤パプリカなどを玉子でとじた料理です。赤い油分は、もしかしたらさっきのクスクスのものと同じかも知れません。これもクセのない料理で、サラッといただけます。美味しい。
これに、フォカッチャが付いています。フォカッチャの甘みがよく合いますね。そして最後に大技、ムスリ鍋の残りスープに浸して食べる!これがいい!
「ブリック」¥700
最後はデザート的にこれをいただきます。チュニジア料理の定番の「卵料理」だそうです。春巻きのような料理で、揚げたパリパリの皮に包まれています。中身はポテトやパプリカを卵で和えたもので、チーズも入っているようですね。うん、これも美味い。デザートというより、充分主食になる料理です。もちろん、残りのハリッサをちょいちょいつけていただきました。
お酒は、日本やチュニジアや各国のビール、ワインなど、品揃えは豊富です。それもありがたいです。
いやあ、チュニジア料理をナメちゃいけません。そりゃそうか、考えてみれば、世界三大料理のトルコ料理の影響をうけているということですから。もちろん日本人の舌に合わせてアレンジをして下さっているとは思いますが、メチャメチャ美味しかったです。どうあがいても家で作れそうにないので、ここに食べに来るしかありません。隠れた名店ですよ、ここは。大満足。
ごちそうさまでした。
最寄駅 都営三田線「志村坂上」(板橋区)
羊のムスリ ¥1,680
羊のムスリ ¥1,680
魚のクスクス ¥980
魚のクスクス ¥980
魚のクスクス ¥980
オジャ パン付き ¥780
ブリック ¥700
羊のムスリ ¥1,680
店構え
2018/06/03 更新
ここはチュニジア、シムラアズサワ地区。チュニジアはアフリカ大陸の北端にあり、大陸の中では小国といえます。地中海に面した美しい国です。と勝手に想像しています。
日が暮れてからこの町を徘徊するのは本当に久しぶりです。特に土日は。徘徊と言っても今夜は予約を入れていただいています。指定されたお店に行くだけなのですが、店内での酒宴は緊張します。
ここはチュニジア料理専門店。ママはネイティブでほとんど日本語はわかりません。最低限のやりとりでオーダーします。電話予約の時にいくつかオーダーしておくことをお勧めします。特にムスリは時間がかかるので、予約時に伝えておきましょう。
「ラムのムスリ(ハラル)」¥1,800
そんなわけで、すぐに提供していただきました。タジン鍋のふたを開けると、骨付きのでっかいラム肉がインカ風ジャガイモたちに囲まれています。ラムはフォークとナイフでホロホロと崩れていきます。何なく丸裸にできます。
不思議な味のスパイススープが、ラムやじゃがいもによく染みて美味しいです。チュンジアの人たちはいつもこんな料理食べているんでしょうか。ズルいです。
「チュニジア産ツナのサラダムシュイヤ」¥980
ムシュイヤ、って何でしょうね。しかもチュニジアってマグロが上がるんですね。意外。
これはまた不思議なサラダです。この味は…オリーブが強く効いています。好みではありませんが、このさっぱり感はムスリとクスクスの間には必要でした。
「魚のクスクス」¥980
魚、ってチュニジア語で「poisson」というんですね。それって、ほぼ「毒」ですよね笑。
世界最小のパスタ、と言われているクスクス。魚とともにザクザクと混ぜ合わせて、これに特製のサラサラのソースと、激辛のタレを掛けていただきます。もちろん先に個人の取り皿に分けてからいただきます。
さすが本場の味、美味しいです。サラサラの、オニオンスープのようなソースが、パスタソースの役目です。これがあって味が引き締まります。
広いお店ではありませんが、混み合っていなかったのは幸いでした。たまにドアが開け放たれて換気扇がガンガンまわる時間帯があり、寒いときもありますが、そこは我慢です。この時勢ですから。
相変わらず美味しかったです。ごちそうさまでした。