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移転恵味うどん薬院大通、薬院、西鉄平尾/うどん、丼、居酒屋
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夜の点数:4.3
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~¥999 / 1人
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料理・味 4.3
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|サービス 3.7
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|雰囲気 3.8
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|CP 3.8
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|酒・ドリンク 3.6
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[ 料理・味4.3
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| サービス3.7
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| 雰囲気3.8
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| CP3.8
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| 酒・ドリンク3.6 ]
かけうどん物語 「オレンジの会」
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かけうどん450円
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2015/04/19 更新
ーあらすじー
(清廉潔白なる食べ物“かけうどん”。その魔力の虜になってしまった男が今日も街をふらふら彷徨う。余り金を遣わずに空腹を満たしたい、あさましい欲望を叶えたいと切に願う哀れな男の旅路。男の歩く先に待っているものは当然、そう、“かけうどん”だったのだ…)
西鉄薬院駅を川沿いに南下する。日暮れ、これからサタデーナイトが始まるということもあるのだろうか。すれ違う人々に若いギャルちゃんの姿が目立つ。アラレちゃん眼鏡、白ソックス、真っ赤な口紅、ぱっつんキノコカット、大同小異、似たような恰好をしたどの娘も浮き足立っている様子で、楽しげな顔をしているように見えてしまう。本当はみなそれぞれ心の中に、深い闇を抱えているのかも知れないけれど、男には関係ないことだった。正面に高級輸入車ディーラー「ヤナセ」がある平尾一丁目の信号、高宮通りまで出ると、右へ曲がった。
両脇を都会的なビルディングで挟まれた、その隙間に古めかしいモルタル造りの二階建てが、ぎゅっと押し込まれるように、些か窮屈そうに佇んでいた。福岡市中央区薬院3-7-15「恵味(えみ)うどん」さんだ。
縦長の店内は意外と奥行があった。カウンター、テーブル席、厨房に大きな釜、いかにも昔ながらのうどん屋そのものといった風情なのだが、壁に貼られたフライヤーやら、飾られたポストカードの類い、流れる音楽、どれもセンスが光っている。
「かけうどん」450円を注文した。普段頼むそれより結構な割高である。都会料金であるよなあ、鼻につく、なぞ内心毒づき、失敗したかなあ、と心配してしまうが、杞憂に終わる。
(…トロピカル!)
十分近く待った後、提供された「かけうどん」を一瞥した男は驚愕する。黄金色の出汁の表面にオレンジが浮いている。何なんだ。柑橘系うどん、初めて目にした驚きを禁じ得ない。麺は半透明に煌めき、ネギと大きく厚い蒲鉾が二切れ配されている。
出汁を味わう。顔が綻ぶ。なんとも奥深い。複雑な旨味を舌に感じる。仄かな柑橘臭が絶妙だ。細い平打ち麺は適度に粘り、もちもちしている。
単刀直入に表現すると、大変うまかった。男は感動に打ち震えたのだ。