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昼の点数:4.1
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~¥999 / 1人
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料理・味 4.1
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|サービス 3.9
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|雰囲気 4.5
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|CP 4.3
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|酒・ドリンク 3.5
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[ 料理・味4.1
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| サービス3.9
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| 雰囲気4.5
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| CP4.3
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| 酒・ドリンク3.5 ]
荒江むかし話
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ラーメン 450円
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炒飯 550円
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2021/08/14 更新
昔々から、荒江の街中華食堂をおじいさんとおばあさんが営んでいました。目の前には田んぼが広がりなんとも長閑な場所です。貧相な身なりの或る一人の男性客はラーメンと炒飯を注文しました。ほっこり優しい味です。滋味深いと表現されるのでしょうか。ただ途中で男性客は味に変化をつけたいと思いましたが、卓上の調味料を使っていいかどうか迷っていました。個人で営んでいる店です。俺の作った味を黙って食っとけばいいんだよ、余計な事してんじゃねえ、蛸、とか罵られないだろうか。そこまでいかなくても、ギロリと鋭い眼差しで牽制されないだろうか、そう危惧していたのです。ただそれは杞憂だったようです。客のまばらな時間帯だったからでしょう。おばあさんはカウンターで休憩、まかないと呼んでいいのでしょうか。ちゃんぽんらしきものを食べていました。おばあさんはちゃんぽんにガンガンに卓上の調味料を振り掛けています。男性客は掛け過ぎではないかと逆に心配になったほどです。男性客はそれから遠慮せずに調味料を使いました。電話が鳴りました。どうやら出前の注文のようです。この店に志村けん演じるデシ男が働いていたら、電話を取るなりガチャ切りする、注文を聞くけど相手の住所を聞かずに電話を切る、出前の品を勝手に食べる、岡持ちの中へラーメンをそのままぶち撒ける、など狼藉の限りを尽くし店内はてんやわんやになるのでしょうが、幸いにしてこの店にデシ男はおらず、食事を中断したおばあさんは電話注文を滞りなく済ませ、おじいさんは颯爽とカブ号に跨り配達に出掛け、おばあさんは店番を続けました。
荒江が誇る名店、つくし、で私はラーメン(450円)と炒飯(550円)を注文して食べた。どちらも必要にして十分な満足できる味である。店内は天井も壁も所々剥がれたり破れたりしている。赤いカウンターの曲がり角に新聞や雑誌が堆く積まれている。ゆったりしたテーブル席に置かれたガラスの四角い灰皿はずしりと重みがあり、鈍器としても十分な威力を発揮しそうだ。スポーツ新聞を片手にしたジャージ姿の親爺との相性は抜群だろう。私も将来、煙草を燻らせながら他人に聞こえるような声量で政治的発言を繰り返すなどしてみたいものだ。それまで名店つくしが続く事を切に願う。