2回
2019/02 訪問
グルマンが愛するレストラン!!
2019/2/24(日)dinner
instagram「@mitomi_emon」/ブログ「http://ameblo.jp/nobuhiromitomi」
西麻布の交差点近く、外苑西通り沿いにグルマン達が通う店がある。
名前はずばり『グルマンティーズ』、グルメな人々が愛するレストランにふさわしい名前だ。カウンター数席とテーブル1つの小さなお店でまるで隠れ家のよう。お店を貸し切れば尚更、6人程度でも相談が可能で特別な時間を過ごす空間としてもぴったり。三回転で営業しており、最後の予約は夜中まで。こんな予約時間の許容範囲の広さも人気の秘密です。
ビストロとカテゴライズされるが、シェフはフランスで修行したこともある本格派。にも関わらず、シェフは自分の料理はフレンチではない謙虚に語る。確かにそうで、良い意味でオリジナリティーを持つ料理が完成している。フレンチのような本格的技術、ビストロのような居心地の良さに加えて、ここでしか食べられないシェフオリジナルの料理が楽しめるのです。
料理はキャビアのカナッペから。薄力粉のブリニーにクリームチーズとキャビアを乗せる。それぞれの持つ塩気が乾杯のシャンパンにぴったり。幸先のよいスタートでございます。続くのは鱈の白子のフリット。しっかり火入れした衣と柔らかい白子のコントラストが見事。味がしつこくならないように、生のマッシュルームや香草のサラダでアクセントを作ります。
オリジナルの料理の印象を強めたのはアメリケーヌソースのパスタ。ビスクのパスタというのは、イタリアンでもないしフレンチでもない。ありそうでなかった絶品のパスタでございます。ワインは赤を合わせていただきましたが、これに負けぬ濃厚さ。これはいくらでも食べられる、そしていくらでも飲める。笑
カルパッチョとメインはシェフの地元である兵庫県の銘柄牛の三田牛を使用。カルパッチョにはたっぷりのパルミジャーノチーズを合わせるなど肉に表情をつけております。メインの塊肉は外はカリカリに、中はジューシーに仕上げたもの。これがフライパンの火入れだとは恐れ入ります。これもフレンチでは考えられないが、ソースが存在が見当たりません。ソースの役割は肉自体を持つ旨味で十分ということでしょう。シンプルイズベスト、素晴らしかったアウトプットだと思います。グルマンが愛するレストラン、納得です。
2019/03/04 更新
〈ミトミえもん、インスタもやってるよ!「@mitomi_emon」〉
西麻布にある『グルマンディーズ(Gourmandise)』。この名前は、店名であると同時に、ひとつの食のジャンルでもある。寿司、焼鳥、天ぷら、そしてグルマンディーズ。この並びにある理由は明快だ。比較する必要がない。なぜなら、ここでしか食べられない料理だから。積み重ねられた技術と感覚が型として定着し、この場所固有の様式美を形づくっている。
寿司屋で鮪が出てくる。それに対して人は評価軸を持ち出さない。良いか悪いかではなく、その店の鮪を食べに行っている。同じことが、この店でも起きている。グルマンディーズで和牛のカルパッチョが出ること、三田牛のステーキが出ること、それが毎回であっても、疑問は生まれない。代わりが存在しないからだ。
料理の始まりは「キャビアのカナッペ」。定番ではあるが、毎回きちんと旨い。決して特別なことをしているわけではないのに、この一口が出てくると気持ちが自然と整う。塩味や脂の強さを前に出すのではなく、全体のバランスの中にすっと収めてくる感覚が心地いい。合わせたシャンパンとの相性も抜群で、泡が弾けた瞬間、空気が切り替わる。これは合図だ。
「信州サーモンのベニエ」は揚げの精度が異常に高い。衣は軽く、身は瑞々しく、揚げ物でありながら重さの記憶を残さない。ハーブの青さが脂を切り、後味を研ぎ澄ます。「和牛のカルパッチョ」は、赤身肉のランプが持つ繊維と旨味を真正面から提示し、前菜でありながら肉料理として成立している。
そして「蟹のリゾット」。信じられないほどの旨味が押し寄せる。だが、最高級の蟹が使われているわけではない。希少性や価格で説得してくる一皿ではないし、出汁や素材を重ねて厚みを作る方向にも行かない。それなのに、この濃厚さに辿り着いている。米一粒一粒にまで染み込んだ蟹の旨味は、高級食材に寄りかからず、味を重ねず、輪郭だけを研ぎ澄ます。その技術が、この店の完成度を最も雄弁に物語っている。
「三田牛のステーキ」は圧巻だ。噛んだ瞬間に溢れ出す旨味。これ、本当にフライパンなのかと疑うほどの火入れで、表面の香ばしさと内部の多汁性、その境界線が異常なほど正確。技術が前に出過ぎない。だが、技術がなければ絶対に辿り着けない地点にある。
ワインもまた、この店の姿勢をよく表している。特別感を振りかざすことなく、料理に寄り添うセレクト。価格も驚くほど良心的で、グラスが自然と進む。料理を引き立てることに徹したワインは、この店が何を大切にしているかを雄弁に語っている。
グルマンディーズは、驚かせる店ではない。選ばせる店でもない。ここでしか成立しない料理を、ここで食べる。それだけで十分だ。店名であり、ジャンルであり、様式美。その型に身を委ね、その日の最良を受け取る。ただそれだけで、食事は自然と特別になる。ご馳走様でした。