『理想の薄味』奈鹿さんの日記

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奈鹿のあしあと

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調味料というのは本来、素材に味を付けるものではなく、素材の味を引き立たせる為に在るべきだというのが理想である。その理想を現実化できれば、調味料の使用量を減らせる筈なので、コストダウンや減塩etcの効果も期待できる。
ただそれは、素材そのものが、本来あるべき姿のまま食卓に届いた場合にのみ叶う理想論なのかもしれません。

ただしかし世に溢れる素材の多くは、素材本来の旨味を[癖]として嫌い、市場受け万人受けするよう消し去る為に品種改良したり、甘味だけを特化させるように不自然に育成したり。[見た目]を重視して、洗浄(漂白)したり、水パック包装したり。そういうが市場の大部分を占めているのが現状です。
効率性と口当たり(及び見た目 )を重視して生産された、世に溢れる凡百の素材は、癖が無く旨味に乏しいと言わざるを得ません。

そんな旨味に乏しい素材を薄味を狙って調味料少な目で調理しようもんなら、ただ単に味付けの薄い残念な一品が出来上がる訳です。
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