2回
2024/04 訪問
数奇屋造りの空間で味わう寿司
東京・銀座にある寿司屋「鮨門わき」は、江戸前寿司の真髄を追求するこだわりの名店だ。店主の門脇氏は17歳から修行を積み、「料理の鉄人」森本正治氏との出会いを経て、独自の寿司の世界を確立した。
門脇氏は博多、対馬、五島列島などの漁師や仲卸を自ら訪問し、厳選された食材を独自のルートで仕入れている。その食材は究極の血抜きの達人によって処理され、店へと直送される。江戸前の仕込みを施し、一定期間寝かせることで、素材本来の旨味を極限まで引き出すのだ。
銀座7丁目のモダンなビルの6階に佇む「鮨門わき」。店内に一歩足を踏み入れると、つくばいの水音が訪れる者を静謐な空間へといざなう。数寄屋造りに、檜のぬくもりを感じるカウンター。そこはまるで銀座にいることを忘れるかのような、特別な時間が流れる場所だ。
2024/04/09 更新
鮨 門わき(銀座)。ビル6Fの扉を開けると、蹲の水音とほのかなお香で一気に別世界。石畳のアプローチの先に檜の白木カウンターが現れ、ここからもう“鮨劇場”です。
調味を足しすぎず、江戸前の延長で寝かせと仕込みを組み立てるスタイル。序盤の加賀蓮根はすりおろして蒸し、もちっとした食感に。鮑は肝ソースのほろ苦さとコクが後を引く。ずわい蟹×真鱈白子は白子を炭火で“天然ホワイトソース”にし、からすみが香る酒泥棒。
握りは白星笛鯛の旨味の立ち方が秀逸で、生いくら(英語表記“How much!”)から小肌へ流れる締めものも見事。ミル貝の張り、本鮪とろ炙りの香ばしさ、真蛸・真鰯・車海老・漬け・ばふん雲丹と畳みかけ、炭の遠火で炙った海苔の手巻きで香りがピーク。穴子、玉子、椀まで流れが美しく、大将の説明も丁寧。テンポも良く、居心地まで含めて満足。また季節を変えて再訪したい。