yuuta161さんが投稿したガストロノミー ジョエル・ロブション(東京/恵比寿)の口コミ詳細

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  • 夜の点数:4.5

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.7
      • |CP 4.4
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2023/08 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.7
    • | CP4.4
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

世界最高峰フレンチ

恵比寿ガーデンプレイス奥座敷、ジョエル・ロブション。
東京女子図鑑でもお馴染み。「30歳までに行けたらいい女」
日本中の女子と同じく男子もまた東京への憧れを募らせることに一躍買った、唯一無二のレストランです。
2023年版でミシュラン三ツ星16年連続となります。
一階のラ・ターブルの方も二ツ星で14年連続。

夕暮れのガーデンプレイスを真っ直ぐ歩いて奥に向かう高揚感はやはりお店の持つ格式によるもの。
ウェスティンと合わせて使う小洒落た使い方もあるでしょうけれども、断然ガーデンプレイスを歩くのがおすすめです。
右手の入り口から始まります。

シックなブラックスーツの女性が案内して下さいます。早めにうかがってもウェイティングスペースもあるようです。時間丁度でしたので、早速2階へ。お手洗いの案内もいただけますので、始めに準備しておきましょう。
2階扉を開けるとクラシックでゴージャスな空間。中央にはシャンデリアも吊ってあり、正面は鏡がこれでもかと。
服装はスマートカジュアル。お洒落のしがいがあります。

格式高いフレンチでありながら、ギャルソンはフランクに接して下さいます。店内は意外と若い方も多く、誕生日や記念日のお祝いに使われる方が多いようです。

テーブルは広々としており、椅子の横には荷物を置ける小さなサイドテーブルもあります。
まずは乾杯のシャンパンからおすすめされます。シャンパンでスタートです。連れはあまり飲めませんので、お水もいただいておきました。ガス入りか無しかで選択します。
値段は明らかにされませんが、明細から見るとシャンパンが5000-、グラスワインで4000-、水は1500ぐらいからの値付けでしょう。
グラスは銘柄によって当然異なると思いますが。
ここに来て料理を合わせる飲み物を抑えるのも残念ですが、値段が値段ですので、無理なく楽しむのも大切なことでしょう。ノンアルコールのドリンクもあるようです。
飲める方と来るのであればボトルで楽しむのも良さそうです。リストあるなら見てみたいものです。

さて、メニューを選ぶ時間です。真剣勝負。
ロブションは量も多いことで有名。今回はワゴンも楽しむ為に敢えてメイン一品のプリフィックスコースにしてあります。
値段の入った方のメニューが相手に渡るという失態がありましたが、これはこちらの問題も。行きたいお店を好きにお任せして予約してもらう形となったので、お店方にしっかり伝わっていなかったと。普通は自分で予約するのですが、イレギュラーな場面ではミスが起こらないように準備するのもホストの役目です。注意深い心配りが必要ですね。反省。

さて、メニュー選びですが、メニューの名前もフレンチど真ん中。恥ずかしながら想像が追い着かないので、ゆっくり気になるメニューを説明いただきながら選びます。注文して後は待つだけ。
前菜の前に2品は決まっております。

パンワゴン
早速一台目のワゴンです。
ミニバゲットとライ麦(?)のパンは皆さんに。
ロブションはベーカリーだけでも幾店舗もあり、とても美味しい。このパン食べ放題だけで贅沢な一回の食事となること請け合いですが、ここは抑えるがベター。
10種から選びますが、アンチョビのクロワッサンとラタトゥイユのパンを。
ギャルソンからも無理をしないようにお話ししてくだかますので安心です。勿論お代わりは自由です。
そして、バターも最高です。風味が違います。

アミューズ
「手長海老と雲丹のベシャメルソースのホットサンド」
サクッとまずは舌慣らしから。濃厚というよりは仄かな海の香りとベシャメルソースと雲丹のクリーミーな味わいを楽しむおやつのような料理です。温かいアミューズになります。華やかなシャンパンに合わせてさらっといただきます。
後に期待が高まります。

続いて
「キャビアアンペリアル」
ロブションで検索すれば山ほど出てくるあの画像。
カニの刻みの土台の上にキャビアがビシッと敷き詰められ、周りは甲殻類の旨みをギュッと凝縮したジュレに大量のカリフラワーとパセリのムース。
ジュレにしっかりとムースがくっついており、スプーンで掬いながらいただきます。
キャビアはあまりいただく機会がないんですが、素晴らしく美味しかった。他の食材を上手く引き立てていて、名脇役の役割を果たしているように感じる。
こんな湖なら沈んでもいい。
みんなこれを食べに来ているんですよね。

前菜一皿目
「フランス産仔牛のトンナート シュクリーヌレタスのサラダを添えて」
ここからがチョイスしたお料理。
さっぱりと始めたく、あまりお目にかかったことのないトンナートを。薄くスライスした仔牛の肉のカルパッチョのイメージです。真ん中にはレタスが綺麗に盛り付けられています。盛り付けだけで美しい。
簡単に言うとハムにツナマヨ付けたような料理ですが、これがまた上品に仕上がって飽きないお味なのです。白ワインとも絶妙に合います。レタスは肉厚でシャキシャキと食欲をそそり耳が喜びます。
人によっては物足りなく感じる方もいらっしゃるやもしれませんが、私にとっては満足の一品。
ソムリエに持ってきていただいた白のロワールのソーヴィニヨンブランのワインと。続きに期待は高まる一方。

次は温かい前菜
「玉蜀黍のヴルーテとフォアグラのロワイヤル 鴨の生ハムをアクセントに」
玉蜀黍がシーズンです。玉蜀黍の自然な甘みとフォアグラの重厚な甘味がどのようにマッチするのか興味があります。コースでフォアグラの頼みどころもなかったのでここで。
ポップコーンや鴨の生ハム、玉蜀黍を浮かばせた二層スープ。玉蜀黍の甘味から入って後に尾を引くフォアグラのとろけるような甘味。
そして、ポップコーンや生ハムがすごくいいアクセントになっています。
一品一品がしっかりと量がありますので、減っていくスープに寂しい気持ちにはなりつつも、十分に満足出来ます。

さて、メイン
「リ・ド・ヴォーのポワレと松茸のグリエ 香り高い松茸のコンソメと共に」
赤ワインはクラシックなフルボディで。
メインは悩みます。和牛のフィレ肉などのオーソドックスなものから、ロティサリー鴨のような豪勢なものまであり、フィレ肉は人気そうでしたが、今回はリドヴォーに。
リドヴォーは仔牛の胸腺であって、育つと脂肪に変わります。仔牛の時のみの楽しみです。
外はカリッとバターで焼き上げ、中身はふわっと腺組織独特の食感を楽しみます。
松茸は少し早いかと思いましたが、ドンっと入っており、見栄えがいい。香りはもう少し欲しいところでした。スープ付きです。
このお皿は他の皿と比べてしまうとメインとしてはやや控えめでしたが、これもまた作戦通りでもあります。
そして、マッシュポテト。美味。
バターをそのまま食べているかのような味と香りですが、何ともスムースな舌触り。

チーズワゴン
これを楽しみにしておりました。チーズが所狭しと並びます。ブルーチーズと山羊のチーズを中心に沢山盛っていただきました。ケチる気など皆無な盛り。
ドライフルーツとナッツは素敵な木箱から摘んでよそって下さいます。
ワイン好きには堪らない時間に。楽し過ぎです。
そして最後に進みます。

デザート
「白桃と赤桃のヴァシュラン 爽やかなヨーグルトのシャンティとフランボワーズをアクセントに」
スフレなど他メニューも気になりましたが、さっぱりといただきたくこれを。フルーツは旬に限ります。
赤やオレンジを基調に金箔をまぶしたゴージャスな外観。
複数の食感が入り混じったシンプルなようで複雑なお皿です。
目が喜び、舌が喜ぶ。これが正解。

デザートワゴン
ケーキ屋のショーウィンドウの中身がそのままやって参ります。裏にパティシエが何人いるのか、恐ろしい話です。
お腹は既にいっぱいいっぱいです。
ミルフィーユとジェラートだけいただきます。
ミルフィーユはボリューミーなので、敢えて外すと云うのもありやもしれません。
コーヒーか紅茶をこのタイミングで同時にサーブいただき、締めに入っていきます。

小菓子のワゴン
これまた見事で、お腹が許せば全てと言いたいところですが、限界です。
チョコレートとマカロン、焼き菓子と盛り沢山ですが、フィナンシェとカヌレのみいただきます。
そしてタイミングを見て2杯目のコーヒーも供されます。
もう少し欲しいと思っていたんだよな。流石のロブションクオリティ。素敵です。

ここでしか味わえない素晴らしい食事体験です。どのメニューも当たりしかありません。
サービスも匠で、サーブに無駄がありません。手持ち無沙汰になる時間もないのに、忙し無く感じた時間もありません。カトラリー一つ取っても少し外して使っても毎度綺麗に整えて下さいます。
そして何より食事が美味しい。
確実に大切な人と特別な時間を過ごせます。
帰りには、ブリオッシュのお土産をいただき、お見送りをしていただきました。余ったので1人1つと。
フレンチに不慣れな方も適度な緊張感を持ちつつも楽しめるように気を配って下さいます。サービスは流石のロブションクオリティ。素晴らしかったです。
人生にスパイスを。エンターテインメントの極致です。
人生最高の食事体験の一つとなりました。

2023/08/29 更新

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