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昼の点数:4.6
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~¥999 / 1人
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料理・味 4.3
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|サービス 4.3
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|雰囲気 4.5
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|CP 5.0
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味4.3
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| サービス4.3
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| 雰囲気4.5
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| CP5.0
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| 酒・ドリンク- ]
これが僕の育った日本だったと思う。
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2022/07/13 更新
山陽本線と国道二号線。
この街を東西に貫く二つの動脈を跨ぐ陸橋のたもとにひっそりと、
だがしかし確かな存在感を放つ店。
それが「中華そば 坂本」だ。
平日日中の営業のみ、という域外の勤め人に大変酷なスタイルだが、
それでも食する価値がある。そんな一麺、一店であることは間違いない。
破れた暖簾にも風格を感じるものだ。
緊張して店内に足を踏み入れると、ご夫婦と思われるお二人が声をかけてくださる。
ちょっともよおしていた僕は、まずトイレへ、と告げてしまう。
「そっちね」と明るく教えていただくが、
「じゃあ、注文は聞いとこうか」って、親切だなあ、と心に残る。
メニューは「並」と「大盛」しかないので、「並で」と告げ、僕は右の扉を進んだ。
用足しを終え、客席に戻った。
まだ中華そばは到着していない。
改めて店内を見回してみた。
入り口から真正面の厨房にカウンター席が二つ。
そこまでの間に四人掛けテーブル三つと入り口の左側には、外を向いたカウンター二席。
決して十分な席数とはいえないが、自信の二品目のみだと回転は明らかに良さそうだ。
そして朝9時半から日中のスープ無くなるまで、という営業時間からすると
長居する人はほぼいないと思われる。
また店内のノスタルジックな、しかもわざとらしさのない、そのまんまな雰囲気の壁は
実に味わい深い。ああ、これが「中華そば」のお店だよね。。。
数分で運んでいただいた「中華そば」。
斜め切りの青ネギと数本のメンマ、そして濃い色の肉片。
これらがきれいに分かれて白っぽい丸麺を囲んでいる。
そして醤油の香ばしい香りが鼻腔をくすぐった。
ううー。旨そうっ!
レンゲはセルフのようだが、ここは豪快に器からスープを吸おう。
と思いつつ、まずはネギと一緒に麺を啜ろう。
ちょっとだけほぐして唇へと箸を運んだ。
やや小麦の弾力が残る麺であったが、シンプルな鶏ガラ醤油スープの旨味がすっと乗ってきて
実に旨い。これはいい。懐かしくも新しい味。ああ、止まらない。
少し落ち着くべくスープを飲み、改めて鶏肉チャーシューをつまみあげた。
色黒な印象の、一口サイズ。ちょっと歯ごたえがあり、噛みしめると味がしみだしてくる。
えっ、これ単独で十分いける。いや、おい。これ、酒のつまみに欲しいんだけど……
これがあのスープ・麺とともに口内に入っている。
もはや贅沢。申し訳なくなるほどだ。
最高のソリストたちが、見事な交響曲を奏でるとこうなるのではないだろうか。
いや、坂本ご夫婦(たぶん)の見事なタクトが、これを実現しているのだろう。
旨い、旨い、うーまいぞーっ!!
気が付けば、スープも完飲であった。
もちろん器の底に宣伝文句なんて書いてない。
ああ、これぞ原点!
お支払いがまた、懐かしいスタイル。
千円札を菓子箱に入れ、隣に並ぶ硬貨ボックスから100円4枚を自分で取ります。
ああ、日本って、こうだったよね。
物騒な令和の世であるが、僕が育った日本は、こうだったんだよな。。。
先週は「ラーメン」とは別の衝撃を受けたのだが、
今週は「ラーメン(中華そば)」としての一つの見本を食べさせていたように思う。
朝9時30分開店ですか。おそらく海の仕事の方が食べに来られるのだろう。
また来たい。ごちそうさまでした。