2回
2022/10 訪問
鴨好きなら再訪確定
(長文です失礼します)
TEPATOMOKA→KAMOTOPATEということで、鴨とパテ(アンクルート)がスペシャリテのお店です。
舌の好みがほぼ一緒の友人と満を持して訪問。
S・E・C GREENSPRINGSという新店舗立ち上げでしばらく休業していたため焦らされておりました。
元々19時半の予約でしたが、友人の仕事が早く終わったため連絡を入れて19時に繰り上げていただきました。
訪問すると丁度ゆったりできる席が空いたとのこと。席の間隔は離れており、コロナ対策的にも気になりません。
~季節のおすすめフルコース“デギュスタシオン”10品 7700円~
~ハーフペアリング6種 4400円~
元々コースを予約していました。ペアリングが魅力的でしたが、箱ヒゲが最近お酒が弱くなってきており相談すると、私の分は量を少なめに入れ、その分を友人(お酒強い)に注ぐというありがたい対応をしてもらえることに。
◆スターター◎
鴨のコンソメスープ
滋味深い...塩味はまろやかでいくらでも飲みたい。余韻がすごい(語彙力...)。
◆前菜
・シャインマスカットとスルメイカ 自家製リコッタ 遅摘みワインのゼリー
果物とリコッタは想定内の組み合わせでしたがそこにスルメイカ。淡泊で甘味があり、食感がアクセントになりました。
◇Sclavus Efranor 2021 白
前菜と同じくマスカットを使用しており華やかでシャープ。アルコール13%とは思えない軽やかさがありました。
・昆布じめの縞鯵とモン・サン・ミシェルのムール貝 ◎
ムール貝の粒が小さいですが、まるで牡蠣のような濃厚さがありました。
食べているとき白身だと思っていましたが臭みのない鯵だったのですね。
◇Zero Infinito◎ 白
発酵で濁りが生まれているそう。飲むと桃のような旨味と微炭酸と酸味があり。ムール貝の磯臭さとマリアージュ完璧。
・テリーヌ 燻した鯖とカボチャ ミモレット
鯖の香ばしさと甘味があるかぼちゃのテリーヌ、思いつかない組み合わせです。バルサミコソースがとろーっと甘味とコクがあって、これは一体どうやったら作れるんでしょうか。
◇Trebbiolo Rosso 2020 赤
こちらはアルコール13%でフルボディなはずですが、旨味はあるのにライトでするする飲める感じがしました。
・スペシャリテ パテ・アンクルート 鴨と蝦夷鹿 栗
レバーも入れているとの話でしたが、万人に合うような癖の少ないパテ。マスタードはぷちぷちと食感が楽しい。
・新潟県産舞茸と帆立貝 ブルギニョンバター◎
雪国まいたけ'極'が非常に肉厚で、ローストして水分を飛ばしてさらに歯ごたえupし旨味も凝縮。
◇Bugey Blanc Chardonnay Les Cotes 白
個人的には癖のない辛口白。ブルゴーニュ地方で合わせたとおっしゃってました。
・太刀魚のクルスティアン 柑橘 ヴァン・ブラン◎
ふらっふわの太刀魚がパリパリ生地に包まれています。こんな生地のお菓子をドバイ旅行で食べたことがあるような...
ソースは生クリームと出汁ベースでしょうけれどもチーズのような濃厚さもあり、淡泊な太刀魚と合いますね。
◆主菜◎
茨城西崎ファーム かすみ鴨 “むね肉” 蕪 ジュ・ド・カナール
むねかももを選べます(同席者と合わせる)。綺麗な火入れで鴨の旨味、強めの癖が噛むほど溢れ出します。蕪は4,5時間ローストされ、筋張らずすっと口溶ける。また食べたい。またこの白濁ソースがぶわっと旨みが広がり、パンで一滴も残さず掬いました。
◇Bourgogne 2018 赤
個人的には癖のない辛口赤。
◆〆
フェットチーネ 鴨のラグー
パスタは弾力があり、ソースとよく絡みます。塩味を控えているとのこと、周りの削りチーズが調味料替わり。
◇LUNARIA Malvasia Orange◎ オレンジ
〆かデザートどちらに合わせるかで、飲んだことのないオレンジワインを選択。タンニンの渋みは少なく、旨味を凝縮したような、飲みごたえのある白ワイン。
◆デザート◎
ほうじ茶のアイスクリーム 無花果のコンポート
茶葉が入った濃厚なアイスとみずみずしい無花果の下に、シナモンが効いたクランブルが敷かれており食感も楽しい。
◇友人はデザートに合わせるワインを選択したため、デザートワインが出ました。甘いものと甘いもので合わせるというのは中々日本では馴染みがないように思えますが、一口もらうと確かに抜群の相性。香りも引き立ち、ソースのよう。
◇食後のお飲み物
コーヒー、エスプレッソ、アールグレイ、カモミールから選択できます。
大好きなアールグレイが入っていて嬉しい限り。
料理10品+パンおかわり自由+食後ドリンク+少量とはいえワイン6杯でひとり12430円はお安いのでは...?
そして何より、説明が分かりやすく丁寧で楽しく聞けたことも満足感が高い要因のひとつ。他のレビューではしつこいとの意見もあったので、人それぞれ感じ方は違うのでしょう...
今回はハーフペアリングであり、どの料理のタイミングでお酒が来るというペース配分も教えていただけて嬉しい。
楽しく過ごしていると時間を忘れるもので、19時から食べ続けてまさかの21時になってもまだ主菜や〆にたどり着いていないという事実を教えてもらい笑いました。どれだけ喋りながらゆっくり食べていたのか笑
結局退去したのは22時15分くらいで申し訳なかったけれど、遅くまでありがとうございました。
あまりに満足してしまい、元々悩んでいたおせちを注文する決心がつきました。今年はお肉のお惣菜特化のおせちだそう。
ここ数年年越し当直ばかりですが、おせちを大晦日に何としてでも受け取りたいので絶対に逃れてみせます。
外観
メニュー
鴨のコンソメスープ
シャインマスカットとスルメイカ 自家製リコッタ 遅摘みワインのゼリー
Sclavus Efranor 2021
昆布じめの縞鯵とモン・サン・ミシェルのムール貝
テリーヌ 燻した鯖とカボチャ ミモレット
Trebbiolo Rosso 2020
玄米パン
スペシャリテ パテ・アンクルート 鴨と蝦夷鹿 栗
新潟県産舞茸と帆立貝 ブルギニョンバター
太刀魚のクルスティアン 柑橘 ヴァン・ブラン
Bourgogne 2018
茨城西崎ファーム かすみ鴨 “むね肉” 蕪 ジュ・ド・カナール
LUNARIA Malvasia Orange
フェットチーネ 鴨のラグー
ほうじ茶のアイスクリーム 無花果のコンポート
アールグレイ
可愛いレシート
2022/10/31 更新
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。皆様のレビューを日々拝見して、気付けば「行きたい」が1500件に到達してしまい、嬉しい悲鳴をあげております笑
前回訪問にて、御節を予約しました。大晦日の受け取り場所はBistro flatでした。エピセグループ総力戦で作り上げたそうで、今回のレビューをどこの店舗で登録すれば良いのか悩みましたが、予約したお店で投稿することにしました。
受け取りの際には赤ワインが合うと聞いたため、しっかり赤ワインを用意しました。
エピセのフレンチおせち2023〜肉の三段重〜 20000円
今年はお肉特化型だそうで。
木もれびのフランスパンも付いてきます。
~壱の重~
◆黒毛和牛ローストビーフ
肉厚!温めればもう少し柔らかかったのかな?旨みはバッチリでした。
◎◆大山鶏とオマール海老のガランティーヌ まるみ豚と赤海老のファルス
しっとりとした鶏の中に濃厚な旨味のゼラチンと海老の身がぎっしり詰まっています。
◆ジャンボン・バイヨンヌ 金柑のコンポート
金柑コンポートを塩味控えめな生ハムが包み込んでいます。金柑の渋みが良いですね。
◎◆鶏の白レバームース
非常になめらかで濃厚!臭みは全くなく、お酒が異常に進みます!
◆仔牛ロース肉と帆立・パンチェッタ・自社菜園ハーブのサルティンボッカ風
しっとりレアのロースと帆立がサンドされていて、パンチェッタで巻いてあります。帆立の上にいるローズマリーがアクセント。
◆蝦夷鹿の燻製 舞茸のオリエンタルグレック
癖がなく非常に柔らかい鹿肉!ローストビーフより柔らかいかも。マイタケは香辛料が効いており、鹿肉と相性抜群でした。
◆豚ヒレ肉の低温調理 リースリングでマリネしたイクラ
いくらがあると一気に正月感ありますね。豚ヒレは肉厚でしっかりとした噛み応えでした。
~弍の重~
◆塩麹でマリネした鶏ささみとサーモンの軽いスモーク・里芋のコンフィ・蝦夷鮑のテリーヌ
キャベツで周りが包まれています。上下に里芋、真ん中に肉厚サーモンが挟んであります。散りばめられた鮑の肝が臭みなくまろやかで、お酒が進みます。
◆ホロホロ鳥とイベリコ豚・黒トリュフ・インカの目覚めのパテアンクルート
黒トリュフの香りがダイレクト!お肉パテの塩味とインカの目覚めの甘さが交互にやってきて止まりません。
◎◆金時人参のパンデピス
おすすめに書いてあった通り、鶏の白レバームースを付けていただきました。人参のほんのりとした甘さとパンのシナモン等のスパイシーさと、レバーの旨味がマッチ。
◆キャロットラペ
非常にオレンジの香りが強く、ほんのり甘いです。
◆赤キャベツのマリネ
酸味はマイルドでさっぱりとしてます。
◎◆安納芋と黒豆
黒豆が大粒でふっくら炊けていました。安納芋がスイーツのようにねっとり甘くて箸休めにぴったり。
◎◆オーガニックマスタード
プチプチ食感が堪りません!仄かな酸味と辛味で肉料理と調和します。
◆赤ワインでマリネしたお塩
各料理にと説明書きがありましたが、それぞれしっかり味が付いているため使いどころに悩んでしまいました。まだ開封しておりません。
~参の重~
◎◆鴨のコンフィ
フライパンで焼いてから10分程度オーブン加熱が必要です。取り分ける時、箸で切れました…恐ろしい子…!シンプルな味付けなので、鴨の旨みがダイレクト。
◎◆ロゼール産仔羊の煮込み
鍋に移して加熱が必要です。程よい癖のラムで非常に柔らかくむっちり弾力があります。骨までゼラチン質になって一部食べられました。ひとつひとつが大ぶりです。そしてフォンが濃厚…!いくらでも飲める。
◎◆牛ホホの赤ワイン煮込み
鍋に移して加熱が必要です。この子も歯が要りません。私が作るワイン煮込みは、ブドウの嫌な酸味が引き立って不思議な味になることが多いのですが、本物はまろやかで、やっぱり旨みも全然違いますね(当たり前)。
全くハズレがない!特に煮込みが全て最高でした!!!
来年もリピートしたいですが、今年はお肉に特化して少なめの御節重だったようで、過去のを見ていると五段重もあったそう。流石に五段重となると、電車で長距離運ぶの大変だから悩みますね。
1000円の食事券も付いてきたので、有効期限の3月までにまた再訪しなければ。