2回
2023/01 訪問
辛さとは何たるか
数年前から行きたいとチェックしていた菰田欣也氏の4000 Chinese Restaurant。
念願かなって先日、お伺いさせて頂きました。
場所は六本木の高樹町の交差点。有名店が集結してるこちらの一角にお店を構えております。
1Fでガラス張り。外から店内の様子も伺えるつくり。この日は2名でしたが、広い個室へ案内して頂きました。
この日は「菰田欣也のスペシャルコース 38000円」にて。
1.縞海老(しまえび)
ねっとり甘い縞海老に載せられたキャビアの相性が抜群です。
金粉も振りかけられており見た目にも豪華の前菜。
2.名古屋コーチン
ピリっと辛い名古屋コーチンの蒸し鶏。よだれ鶏風。柔らかくジューシーでGood
3.乾物(スープ)
最初のボスキャラ級が登場。名前を(ぶっちょうしょう、フォーティャオチァン)と言うらしく、高級乾物(干したナマコ、アワビ、フカヒレ、牛すじ、ホタテ、シイタケ、山椒魚などなど)からとった奥深い味わいのスープ。漫画、美味しんぼにも登場し、究極のメニューの一品とも言わしめた一品。さらに海燕の巣を投入。もはやオーシャンズ11かエクスペンダブルズ状態。今まで味わったことのないスープでした。例えるのが難しい。澄み渡って奥深い・・・とでもいいましょうか。具は全部食べなくても良いと言われましたが、干し鮑とか高級食材を惜しげもなく使ったスープゆえ、私は乾物もほぼ食べました。当然にして旨い。
4.車海老
生きたクルマエビを見せてくれるテーブルサービス。そしてそのまま調理。
からっと揚がったクルマエビに、からすみをふりかけて頂きます。
5.和牛
サシが見事に入った和牛。当然美味しいですが、ソースが絶品。
これはご飯が欲しくなる一品。
6.フカヒレ
2番目のボスキャラ登場。ものすごく個性的な有田焼の器に盛られた一品。
この焼き物、菰田シェフ自らオーダーした有田焼との事。表面の質感がザラっとしていて
光沢感のない、やや枯れた色合いのブルーがセンスの良さと個性を感じさせます。器は重要です。キレイなフカヒレ、アワビも添えられおりとってもゴージャスな一品。フカヒレも特に柔らかい繊維部分を選んでいるのか、よくある端っこ部分のフカヒレではありません。
7.北京ダック
焼き立ての北京ダックをまるごとテーブルに盛ってきて見せてくれるサービス。
スパイシーな味付けと王道の甜麺醤系の味付けの2種類がでてきました。
皮だけを食べるのかと思いきや、しっかり肉の部分も提供するとの事。
身もしっかり味付けされたダックなので、ぜひ身を堪能してくださいとコンセプトもしっかり。
8.ふぐ
今日イチの一品にしてラスボス登場です。下関のとらふぐを使った一品。
スープは四川風にピリッと辛く、でも、ふぐの上品なダシをまったく損なわない完璧な調和が取れた一品。繊細なふぐに辛みをつけるというのが想像できませんでしたが、こういう食わせ方もあるのかと感服する一品。
9.伊勢海老
またしてもテーブルに伊勢海老をまるごともってきて見せてくれるサービス。
インスタ好きの女の子といったら、さぞ大喜びでしょう!サービス精神旺盛。
半身をまるごと頂きます。中はレアの理想的な焼き加減。
10.ご飯物(マーボー白子)
ご飯物は3つから選べるようで、マーボー白子、チャーハン、担々麺から選べます。
やはり四川といえばマーボーということで、マーボー白子を注文。
たらの白子にマーボーがかかり、辛いマーボーがいくぶんマイルドになった味わいは素晴らしく
ただ辛いだけではなく、実に深い味わいです。ご飯もつや姫でつやつや。マーボーとの相性Good
11.デザート+お茶
デザートはカスタードプディングと小ぶりの桃饅頭、ジャスミン茶でした。
「辛さ」の新しい発見がありました。四川料理の辛さの真髄を垣間見た気がします。
このコース値段で内容であれば大満足です。最後に菰田シェフから直々にお土産を頂きました。
ぜひ、近いうちにまた行きたいと思います。
2023/01/14 更新
前回4月の訪問からの再訪。やはりあの感動が忘れられずにきてしまいました。今回はカウンターの席。コースにペアリングワインをお願いしました。
今回のコースは季節を先取り、松茸のコースとなっており楽しみです。
冬瓜
ダシの効いたジュレに蛤と冬瓜をあわせた前菜。
ペアリングはシャンパンで乾杯
牡丹海老
おそらく千切りの大根の漬けを牡丹海老にまとわせキャビアを添えた品。
牡丹海老とキャビアの塩っけがベストマッチ。
ここからは白ワインのペアリングです。
松茸のスープ
本日のメインの一品。大ぶりの松茸を一人1本分を薄切りにしてスープにしたもの。
前回、こちらのお店で頂いた佛跳牆のスープを期待していましたが、この松茸スープも絶品。
松茸の香りが押し寄せてきます。
アワビ
ものすごく薄い衣でサクッと上げたアワビのフライを独自のソースで頂きますが、このソースが絶品。スタンダードにアワビの肝で作ったのかと思いきや、実はネギを使っているとのこと。ネギでここまで深い緑色が出せるのか不思議です。味の決め手ににんにくを入れてる。実に奥深いソース。ここでも松茸の天ぷらが登場。松茸とソースの相性もバッチリです。
和牛
四川ならではのピリッとしたソースに和牛とネギ、さらに松茸を絡め、上にウニを乗せた品。
ソースと和牛の相性は良いのは想像に難くないですが、そこにウニが乗っかると・・・
絡みが抑えられマイルドになります。それでいて牛肉と合わさってもしつこくないのは
ピリ辛のソースがあるからか。三位一体の素晴らしいバランス。
ここでのペアリングは赤ワイン。バッチリです。
毛鹿鮫(モウカザメ)
フカヒレ風に煮込んだ一品。ここでも松茸が登場。
随所に松茸が盛り込まれ、コースのコンセプトに忠実。
鴨
北京ダックは2種類のソースで用意して頂きました。
王道の甜麺醤の甘いやつと、四川っぽいピリ辛のやつ。皮がパリパリで絶品です。
ここから3品のペアリングは紹興酒でした。バッチリ。
魚
キンメと松茸、そこに自家製のカラスミをあわせた品。
食事
やはり、麻婆豆腐一択。最高です。この爽やかな辛味。陳建民氏秘伝の味。
デザート
ただの杏仁豆腐ではない、フレンチ的なアプローチの杏仁豆腐。
最高に美味い。ここでは貴腐ワインが登場。あまいワインとの相性バツグン。幸せです。
今回は松茸コースで大満足。おそらく一人1.5本はおおぶり松茸を頂いてる感じ。
松茸づくし・・・ではなく、松茸まみれ・・の方が正しい。それだけ旺盛なサービス精神。
菰田シェフとも食後にゆっくりお話できて、大満足の一晩でした。