4回
2025/01 訪問
菜ドールの名に相応しい至高の品々
◆今回の品◆
lunch 2,600円
◆評価◆
食べログ全体評価4人 3.06
個人評価総合4.1
味4.1
サービス3.8
雰囲気3.8
コストパフォーマンス4.0
◆こんな方にお勧め◆
chef-1グランプリ山形代表シェフの料理が食べたい
お手頃な値段でショートコース料理を食べたい
◆注目ポイント◆
味 4.1
シェフはchef-1グランプリ2022に山形県代表で出場された嵯峨シェフのお店。
素材×ソースの掛け算が素晴らしく、全ての品のバランスがとても優れている。特に塩味のバランスは素晴らしい。
料理の種類は1-2ヶ月で様変わりする。前菜だけでも手の込んだ9品でとてもクオリティーが高い。
メインは肉と魚から選べ、デザートとドリンクも付く。
◆利便性◆
赤湯駅から徒歩1分。駐車場は無し。
テーブル席×3とカウンター4席。ランチは10食限定なので予約推奨。
◆本文◆
年明けの仕事の激務から休日には心身共に安らぎたいと思い、真っ先に頭に浮かんだのがこちら。
冬季の平日ということもあり、すんなり予約が取れました。
ただ、普段はだいぶ予約が取れなくなってきているので、早めの予約推奨です。
ホール係の方が初めて拝見する方になっていました。
気さくでお話しが好きな方のようです。
前菜は10分で提供。
今回も彩り豊かで見た目から素晴らしい前菜です。
また初めて聞く料理や味付けがあります。
特に感動したのが以下の品です。
カラー大根のソムタム風。こちらはタイ料理で本来なら青パパイヤを使った料理なのを、辛さを抑えてアレンジした品だとか。締まりのある辛さが前菜として合います。
里芋と黒ニンニクの組み合わせも意外でした。これは緊張と緩和の両立する品です。
ほうれん草とメープルひじき。ありそうで記憶にない組み合わせ。これまたよく合います。
牛蒡と豆乳ポタージュ。牛蒡のポタージュも初めてですね。ほんのりと苦味と土の香がするのを上手に包み込んでくれます。
きのことナッツのチーズ和え。これもありそうで無かった組み合わせです。きのこの処理が上手で無ければ崩壊する組み合わせです。
他の品も美味しいかったですが、毎回驚かされる品ばかりです。
メインの[お魚のムニエル、柚子の香るトマトソース ]は40分で提供。前菜の品数が多い為、時間が空きます。
今回もメインメニューは魚でお願いしました。
シェフの腕は肉より魚でこそ明確になるので、こちらへ伺うとほぼ魚になってしまいます。
いつもながらタイの火通しは完璧です。身はふっくらし皮はパリッとしています。
驚いたのは白菜。お解りの方も多いと思いますが、白菜って調理しても味が薄くなってしまいます。
しかしながら、こちらの品は白菜自体の味が濃く美味しいのです。そこに柚子の香りが加わり、トマトソースの酸味が全体を締めます。見事な掛け算です。
シェフに白菜の調理方法をお聞きすると、白菜のみで段階的に塩を加えて煮るのだとか。
流石、サイドールの名に相応しいお店です。
デザートは初めて温かいショコラをいただきました。そこに冷たいバニラアイスが加わり、暖かく冷たいという温度差が楽しめます。
今回もとても楽しい時間を過ごせました。
料金は300円値上がりしたようで、2,600円込みとなりましたが、まだまだコスパが高いと思います。
ご馳走様でした。
※最後の画像は前回貸切でお願いした時の料理です。
2025/02/03 更新
2024/07 訪問
ランチは限定10食 夏らしい美味の数々に酔い痴れる
◆今回の品◆
lunch 2,300円
◆こんな方にお勧め◆
chef-1グランプリ山形代表シェフの料理が食べたい
お手頃な値段でショートコース料理を食べたい
少人数制のお店でゆったりと雰囲気を味わいたい
◆注目ポイント◆
味・コスパ 4.1
シェフはchef-1グランプリ2022に山形県代表で出場された嵯峨シェフが1月に開店されたお店。
素材×ソースの掛け算が素晴らしく、全ての品のバランスがとても優れている。
前菜だけでも手の込んだ9品で、とてもクオリティーが高い。
ハリッサパン粉は食感・香り・味のどれもが万能の調味料。ハーブ鶏はしっとりとしながらも、芯まで均一に火が通り素晴らしい。ズッキーニのソースも経験のない完成度。
どれもが十分に手間をかけているのに、これだけの品数で2,300円は破格。
◆利便性◆
赤湯駅から徒歩1分。駐車場は無し。
テーブル席×3とカウンター4席。ランチは現在10食限定なので予約推奨。
◆本文◆
2回目の訪問を早く行きたいと思いつつも、好きな店の閉店もあり、約4ヶ月ぶりの訪問です。
今回も素晴らしい料理でした。
前菜盛り合わせ
[・鱧と梅エスカベッシュ・ベビーリーフ・ナスのマリネ、ココア風味・アボカドとハリッサパン粉・とうもろこしのスープ・胡瓜とインゲンのタプナード・鮎のリエットと甘唐辛子・つぶ貝ポテトサラダ・トマトのコンポート]
鱧が食べれるとは嬉しいですね。この食感はたまりません。
ナスのマリネがココア風味?これは面白い。ナスのエグみの部分がココアの甘苦さで上手く変わってます。
アボカドのハリッサパン粉が衝撃でした。このパン粉ならほとんどの品に合うと思います。サクサクした食感に少し焦げのある香ばしさ、パン粉に混ざってある何かスープが凝縮したような旨味の塊がまた美味しい。このパン粉だけでずっとワインを飲んでいれると思います。
タブナードで酸味を楽しみ、夏らしい鮎と甘唐辛子で口内に軽く刺激を得ます。
そしてつぶ貝のポテトサラダやトマトのコンポートと、手間のかかった料理でスッキリと前菜を締める。
前菜としての役割をしっかりと果たされています。
メイン
[山形ハーブ鶏のロティと野菜のクレープ包み]
肉と魚から選べます。前回は魚だったので今回は肉を選びました。
調べたらロティとはローストの事なんですね。
鶏肉がとても柔らかくしっとりとしています。
それでいて芯までしっかり火が入っている。素晴らしいですね。
バジルとズッキーニのソースが加えられていますが、ズッキーニのソースでここまで美味しいのは初めてです。ズッキーニはほとんど水分なだけに、味を濃縮するのが難しいです。それをこれほど美味くできるとは凄い。
クレープに包まれていたのはラタトゥーユのような夏野菜のトマト煮のような品でした。これまた夏らしく爽やかで美味しい。
おかひじきも油が入っているようですが、こちらも凄く美味しく調理法が気になりました。
デザート
[ココナッツのブランマンジェ、メロンとジュレ]
これも夏らしくさっぱりと爽やかで良かった。ブランマンジェとジュレの相性も抜群です。ディルで清涼感が更に増してるのも良いです。
ドリンク
[黒豆ルイボス]
こちらのルイボスが前回とても良く、今回も選びました。奥深い燻された香りが何とも言えません。
今回は夏メニューらしく、冷製の品や爽やかな味付けが多かったでした。
これだけの品数で、手間のかかる品ばかりです。
これで2,300円はやっぱりとてもお得ですね。
秋メニューも楽しみです。
ご馳走様でした。
2024/07/09 更新
2024/03 訪問
山形県代表シェフが赤湯駅前に開店 野菜が黄金色に輝く料理
◆今回の品◆
ランチ 2,300円
◆こんな方にお勧め◆
chef-1グランプリ山形代表シェフの料理が食べたい
お手頃な値段でショートコース料理を食べたい
少人数制のお店でゆったりと雰囲気を味わいたい
◆注目ポイント◆
味 4.1
シェフはchef-1グランプリ2022に山形県代表で出場された嵯峨シェフが1月に開店されたお店。
素材×ソースの掛け算が素晴らしく、全ての品のバランスがとても優れている。
前菜だけでも手の込んだ9品で、とてもクオリティーが高い。
メインの桜鱒の火入れとバーニャカウダソースは絶品。
◆利便性◆
赤湯駅から徒歩1分。駐車場は無し。
テーブル席×3とカウンター4席。ランチは現在10食限定なので予約推奨。
◆本文◆
遂に訪問できました。今年1月にオープンされた嵯峨シェフのお店。
こちらのシェフはchef-1グランプリ2022に山形県代表として出場された経歴があります。
当時の私は北海道東北予選を拝見し応援してました。その方が以前から赤湯でお店をされていると知って驚いたものです。
それが、昨年に以前のお店を退職されて赤湯駅前に小さなお店を開かれました。
お店の名前はsaid'or(サイドール)
以下、お店のInstagramから抜粋です。
「saiは野菜の菜から
d'orはフランス語で黄金や金の意味から
僕が大事にしている野菜を輝かせたいという想いから造り上げた造語になります。」
素敵なネーミングですね。
早く伺いたかったのですが、開店早々の人気でなかなか予約が取れず、3度目の連絡でやっと訪問できました。
店舗は以前に焼鳥屋さんからラーメン屋さんに変わっていた所。そこがまるで違うお洒落な空間になっていました。
電話した時も感じましたが、スタッフの女性の対応が上品ですね。
ランチはメインを肉か魚かで選び、飲み物も3種類から選べます。今回は魚で注文。
カトラリーがシンプルながらとても良い品です。特にナイフは使い勝手がよく、とても満足できる品でした。
7分で前菜盛り合わせが提供されます。
おお…まるでメインかのような品数と見栄え。
・蛍烏賊と蕗のあぶらな味噌
まさかの和でした。プリッとした蛍烏賊にフキ味噌がとてもよく合います。
・庄内産べビーリーフ
酸味の効いたドレッシングが、ベビーリーフの苦味と良く調和しています、
・桜ジュレとカルパッチョ
真鯛がしんなりとしていて、桜ジュレでさらに水々しさを増して味わえます。季節感もあって綺麗です。
・鶏のコンフィ梅和え
これもまた綺麗な一品。淡白になりがちな鶏肉に梅の酸味が加わり、味の立体感が出ています。、また一体化も素晴らしい。
・カリフラワーのポタージュ
冷製ポタージュです。桜エビをフリットした物でしょうか?しかし、エビのザラザラ感はなく旨味だけがポタージュをブーストしています。
・新じゃがリヨネーズ風
新じゃががとろけて、玉ねぎや白ワインビネガーの甘味と酸味で枠が広がり、バターの芳醇さでボリュームのある味わいに。
・新玉ねぎと帆立のマリネ
これもビネガーの使い方が素晴らしい。玉ねぎとの一体感があり、また帆立の臭みが全くありません。ディルでしょうか?程よい量で清涼感が出てまとめています。
・すり身とブロッコリー
ブロッコリーの穂先がこんなに美味しいとは。とても良い甘味が出ています。すり身はスケトウダラのすり身らしく、無添加で話題の新店の品らしいです。とても良く合います。
・白竜チーズシュー
これが何かよくわかりませんでした。バジルベース?濃厚なソースにチーズが加わり、小さくともインパクトのある品物です。
前菜だけでもう十分満足です。笑
前菜提供から20分弱でメインの魚が届きます。このあたりは小さなお店ならではの利点で、前菜を食べるタイミングを見計らってかもしれません。
・本日の魚のムニエル、季節野菜とバーニャカウダソースとパン
本日の魚は桜鱒です。食べた瞬間、絶句する火通し。バターが全体に染み渡り満遍なく火が均一に通っています。形はしっかりしているのに、口内でホロホロと崩れます。バターが湿度を出してるのか身の奥までしっとりとしています。
野菜は菜の花と芽キャベツ。この焦げが絶妙です。野菜の程よい焦げが香りを底上げしてます。しかしながら筋もなければ、皮の硬いところもない。
何よりバーニャカウダソースがまた凄い。角がなくアンチョビとニンニクの旨味たっぷりです。
パンも焼きたてとは言わずともホクホクです。ソースだけで一気に進みます。
・苺のスープとバニラ、ライムのヴァシュラン風
これもバニラと苺のスープ一体の美味しさ。お互いが掛け合わさることで何倍も美味しくなります。
・黒豆ルイボス
最後に興奮した脳と口内を落ち着かせてもらえるような味でした。
とにかく素材とソースの掛け算が上手です。特に酸味と塩味のバランスが素晴らしい。塩味は濃度を的確に調整し、酸味で枠組みができているような感覚でした。
そしてお店の生に相応しく、野菜の活かし方がお見事。ひとつの素材を中心に置いてそれを引き出すというよりも、数種の素材各々の役割をしっかりと果たして相乗効果を得ているかのようです。
いやぁ…素晴らしい。
久々の県内4.1です。しかも、これだけ手が込んでいて2,300円ならお手頃ですね。
ランチ終盤ともあり、シェフに色々とお話しを聞けたのも嬉しかったです。
珍しく緊張してしまいましたが。笑
これから益々混み合う事は必須ですね。
予約が取れるうちに早めの方もをお勧めします。
また訪問します。
ご馳走様でした。
2024/04/03 更新
◆今回の品◆
イベント(別会場)アルコールペアリング付き 10,000円
別日 通常ランチ 2,600円
◆本文◆
※お勧めポイント・ランチ詳細等は前回までの書き込みを参考にしてください。
4月中旬、某所にてこちらの料理と様々なお酒のペアリングのイベントがありました。
お酒を提供されたお店にも行きたかったので、迷わず参加です。
今回はスペシャルな品ばかり。テリーヌの爽やかさ、蛍烏賊の仕上がり、山形牛と2種ソースのハーモニー。全てが美味。
特に美味しかったのはブールブランソース。バターと白ワインのソースですね。
これ、私もチャレンジした事があるのですが、なかなか上手にできません。山形代表経験のシェフと比べるのもおこがましいですが、嵯峨シェフのソースはいつも驚愕の美味しさです。
炭酸カクテルとのペアリングというのもまたオツですね。
こちらで十分に満足できましたが、通常ランチも食べたくなり、あまり時間も空けずに訪問しました。
こちらもやはりメインのソースが素晴らしい。
サクラマスにエビのソースを加えるという、まさかの魚介共演。なかなか珍しい仕立てです。
共に旨味の強い魚介で、これらが両立するという発想すらなかったのですが…さすがシェフです。
しっかりと高い次元で両立できています。
もう一つ面白かったのが、前菜にある蕗味噌とスクランブルエッグの品。これまた驚きの組み合わせですが、蕗味噌の旨味苦味がまろやかで、足りない部分の補完が素晴らしい。
いつもながらこの感覚には尊敬しかありません。
今回も値段以上の大満足でした。
財布に余裕があれば毎週でも通いたいです。笑
しかしながら、本当に好きな料理は非日常だからこそ更に美味しく思えるのかもしれません。
ご馳走様でした。