miao0713さんが投稿したカンテサンス(東京/北品川)の口コミ詳細

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カンテサンス北品川、大崎、品川/フレンチ

1

  • 夜の点数:5.0

      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-

2022年宇宙の旅、もといカンテサンスさんの旅:広い宇宙をめぐるような、一軒のレストランでのひととき…

2022年の5月、連休のとある夜に訪問。

※写真とテキストどちらもアップしようとすると、なぜかエラーになることが続いたので
ちょっと挫折しておりました。

とりあえず、4ヶ月経っても消えない感動と印象を綴っておきます。
当人はヲタク気質があるので、綴る内容は気持ちの昂ぶりのまんまで脱線もあります。

メニューはこの日、チームを率いて下さった幹事さんのところから、今回もお借りいたしました。
企画から終演(※私にとっては舞台、エンタメ、旅行と同じくくりです)まで、本当にお世話になりました!いつもありがとうございます。

***
○Amuse:クッキー サーバルインゲン アオリイカ
○鶏の出汁・レモンに漬け込み表面を焼いたトリッパ 季節の山菜と日向夏
○山羊のババロア
 京都のやぎ農園の山羊のミルク
 南フランス産オリーブオイル3種ブレンド ゲラント塩
 百合根 マカダミアナッツ
○フランス産アーティチョーク 穴子 北寄貝 桜海老
 (アーティチョークは茎・花ごと素揚げ)
○静岡産 筍のフリットと鳩レバーソース 根ミツバ
○榛原牛ランプ肉のタルタル
○唐津産イサキ  蕗の薹&グリーンオリーブのソース 新玉葱 スパイス
○仔羊の背中肉
 フランス・シストロン産仔羊骨つきロースト。
 熟成スコッチウイスキーソース
○デコポンシャーベット 宮崎産金柑 グランマニエ 
○ココナッツクリーム ピスタチオオイル エスプレッソソース
○バスクケーキ  アーモンド生地 ラム酒漬けの白レーズン
○メレンゲのアイスクリーム 海水スプレー
○アーモンドサブレ
○ハーブティー:カモミール
◇メゾンカイザーのパン 2種 & バター(オーム乳業)
***

尊敬する食べロガーの方々は勿論、プライベートで一番一緒にご飯を食べているメンターさんにも機会があったら行った方がいいよ、とおすすめされていたので、
去年「そなたには行く覚悟はありますか(←ニュアンスです)」と天の声が響いたとき、
行きます!と即座に答えたのを覚えています。
訪問する1か月前からアイスを断ち、つかこうへいさんに倣って舌をきれいにするべく、ジャンクなものは控えて、
なにより団体戦(人数欠員しては迷惑かかる)なので、体調管理に努め、ドキドキしながらその日を待ちわびたのもとても良い思い出です。

当時、ちょっとSF的な本や映画、お勉強をかじっていたので、日が近づくにつれ
「なんか、陸地の旅行を超えて宇宙に放り出される体験しちゃうんでは?」と妄想が広がっていました。

私以外は美食好き、食べログ界のつわものばかりのチームだったので、先輩の胸を借りる気分で初訪問を楽しみました。

その日の日記に書いてあるのは、
・カンテサンスという宇宙に行った
・あの店内にアブダクションされたんだな
・時空超えてる、楽しすぎた。小さな一口から始まるのは物語が繊細過ぎる
などでした。

どれも美味しい、そして終始楽しい。これがずっとぐるぐる循環している空間でした。
地球の食材の、ありとあらゆる美味しい調理法、楽しみ方、味わい方を、過去現在未来、自由自在に行き来しながら
ずーっと探して究めているんでは…。
すべてのお皿、丁寧に盛り付けられて出てくるものが「作品」だった。
仔羊の背中肉、何時間も丁寧に火入れして、いざここで!というタイミングでサーブされるのって奇跡的だ。


ここにいたら「いま」を生きてるな!という謎の高揚感がありました。
多分、準備されたもの、このあとわが血肉となり細胞に行き渡る、そして記憶に残る、
すべての時間が集まってるんだー、と五感に浴びせられていたからだと思う。

お店にいる間、とっても楽しくて幸せで、すごいプロフェッショナルな人たちに見守られそのチームワークの中で
ただただ「美味しいものをじっくり味わう」ことに浸ってた。

あと美味しいものっていろいろ自分の中にしまってあるものを開いてくれる。
とある楽曲の歌詞が急に腑に落ちたり(主にTMNの electric prophetなど)、
昔読んだ童話や、アリスの世界やどらえもんの道具のことなんかも思い出した。
昔旅した、思い出の場所(フランスの山奥とか)のことが連想されたり、ある意味走馬灯を生きながら見ていたのかも。

私は利き手の都合でカトラリーの扱いが端正ではないのですが、
そんな私にも食べやすく!しかも二回も整えてくれた皆様、感謝しかありません。
こんなこと、家族しか気にしてくれないことなので、「え、ここにいるスタッフさん、実質家族と同じつながりでは」
と極端な感動を覚えました。本当にありがとうございます。
そんなこともあって、「宇宙のどこか遠くから、地球を見つけて、地球人にこんなに美味しいもの、美味しい食べ方があるんだよって伝えにきてくれてるんでは」とお席にいる間、感じていた。
究め続ける人たちってすごいな。今思い返すと、イチローさんとか伝統工芸の職人さんたち、トップアスリートと同じような世界を築く、凛々しさに触れた気がする。

テーブルを囲む皆さんとは手を携えて宇宙遊泳にトライして、でもそれぞれ自分自身の感動を持ち帰った、
というイメージでひと時を過ごせたような…。
初来店の私としては、お席で交わされるおしゃべりからたくさんの気づきをもらい、皆様の感想を聞いて、ぱーっと扉が開くみたいに「なるほど」の連鎖があったり、こういう団体戦の醍醐味も味わえて、途中じーんとしてしまい、無口タイムになりました。

美味しいとおしゃべりが弾むけど、言葉が必要になくなるときもあるんだな、と思った。

個人的にじたばたしたくなるくらい沸き立った食材
アオリイカ、アーティチョーク、百合根、マカダミアナッツ、ピスタチオオイル、筍、仔羊、デザートのすべて。

最初の一口、ほんとうにpetitな「味わうもの」で始まって、そこでもうさらわれちゃった。あの演出最高です。
あとはただただ、物語にのめりこむのみ。

自分のどうしようもなく惹かれる世界が「どこに連れていかれるのかわからない、だけどこの人(この演目、このお店)には確固たる哲学・信念があるから安心して身を委ねてしまう」ってものなんだな~とこの日のお食事を通して再確認しました。

ぶれない哲学持って、それをミクロにもマクロにも徹頭徹尾みなぎらせてるのは、強い。すごい。
こういう世界があることに触れられて、本当に良かったです。

この日、ご一緒させてくださった皆様、有難うございました。
カンテサンスの皆々様、素敵な体験、時間を有難うございました。
お食事通して、生きていてよかったと思えました(^▽^)

2022/09/21 更新

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