4回
2025/06 訪問
細部に宿る神を感じてほしいです
季節を変えて久しぶりの来店になります日本料理おやまさんです。
その日の市場を見て、いいものを変わらずで、季節の変化に伴い、メニューも変化に富んでおります。
各々のメニューの感想は写真に記載するとして、全体的な感想をここでは書かせていただきます。
素材の良さは語らずもかな、料理に対する着眼点の鋭さや細かさ、そこから出てくる発想の豊かさと実現する技術力は、滅多にお目にかかれないレベルだと改めて感じました。
接客にもその細かさが活かされているように感じます。丁寧さや研究熱心なところ、あらゆるところに料理長の人柄が反映されていると思います。
僕の偏見は多分にあるかもしれませんが、唯一無二のお店だと改めて思うと共に、良き仲間とかけ算的な発展を前向きに期待したいと思います。
大変美味しくいただきました。ごちそうさまでした。
本日の献立 お客さんからの意見からこのシステムが導入されました。わかりやすくていいですね。
ガゼ雲丹の昆布ジュレ 半分食べてしまいましたが、殻一杯の雲丹の隙間を昆布のジュレが囲みます。非常に上品なお味。
穴子の磯辺揚げ 穴子を岩海苔で包んでおります。まんべんなく磯の香りと味をつけるには岩海苔の方がいいですね。
吉次と牛蒡出汁のお椀 新牛蒡の出汁が優しい一品。吉次の旨みは変わらずだけど、これだけ個性が強いものをまとめあげる力は流石だと思います。
お造り 鮑、鮪、鯨、鮮度の良さはいいですね。とくに鯨ベーコンは技術が感じられました。旨さ、脂、塩味のバランスが絶妙(7:2:1)でした。
焼き物 本日は金目鯛と鮎でした。外はしっかりと、中はふかふわに仕上がっており美味しかったです。また、青松酢というチョイスが脂強めの当料理の相棒として素晴らしいと感じました。
鱧とじゅんさいのジュレ これも酸味、旨み、脂、旨み、食感のバランスが良く、後に続く料理へのリセットと橋渡しという意味で素晴らしい一品でした。
真鯛と新生姜の炊き込みご飯 炊き加減の素晴らしさを感じます。あわせて、鯛ととくに新生姜のほどよい主張が米とすごくよいハーモニーを奏でているように感じました。
盛るとこんな感じです。汁物は味噌汁ではないのであっさりしています。漬け物はニンジン(紫)とカボチャです。珍しいですが、しっかりと個性と塩味のバランスが良かったです。
デザート 梅の蜜煮が甘すぎず、旨みがあり、美味しかったです。
ドリンクメニュー ワイン。赤のグラスはありませんが、問題ないと思います。
すき焼き コクはありつつも後味はあっさりしたタレに卵が負けておらず非常に美味しかったです。おかひじきというチョイスは水分のバランスを取るという意味でもすごく秀逸なチョイスだと思います。
ドリンクメニュー 日本酒 ウイスキーもありますが、日本酒は東北のお酒に絞ったようです。ウイスキーもあります。
2025/06/29 更新
2025/04 訪問
ここからですね
仙台の思い出作りとして再び参りました日本料理おやまさんです。
前に来たときはまだ、すべてが試行錯誤な印象を受けましたが、働いてくれる仲間ができ、予約サイトもでき、お客さんも増えていました。
今は、お弟子さんやホールの方に仕事を教えながらの運用で一番忙しい時期だと感じましたが、生き生きしているようで楽しみではあります。
料理については、1か月なので、大きな変化はありませんでしたが、素材の旨味はもれなく活かすというコンセプトの通り、脂の多さをどう活かすか、苦みやアクの強さをどういい方向に持っていくかなど、細かい工夫を随所に感じることができました。これだけのことができるのは見たことがなく、仙台ではトップクラスかなと感じています。
写真撮り忘れメニューの感想は下記の通りです。
・空豆と蛤の玉地蒸し・・・ちょっと蒸し切れていない感じでしたが、これはこれで。卵と出汁が混ざりやすくて味のハーモニーを感じられました。
・甘鯛の松笠焼き・・・甘鯛の柔らかさと甘み・旨味・脂感を感じられる焼き方と笠にすることによる食感、がとても良いバランスでした。
・お造り・・・塩釜の鮪、石巻の平目、カワハギ(肝付)で、どれも弾力をしっかりと感じられ素晴らしい鮮度でした。なんといってもお造りの自家製ブレンド醤油、煎り酒のタレが素材の美味しさを引き立てつつ、適度な塩味と旨味を加える一級品のお供でした。
お酒は日本酒が中心で、ワインやウイスキーもありますが、おすすめを聞いても「個人の好みがある」と明言はしてくれないので、自分の希望というか、好みを伝えられる語彙力、決断力が必要です。
少しずつ成長していく姿も楽しみにしつつ、またの機会を楽しみにしています。
ごちそうさまでした。
飲み物メニュー1
飲み物メニュー2
飲み物メニュー3
飲み物メニュー4
サクラマスのすまし汁 豆の苦みがサクラマスの旨味と脂、出汁の旨味にうまくマッチしている。
むつの焼き物 筍もありましたが、食感も風味も味もしっかりしており大変満足でした。むつは焼き方が素晴らしく、旨味を残しつつ、脂は適度に落とす、素材の旨味を堪能できました。
仙台牛のしゃぶしゃぶ 上中下でゆで加減をあえて変えており、脂の感じや旨味の感じの違いを楽しめる一品
ホタルイカの炊き込みご飯 ホタルイカが混じると旨味が激増します。
お椀と漬物付きだとこんな感じです。 お椀は吉次とむつのあらでとった出汁。ちょっと覚ますとそのぜいたくさを感じられる。
デザート 自家製抹茶と苦みと餡の適度な甘みが非常においしい。
2025/05/03 更新
2025/03 訪問
大当たりの予感
仙台つーしんで紹介されていた個人的に注目の一店舗。萬味高橋の後に日本料理店なので、期待の上、来店。
女将さんが1人と料理人が1人のスタイル。思ったより設備がそのまま残っている。よく聞くと、ここの料理人の師匠と萬味高橋のオーナーシェフが知己らしく、「彼なら」ということでが明け渡していただいたらしい。
今はコースのみ1種類。値段は13,200(飲み物抜き)。もう1種類あってもいいかなと思ったが、デートなどでコースの差で苦い思いをされる方がいるかもしれないという配慮で1種類ということらしい。
今回は、春野菜の苦味と食感をうまく使ったコースになっていた。下ごしらえも非常に丁寧に行われており、旬のメイン食材の力だけではなく、旨味・酸味・苦み・食感・甘みなどいろんな味覚が最適なバランスで味わえる。
まだ、いろいろと準備を進めている最中で、予約を取るには直接電話しかないというハードルの高さはあるが、久しぶりに今後がすごく楽しみなお店だった。
腕と人格は間違いなく一級品なので、いいお客さんと仲間に巡り合ってほしいと切に願う。
私もまた行きますが。
店構え
飲み物メニュー1 日本酒に合うものが多いと感じた
飲み物メニュー2 ワインもあるけどボトル。グラスワインでも十分おいしかったですが。もう少しノンアルコール(お茶とか)が充実するといい気もします。
何が出るかわからなかったので、最初はウーロン茶
毛ガニのカニ味噌和え:カニはもちろんのこと、ポン酢ジュレの酸味と塩味、芹の食感とあっさり感が非常に良かった
伯楽星にしてみました。ちょっとコクが強いもう少し甘めにすべきと反省
空豆と白魚の玉地蒸し:卵と出汁という土台がしっかりしており、これと空豆の甘味と苦み、白魚の甘味と塩味、ウドの苦みと食感の組合せが楽しかった。
阿部勘 社:こっちの方が甘めとおすすめされた一品。素材の甘さが光るものに合う
お造り 金目鯛(静岡)、赤貝(愛媛)、筍(福岡)、平目(地物)。どれも身が締まっており、筍はとても甘い。右は酒に梅干し等を混ぜた特製。左は特製の出汁醤油。どちらでいっても間違いなし。
蛤の飯蒸し:ハマグリ2個は贅沢すぎる。うれしい。
吉次と山菜のお吸い物:吉次の旨味と甘みを最大限生かしつつ、それに伴い出てくる脂は山菜の苦みでしっかりリセットされた。苦みの活かし方が秀逸。
鯛のうろこ焼き:旨味を最大限活用第2弾。うろこの食感、付け合わせの苦みと酸味で全方位フォロー。
梅酒でいったんリセット。甘すぎず酸味がしっかりとありおいしかった。
肉料理:仙台牛のステーキ:外はカリカリ、中はしっとり。この焼き加減はなかなか他店ではお目にかかれない。右の自家製ポン酢、左のタレ。右のほうが好みだった。わさび菜が付け合わせというのも口がリセットされてよかったです。
肉料理には赤ワイン。銘柄名はわかりませんが、安いものではないと思う。
〆はホタルイカの土鍋ご飯:ホタルイカの甘さとコクが存分に生かされており文句なし。この分食べられます。お持ち帰りもできるそうです。
味噌汁とお新香:おいしいところは細部にも宿りますね。
イチゴのゼリー:酸味がしっかりと効いており、おいしかった。
2025/03/23 更新
今回は日本料理おやまさんです。
3回目になります。
食べログのコメントは少ないけど意外と混んでいました。品が良さそうな方が多くてよかったです。
今回も¥11500のコースです。
ペアリングはありませんが、大体のお酒は合うような気がしています。ソフトドリンクも充実しており嬉しいですね。
華やかさがあるわけではないですが、素材、調理のいずれの段階においても、一段上にある基礎能力の高さを感じました。いろいろと日本料理はいただいたつもりですが、やっぱりここが一番口に合うなと思います。
一品一品とても丁寧に作られており、親方さんが産み出すお店の雰囲気も相まってとてもよい時間を過ごしたなと思います。
また、お伺いしたいなと思います。
とても美味しかったです。
ごちそうさまでした。