4回
2025/03 訪問
久しぶりの炭おがさん
超人気店の「炭とおがわ」さんに久しぶりに伺えました。
今は2回転で営業されているので、以前よりは予約がしやすくなりましたが、それでも超人気店が故にかなり先まで予約が埋まっています。
厨房を囲むように弧型のカウンター5席、眼の前で鰻を捌いたり等のライブ感が一体感を生みますね。この雰囲気がとても良いです。
◯蛤の蒸し寿司
1品目からご飯物を頂けます。酢飯の酸味と蛤の旨みが良い具合にマッチします。
◯穴子のお造り
皮目を炭でしっかり焼目をつける、焼き霜造りで頂きます。炭の香りが心地よく、皮の香ばしさと身のふっくら感が美味でした。お造りで頂く穴子の良さも感じられますね。
◯赤なまこ酢
ただのなまことは一線を画す食感、シャキシャキ、ザクザクといったようなしっかりした歯ごたえのある食感で、これまた心地よい一品。
◯筍の車海老はさみ揚げ
八女の筍に車海老を挟み揚げを椀物にした一品。餡は生姜が効いていて、筍のしっかりした食感の中で車海老のプリッと感が活きます。車海老のこの美味しい食感がたまらないですね。
◯赤貝と菜の花のバター焼き
春を感じる菜の花の苦味が春を感じさせます。バター焼きならではのコクと赤貝の塩味が良いですね。
◯蓮根ちゅろす
テーマパークの定番であるチュロスのように頂く一品。今回は茨城のひかり蓮根を使用されていました。
スナック感覚でサクッと頂けますが、蓮根のホクホク感が大変美味でした。
◯焼き筍
シンプルに醤油焼きにした筍の一品。筍のシャキシャキとした歯ごたえが筍ならではの美味しさですね。お皿も面白い形でした。
◯うなぎ白焼き
炭とおがわさんのスペシャリテの一つと言えるうなぎの白焼き。
炭を用いての焼加減、蒸して焼くスタイルの技術、そしてうなぎの質、この3拍子が揃って完成する逸品です。
とにかく美味ですね。何度でも頂きたいです。
◯石鯛、ふぐの白子とクレソンの鍋
石鯛はそのまま刺身でも食べられそうな質感です。今回はふぐの白子とクレソンの鍋にしゃぶしゃぶする形で頂きました。
石鯛はサッと火を通すと、刺身と違った食感や旨みを感じられます。室見川の天然クレソンも良いアクセントになっており、ふぐの白子もホクホクで白味噌との相性抜群です。
そして、この鍋には更に美味しい秘密が。鍋の最後にご飯を頂くことができ、ふぐの白子を潰しながらこの白味噌汁とまるでリゾット、雑炊のような頂き方ができます。白子の濃厚さが存分に活かされ、ご飯の最高の食べ方の一つでした。
白味噌汁もそのままで飲み続けられる美味しさです。
◯TKG うなぎ蒲焼
最高の〆です。大分の蘭王、うなぎの蒲焼、そしてそのタレと組み合わせて食べるご飯は、この上ないお米の頂き方ですね。
ずっと食べ続けたい美味しさです。
ご飯はお替りができ、自家製明太子やじゃこも頂けました。
やっぱり日本人にはお米ですね!
◯わらび餅 アールグレイアイス 黒餡
甘味はいつものように最高級わらび餅を用いたパフェ。今回のアイスはアールグレイホワイトチョコチップアイスでした。中のポン菓子の食感のアクセントも美味しく、カットされたいちごもまた良い甘みと酸味がありました。そして何より、本わらび粉で作られたわらび餅のぷるんとした柔らかさともちっとした食感に、黒餡、黒みつの独特な甘みがとても合います。
今回も鰻を筆頭に大変満足のコースでした。
次回もまた楽しみです。
蛤の蒸し寿司
穴子のお造り
赤なまこ酢
筍の車海老はさみ揚げ
赤貝と菜の花のバター焼き
蓮根ちゅろす
焼き筍
うなぎの白焼
石鯛
ふぐ白子とクレソンの鍋
TKG うなぎ蒲焼
じゃこと明太子
わらび餅 アールグレイアイス 黒餡
2025/03/24 更新
2024/03 訪問
感動の鰻と素材を活かした料理
超予約困難店である「炭とおがわ」さんへ。カウンター5席のため、大将である小川さんと同席のお客さんと一体感を感じながら食事が楽しめます。
小川さんの人柄も含めて、雰囲気がとても良く、居心地が大変良いです。
今回のコース内容は以下の通りでした。今回も最後に食材や器についての説明書を頂けるのがまた嬉しいポイントです。
○このわたとワタリガニの茶碗蒸し
ワタリガニのふわふわした身の食感と蟹の風味が一口目に口の中で広がります。
蟹の甘みに、このわたの磯の香りやコクが合わさり、より深みを感じる茶碗蒸しでした。
○甲イカ、合馬の筍、指宿の揚げそら豆
そら豆のホクホク感に驚く一皿でした。かぼちゃのような甘みと揚げの食感が良く合っています。
一週間熟成された甲イカは橙をかけて仕上げてあり、橙の風味と甲イカの弾力を美味しく感じます。
合馬の筍もシャキっとしており、香りも良かったです。
○石鯛昆布締め、トマト、キュウリ
短冊状に切られた石鯛は最後に炭で炙って完成します。この炭の香りが大変良く、食欲が高まりますね。上の柚子胡椒は自家製のもので、柚子がたっぷりと使われており、風味が豊かで辛さもしっかりありました。
○ナマコ酢
シャキシャキとした絶妙な食感に驚きを感じるナマコ酢でした。前回も頂きましたが、ナマコの食感の概念が変わる一品です。
○有明の蛤の白味噌汁
大ぶりな有明の蛤でとった出汁も効いた白味噌汁。
蛤の貝の旨味が染みていて、山利商店の白味噌は甘く、落ち着く味でした。
蛤も良い火加減で、貝身の美味しい柔らかさを感じます。
主役になれる味噌汁でした。
○加賀れんこん揚げ
チュロスのように渡される、加賀のレンコン揚げ。蒸して炊いた物で、サクサクとした食感の後に広がるレンコンの甘みが香ばしく、大変美味でした。おつまみとしても、一品料理としても最高です。
○長崎の鮑と合馬の筍の飯蒸し
鮑の美味しさをたっぷりと感じられる飯蒸しで、肝とご飯の相性がこの上ないです。鮑の柔らかさとても心地よく、筍のシャキっとした食感と対比でよりお互いが際立ちます。
これも絶品の料理でした。
○筍焼き
写真を撮り忘れましたが、合馬の筍をシンプルに楽しめる一品です。
焼き目がキャラメルのように甘く、香ばしく、筍の質の良さを感じられます。火加減も絶妙です。
○鰻の白焼き
炭とおがわさんのスペシャリテの鰻。
その場で〆る鰻の身はふわふわで、鰻の美味しさが全部詰まっています。
焼き加減もさすがの職人技で、塩もわさびもしっかり合います。毎回、感動する白焼きです。
○穴熊と室見川のクレソンの小鍋仕立て
珍しいジビエである穴熊を使用した一品。
熊系は脂の美味しさが特徴だと思っていますが、それを活かすにはやはり鍋仕立てでしょう。
小鍋はシンプルな出汁の効いたスープに、クレソンの風味が染みています。そのスープが穴熊の美味しさを更に引き立て、嫌な臭みはなく、美味しい野性味を感じられる肉質に仕上がります。
スープも完飲するほどの美味しさでした!
○TKG、うなぎ蒲焼
美味しいの一言。最高の〆です。ご飯の炊き加減も最高で、粒立ちが良く、コースの終盤ですが、永遠に食べられそうな気がします笑
鰻の蒲焼きも信じられない美味しさで、大分のブランドである蘭王の卵黄は色も濃く、旨味が凄すぎます。
最後には自家製明太とじゃこもサービス頂け、全日本人に食べてほしい〆です。
○わらび餅、キャラメルチョコアイスのパフェ
わらび餅、黒餡、キャラメルチョコアイスといった和洋折衷なデザート。
わらび餅は目の前で作りたてのもので、チョコアイスの冷たさとの折衷な感じもまた美味しいです。
温かいときはとろけるような食感で、アイスと混ぜると温度が下がりつるりとした喉越しになります。
濃厚な黒餡の甘さも光ります。
最後にはお抹茶を頂いて終了です。
今回も鰻を含めて感動する品々で、小川さんのキャラクターも良く、絶対に再訪したい気持ちになりました。
なかなか予約が困難なお店ですが、また伺える日を楽しみにしています!
山口県宇部のワタリガニ
○このわたとワタリガニの茶碗蒸し
1週間寝かせたコウイカ、橙もかけて
甲イカ、合馬の筍、指宿のそら豆
石鯛昆布締め、トマト、キュウリ
なまこ酢
蛤の白味噌汁
加賀レンコン
長崎のアワビとたけのこの飯蒸し
鰻の白焼き
糸島の穴熊
穴熊とクレソンの小鍋仕立て
2024/03/17 更新
2023/11 訪問
感動の鰻
2022年11月にオープンされ、瞬く間に大人気店となり、予約困難店の一つである「炭とおがわ」さんへ。
シェフの小川さんはRED U-35で2014年にブロンズエッグを獲得された方です。京都の名店「瓢亭」さんで6年もの期間修行され、その後は福岡のお店で料理長を経た後、こちらのお店を開業されました。ちなみにお兄さんも料理人で、京都の有名店の方ですね。
お店は、中洲川端駅のすぐ近くのビルの3階にありました。勝手ながら西中洲のような場所にあると思っていたので、意外な場所でした笑 地下鉄の駅からすぐなのでとても行きやすい立地に感謝です。
店内はカウンター5席で、その他のお客さん、シェフとの一体感を感じる作りでした。
席の前には、コンセプトである炭焼きの調理場が見え、今後に出てくる食材への期待感が高まります。
○海老芋餅粉揚げ、蟹あんかけ
ねっとりとした食感が特徴の海老芋は蟹あんかけと共に優しい味でした。体も温まり、先付けとして最高です。銀杏、シメジの歯ごたえのある食感も蟹あんかけと合いますね。
○あらの塩たたき
五島のアラを塩たたきにした一品。甘さと旨さを兼ね備えるアラの身は勿論、皮の焼き目の付け方が非常に上手で、この食感の対比が癖になります。
○赤なまこ
和歌山の赤なまこを土佐酢に漬けたお料理。湯がく温度が58℃というのがこだわりのよう。
シンプルな料理が故に、なまこの質と湯がき加減が肝になりますが、しっかりした弾力を感じる美味しい食感に仕上がっていました。
○ホタテと揚げムカゴの味噌汁
山利商店の白味噌を使った味噌汁はとても優しい味。
ホタテの旨味も染みており、揚げムカゴのホクホク感がアクセントとして光っています。善き和を感じる一品でした。
○雲子磯辺焼き
タラの白子である雲子を三國屋の海苔で巻いて頂きます。
雲子はアッツアツで、少しずつ食べ進めました笑
海苔の風味、そしてこのパリッと感で、中の雲子のとろける食感が際立ちます。クリーミーな味わいは雲子ならではの味ですね。
○Mr青木のハラミ香味焼き
飯塚市にある有名焼肉店のMr青木さんで厳選された部位、今回はハラミでした。
もう肉質が最高です。全く重たくなく、ただただ美味しいの一言です。
○茄子とキノコのお浸し
朝倉で採れた千両茄子を使われています。肉のあとに挟む落ち着く一品でした。
○うなぎの白焼き
鹿児島県大隅半島の鰻ですが、ここが小川さんの真骨頂で、鰻の焼き方の絶妙さが光りまくっています。
このこだわりの炭焼きされたうなぎは、もう感動です。
美味しい、旨いの言葉しか出てきませんでした。
○あら汐汁
身が柔らかく、上品な美味しさのアラを汁物として頂きます。アラの旨味を感じるスープは、塩加減もよく、スッと入ります。
○ご飯物
ご飯は熊本の「くまさんの輝き」といったブランド米を用いており、蒲焼のタレがかかってもべちゃっとならないお米を選んでるというこだわりがありました。
メインの食べ方は大分の蘭王の卵黄とうなぎの蒲焼。前述の白焼同様、感動の鰻です。
そして、おかわりにはじゃこやタコの昆布煮も頂け、ご飯が何杯でも食べられます。白ごはんを何種類もの食べ方で楽しめるのがまた良いです。
○わらび餅と栗アイス、黒餡
デザートはパフェ形式でありますが、中身は和の甘味になっている面白い一品です。
本蕨粉を使って目の前で作られるわらび餅は、新鮮な体験でした。
わらび餅と黒餡はよく混ざりあい、その下の栗アイスの冷感と風味が心地よいものでした。
最後に、本日のメニューの内容や器の詳細が記載された丁寧な献立を頂けますが、とても良いサービスだと思いました。小川さんの人柄や仕事への丁寧さを感じます。
過ごしやすい雰囲気のお店で、大人気なのも納得です。
再訪が非常に楽しみなお店の一つです。
海老芋餅粉揚げ 蟹あんかけ
五島のアラの塩たたき
和歌山の赤なまこ
ホタテと揚むかごの味噌汁
雲子磯辺焼き
Mr青木のハラミ香味焼き
千両ナスとキノコのお浸し
うなぎの白焼
あら汐汁
TKGと鰻の蒲焼
タコの昆布煮
じゃこめし
わらび餅、栗アイス、黒餡
抹茶
2023/11/18 更新
先月に引き続き、「炭とおがわ」さんのコースを堪能出来ました。
絶品の鰻は勿論、鮎、鼈、松茸といった食材も使用されていて、どの一品も主役級に印象に残る内容でした。
◯先付け
茨城のひかりれんこんに、北海道噴火湾の毛蟹と菊花の餡の一品。
ひかりれんこんのホクホク感に、毛蟹の餡の優しい甘みと旨みに、毛蟹のポーションと味噌のコクが
餡と相性が良く、コースの初めにスッと食べやすい美味しい一品でした。
◯向付
鰊を軽く酢〆した一品。
皮目を炙った鰊と大根おろしや葱といった薬味と合わせて頂きます。鰊の脂の乗りが良くて、酢〆されているからより一層脂の旨みを感じることが出来ます。薬味も良い具合に鰊の良さを引き立てていました。
◯強肴
千両茄子の風呂吹き。
揚げ浸しにした千両なすに玉味噌をかけたシンプルな料理。シンプルだからこそ、絶妙な出汁の美味しさが際立っています。そこに玉味噌の甘みとコクが入り、ちょっとした田楽のような楽しみ方も出来ました。
◯お凌ぎ
筋子の昆布〆と新銀杏を飯蒸しにした一品。
筋子の鮮やかな紅色に、新銀杏、とろろの色合いも絶妙です。飯蒸しならではのご飯の食感と筋子、とろろといったご飯に抜群に合う組み合わせで、あっという間に食べ終わってしまう美味しさでした。
◯焼き物
鱚うるか焼きとだだちゃ豆の一品。
一夜干しした鱚に鮎の内臓の塩辛を塗って焼いてあり、鱚のさっぱりした味わいに鮎の内蔵のほろ苦さや塩味、旨みがプラスされ絶妙な味わいに仕上がっていました。
だだちゃ豆もシンプルに美味で、お酒が進みます。
◯うなぎ白焼き
炭おがさんの、スペシャリテの一つである鰻の白焼き。説明不要の美味しさです。延々と食べられますね。
◯鼈と松茸の鍋
鼈の旨みと松茸の芳醇な香りが競演した贅沢な小鍋。
ボリュームもたっぷりで、満足感が高く、出汁を楽しみ、食材自体を楽しみ、最後にご飯と合わせるという一度に三度以上も美味しい料理でした。最高の小鍋です。
◯鮎めし
鮎の処理の手間暇がかかった贅沢に頂けるご飯物。
鮎は骨も抜かれていて、至れり尽くせりです。骨から取った出汁も含めて鮎のご飯がしっかり染みていて、炭で先に焼いているので身の旨みも逃さず、炭焼の香りのアクセントも含めて最高でした。
このようなスタイルで鮎を頂く体験自体が初めてで、印象深い一品です。
◯TKG うなぎ蒲焼
ご飯物が続く最高なコースの〆はこちら。
蘭王を使ったTKGに鰻の蒲焼は至高の組み合わせで、コースの最後にこれが待っているという絶対的な安心感と期待感が抜群の〆です。
お替りに、自家製明太と雑魚山椒も合わせて頂け、何度も何度もこの美味しさを感じられます。
〆物として最高クラスの内容ですね。
◯水物
デザートはわらび餅にキャラメルチョコチップアイスのパフェ。わらび餅の温かい温度感とキャラメルチョコチップアイスの冷たい温度感が合わさることで絶妙な口当たりになります。
わらび餅自体も温かいままで頂くのと、アイスと合わせて冷たく頂くのでは食感も変化して、この変化自体も美味しさにつながります。
異なる甘さが何重にも重なり、ポン菓子の食感のアクセントもたまらないです。
コースを通してどの料理も丁寧に作られていて、またすぐにでも伺いたくなる満足度の高さです。
なかなか予約が困難なお店ではありますが、次に伺うときを楽しみにしています。