1回
2025/08 訪問
近未来的空間で頂くフレンチ
Amuse Bouche
Tomato
ベルーガキャビアとカルーガキャビア
キャビア食べ比べ
Cavier
Crabe
23種のキノコ
黒トリュフ
Champignon
Homard breton
酒粕や穀物を練り込んだパン、ホイップバター
SHIROAMADAI
Canard Nanatani
フレッシュメロン、メロンのソルベ
コーヒー、和紅茶、アールグレイ、ダージリン、ブルー、ドライフルーツ
Mangue
Mignardlses
2025/08/18 更新
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大阪北新地にあるイノベーティブフレンチの「NH（エナシュ）」さんへ。
北新地駅から徒歩すぐのエリアでアクセス良好です。
お店の入口は少し入ったところにあり、インターホンを押してスタッフの方のお出迎えがあるので、この時点からワクワク感があります。
1階は落ち着いた雰囲気のウェイティングルームで、食べログsilverやフレンチWEST百名店の盾もありました。
2階が実際食事を頂くカウンターで横並び10席でした。1階で渡された欠けたお皿の、残った部分の飾皿が置かれている所が自分の席になります。遊び心がありますね。
2階の店内は紫色を基調とした内装に両サイドは自然を感じるような苔をあしらった壁で、形状的には宇宙船のような近未来感を感じられる空間でした。この空間そのものが印象的で記憶に残ります。
メニューはランチもディナーも同じ内容で35200円（税込）。それにサービス料10%でした。
以下コース内容になります。
料理名の記載はメニュー名に則って記載しております。
◯Amuse Bouche
手前から
・富山の甘エビ、海老のチップス、枝豆
海老のチップスの香りが口に含む前から食をそそります。パリパリとしたチップスの食感に、枝豆の食感のアクセント、甘エビの優しい甘みが口に広がります。
・七谷鴨のコンソメスープ
今回のメインでも使用される七谷鴨のコンソメスープ。濃厚な旨味がガツンときます。
・竹炭を練り込んだチュイール生地とフォアグラのムース、ピスタチオナッツ
軽いチュイール生地の食感に、フォアグラの旨味と風味が後から来るのがたまらないです。小さいながらもしっかりとした旨味を感じられる一品です。
・フォカッチャとマスカルポーネチーズ、但馬牛のブレザオラ
蓋を空けると心地よい燻香と煙が広がります。ブレザオラのちょうど良い塩味にマスカルポーネチーズの甘みとフォカッチャらしい口当たりの良さを美味しく感じます。
◯Tomato
カプレーゼ的な一品。自家製モッツァレラチーズに高知県のフルーツトマト、トマトのジュレ、ミニトマトとトマトづくしです。
上にはモッツァレラのエスプーマ、そして中にバジルの香りをアクセントとして加えていました。
良い塩梅の甘みと酸味、そして味の濃さを感じます。凄くバランスがとれており、上品かつ美味しい一品でした。
◯Cavier
料理の前にキャビアの食べ比べを頂ける贅沢さ。今回、カルーガキャビアは初めて頂きましたが、しっかりした粒感とナッティな感じやコクを楽しめ、王道のベルーガキャビアとまた異なる美味しさを感じることができました。なかなか同時に食べ比べないと比較が難しいので、凄く貴重な経験ですね。
そのキャビアを使用した料理が、また芸術的な見た目の一皿でした。
真ん中に北海道グリーンアスパラガスのムース、周りにはサッと火入したグリーンアスパラガスを飾ってあり、柚子やミントのジュレを含んだもので囲んであります。
アスパラガスの食感、ムースの青々とした味わい、爽やかさが柚子やミントのジュレとも相性がバッチリでした。
◯Crabe
北海道の帆立、毛蟹、李、エストラゴンのアイス、蟹チップスの組み合わせ。
帆立や毛蟹の海鮮の旨みが詰まっていて、李の酸味が海鮮と合い、エストラゴンのハーブのアイスが心地よい爽やかさを醸しています。蟹チップスの食感と風味も好みでした。
◯Champignon
キノコのロワイヤル、ソテー、キノコのコンソメ、黒トリュフ、キノコピューレの構成の一品。
まさしくキノコづくしです。使っている量と質が贅沢です。香り豊かな黒トリュフに、様々なキノコの食感と旨味が調和しており、旨味が凝縮されています。
この上ないキノコ料理でした。
◯Homard breton
オマール海老の中でも最高ランクのオマールブルーを使用した一品。
付け合せにスペルト小麦をリゾット様に仕立ててありました。ソースはナッツの香りを移しており、これがまた香ばしく仕上がっています。スペルト小麦の弾けるようなもっちりとした食感がとても印象的で、オマール海老の存在感にも負けていません。
オマール海老の繊細な甘みと絶妙な弾力感、緻密な身質は質の良さを感じ、火入れの加減も素晴らしいです。
シーアスパラガスの塩味もちょうどよく、生のアーモンドの食感のアクセントも良かったです。
◯SHIROAMADAI
和歌山の白甘鯛の一品。鱗はサクサクの食感、下には旨味の詰まったスープドポワソン。フェンネルのオイルの香り付けもされていました。
付け合せの花ズッキーニの飾り方も可愛らしくセンスを感じます。花弁の中のダイス状にカットされたズッキーニやパプリカも野菜の旨みが活きていました。
白甘鯛のほろけるような柔らかさでありながら、満足感のある旨みがしっかり感じられ、スープドポワソンの強い海鮮の旨みにも共存する形で感動的な美味しさでした。
◯Canard Nanatani
1－2週間熟成させた七谷鴨の一品。胸肉のロースト、ソースは鴨の旨味を凝縮させ、白ワインをあわせたもの。付け合せには茄子で巻いた鴨のもも肉のミンチ。
胸肉は分厚い皮目のパリパリ感とボリューム感、そして旨みが凝縮したしっとりした身質が絶品です。ソースも鴨の旨みを凝縮させているため、お肉の旨味を更に一段と引き上げていました。
きれいにナスで囲んだもも肉のミンチは見た目もちょこんと可愛らしく、ミンチから溢れるジューシーな鴨の脂が茄子の甘みと大変良く合います。
一皿で胸肉、モモ肉それぞれの良さを味わえるメインに相応しい一品です。
◯お口直し（メニュー表記外）
メニュー表には載っていないお口直しのデザートも完成度が高かったです。
バニラソースにフレッシュメロン、メロンのソルベを載せてあり、最後にブランデーをかけます。
トロンとしたブランデーの甘さと香りが、メロンの甘みをよりシルキーにし、バニラの華やかな甘みも混ぜながら頂くことで「甘さ」一つといえど違う角度で楽しめます。
勿論、フレッシュメロン自体のクオリティも高かったです。
◯Mangue
宮崎県産の「太陽のタマゴ」を用いた贅沢なパフェ。ミモザのジュレ、マンゴーのソルベ、クリームチーズクリームをマンゴーと合わせています。
マンゴーの香りと甘みをそのまま頂ける、コースのフィナーレとして最高のデザートでした。
山椒を合わせたメレンゲも面白く、柄の長いパフェスプーンで頂く体験も印象深いです。
◯Mignardlses
最後のお茶菓子は以下の3点でした。
・ブルーベリーのタルト
・ピスタチオマカロン
・カヌレ
どれも美味しく、合わせるドリンクの種類も豊富です。
高級食材をうまく使用しながら、見た目も美しい料理が多く、高級店でありながら堅苦しい感じがない居心地の良さも良かったです。
お土産のカヌレも大変美味しく、帰った後も余韻に浸れるのがまた嬉しいですね。
また大阪に行く際には伺いたいお店の一つになりました。