1回
2025/10 訪問
お洒落な空間で頂くお洒落なフレンチ
胡椒風味のアーモンド
ミニャルディーズサレ
アミューズ
「レモン」南瓜/キャビア
ワッフル
［パイナップル］蕪/オマール
［無花果］里芋/フォアグラ
［カボス］キャベツ/五島の海
［グレープフルーツ］タイム/愛のカタチ
［林檎］木の子/仔鳩
［マスカット］メレンゲ/ヨーグルト
［洋梨］アーモンド/ホワイトチョコレート
［洋梨］アーモンド/ホワイトチョコレート
ミニャルディーズサクレ
2025/10/28 更新
ランキングと口コミで探せるグルメサイト
グルメキュレーションサイト
毎日の外食が楽しくなるグルメ情報
ホテルイルパラッツォの一画に2025年9月にオープンされた「L'Unique labo」さん。
浜野シェフは東京の「ラ・ロシェル」で修行後、渡仏され、ミシュラン２つ星を獲得されていた経歴の方で、大変楽しみなお店でした。
店内は白を基調としたお洒落な造形で、間接照明や光を取り入れるような構造、そしてキッチンを臨めるU字型のカウンターも店名の通り、唯一無二感があってとても良いです。
まずは手前の待合の所で、胡椒風味のアーモンドをつまみとして食前酒を嗜む事ができます。
カウンターの席はローラー型で可動性が良く、このホスピタリティさも素晴らしいです。
◯ミニャルディーズサレ
・黒オリーブと生ハムのマドレーヌ、ぶどうゼリー、ぶどうジュースのスポイト
マドレーヌとぶどうゼリーを口に含んだ状態で、最後はスポイトでぶどうジュースを口の中に含むことで、マドレーヌにしっとり感とジューシーさが増します。
・ポルチーニ茸のチュイル、オキサリス
サクサクとした食感でポルチーニ茸の香りがふわっと薫るのが良いですね。
・バラのマカロン、カレー味のマカロン
バラのマカロンは中に豚肉のリエット、カレー味のマカロンは中にペコリーノチーズ。
豚肉のリエットの旨みと塩味、そしてマカロンの食感がとても良いです。カレー味のマカロンはカレーチーズの味わいで、マカロン史上最も衝撃的な味わいでした。見た目の可愛らしさから本格的な味の良いギャップが印象的です。
◯アミューズ
食べる順番は写真の右手からを推奨され、その順で記載します。
・ブランダードを竹炭の衣で揚げたもの
中のブランダードの熱々感が素晴らしく、ジャガイモのホクホク感に魚のホクッとした旨みが合わさっていて、竹炭の衣のもちっとした食感も美味でした。
・車海老とアボカドのタルタルのタルトレット
見た目が華やかで可愛らしく、ジュエリーのキラキラ感があります。車海老とアボカドの旨みがしっかり効いていて、ライム風味のゼリーの心地よい風味が口に広がります。タルトのはちみつ感も美味でした。
・カリフラワームース、ウニ、生ハム、ゴールデンキウイ、野菜のブイヨンゼリー
カリフラワームースはしっかりカリフラワーの味わいが出ていて、そこにアクセントとして、ウニの旨みやゴールデンキウイの甘酸っぱさ、生ハムやカリフラワーの食感が効いていました。
◯［レモン］南瓜/キャビア＋ワッフル
シェフのスペシャリテがこちらの一品。花畑のような見た目で、オシェトラキャビアを中心に一番下には白菜とズワイガニのエチュベ、その上に南瓜のエスプーマ、周りをズッキーニのスライスで囲んでありました。
ワッフルは黒オリーブを練り込んだワッフルで、ジャックダニエルの樽でスモークさせたものです。このワッフルにキャビアの一品を載せながら頂くスタイルです。
南瓜の甘みを主体に、ズワイガニやオマール海老の甲殻類の香りを感じつつ、キャビアの塩味が味をまとめています。周りのズッキーニのシャキシャキ感も美味しいですね。
◯［パイナップル］蕪/オマール
パイナップル風味のゼリーをシート状にして花びらを敷き詰め、その中にオマール海老、西米良サーモンを包んだ一品。隣にはパイナップル風味のクリーム。オマール海老型のチップスも可愛らしいです。ソースは白が蕪、緑がブロッコリー、赤がビーツの内容です。
見た目から興味を惹く一品で、中のオマール海老とサーモンがそれぞれ独立した美味しさを感じつつ、合わせたことによる足し算以上の美味しさも感じました。ソースも合わせることで複雑さを増し、上質な白ワインと合わせたい一皿でした。
◯［無花果］里芋/フォアグラ
フォアグラとほろほろ鳥のパテの肉肉しさと旨みに圧倒されました。食べ応え抜群で、満足感の高い一品です。下には里芋のピューレ、上には里芋の煮込みと無花果のキャラメリゼ、周りには無花果のソース、マディラソース、無花果の葉のオイルの構成です。
それぞれのソースの美味しさはもちろん、混ぜ合わせたときの完成度の高さも良かったです。
◯［カボス］キャベツ/五島の海
五島列島の18kgのアラの一品。アメリケーヌソースとブールブランソースの2種のソースがエスプーマにしてあり、アラの上には糸島の久保田農園のハーブとキャベツのエチュベを載せてあります。
アラのサイズが大きかったこともあり、皮目の下の脂分が分厚く、パリッとした皮目とジューシーな脂のところを同時に味わえる贅沢さを感じられます。ソースのコクもしっかりあり、身のプリプリ感と上質な甘さが絶品です。爽やかなハーブ感も料理のランクを上げています。
◯［グレープフルーツ］タイム/愛のカタチ
お口直しのグレープフルーツのグラニテ。レモンタイムで風味づけた炭酸のエスプーマが載っています。
グレープフルーツの酸味と炭酸のエスプーマはさっぱりした味わいです。
そしてパチパチキャンディ的な口の中で弾けるものや、スプーンの先に小さなハートの穴が抜いてあるのも、遊び心満載でした。
◯［林檎］木の子/仔鳩
メインはロワール地方の仔鳩を備長炭で焼き上げた一品。胸肉、もも肉どちらも楽しめる一皿です。
付け合せは姫人参、ペコロス、ジロール茸、林檎のスライスでした。
人参のピューレや李のソース、林檎のピューレに、お肉の周りにはサルミソースをかけてあります。
胸肉はボリューミーで、ぷりっとした弾力があり、ハツのような食感でした。ただ、コクのある旨みがしっかりあり、緻密な肉質が大変美味でした。このコースのメインとしてふさわしい存在感です。
もも肉は柔らかく、外はカリッと焼き上げられ、中はほろほろとなっていて新食感でした。付け合せのそれぞれの味も活きていて、このお料理もソースの存在感が抜群でした。
◯［マスカット］メレンゲ/ヨーグルト
デザートの1品目はぶどうに見立てたマスカットとメレンゲの一皿。
メレンゲの中にはシークワーサージュレ、その上にヨーグルトアイス。マスカットの上にはローズマリーが可愛いサイズで載せてあります。
メレンゲの甘みとサクサク感が心地よく、マスカットとヨーグルトアイスの組み合わせも間違いなしです。シークワーサージュレの酸味も味の幅を広げていました。
◯［洋梨］アーモンド/ホワイトチョコレート
デザート2品目もデザイン性が高いです。
ホワイトチョコレートのドームの中にはマスカルポーネムース、洋梨のコンポート、ラズベリー、牛乳アイス、アーモンドクランブルが入っていて、温めてあるパッションフルーツのソースを上からかけると、ドームが崩れて完成です。
ホワイトチョコの濃厚な甘みとパッションフルーツソースの酸味がとてもマッチしていて、中のアイスとの温度感の対比も面白い一品です。
クランブルの食感やマスカルポーネムースのコク、洋梨コンポートのすっきり感もまた複雑性があり、食べ飽きないデザートです。
秋らしさを感じさせる紅葉型のクッキーやパッションフルーツの色も季節感があり良かったです。
◯ミニャルディーズサクレ
・栗ショコラ
中にマロンとカシスのクリームがたっぷり入っていて、栗感をしっかり感じる一品です。
・フランボワーズのミニロールケーキ
フランボワーズの香りがしっかりある軽い口当たりのロールケーキでした。
・マンゴーとレモンタイムのパートドフリュイ
サクッとしたクッキーとゼリーのモッチリ感が美味しく、マンゴーのトロピカル感も良かったです。
コース全体を通して、まず料理の見た目が凄く凝っていて、遊び心満載でかつお洒落な一皿一皿でした。フルーツのエッセンスをどの料理にも入れてあり、面白いスタイルのフレンチだと思います。
2ヶ月毎にメニュー内容が変わるようですが、どのシーズンも行ってみたいお店です。