3回
2022/04 訪問
日本料理の最高峰!世界に誇る日本料理のすばらしさを存分に堪能できる
3年連続ミシュラン二つ星。滋賀から銀座に移転後に瞬く間に超人気店&予約困難店となった日本料理の最高峰。
貸切会にありがたくお誘い頂き訪問。
季節感を存分楽しめる日本料理。春のしのはらを待ちわびて漸くこの日を迎え、期待に胸を膨らませる。
手入れの行き届いたカウンターのみの明るい空間。
博識の篠原大将のお話を伺いつつ料理を味わう。ひとつひとつの料理に物語があるかのように考え尽くされた構成。
〇甘茶
紫陽花のお茶。
4月8日はお釈迦様の誕生日。この日は花祭りとしてお釈迦様の誕生仏に甘茶をかけてお祝いする。
〇平和クラフト ペールエール
「紀土 KID」の蔵元の平和酒造が立ち上げた「平和クラフト」が醸すクラフトビール。ホップの香りが心地よい。
▪️先付け
・車海老、蛍烏賊、鮑、筍、うど
花祭りにちなんで椿と桜の花等をあしらった先付け。ジュレで味付けられている。
器 は110年前のビンテージバカラ。いくらするんだろうと思いつつ料理を楽しむ。
▪️お椀
・アブラメ、賀茂茄子
アイナメの関西地方での呼び名。脂の乗ったふわっと柔らかな身。お出汁がとても優しく胃に流れ込む。
〇而今 特別純米
▪️向付
・鯛の煎り酒、ばちこ
引き締まった鯛の弾力のある食感に煎り酒が纏う。海鼠の卵巣から作られる三味線のバチのような形のばちこ。酒の肴に最適。
▪️焼き物
・養殖鰻
選りすぐりの鰻は炭火でじっくりと焼き上げられる。上質な海苔の上に玉子しんじょう、鰻、花山椒と積み重ねられる。
花山椒の芳香とふっくら柔らかな鰻。最高に美味い。
▪️揚げ物
・スッポンの竜田揚げ
タレで味をつけた竜田揚げ。スッポンの弾力のある肉感が食べ応えを感じさせ、揚げられた衣の中には旨味が凝縮。途中ですだちを絞って爽やかさを演出。スッポンの美味しさを改めて実感。
▪️八寸
・花見串:
白海老のしんじょう揚げ
蛤のきんし揚げ
チーズの漬け
京都大原の筍味噌田楽
黄韮を巻いた鴨ロース
サクラマスの木の芽焼き
庄内麩の蒲焼
松の実と豆腐の白和え
……他(覚えきれず)
・神に献上する器:こごみ、たらの芽、瓜
・はまぐりの器:イイダコと菜の花の辛子和え
・青竹:烏賊と葱のぬた和え
神が宿る木とされる桜をあしらった八寸。
照明を落として蝋燭の光が桜を照らし夜桜の如く浮かび上がるその光景は圧巻。その姿にしばし見とれる。
とても覚えきれない種類の料理。どれも美味しく舌鼓を打つ。
〇Shizen Sparkling Koshu 2017 しのはらラベル
▪️進肴
・鮪赤身漬け、中とろ、剝き身べったら漬の太巻き
鮪三種を貴重な海苔で贅沢に巻いた巻物。
シャリよりも鮪が大半を占めており極細に切られた胡瓜の食感と共に楽しむ。
▪️追肴
フォアグラとマンゴーとパッションフルーツの最中
甘酸っぱいフルーツと濃厚なフォアグラの旨味をパリッとした最中で包み込む。
▪️止め鍋
・猪の鍋、葉山椒
赤身と脂身の紅白のコントラストが美しい猪肉。
全く癖のない肉から優しい脂身の旨さが広がる。
▪️強肴
飛騨牛のひれ肉焼き(追加)
そのお肉のやわらかさが箸で掴んだだけで伝わってくる。口の中に入れた瞬間に脂の旨味が溶けだし口の中を幸福感で満たす。
しじょう史上最高の柔らかなお肉の美味しさにしばし時を忘れ余韻を楽しむ。
▪️ご飯物
・海老とホタテの炊き込みご飯
海老のパリッとした食感と風味がホタテの旨味を閉じ込めたご飯が奇跡のフュージョンを生み出す。
最高に美味しい炊き込みご飯。飛騨牛のひれ焼きを乗せれば究極のご飯が完成する。
〇松の司 純米大吟醸 竜王山田錦 生
▪️止め椀
・にゅうめん
お出汁にふんわりとした溶き卵と柔らかなにゅうめん。心も身体も暖まる。
▪️香の物
・茄子と胡瓜の漬物
茄子の和辛子が鼻を抜け心地よい。
▪️甘味
・桜の葉で包んだ葛まんじゅう
桜の香りと共にいただく葛まんじゅう。葉の香りも一緒に楽しむ。
・抹茶
香りの良いほろ苦い抹茶。葛まんじゅうの甘味を中和する。
素晴らしすぎる内容。心もお腹も満足。
なかなか来られるところではないがこの感動を思い出すとまた訪れたくなる。
2022/06/05 更新
2021/06 訪問
日本料理の最高峰!篠原劇場に誰もが夢中になれる!
日本料理の最高峰。超予約困難店。
このお店には一生来られないだろうと思っていたら、食べ友さんから席を追加できたとの事で有難くお誘い頂き、もちろん二つ返事で参加。なんという幸運。こんなチャンスを逃すわけにはいかない。
銀座一丁目のとあるビルの地下。楽しみに開店を待つ。中に入ると篠原大将がお出迎え。厳つい風貌とは対照的に笑顔から人柄の良さが伺える。
カウンターに着席していよいよコースの始まり。
▪️香煎茶
昆布茶ベースの香りの良いお茶。うっすらと昆布の風味が感じられる。
▪️オクラ・長芋・鮑
箱の上に乗せられた榊。中には氷。夏バテしないよう願いを込めて。
サザエ形の器に入れられた、鮑、牡丹海老、雲丹、底には長芋とオクラを叩いて寄せたもの。こんな時期でも三三栄(さんざんさかえる)サザエとの思いから。
ジュレを纏って口に入れると柔らかな食感と磯の香りが広がる。
▪️オコゼのお椀
冷たいものが多いなか胃腸を温めるために、ここで温かいお椀。コリコリしたオコゼの胃袋。医食同源、胃袋を食べて胃を強くするとの事。
▪️お造り 伊勢海老とイサキのあらい
一面の氷の上に載せられて身が引き締まる。
滅多に手に入らないという大型のイサキ。身は弾力があり最高に美味しい。伊勢海老は大きくカットされぷりっぷりの歯ごたえと甘みが最高。
▪️甘鯛・キャビア
大きな蓮の葉に乗せられたシャリの上には甘鯛そしてキャビア、ハスの実。これもまた贅沢な一品。
▪️クエのカマ炭火焼き・蓼酢
分厚いクエのかまを炭火で表面をこんがりと焼いた一品。ふっくらと脂がのっている。はじかみでお口直し。
▪️鮎の塩焼き
鮎の炭火焼き。鮎の苦味が最高にうまい。日本酒がすすむ。
▪️八寸
紫陽花が豪華に生けられたお盆の上にはこれまた美しく盛られた料理。
・銀の器 三度豆、道後しいたけ、焼き茄子の胡麻
・ガラスの器 青梅
・大きいおちょこ 小ダコ、海ぶどう、海藤花(タコの卵)を梅酢の煮こごりで
・小さなおちょこ 白和えは胡瓜、クラゲ、京都大徳寺の大徳寺麩
・ほおずき 中にはうなぎの八幡巻き(ごぼうをうなぎで巻いたもの)
・ほおずき イチヂクのごまだれがけ
・松葉 うずら卵の味噌漬け
・松葉 スコティッシュサーモンを蓮根の酢漬けで巻いたもの
超豪華な八寸。一つ一つ手が込んでいて見ていても食べるのも楽しい。素晴らしいの一言。
▪️鮪の巻き物
ご飯よりも鮪の方が大半を締めている太巻き。一口で頬張ると思わず笑みがこぼれる。端っこも具材がとび出ていて美味しそうだった。
▪️最中
フォアグラ、マンゴー、パッションフルーツ、アメリカンチェリーとフルーツを贅沢に使用した最中。トロピカルな最中は甘酸っぱくそしてフォアグラの濃厚な風味。
▪️炊き合わせ
車海老・穴子・湯葉・里芋・木の芽のあんかけ
シンプルながらも素材を生かした一品。
▪️焼きスッポン
タレで焼いた焼いたスッポン。繰り返しタレにつけて焼く。骨付きでしっかりした肉の食感が良い。濃厚なタレに山椒をつけて。
▪️鳥貝とじゅんさいと丘ヒジキ
やわらかく大きな鳥貝。じゅんさいと丘ひじきの食感も相まって楽しい。
▪️牛タンの炭火焼き(追加注文)
外はしっかり中はうっすらとピンク色に最高の状態に焼かれたタン。柔らかくジューシーで肉の旨みが詰まっている。これは追加して食べるべき。
▪️蕎麦
四角い氷の真ん中をくり抜いた大きな器。しっかりと冷えたコシのある蕎麦。
▪️ご飯
土鍋で炊かれたご飯はやはりうまい。
▪️賀茂茄子一夜漬け
しっかりと食感の残った茄子。
▪️牛しぐれ煮
柔らかな優しい味のしぐれ煮。これはご飯によく合う。これだけでご飯一杯食べてお代わり。
▪️釜揚げしらす
素朴な味わいがまた良い。
▪️鱧の玉子とじ
ふっくらした鱧の玉子とじはご飯にかければペロリといける。
▪️羊羹
普通はあんを濾して水分を加えて作るが、こちらは
バイタミックスというミキサーですり潰し濾したものを羊羹に。濃厚な羊羹となるそう。甘さ控えめで小豆をしっかりと感じられる。
▪️抹茶
お抹茶で〆。最高です。
《飲んだお酒》
▪️Shizen Sparkling Koshu 2016
「銀座しのはら」のラベルが貼られたスパークリング。
▪️磯自慢 純米吟醸 山田錦
▪️吟奏の会の大吟醸 山田錦
こちらも「銀座しのはら」のラベル。
▪️而今 純米吟醸 八反錦
全てが素晴らしく感動する料理の数々。目の前で繰り広げられる篠原劇場。お話しも楽しくリラックスして楽しめる空間。
すごい品数を食べたが不思議とお腹にはたまらず最後まで存分に楽しめた。
日本が世界に誇る和食の素晴らしさを改めて実感できた最高の夜だった。
2021/08/01 更新
滋賀の名店が銀座に移転しはや6年。
移転後、瞬く間にミシュラン二つ星にまで登り詰めた日本料理の最高峰。
夏のしのはら。
その季節の旬の素材を散りばめた絶品料理がいただける。
〇香煎茶
昆布だしの効いた旨味のあるお茶
▪️先付け
・賀茂茄子の油煮、車海老、雲丹、オクラと長芋を叩いた青とろろ、餡掛け
七夕にちなんで5色の糸と金銀砂子を星に見立てて飾られた梶の葉
願いが叶うように、また、無病息災の願いを込めて
▪️お椀
・鮑、鮑の肝を鯛のすり身に混ぜた魚そうめん
・冬瓜と蔓菜
4年熟成の高級昆布からとった出汁
昆布は4年熟成物がいちばん美味しいそう
▪️のどぐろの幽庵焼き
ミョウガの酢漬けを刻んで混ぜた鮨飯
ぼうふう、紫蘇の花を添えて
▪️鮪三種の太巻き
赤身の漬け山葵和え、中トロ、剥き身の胡麻とべったら和え、胡瓜の千切り
ガリを乗せて
▪️鮎の食べ比べ
育ってきた環境が違う鮎
長良川の鮎 (上)
琵琶湖の鮎 (下)
まずはそのまま食べ比べ、あとは蓼酢でいただく
同じ鮎でもここまで違うのかと驚く
▪️スッポンの唐揚げ
唐揚げに甘辛たれ
しっかりとした肉の弾力と旨味
▪️1つ目の八寸
ホタテ炭火焼き、雷濾しの白瓜、ずんだの餡
ジャコと万願寺とうがらし
イチジクのゴマだれ掛け
▪️スズキの山葵焼き
炭火焼きしたスズキに山葵を乗せて
▪️八寸
七夕をイメージした八寸
照明を落としてロウソクの火に照らされる美しく飾られた料理
彩られた花や葉にも意味がある
・カライトソウ⋯織姫が得意な機織りの糸巻きをイメージ
・桔梗の花⋯正面から見ると星の形、彦星を連想
・笹⋯七夕と言えば笹の葉
・ほおずき⋯お盆の前の七夕という意味を込めて
・芋の葉⋯葉に溜まった朝露を硯に落とし墨をすった墨汁で願い事を書くと叶うそう
<110年前のバカラの器>
・トマトとじゅんさい
・わかめと白玉の酢の物
・山桃をワインで炊いたもの
<竹のおちょこ>
・胡瓜揉みと鰻のうざく
・桑名の蛤、三つ葉と海苔を使ったお浸し
<お皿>
・ほおずき:三度豆とどんこしいたけの胡麻白和え
・穴子の山椒焼き
・合鴨に刻んだ搾菜、からし味噌
・玉子真蒸
・蛸の小倉煮
<別提供>
・鱧カツ、山椒ソース
・平貝の磯辺焼きとカラスミ
▪️鱧しゃぶ
丁寧に骨切りされた天草の鱧
ふんわりとした食感
▪️十割蕎麦粉のへベスそば
大将自ら作り上げる氷の器は透き通ってとても涼しげ
へベスの香りとつゆのだしの旨味、喉越しの良いコシのある蕎麦
▪️毛蟹のコロッケご飯
毛蟹がふんだんに使われたコロッケ
蟹ととうもろこしの旨みがぎゅっと詰まってご飯に染みている
▪️(追加)飛騨牛ヒレ肉の炭火焼き 4,500円
前回食べて感動した飛騨牛ヒレ肉
驚くほど柔らかい肉から旨味が溢れ出す
▪️能登大納言を使った小豆の水羊羹
とても滑らかな口当たり
〇抹茶
最後にお口直し
7月という事で七夕を連想させる素材と工夫を凝らした創作料理の数々。
篠原大将の料理に対する思いを存分に享受した感動の時間。
やっぱり日本料理って素晴らしい。と改めて実感。
本当に素晴らしいお店です。
43,800円