6回
2024/04 訪問
初のランチも素晴らしかった
日本のフレンチ最高峰で老舗の銀座レカン。
7代目総料理長を務めた渡邉幸司シェフの料理をお手ごろに楽しめるフレンチビストロ。
気軽にフレンチを食べてもらいたいとの思いから2022年7月自身のお店を門前仲町の地にオープン。
店名は「わたなべりょうりみせ」と読む。
渡邉シェフの育った大阪や京都で使われる言葉を店名にしたそう。
現在では予約が困難となっており、月イチの予約日には電話が全く繋がらない状況。
そんな状況下でありがたくお誘い頂き、初のランチでの訪問。
久しぶりにこちらの料理を食べられると思うと必然的に心が踊る。
11時30分開店。
奥様に出迎えられ入って右奥のテーブル席に案内される。
ランチのコースメニューは、メインのみ4種類から選択できる。
デザートの追加も可能。
シェフと奥様からご挨拶をいただき、飲み物とメインをお伝えする。
まずはスパークリングで乾杯してコースのスタート。
〇 Ackerman
L'Esprit Nature Crémant de Loire Blanc de Blancs
▪️季節の前菜
・旬のアスパラ
・ホタルイカ
・桜海老
新鮮野菜をメインにした前菜。
桜海老の香りとホタルイカのワタも良いソースに。
▪️アミューズ
・シュー生地
・チーズ
・りんごのピューレ
・生ハム
指でつまんで一口でいただく。
シュー生地のような皮に包まれた中にはチーズが入っており、そこにリンゴと生ハムが合わさって絶妙に一体化。
この小さなアミューズだけでもクオリティの高さが伝わる。
▪️パン
門前仲町の超人気ベーカリー「たむらパン」のバゲット。
小麦の香りがとても良く外はカリッと中はもっちりの美味しいパン。
この後のソースを拭うのに活用。
▪️新玉ねぎのスープ
・グリーンピースのソース
・チョリソー風味のオイル
玉ねぎの甘みが程よくとてもクリーミーな至高のスープ。
ソースと具材にもグリーンピースを用いてフレッシュ感を演出。
風味と辛味のチョリソーオイルがアクセントに。
〇 Domaine Antonin Guyon
Chardonnay Bourgogne 2017
▪️桜鯛のポワレ 春キャベツ 生のりソース
・筒菜
皮目をパリッと焼かれた桜鯛の身はしっとり。
春キャベツの甘味と筒菜の食感を楽しむ。
ソースが筆舌に尽くし難いほど美味で、生海苔の香りが和のエッセンスを付加する。
〇 Louis Chèze
Syrahvissante 2021
▪️牛フィレ肉のポワレ 赤ワインソース
・人参のピューレ
・マッシュルーム
・そら豆
鶏肉,豚肉,牛肉,魚介の4種類のうちから牛フィレを選択。
断面がロゼ色の牛フィレ肉のポワレは肉の旨みがギュッと詰まっている。
煮込まれた赤ワインソースの濃厚な味わいに、人参のピューレが優しい甘さを加え、これもまた絶品のソースが仕上がる。
▪️びわのコンポート アーモンドブランマンジェ
・アーモンドミルクの泡
アーモンドの泡とブランマンジェで挟まれるようにジュレで包まれたびわのコンポート。
ブランマンジェがまるで杏仁豆腐のような芳醇な香り。
見事なまでに完璧なひと品。
シェフと奥様の温かな接客がとても心地よく、ずっと居座りたくなる。
料理は言うまでもなく、どれを食べても極めて美味で特にソースが絶品。
複雑に絡み合う濃厚なソースは自分の好みに完璧にフィット。
ランチでもボリュームがあり、お腹も心も満たされる。
ワインも泡,白,赤と楽しんで1人9,000円ほど。
ここは来られるのであれば何度でも何時でも訪れたい。
2024/05/25 更新
2023/05 訪問
また何としてでも来たいお店
もう暫くは行けないであろうお気に入りのお店。
日本のフレンチ最高峰で老舗の銀座レカン。
ここで7代目総料理長を務めた渡邉幸司シェフの料理をお手ごろに楽しめるフレンチビストロ。
気軽にフレンチを食べてもらいたいとの思いから2022年7月門前仲町に自身のお店をオープン。
店名は「わたなべりょうりみせ」と読む。
渡邉シェフの育った大阪や京都で使われる言葉を店名にしたそう。
―――
以前はお店に行った時に予約が取れたが、現在では予約が超困難となっており、月イチの予約日には電話が全く繋がらない状況。
以前お店で予約できていた頃に確保したテーブル2席。
過去3回はコースだったので、今回はアラカルトで料理を楽しむ。
〇 スパークリングワイン
泡で乾杯。
▪️シャルキュトリー盛合せ
・白レバームース
・ブーダンノワール
・ポークロースハム
・パテドカンパーニュ
注文必須。
前菜として料理が出てくるまでの間楽しむ。
白レバーノムースとブーダンノワールは特に絶品。
これらを摘みながらワインを楽しむ。
〇 Louis Chèze Marsanne 2021
フランス コリンヌ・ローダニエンヌ産の白ワイン
▪️前菜
・ウニ、北寄貝、フレッシュトマトムース、新生姜
これもここに来たら食べたい一品。
小さな器に詰め込まれた雲丹と北寄貝がごろりと、なんとも贅沢。
少量ながら満足度が高い。
▪️しらうお桜海老ガレット生のりソース
桜海老のサクサク感と香りがとてもよく、合わせるソースも磯の香りが漂う。
和とフレンチの融合。
日本人だからこその感性が素晴らしい。
▪️伝助穴子フォワグラロールムニエル
この店のスペシャリテ。
大きなふっくら穴子とフォアグラの濃厚なコク深さ。
2種のソースがまた秀逸。
炙られた筍が香ばしさを醸す。
▪️宇治京鴨ハチミツロースト
ローストしてロゼ色に仕上げられた京鴨はとても柔らかで濃厚な味わい。
赤身の肉の旨味はもちろん、脂身(皮)の部分に旨味を蓄えている。
極太の新鮮なアスパラも食感がよく食べごたえがある。
〇 赤ワイン(銘柄忘れ)
▪️和牛ほほ赤ワイン煮込み
皿に盛られている時点で、よく原型を留めていられるなと思うほどに柔らかい。
スプーンの背で軽く抑えるだけで解れる肉。
濃厚な赤ワインソースには肉の旨味も凝縮しておりかなりの深みと粘度がありながらも円やか。
持て余すソースもパンでしっかり拭い去り、食べ尽くす。
―――
結局、今までのコースに近いものばかり食べてしまった。
デザートも食べたかったが、お腹がいっぱいになってしまい断念。
相変わらず何を食べても想像を超えてくる美味しさ。
素材はもちろん全てのソースが秀逸すぎる。
そして会計は驚きの1人1.6万円ほど。
会計を済ませて外に出ると必ずお見送りをしてくれるシェフと奥様。
とても優しいお二人の笑顔を見るだけで元気が貰える。
しばらく来られないと思うととても残念。
次の予約はできていないため、何とかして予約争奪戦を勝ち取り必ずまた来たい。
2023/05/18 更新
2023/03 訪問
日本のフレンチ最高峰で老舗の銀座レカン。
ここで7代目総料理長を務めた渡邉幸司シェフの料理をお手ごろに楽しめるフレンチビストロ。
気軽にフレンチを食べてもらいたいとの思いから2022年7月門前仲町に自身のお店をオープン。
店名は「わたなべりょうりみせ」と読む。
渡邉シェフの育った大阪や京都で使われる言葉。
―――
今回はありがたくお誘いいただきディナーで訪問。
カウンター4席とテーブル席14席。
この日は4名で特等席のカウンターを占有。
メニューは黒板に書いてあり、アラカルトでもおまかせコースでも、お店に行ってから決めることもできる。
今回もコース8,500円(税込)に追加注文で。
ワインはグラス1,000円台~、ボトルは4,000円台から気軽に楽しめる。
フロアは奥様が担当されており、気軽に食べ物やワインの相談をできる。
物腰の柔らかな接客と、少しお茶目なところがまた好印象。
―――
▪️前菜
・百合根のピューレ
・北海道産雲丹
・白ミル貝
・アサリのだし汁のジュレ
・西洋わさびクリーム
それぞれの素材が纏まることで相乗効果を生み出す。
食べるほどにさらに美味しくなる。
○ Schoenheitz Crémant d'Alsace Brut 2010
・フランス クレマン・ダルザス産のスパークリング
▪️シャルキュトリー盛合せ(追加)
・白レバームース
・ブーダンノワール
・ポークロースハム
・パテドカンパーニュ
次の料理が出てくるまでに追加注文。
白レバーノムースとブーダンノワールは特に絶品。
これらを摘みながらワインを楽しむ。
追加必須。
○ Domaine Jomain Fréres Bourgogne Aligoté 2017
・フランス ブルゴーニュ・アリゴテ産の白ワイン
▪️伝助穴子フォアグラロールムニエル
・エスカルゴのソース
この店のスペシャリテ。
大きなふっくら穴子とフォアグラの濃厚なコク深さを絶品エスカルゴソースが纏めあげる。
○ Olivier Pithon Cuvée Lais Blanc 2018
・フランス ラングドック・ルーション産の白ワイン
▪️舌平目ムニエル海老クリームソース
・ブイヤベースソース クリーム和え
旨味の凝縮したブイヤベースにクリームソースを加えて円やかさをプラス。
淡白なホロッと崩れる舌平目に濃厚な海老のソースをたっぷりと絡めていただく。
▪️宇治京鴨ハチミツロースト
・アミカサダケ
・ポテトサラダ
メインはこちら。
ローストしてロゼ色に仕上げられた京鴨は驚くほど柔らかい。
赤身の肉の旨味はもちろん、脂身(皮)の部分に濃厚な旨味を蓄えている。
付け合せのアミカサダケがとても良い香りを演出しソースと共に鴨肉の旨味をさらにひきたてる。
▪️抹茶ショコラテリーヌ、塩ミルクアイス
・ホワイトチョコのバタークリーム、コーヒゼリー
抹茶の濃く甘いテリーヌにそれを中和させるように塩ミルクアイス。
上手い事バランスする。
○ 紅茶
コーヒー、紅茶、ハーブティーから選択。
これだけ食べて飲んでも1.5万弱。
素晴らしすぎる。
―――
カウンターからすぐの調理場を目の前に眺めながら食事とワイン、会話を楽しむ。
料理の完成度は言わずもがな、全てにおいてソースが秀逸。
絶品ソースの余りの美味しさに、パンで拭って一滴も残さずにその美味しさを噛み締める。
厨房では渡辺シェフ自らもソースを作ったり盛り付けも対応しながら、若手料理人へ指示を出している。
しっかりと目配せしながら見守っている姿がとても頼もしく格好が良い。
客席も常に見渡し気遣いも欠かさない素晴らしさ。
既に予約できる範囲は埋まってしまっているとのことで、次回の予約開始日時を伝えられる。
何とかまた予約をとって来たい。
2023/03/25 更新
2023/01 訪問
何度来ても素晴らしい料理に感動
日本のフレンチ最高峰で老舗の銀座レカン。
ここで7代目総料理長を務めた渡邉幸司シェフの料理をお手ごろに楽しめるフレンチビストロ。
気軽にフレンチを食べてもらいたいとの思いから2022年7月門前仲町に自身のお店をオープン。
店名は「わたなべりょうりみせ」と読む。
渡邉シェフの育った大阪や京都で使われる言葉。
―――
予約をしてディナーで訪問。
カウンター5席とテーブル席14席。
この日はテーブル席6名での予約。
メニューは黒板に書いてあり、アラカルトでもおまかせコースでも、お店に行ってから決めることができる。
今回はコース8,500円(税込)に追加注文で。
ワインはグラス1,000円台~、ボトルは4,000円台から気軽に楽しめる。
フロアは奥様が担当されており物腰の柔らかな接客と、少しお茶目なところがまた好印象。
―――
○ Schoenheitz
Crémant d'Alsace Brut 2010
フランス クレマン・ダルザス産のスパークリング
▪️ウニズワイガニトマトジュレ パースニップ
・パースニップのムース
・ズワイガニ
・北海道産の雲丹
・スパイスをきかせたトマトのジュレ
雲丹の滑らかな甘味とズワイガニの風味。
程よい酸味のジュレにはスパイスが使用され全体を引き締める。
セリ科の根菜パースニップのムースにより、まろやかな仕上がりに。
▪️伝助アナゴフォアグラロールムニエル
スペシャリテのひとつ。
ふわふわの肉厚なアナゴに包まれたフォアグラのテリーヌの濃厚かつ深い味わい。
そこに加わる太刀魚のソースがまた絶品。
なんとも言えぬ美味しさにしばし言葉を失う。
これは毎回食べたい。
○ Domaine Zind Humbrecht
Riesling Alsace 2020
フランス アルザス産の白ワイン
▪️甘鯛うろこ焼 ブイヤベース
ザクザクと軽やかで小気味の良い音を立てるうろこ。
魚の旨味の凝縮した濃厚ブイヤベースソース。
サフランライスの焼きリゾットにはおこげもあり香ばしさとともに食感も楽しめる。
▪️自家製ブリオッシュ
チーズ、ニンニクソースで仕上げたブリオッシュは余ったブイヤベースと共にいただく。
絶品ソースも余すことなくいただける、ありがたい気遣い。
○ Louis Chèze
Ro-Rée Saint-Joseph 2017
フランス サン ジョセフ産の赤ワイン
▪️ニュージーランド仔羊背肉ロースト
メインは和牛ほほ肉の赤ワイン煮込みとの選択。
ほほ肉は前回頂いたのでこちらでお願いする。
円柱に整えられたロゼ色の美しい断面。
柔らかな肉質と羊ならではの旨味を閉じ込める。
クセは全くなくソースと共にその旨味の余韻も楽しむ。
▪️シャルキュトリ取り合わせ(追加)
まだお腹にも余裕があるので追加で注文。
・鶏の白レバームース イチジクジャム
・ブーダンノワール
・ポークロースハム
・パテドカンパーニュ
・パイとリンゴジャム
・早取れメロンのピクルス
どれもワインとの相性抜群。
中でもブーダンノワールは1番のお気に入り。
▪️オマール海老ビスクリゾット(追加)
このお店のもうひとつのスペシャリテ。
こちらも追加で注文。
オマール海老を丸々一匹使用。
濃厚なオマール海老の旨味がたっぷりと詰まった一品。
海老の旨味を極限まで味わう。
さすがのスペシャリテ。
○ Henry Natter
Sancerre Cuvée François de La Grange de
Montigny 2018
フランス サンセール産の白ワイン
▪️モンブラン ココナッツのソルベ
チョコレートクランチの入ったモンブラン。
前回食べて感動したが、ここのモンブランは素晴らしく美味しい。
ソルベはココナツの風味を活かしながらもさっぱりと。
ほろ苦いキャラメルソースがバランス良くまとめあげる。
―――
これだけ食べて飲んでも1.5万円弱。
シェフや奥様、スタッフの方々の努力があってからこそ実現できる価格設定。
お会計を済ませ外に出るとシェフと皆様でお見送りいただく。
軽く談笑をすませて気分もよく帰路に着く。
(帰らず飲みに行ったけど…)
素敵なお店でした。
予約困難になっても何とか通いたい。
2023/02/06 更新
2022/11 訪問
素晴らしい料理とホスピタリティに感動
日本のフレンチ最高峰で老舗の銀座レカン。
ここで7代目総料理長を務めた渡邉幸司シェフの料理をお手ごろに楽しめるフレンチビストロ。
気軽にフレンチを食べてもらいたいとの思いから2022年7月門前仲町に自身のお店をオープン。
店名は「わたなべりょうりみせ」と読む。
渡邉シェフの育った大阪や京都で使われる言葉。
予約をしてディナーで訪問。
カウンター5席とテーブル席12席の明るい店内。
この日はカウンター席。
調理場がカウンターの中にあり調理風景を楽しめる特等席。
メニューは黒板に書いてあり。アラカルトでもおまかせコースでもお店に行ってから決めることができる。
今回は初めてなのでコース8,500円(税込)をお願いする。
ワインはグラス1,000円台~、ボトルは4,000~6,000円台が中心の安心価格。
フロアは奥様が担当されており物腰の柔らかな接客と、少しお茶目なところがまた好印象。
―――
○ スパークリング
まずはこちらで乾杯。
▪️ウニズワイガニ トマトジュレ パースニップ
・パースニップのムース
・ズワイガニ
・北海道産の雲丹
・スパイスをきかせたトマトのジュレ
雲丹の滑らかな甘味とズワイガニの風味。
程よい酸味のジュレ。
八角のようなスパイスの香りが全体を引き締める。
▪️淡路ハモとフォアグラロールムニエル
・淡路の鱧
・フォアグラ
分厚い身のハモに巻かれたフォアグラ。
削ったフォアグラも散りばめられる。
ハモの淡白な味わいにコク深いフォアグラと濃厚ソースが一体感を生み出す。
○ Goisot Corps de Garde Bourgogne Côtes d'Auxerre Rouge
このタイミングで提供される門前仲町の新店で人気のベーカリー「たむらパン」のバゲット。
中はもちもちで小麦の香りがとても良い。
ソースをパンで拭って最後まで楽しむ。
▪️甘鯛うろこ焼き
・サフランライスの焼きリゾット
・ブイヤベースソース
ザクザク、バリバリと軽やかで気持ちの良い音を立てるうろこ。
魚の旨味たっぷりの濃厚ブイヤベースソース。
焼きリゾットにはおこげもあり香ばしさとともに食感も楽しめる。
○ Paul Jaboulet Aîné Secret de Famille Syrah 2019
▪️牛ほほ肉赤ワイン煮込み
・カリフラワーのグラタン
・カリフローレ
・人参のサラダ
仔羊のローストと牛ほほ肉の煮込みのどちらかから選べる。
牛肉が好きなのでこちらを選択。
とても柔らかく煮込まれたほほ肉は、軽くナイフを当てるだけで切れるほど。
濃厚な赤ワインソースには肉の旨味も凝縮しておりかなりの深みと粘度がありながらも円やか。
土台にはカリフラワーのグラタン。
人参の葉を織りまぜたサラダが深みのあるビターなソースを軽やかに。
添えられたカリフローレの解ける食感もソースと共に楽しむ。
○ Grangette Picpoul de Pinet
▪️チーズ盛合せ(追加)
3種類のチーズをチョイス。
レーズンパンとレーズンも添えられる。
先程出されたたむらパンのバゲットも美味しかったのでお願いすると快く受けてくれる。
それぞれ個性的で濃厚なチーズ。
白ワインとともに。
▪️モンブラン
・カスタードクリーム
・ココナッツソルベ
・キャラメルソース
栗本来の味を活かしたモンブラン。
久々にモンブランを頂いたけど、こんなに美味しいのは初めて。
爽やかなココナッツ香るソルベ。
モンブラン、ソルベをほろ苦く濃厚なキャラメルソースともにいただくことで深みが増す。
○カモミールティー
―――
お客さんへ提供する料理が一段落するとシェフからお声をかけてくださる。
料理を作っている時の真剣な表情から、とても柔和で優しげな表情に変わる。
料理は言うまでもなく超一流。
それをお手ごろに食べられる夢のようなビストロ。
接客も優しくて気持ちがよく、帰りも見えなくなるまでお見送りをしていただいた。
既にお気に入り。
もちろん次の予約もお願いした。
追加、ワイン含め15,000円/1人 程。
2022/11/13 更新
日本フレンチ界を代表する名店「銀座レカン」で7代目総料理長を務めた渡邉幸司シェフ。
「名店で培った技と料理をもっと気軽に楽しんでもらいたい」そんな想いから門前仲町に小さなフレンチビストロを構えた。
2022年7月門前仲町に自身の店をオープン。
店名の読みは「わたなべりょうりみせ」。
シェフが育った大阪や京都で親しまれる言葉を、そのまま店名に込めたという。
すでに予約困難な人気店となり、月に一度の予約受付日には電話が一向に繋がらないほど。
ありがたいご縁でお誘いいただき、前回のランチ訪問から約1年ぶりの再訪。
(現在はランチ営業を行っていない)
この夜はアラカルトでディナーを満喫することに。
店に足を踏み入れると、いつものように奥様がにこやかにお出迎え。
その柔らかな笑顔に、自然と心がほどける。
予約名を伝えてテーブルへ。
まずは乾杯のドリンクを頼み、手渡された黒板メニューの写真を見ながら、皆で作戦会議。
目安は「前菜4品+メイン2品くらいがちょうど良い」とのこと。
そのバランスをもとに、今宵のコースを組み立てる。
〇 ことことビール Go!Go!ヴァイツェン
・シェフの地元京都のクラフトビール
▪️カニウニ 赤パプリカムース トマトジュレ
・北海道産雲丹
蟹の上品な旨味と、まろやかに広がる北海道産雲丹の濃厚なコク。
赤パプリカムースの自然な甘さと、トマトジュレのほのかな酸味が絶妙に調和。
〇 Schoenheitz Crémant d'Alsace Brut
▪️シャリュキュトリ盛り合わせ
・パテドカンパーニュ
・白レバームース
・ブーダンノワール
・ポークロースハム
・イチヂクのジャム,りんごのピューレ
ハーブやピスタチオなど肉の旨みと共に詰め込まれたパテカン。
白レバームースは癖はなくクリーミーでコクがある。
香りの良いブーダンノワールは濃厚で口溶けのよい滑らかさ。
しっとりとしたロースハムの解ける食感と共に余韻を楽しむ。
〇 Vincent Girardin
Chardonnay Bourgogne Terroir Noble 2020
▪️エゾアワビ ハマグリ 春野菜 海藻ソース和え
・蛤,大根
・自家製海藻バター
エゾアワビの柔らかで適度に弾力のある歯ごたえ。
ハマグリの力強い旨味に、春野菜の爽やかな香りが寄り添う。
自家製の海藻バターが素材をやさしく包み込み、ひと口ごとに海の薫りが広がる贅沢な味わい。
〇 Trimbach Riesling Alsace 2022
▪️たむらパン
門仲にある人気パン屋さんのバゲット。
ハードな表面の中身はもっちりと小麦の香りがとても良い。
料理の絶品ソースを余すことなく拭うための必須アイテム。
▪️宇治京鴨胸肉ハチミツロースト
・生黒粒胡椒
半レアにローストされた京鴨は、驚くほど柔らかく、濃厚な旨味が広がる。
赤身の力強い味わいはもちろん、脂身と皮にまで凝縮されたコクが魅力。
添えられた極太の新鮮なアスパラガスは、シャキッとした歯ごたえとみずみずしさで、食べごたえも十分。
〇 Clos de la Niverdiere Renaissance Chinon
▪️ベジョータ イベリコポーク肩ロースロースト
・モリーユ茸
・玉ねぎベース
・マッシュルーム
・コンフィージョン
しっとりとジューシーにローストされたイベリコポークは、一口頬張れば豊かな甘みと深いコクが広がる。
きめ細やかな肉質に、脂のまろやかな旨味が絶妙に絡み合い噛みしめるほどに味わいが深まる。
芳醇な香りを放つモリーユ茸が、玉ねぎベースのソースと重なり合い、イベリコポーク肩ロースの深い旨味を際立たせる。
〇 Olivier Pithon Cuvée Laïs Rouge 2018
▪️オマール海老
・海老味噌
・ビスクソース
・卵パウダー
オマール海老を惜しみなく使い、海老味噌とビスクソースでその旨味を極限まで引き出した渾身の一皿。
濃密な海老の香りと力強いコクが広がり、ひと口ごとに心を奪われる。
訪れるたびに必ず味わいたい名実ともにスペシャリテと呼ぶにふさわしい逸品。
〇 Louis Chèze Syrahvissante 2022
▪️チーズ
・36ヶ月熟成コンテ
・モンドール
コンテはしっかりした口当たりの中に凝縮された旨味が広がり、熟成ならではの奥行きを感じさせる。
モンドールはとろりと滑らかな食感と、ミルクの甘み、豊かな香りが余韻として残る。
ワインを6種類を心地よく飲んだので、最後はビールに合わせて。
ビストロならではの距離感の近い調理場を眺めながら食事とワインに必然と弾む会話を楽しむ。
料理の完成度は勿論全てにおいてソースが秀逸。
ソースの余りの美味しさに、パンで拭って一滴も残さずにその美味しさを噛み締め余韻まで愉しむ。
厨房では、渡辺シェフ自らがソースを仕込み、盛り付けも手がけながら、若手料理人たちに的確な指示を出している。
その姿勢は、しっかりとした目配りと共に、温かく見守る頼もしさが感じられ、とても格好が良い。
また、客席を常に見渡し、細やかな気配りを欠かさないその姿勢は、まさにプロフェッショナルそのもの。
会計を済ませるとシェフと奥さまが外までお見送りしてくれる、最後まで心地の良い対応。
料金も散々食べて飲んでも20,733円/1人ほどとリーズナブル。
次回の予約は1年後。
その日を楽しみにしながら今宵の余韻に浸りつつゆっくりと待ちたい。