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牛バラ麵の九記はいつもの行列、そのすぐ北です。
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大班樓、開店の瞬間。
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ここもやがてすぐ満席に・・・
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十豆蟲草鬚湯
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老火靚湯
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前菜２品、夢中で食べて写真撮り忘れかけ。
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梅乾菜南棗扣肉
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左は十八味鼓油鷄、の残骸。完全に取り忘れました。
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薑味雪糕
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お店の近くにあるPQM。自分で漕ぐメリーゴーランド。
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ポップ感溢れるアートでいっぱい。
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予約不可欠だが予約困難、という噂。私淑しているKCさんの本でも「此店座位不多、故是長期爆満的旺場店、奉勸訂座要趁早。」この店キャパ小さいので、超めちゃ混み！とにかく早めの予約をお勧めします。（『港九飲食全攻略』正文社 2012年 ２－４頁）とあります。半ばあきらめ気分でお店のHPにあったアドレスにメールを日本から入れました。２４時間後、OKのメールが来てやった！という気分に。平日のランチ開店直後の１２時から、がまだ可能性ありと踏んだのが正解でした。
なじみの薄いエリアなので、十分の余裕をみて来店、九記牛腩の行列、雑貨店ホームレスのすぐ北です。
白を基調とした落ち着いた雰囲気の内装。１階奥の部屋の一番手前の２人掛けテーブルに案内されます。隣は１０名の家族らしきグループ、もう一つのテーブルはしばらく空席でしたが、やがて時間差で若いビジネスマンらがやってきて結局あっという間に満席状態です。連れから、予約がとれたことだけでお褒めの言葉をいただきました。
行政午餐三道菜（Executive Lunch 3 Courses 198HK$）、連れはせっかくだからデザートも、と四道菜（218HK$）。スープは2種のみだったので、十豆蟲草鬚湯（冬虫夏草入り野菜と豆のスープ）と老火靚湯（本日のスープ、具は鶏、中華ハムなど）をそれぞれ選択。前者は少し漢方臭いが慣れてくると滋味深さが感じられ、例湯もなかなかの味わい。前菜からは、胡椒鹽鮮魷（イカのフリッター）龍井菊花煙燻乳鴿（龍井茶スモークの小鳩）を。イカはごくごく普通のメニューなれど塩味の利かせ方がうまい、好印象の一皿。鴿は味付けは違うが前日の欣圖軒の鴿に勝るとも劣らないうまさ。やはりこちらの店ただものならず、とうなっているとメイン登場。十八味鼓油鷄（醤油マリネのローストチキン）は英語名で店名を冠しているだけに、ダークなソースが、工夫に工夫を重ねたことがよくわかる、他ではいただけない味わいでした。
梅乾菜南棗扣肉（中国漬物と醤油で煮た豚バラ肉）は客家料理などでよく見るメニューですが、どっしりした味付けでこれもおいしい。ただこれは少し醤油辛いので白飯1椀を追加で解決です。最後に薑味雪糕（しょうが味のアイスクリーム）、これはまあ、私は一口いただいただけですが、特筆すべきところなし。
サービスは丁寧、片言の日本語でフレンドリー、そして2名で全部シェアすることを前提に（スープ以外は）1品ずつ供され、取り皿も頻繁に取り換えていただきました。
唯一の問題は、トイレが１つ（男女共用）なので下手をすると列に並ぶことになる点でしょうか。
大満足、ごちそうさまでした。
蔡瀾さんも褒めておられます。
「近年來的香港中菜，佼佼者不少，但要說得上給我一個驚喜的，也只有『大班樓』了。」
最近の香港の中華料理界には成功した新店が少なくないが、私にうれしい驚きを与えてくれるのは、なんといっても「大班樓」である。
蔡瀾和倪匡 老友講老友
https://bobostory.wordpress.com/2013/06/17/%e5%a4%a7%e7%8f%ad%e6%a8%93/
店を出たあと、ランカイフォンホテルの角を曲がって少し南へ坂を上り、今話題のアートセンターPMQを見学しました。ちょっと距離感があったセントラル・SOHOですが、たまにはいいですね。
『Plat 香港』 ダイヤモンド社 2019年 55頁
ELLE gourmet 2019年3月号 講談社 118頁