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パコ崎ミャ子は、どうすればイイ?
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パコ崎ミャ子 (東京都) 認証済
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1回
夜の点数:4.7
2015/03 訪問
えっ何かそよいでいる。何?、何なの?。あっ。あれ。いやーーーっ。
そよいでいる。空調の流れに合わせて、そよいでいる。いや、なびいている。いやいや、はためいている。眼前に、憮然と突き出された腕の先。飲みきったグラスを両手でもてあそびながら、その存在を強調する。テーブルを挟んでのこの方向からなら、視界の中にどうやったって飛び込んでくる。そよぐ、指毛。そのボリューム感から、キクラゲ付いてんのかと思ったぜ。「今度、食事にでも行こうよっ」「はぁ。今、一緒に食べてますけど・・・。」仕事途中の移動で入ったラーメン店。どういう気持ちで、年上独身同僚の言葉を捉えればいいのか。「いやいや、営業途中のランチじゃなくてさっ」そうですよね。意味はわかりますが、正解の返事については、皆目見当もつきません。「あーっ、はいーっ、でも、そんなことしたら・・・そ、そ、総務の方々に悪いですから・・」持ち点100点の中で、苦し紛れの-50点の答え。「えっ、総務? 総務の誰?」「だ、だ、誰というか、さ、サポートの方々というか・・・」さらに-10点。「えっえっ、サポートの誰?」「だ、誰というか全体的に・・・」さらに-10点。「えっー、何さん? 名前は? 上だけでも言ってよーっ、気になる」「・・・さ、佐藤さんだったかな、た、田中さんかも。ちょっと最近、貧血気味で記憶が曖昧で・・・」「なんだよっ!」さらに-10点。「おっ待たせしました!濃厚とんこつラーメンの方!」運ばれたラーメンにすがるように、「はい」と救いをもとめ、虚しい湯気の中に隠れてしまいたい。残り持ち点は、20点。すんごくお腹が減っちゃって、待ってましたラーメン。一心不乱に空腹を満たす演技で食べだす。「最近、彼氏と別れたの?」「何やっていた人?」「原因は何?」「どんな人がタイプ?」・・・、・・・。味も香りも何も感じない。本当に聞きたいのか? 聞いてどうしたいんだ? その前にこの話は、ラーメンにどんなスパイス効果を期待してるんだ。お前は。会話するたび、持ち点がドンドン無くなる。店を出る頃には、胴元に1000点くらい借金している感じ。目と鼻のつなぎめの奥が重く、胃にたまった重量感だけ、膝にくる。ヒールなんて履いてこなきゃよかった。これからの時間の進みは遅いぞと、覚悟を決める。指というか・・・、手は何か大事だと思う。顔以外で服からのぞいている部分だし、ゴツゴツしていようが、すらっとしていようが、その人の人となりを表している感じがする。素敵な人はみんな手が美しい。機能的な美しさ。たたずまいの美しさ。昔、取材で出会った漬物屋のおばちゃん。ハサミ鍛冶のおじちゃん。お弁当屋のお兄ちゃん。パテシエ修行のお姉さん。そして、あの方の手も。力を入れると、信じられないくらい反り返る指が綺麗だった。「・・・手、綺麗ですよね」一度だけ、我慢しきれずに言ったことがある。「あぁ、普段仕事で、ゴム手袋するだろ、自然と毛とか抜けちゃうし、元々薄いからかな。でも、初めて言われた」、手に毛がないことを褒めたわけじゃなかったけど、ちょっと嬉しそうに照れながら「こんな指見たことないだろう」と、指を手の甲に付くぐらい反らせて見せてくれた。ただ、「初めて言われた」の一言がとっても嬉しかった。誰も気づかなかった部分を誰よりも早く見つけることが出来たから。それだけで、嬉しかった。時間を止めて、その手に触れたかった。帰りの電車の中、ボーっと前のガラスに映る、化粧のはげかかった自分の顔を見ながら、次から次に始まる妄想を断ち切るように、今の自分の立ち位置を考えた。ナカジマミユキまでは行かないけど、ニシノカナくらいの所に何とかいる。ここならいつものキャリーパミュまで戻って来られる。行ききってイシカワサユリまで行ってしまったら、帰り道はわからなくなりそうだ。途中でオーヤンヒィに遭遇しない限り、多分遭難する。でも、運良くアンルイスにバッタリ会えたら、ミーシャでも呼ぼうかと言われそうだし。そしたらメイジェイも呼んでもらおう。エイケイビーは、待ってはくれないだろうし・・・。多分、この思考をすると言うことは、疲れきっている。印象を得ることが出来なかったラーメンの敵は、ラーメンで打つ。ガラスに映る、自分の目に光が戻ってくる。運も味方しているぞ、気づけば浜松町駅。パッと飛び降り、北口へ。てくてく。目指せ 鶏ポタ ラーメン THANK 様へ。柔らかに照らされる暖色の入口。パリカフェの雰囲気を和風にアレンジした内装。照明が白壁をクリーム色の艶やかなグラデーションにかえ、木目鮮やかな部分だけが、肌に触れる。自然と姿勢を正したくなるが、椅子の出迎えに乗った腰が、勝手に前に進んでしまう。これから始まる至福の時に、体の水分がいつものポジションがわからなくなり、椅子取り合戦を勝手に始めてしまう。順にはじかれた者から順に唾液となり、口の中に飛び出す。落ち着かせるために水を一口飲む。ふぅ。スペシャルラーメン ぽてりフチの広い丼が到着。あっー鳥の香りがすでに美味しい。胃袋をグルグル回す。ここに来るまでに放ってきた湯気を拾いに、席を立ちそうになる。いそいでレンゲを持ったが、やっぱりもう一度置き、おもむろに丼を両手で持ちなおし、直接、唇をつける。手に伝わる熱々の嬉しさも、口に中になだれ込む濃厚スープと同調し、歓喜を全身に美味しい熱として伝えだす。カウンターパンチではなく、時間差で来るボディーブローの衝撃だ。うっまぁーい。悶える。イケメン店員様がくれた紙エプロンを引きちぎりそうになる。心地よい食感があるスープなんて、ここでしか味わえない。ザラつき? 何の事? 博士、発見しました。これは美味しさのカプセルです。噛む度に、一つ一つ違う味を出してくれる。この心地よさは何物にも代え難き物。最高傑作じゃありませんか。スープを噛む行為が、口を喉を、胃袋を、じんわり暖かくしてくれる。美味しさが制限なく体を心を温めてくれる。ふぁっっ。頭のてっぺんから何かが放出される。不意に鼻の中で、鳥の甘味に手を繋がれた野菜たち、しいたけ、昆布の香りが同時にはじけていく。当然、たった一口で満足するわけなく、二口、三口とすすりこむ。結果、毛穴が開き歓喜の咆吼を放つ。それをぬぐうことももどかしく、麺へと箸を進める。固めでお願いした麺。一口分だけ箸でより分け、噛み切ることなくすすりこむ。口に入れるまで噛み切ることなんて出来ない。もし、麺の断面から美味しさの一部が宙に消えてしまったら。どうしよう。それすらも口から逃したくなく、最後の麺先にからむスープの一滴が確実に舌の上に着地したのを確認してから、噛み出す。何かにとりつかれている。歯を押し返す弾力の麺。細麺なのに、一本一本がご丁寧に挨拶していく。「僕、今口にある15本の右から2本目です。」「僕は左の端から7本目です。どうぞよろしく」「ごめんなさい、私はミャ子。ちょっとみんなに挨拶できないけど、よろしく伝えてね」と心でつぶやき、制御不能の顎をコントロールするため、意識を現実に戻す。噛むほどに、口にすすりこむスピードが上がる。次の幸せ、次の喜びへと、美味しさを没頭させる。はぁっ。塩ゆで卵の半熟の黄身の上に、麺を二本ほど丁寧にのせ、黄身に絡ませる。そこにレンゲでスープをポタポタと垂らす。で、それを卵ごと一口で頬張る。あっー卵うまーい。黄身の濃厚さ、麺のじんわり噛みごたえ、食感の違いに、顎がさらに踊りだす。ほどなく舌にからまる美味しさは、激しい顎の動きとは別に、体を左右に揺らし出す。まるで体の隅々に美味しさを行き渡らすように。スープに浮かぶ骨なしの手羽先と、日焼けマシーン卒業の美白のメンマ。これだけの鳥をあつかう人がつくる手羽先は、想像を違えることなく、皮パリで中ジューシィー。肉厚で、付け合せと言うには申し訳ない。本当はいつも、一口目から出迎えてあげれば良かったと、後悔する。でも、美味しいものはいつも最後なのでと、謝罪しながらパクリ。甘味から始まる鶏肉の羽ばたき。噛むほどに美味しさの羽ばたきは止まらず、鳥を食べていると再認識する。旅たつ鳥の後をおい、折り返し地点にメンマの登場。柔らかさの中にコキコキの食感。こういう変化は嬉しい。気分がリズムに合わせて整ってくる。新たな気持ちで、またスープ、麺へと戻っていける。幸せを盛り上げてくれる応援者。丼の中のジャッジメントの働きも兼ねている。残ったスープに別注ライスを投入。忘れずにカレーパウダーも。レンゲで混ぜ混ぜ。濃厚スープに、切り口鮮やかなカレーの風味をまとったお米。体がキリッとしだす。この感覚がたまらず、水をちょっとだけ飲み、またレンゲですくって一口。キリッとする。子供のように、飽きることなく繰り返す。笑顔がこぼれ出す頃には、自然の甘味をカレー粉が連れてきてくれる。また水を一口。レンゲで一口・・・。帰り道の風が気持ちいい。ラーメンへのスパイス効果は、私の心にも暖か前向き効果になりました。寂しいんでしょうね。私は。暖かさに飢えているんでしょうね。その事実に目を背けていては、結局解決出来ないんでしょうね。今度の休みに、あの方に会いに行ってみます。何も出来なくても、何も変わらくてもそれはそれで・・・。会いに行った事実は残るから。動けるのに動き出さないのは、自分じゃ無くなるみたいだから。鶏ポタ ラーメン THANK 様いつでも美味しく食べさせてくれて、ありがとうございます。大好きです。御馳走様でした。
2015/06/06 更新
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ランチ
夜10時以降入店OK
夜12時以降入店可
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個室
貸切可
駐車場
飲み放題
食べ放題
子供可
ペット可
クーポン
テイクアウト
家族・子供と
デート
女子会
合コン
大人数の宴会
接待
一人で入りやすい
知人・友人と
禁煙 分煙を含む
喫煙可
ワインあり
日本酒あり
焼酎あり
オシャレな空間
カップルシート
カウンター席
ソファー席
座敷
そよいでいる。
空調の流れに合わせて、そよいでいる。
いや、なびいている。いやいや、はためいている。
眼前に、憮然と突き出された腕の先。
飲みきったグラスを両手でもてあそびながら、その存在を強調する。
テーブルを挟んでのこの方向からなら、
視界の中にどうやったって飛び込んでくる。
そよぐ、指毛。
そのボリューム感から、キクラゲ付いてんのかと思ったぜ。
「今度、食事にでも行こうよっ」
「はぁ。今、一緒に食べてますけど・・・。」
仕事途中の移動で入ったラーメン店。
どういう気持ちで、年上独身同僚の言葉を捉えればいいのか。
「いやいや、営業途中のランチじゃなくてさっ」
そうですよね。
意味はわかりますが、正解の返事については、皆目見当もつきません。
「あーっ、はいーっ、でも、そんなことしたら・・・そ、そ、総務の方々に悪いですから・・」
持ち点100点の中で、苦し紛れの-50点の答え。
「えっ、総務? 総務の誰?」
「だ、だ、誰というか、さ、サポートの方々というか・・・」
さらに-10点。
「えっえっ、サポートの誰?」
「だ、誰というか全体的に・・・」
さらに-10点。
「えっー、何さん? 名前は? 上だけでも言ってよーっ、気になる」
「・・・さ、佐藤さんだったかな、た、田中さんかも。ちょっと最近、貧血気味で記憶が曖昧で・・・」
「なんだよっ!」
さらに-10点。
「おっ待たせしました!濃厚とんこつラーメンの方!」
運ばれたラーメンにすがるように、
「はい」と救いをもとめ、
虚しい湯気の中に隠れてしまいたい。
残り持ち点は、20点。
すんごくお腹が減っちゃって、待ってましたラーメン。
一心不乱に空腹を満たす演技で食べだす。
「最近、彼氏と別れたの?」「何やっていた人?」
「原因は何?」「どんな人がタイプ?」・・・、・・・。
味も香りも何も感じない。
本当に聞きたいのか? 聞いてどうしたいんだ?
その前にこの話は、ラーメンにどんなスパイス効果を期待してるんだ。お前は。
会話するたび、持ち点がドンドン無くなる。
店を出る頃には、胴元に1000点くらい借金している感じ。
目と鼻のつなぎめの奥が重く、胃にたまった重量感だけ、膝にくる。
ヒールなんて履いてこなきゃよかった。
これからの時間の進みは遅いぞと、覚悟を決める。
指というか・・・、手は何か大事だと思う。
顔以外で服からのぞいている部分だし、
ゴツゴツしていようが、すらっとしていようが、
その人の人となりを表している感じがする。
素敵な人はみんな手が美しい。
機能的な美しさ。たたずまいの美しさ。
昔、取材で出会った漬物屋のおばちゃん。
ハサミ鍛冶のおじちゃん。お弁当屋のお兄ちゃん。パテシエ修行のお姉さん。
そして、あの方の手も。
力を入れると、信じられないくらい反り返る指が綺麗だった。
「・・・手、綺麗ですよね」
一度だけ、我慢しきれずに言ったことがある。
「あぁ、普段仕事で、ゴム手袋するだろ、自然と毛とか抜けちゃうし、
元々薄いからかな。でも、初めて言われた」、
手に毛がないことを褒めたわけじゃなかったけど、
ちょっと嬉しそうに照れながら「こんな指見たことないだろう」と、
指を手の甲に付くぐらい反らせて見せてくれた。
ただ、「初めて言われた」の一言がとっても嬉しかった。
誰も気づかなかった部分を誰よりも早く見つけることが出来たから。
それだけで、嬉しかった。
時間を止めて、その手に触れたかった。
帰りの電車の中、
ボーっと前のガラスに映る、化粧のはげかかった自分の顔を見ながら、
次から次に始まる妄想を断ち切るように、今の自分の立ち位置を考えた。
ナカジマミユキまでは行かないけど、ニシノカナくらいの所に何とかいる。ここならいつものキャリーパミュまで戻って来られる。行ききってイシカワサユリまで行ってしまったら、帰り道はわからなくなりそうだ。途中でオーヤンヒィに遭遇しない限り、多分遭難する。でも、運良くアンルイスにバッタリ会えたら、ミーシャでも呼ぼうかと言われそうだし。そしたらメイジェイも呼んでもらおう。エイケイビーは、待ってはくれないだろうし・・・。
多分、この思考をすると言うことは、疲れきっている。
印象を得ることが出来なかったラーメンの敵は、ラーメンで打つ。
ガラスに映る、自分の目に光が戻ってくる。
運も味方しているぞ、気づけば浜松町駅。
パッと飛び降り、北口へ。てくてく。
目指せ 鶏ポタ ラーメン THANK 様へ。
柔らかに照らされる暖色の入口。
パリカフェの雰囲気を和風にアレンジした内装。
照明が白壁をクリーム色の艶やかなグラデーションにかえ、
木目鮮やかな部分だけが、肌に触れる。
自然と姿勢を正したくなるが、
椅子の出迎えに乗った腰が、勝手に前に進んでしまう。
これから始まる至福の時に、
体の水分がいつものポジションがわからなくなり、
椅子取り合戦を勝手に始めてしまう。
順にはじかれた者から順に唾液となり、口の中に飛び出す。
落ち着かせるために水を一口飲む。ふぅ。
スペシャルラーメン ぽてり
フチの広い丼が到着。
あっー鳥の香りがすでに美味しい。胃袋をグルグル回す。
ここに来るまでに放ってきた湯気を拾いに、席を立ちそうになる。
いそいでレンゲを持ったが、やっぱりもう一度置き、おもむろに丼を両手で持ちなおし、
直接、唇をつける。
手に伝わる熱々の嬉しさも、口に中になだれ込む濃厚スープと同調し、
歓喜を全身に美味しい熱として伝えだす。
カウンターパンチではなく、
時間差で来るボディーブローの衝撃だ。うっまぁーい。
悶える。
イケメン店員様がくれた紙エプロンを引きちぎりそうになる。
心地よい食感があるスープなんて、ここでしか味わえない。
ザラつき? 何の事? 博士、発見しました。
これは美味しさのカプセルです。
噛む度に、一つ一つ違う味を出してくれる。
この心地よさは何物にも代え難き物。最高傑作じゃありませんか。
スープを噛む行為が、口を喉を、胃袋を、じんわり暖かくしてくれる。
美味しさが制限なく体を心を温めてくれる。
ふぁっっ。頭のてっぺんから何かが放出される。
不意に鼻の中で、鳥の甘味に手を繋がれた野菜たち、しいたけ、昆布の香りが同時にはじけていく。
当然、たった一口で満足するわけなく、二口、三口とすすりこむ。
結果、毛穴が開き歓喜の咆吼を放つ。それをぬぐうことももどかしく、麺へと箸を進める。
固めでお願いした麺。
一口分だけ箸でより分け、噛み切ることなくすすりこむ。
口に入れるまで噛み切ることなんて出来ない。
もし、麺の断面から美味しさの一部が宙に消えてしまったら。どうしよう。
それすらも口から逃したくなく、
最後の麺先にからむスープの一滴が確実に舌の上に着地したのを確認してから、
噛み出す。
何かにとりつかれている。
歯を押し返す弾力の麺。
細麺なのに、一本一本がご丁寧に挨拶していく。
「僕、今口にある15本の右から2本目です。」
「僕は左の端から7本目です。どうぞよろしく」
「ごめんなさい、私はミャ子。ちょっとみんなに挨拶できないけど、よろしく伝えてね」と
心でつぶやき、制御不能の顎をコントロールするため、意識を現実に戻す。
噛むほどに、口にすすりこむスピードが上がる。
次の幸せ、次の喜びへと、美味しさを没頭させる。はぁっ。
塩ゆで卵の半熟の黄身の上に、麺を二本ほど丁寧にのせ、黄身に絡ませる。
そこにレンゲでスープをポタポタと垂らす。
で、それを卵ごと一口で頬張る。あっー卵うまーい。
黄身の濃厚さ、麺のじんわり噛みごたえ、食感の違いに、顎がさらに踊りだす。
ほどなく舌にからまる美味しさは、激しい顎の動きとは別に、
体を左右に揺らし出す。
まるで体の隅々に美味しさを行き渡らすように。
スープに浮かぶ骨なしの手羽先と、日焼けマシーン卒業の美白のメンマ。
これだけの鳥をあつかう人がつくる手羽先は、想像を違えることなく、皮パリで中ジューシィー。
肉厚で、付け合せと言うには申し訳ない。
本当はいつも、一口目から出迎えてあげれば良かったと、後悔する。
でも、美味しいものはいつも最後なのでと、謝罪しながらパクリ。
甘味から始まる鶏肉の羽ばたき。
噛むほどに美味しさの羽ばたきは止まらず、鳥を食べていると再認識する。
旅たつ鳥の後をおい、折り返し地点にメンマの登場。
柔らかさの中にコキコキの食感。こういう変化は嬉しい。
気分がリズムに合わせて整ってくる。
新たな気持ちで、またスープ、麺へと戻っていける。
幸せを盛り上げてくれる応援者。
丼の中のジャッジメントの働きも兼ねている。
残ったスープに別注ライスを投入。
忘れずにカレーパウダーも。レンゲで混ぜ混ぜ。
濃厚スープに、切り口鮮やかなカレーの風味をまとったお米。
体がキリッとしだす。
この感覚がたまらず、水をちょっとだけ飲み、またレンゲですくって一口。
キリッとする。
子供のように、飽きることなく繰り返す。
笑顔がこぼれ出す頃には、自然の甘味をカレー粉が連れてきてくれる。
また水を一口。レンゲで一口・・・。
帰り道の風が気持ちいい。
ラーメンへのスパイス効果は、私の心にも暖か前向き効果になりました。
寂しいんでしょうね。私は。暖かさに飢えているんでしょうね。
その事実に目を背けていては、結局解決出来ないんでしょうね。
今度の休みに、あの方に会いに行ってみます。
何も出来なくても、何も変わらくてもそれはそれで・・・。
会いに行った事実は残るから。
動けるのに動き出さないのは、自分じゃ無くなるみたいだから。
鶏ポタ ラーメン THANK 様
いつでも美味しく食べさせてくれて、ありがとうございます。
大好きです。
御馳走様でした。