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昼の点数:5.0
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¥1,000~¥1,999 / 1人
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料理・味 5.0
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|サービス 5.0
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|雰囲気 3.0
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|CP 3.0
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味5.0
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平日水木金はお休み。牛込柳町の秘境ラーメン屋さん。
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とにかく素晴らしいラーメン、としか言いようがない。是非来て食べてほしい。
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2025/06/25 更新
ランチの店を探して食べログをそぞろ見ていたところ、職場付近にえらく高評価のラーメン屋を発見。外苑東通りを曙橋から牛込柳町駅にしばらく歩いた先にある店で、平日は月曜火曜しか開いていないイレギュラーな経営ながら、過去に100名店にも選ばれたことのあるお店で、どんなに美味しいラーメンにありつけるのか、興味が湧いて訪問してみた。
時刻は月曜日の1140頃。7席のみの小さいお店は既に満員のようで、5人の客が外で待っている。この程度の人数ならすぐに自分の番が来るだろうとネット見ながらのんびり待つことにする。…が、待てども待てども中から食べ終わった客が出てこない。長らく待った末に店に入れたのは1220頃。
店に入ると手を粉だらけにした店主が、お待たせしてすいませんと声掛けして下さる。この手のラーメン屋といえば偏屈な店主に威嚇されながらラーメンを推し頂くものだとばかり思っていたが、非常に対応がソフトで面食らう。出入り口脇の券売機で食券を買うシステムで、同じ味のラーメンに乗せるトッピングの量を選ぶ仕様。新札と新500円玉には未対応とのことで、新札しかない旨告げると店主がすぐに交換して下さる。自分はチャーシュー一枚・味玉一個乗せラーメン1460円也をチョイス。
食券を渡して後お冷飲みながら待っていると、厨房からギシギシバタンバタンえらく派手な音が聞こえてくる。まさか注文受けて一々麺を打っているのか?と思い、ネットでこのお店のことを調べてみると、店主のこだわりで麺の独特の食感出すために、注文を受ける都度事前に寝かせておいた生地を更に青竹打ちと手打ちで仕上げているのだとか。これは時間がかかる筈だわと達観し、大人しくラーメンが出てくるのを待つことにする。
厨房の構造上同時に2人前までしか準備できないようで、自分のが出てきた時点で1240。1時間近く待ってようやく店主の丹精込めた麺にありつける。太めのちぢれ麺の上に味玉一個、チャーシュー3枚(アレ?一枚の筈では?)、白ネギたっぷりが醤油ベースのスープで泳いでいる。
まずはスープを味見したところ、圧倒的な魚介の風味。鶏ガラ豚骨ベースのスープに鰹節やらいりこやらたっぷり加えてとても濃厚なスープに仕上げている。少し味は塩っぱいが、麺が太めなのでちょうど良い塩梅。
麺は直前に手打ちで仕上げた生地を包丁で裁断した平打ちのちぢれ麺。敢えて不均一に切ることでとてもスープの絡みを良くしているのだろう。あちらの刀削麺のような食感で、コシはあるものの不思議なもちもち感がたまらない。
具材のチャーシューも、しっかりタレに漬け込まれて肉の繊維の一筋一筋まで行き渡った甘辛い風味に、ホロホロ赤身とトロトロの脂身のバランスが絶妙。同じく味玉も中はしっかり半熟に仕上げているせいで、箸で持ち上げようとすると舶来玩具のスクイーズのように柔らかくてつるんと逃げてしまう。一口齧れば濃いめのスープと甘辛のタレが染み込んだ白身、トロトロの卵黄が和合してとても美味い。
通常なら汁まで飲み干して…となるところ、だいぶ塩加減強く感じられたのでスープは少し残してしまったのが申し訳ない。店を出たら、やはり5、6人程空席待ちのお客。焦天に炙られながら我慢強く自分の番を待つお客に心の中でご苦労様ですと声かけしながら店を辞去。ごちそうさまでした。
ネットで読んだ記事によると、店主は幼少の頃に食べた山形は酒田ラーメンの味を再現したいと独学でこの味を作り上げたのだそうで、特にどこかで修行した訳でもなく、最適解を求めて試行錯誤を重ねて店に出せるレベルにまで味を高めたのだそうで、そうした個人の努力で百名店に選ばれ、行列のできるようなラーメン屋を開くことができたというのは単に尊敬に値する。尤も、味に全振りしたせいで回転が異常に悪くなってしまっているのは痛し痒しといったところで、お店を維持できるだけの稼ぎが得られているのか大変心配になる。今後もお店が続き、この誰もに愛されるラーメンを食べ続けることができるよう乞い願うばかりである。