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お店。緑の鮮やかな看板が目印。
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入口左手の冷蔵庫には自家製サラミがみっしり。
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こちらは干し魚?魚丸ごとがぶらぶら。
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自家製サラミ5種盛り合わせ。四人分一気に載せたら壮観。
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3種のチーズと卵のトマトソース煮込み、ことカチョ・エ・オーバ
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緑野菜ととうもろこし粉のソテー。犬神スケキヨのような巨大唐辛子が屹立する。
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最初の白ワイン。土着品種パッセリーナ。
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手長海老のキタッラ
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キタッラ製造用のパスタ裁断機。こちらのなまえもキタッラ。
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伝統ラザニア。見た目と同じくカロリーも凶悪そう。
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羊の串焼きアロスティーニ。
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伝統・羊の煮込み。トロトロに煮込まれた羊肉がブォーノ!
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肉料理に合わせてご当地のワイン、モンテプルチアーノ・ダブルッツォを注文。しっかり目の美味しい赤。
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オリジナルデザートのチャッチャコーラの巣。食べるのが罪深いような芸術的スイーツ
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パロツェット。エスプレッソかけてどうぞ。
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アブルッツォは、イタリア南部のアドリア海に面した州。神奈川県油壺とは無関係。山がちで平地が殆どなく羊の放牧が主産業のため、人より羊の方が多いと揶揄されるような農業州。経済的にも後進地帯呼ばわりされているような土地だが、豊かな山海の産物の素材を活かした素朴で滋味豊かなグルメが持ち味。ワインの生産量もイタリア屈指で、安いながらクオリティの高いワインを楽しむことができる。食い道楽のイタリア人がこぞって訪れる土地なのだとか。
本日は久々の異文化研修会で、都内唯一のアブルッツォ料理を出す西早稲田のトラットリアに行ってみた。
さて西早稲田駅を出て北上し、大通りを左折してものの5分も歩いたところで、緑の鮮やかな看板掲げたトラットリア発見。中に入ると木で統一された暖かみのある内装。壁には所狭しと当地の民芸品らしき料理道具や農具やアートの類が飾られている。
さてメンバーが一人を除いて全員揃ったので、先に始めることに。遅れてきても取り分けられそうなシャルキュトリーつまみながら乾杯する。
最初の注文は自家製サラミ5種盛り合わせ。一人遅れてくる旨店員さんに説明したところ、1皿2人分が標準らしいが、5人分でうまく量も調整してくれるとのこと。更に長時間常温で置いておくと乾燥して不味くなるので、遅れて参加の1名のために別途お皿に取りおいてサーブしてくださるとのこと。美味いものを最良の状態で食べてもらいたいというお店の熱意と心遣いの伝わる素晴らしいサービス。
さてグラスワインやビールちびちびやってると注文の品がサーブされる。巨大なシャルキュトリーボードにこんもり盛られたサラミ登場。
ジベッペというブルスケッタにサラミペーストを乗せたものは、お店のオーナーのオリジナル商品だそうな。ピリ辛でハーブの香り纏った塩っぱいサラミはとても美味。
パンチェッタは豚バラ、プロシュートは豚もも、コッパはピートロの生ハム。これらは最近スーパーでも見かけるが、オーナーの手作りによる塩味利いていて脂が蕩けそうな生ハムは、そのような凡百の生ハムとの格の違いを感じる味。
チンギャーレは珍しい猪の生ハム。若干の野生の風味めいたものは感じるが、言われなければ普通の生ハムだと思って食べてしまいそうなくらい、違和感のない美味しい生ハム。
ヴェントリチーナはアブルッツォ名物の唐辛子入りサラミ。当然オーナー手作りのピリ辛で美味しいサラミ。
こちらと合わせるために、グラスワインの、トッレビアーノ・ダブルッツォを注文。トッレビアーノというイタリア中で作られているぶどうで作った白ワインで、軽めで果実味豊かで飲みやすい。
遅れてきた友人も参加し、本格的に注文スタート。色々注文してもコース料理のように、提供のタイミングや順番をお店の側で差配して下さるとのことなので、一気に前菜からメインまでまとめて注文してしまう。
まずは前菜に3種のチーズと卵のトマトソース煮込み、緑野菜ととうもろこし粉のソテー。
「3種の・・・」はカチョ・エ・オーバと呼ばれる、磨り下ろしたチーズとニンニク、イタリアンパセリと卵のお団子を揚げてトマトソース絡めたアブルッツォの伝統的軽食。チーズの揚げ団子なんて他の店でも見たことはないが、ホロホロ食感のチーズボールは本当に美味い。このお店でも必食のメニューだろう。
緑野菜ととうもろこし粉のソテーは、注文の時におすすめされたので注文。ブロッコリーにポレンタの材料のとうもろこし粉まぶして、ニンニクでソテーにしたもの。巨大唐辛子がぶっ刺さっていて何とも奇怪な外観。唐辛子はパリパリに揚げられておりフォークで崩してブロッコリーと混ぜて食べて下さいとのこと。言われた通り混ぜ混ぜして食べるが、じっくり火を通して柔らかくなったブロッコリーはピリ辛ニンニク風味のおかゆのようで、口中でとろけるような食感。
合わせるワインは、アブルッツォの土着品種パッセリーナの白ワイン。花の蜜のような香りで、味わいは柑橘系。フレッシュな酸味ながら、ほろ苦い後味がやってくる個性的で大変美味しいワイン。
イタリア料理のコースでは、前菜の次はプリモ・ピアット、主食のターンだということで、手長エビのキタッラと伝統ラザニアが届けられる。
キタッラは伊語でギターの意。羊飼いが羊の番をしている間に、ギターの弦でパスタ生地を裁断して作ったのが起源だそうな。お店の方がキタッラ裁断用の器具を見せて下さったが、大きな枠に鋼線を何本も張り渡したもので、ギターというよりハープのような外観。実際に出てきたパスタはうどんのような太さ。トマトクリームソースで和えて手長エビまるごとをあしらったで、えびはぷりぷりで頭にはミソたっぷり、ごんぶとパスタはもちもちでコシのある讃岐うどんみたいな歯ごたえで、エビ出汁利いたトマトクリームソースがしっかり絡んで実に美味。
伝統ラザニアは、パスタ生地とラグーソースの重ね焼きパスタだが、生地の分厚さが段違い。たっぷりチーズと肉々しい風味の利いたラグー合わせると食べ応え抜群。
合わせるはチェラスオーロ・ダブルッツォという、土着品種のモンテプルチアーノの赤ワインの副産物の上澄み果汁を使って作るロゼワイン。チェラスオーロは金のさくらんぼという意味で、名前の通りピンクの色調が本当に鮮やか。華やかな香り、控えめな酸味がとても美味なロゼらしいワイン。
続いてセコンド・ピアット。肉だの魚だのは主食の後に出るのがイタリア流とのことで、アロスティーニと伝統・羊の煮込みを注文。
アロスティーニは羊肉の串焼き。1セット5本の串焼きが保温のため瀬戸物の壷に入れてサーブ。
塩コショウで味付けした羊肉を炭火で焼いたシンプルな料理。野趣溢れる脂の乗った羊肉は柔らかくて大変美味。噛めば噛むほど肉汁が出てこの上なく美味。サ〇ゼリアで取り扱われた際は売り切れ続出だったようだが、1本では足りず、習慣性の薬物のように何本もお代わりしたくなる。
伝統・羊肉の煮込みは、蓋を密閉できる特殊な伝統的銅鍋で作ったもの。羊肉と人参玉ねぎを、塩と胡椒とハーブとチーズで調味して煮込んだ料理だが、羊肉が原型を留めてない位にトロトロに煮込まれている。シンプルな料理法・材料から想像できないくらい複雑で滋味溢れる味わい。現地ではパスタソースにもするそうだが、確かにそのままソースに転用しても良い位しっかり目の塩味とコクがあって、ブルスケッタに乗せて食べると頗る美味。
合わせるは現地の赤ワインのモンテプルチアーノ・ダブルッツォ。しっかり熟成させたタンニンたっぷりのコクのあるワインで肉料理に負けない腰の強さ。
折角だからデザートも食べたい!とやはりご当地のスイーツ、パロツェットとチャッチャコーラの巣を注文。
パロツェットは球状に成型したチョコレートケーキ。エスプレッソをかけて頂くが、ほろ苦のチョコレートケーキは大変侘び寂び感のあるシリアスな味。
「チャッチャコーラの巣」は小鳥の巣を象ったスイーツ。チッチャコーラとはアブルッツォ州でよく見られるスズメの親類筋の小鳥(標準和名はセッカだとのこと)。桃のピューレの卵黄とチョコレートムースの卵白をホワイトチョコの殻で包んだ卵が、金色の飴細工の巣に産み落とされているという、大変凝った作りのお洒落なお菓子。ディナーを締めくくるに相応しい美味しいスイーツ。甘いスイーツを苦みを凝縮したようなエスプレッソで頂くと、本当に幸せな気分に。
ボトル3本に料理たっぷり頼んで、お会計は5人で66000円。結構な額行ってしまったが、ワイン3本に腕利きシェフが全力で作って下さった料理に、店員の皆さんの心尽くしのサービスの対価としては不足なくらいかも? 最後にシェフと記念写真まで撮らせて頂いて退店。ごちそうさまでした、またお邪魔します!