2回
2026/01 訪問
山手線内回りホームの老舗立ち食いそば店「常盤軦」で名物・品川丼を味わう!
先日、山手線内回りホーム(品川駅1番線)の立ち食いそば店 「そば処 常盤軦(ときわけん)」 で、名物の 「品川丼」 をいただきました。 
このお店は 1964年に立ち食いそばとして開店し、100年近い歴史 を誇る老舗です。元々は 1922年(大正11年)に品川駅で営業許可を得たことが始まり で、ホームの立ち食いそばは戦後すぐの時代から駅利用者に親しまれてきました。 
「品川丼」は、 かき揚げを白米に乗せ、タレをかけたシンプルな丼。
これは単なる安さ重視のB級グルメではなく、かつて 品川が漁師町だった頃の食文化をヒントに考案されたものだと言われています。海老やげそなどが入ったかき揚げの旨味と、出汁の効いた甘辛いタレがご飯とよく合い、立ち食いのスピード飯としてだけでなく、どこか郷愁を感じる味わいです。 
今回も 550円というリーズナブルさ(そば出汁付き)で、ちょうど “米の気分” のタイミングだった私にはぴったりでした。食券を買ってサッと注文し、混雑するホームの片隅で立ったまま食べる時間は、都会の忙しい移動の合間のちょっとした楽しみでもあります。駅そばならではの気軽さと満足感を改めて感じました。
名物を味わうだけでなく、長い歴史のある老舗の味をホームで体験できたのはとても良い思い出になりました。次は定番のそばやカレーライスも試してみたいと思います。 
2026/01/06 更新
山手線内回りホーム。
終電にはまだ少し早いが、エキュートの灯りは次々と落ち、シャッターの金属音が夜を区切っていく。
そんな中で、ひとつだけ時間に抗うように明かりを灯し続ける場所があった。
そば処 常盤軒。
この時間、この場所で、まだ「食える」という事実そのものが救いだった。
券売機に千円札を差し込み、迷いなく天玉そば。
考える前に、身体が選んでいる。
それが今日という一日の答えだ。
待つという概念は、ここにはない。
一、二分。
湯気をまとった丼が、当たり前のように差し出される。
仕事が早い。
それだけで、信頼できる。
かき揚げ。
前に品川丼で知った、あの暴力的なまでの旨さ。
今日はそばの上で、卵という盟友を得ている。
白身はかき揚げを包み、黄身はまだ無防備だ。
箸で突く。
黄身が崩れ、つゆに溶け、かき揚げがそれを吸い上げる。
――これぞ、マリアージュ。
口に運ぶ。
衣はつゆを含み、油の角は取れ、卵のまろみがすべてをまとめ上げる。
一日の疲労が、咀嚼のたびにほどけていく。
理屈じゃない。
美味いものは、ただ前を向かせる。
後半、七味をひと振り。
香りが立ち、世界が少しだけシャープになる。
そばをずずっと啜り上げる。
熱い。
少し、火傷する。
だがそれでいい。
この程度の痛みは、今日を生きた証だ。
男の勲章、と心の中で笑う。
男たるもの、早食い命。
仕事が早い男は、メシも早い。
そんな誰に教わったわけでもない格言を思い浮かべながら、丼の底を見つめる。
空になった器。
満たされた腹。
少しだけ、軽くなった心。
今日の飯は、今日を終わらせるためじゃない。
明日を迎えに行くための燃料だ。
ホームに風が抜け、電車の音が近づく。
岐路につく足取りは、来た時よりも確かだった。
湯気は消えても、活力は残る。
――さあ、明日もやるか。
そんなことを思える夜が、ここにはある。