3回
2019/02 訪問
(再訪)このオーソドックスで爽やかな美味しさがたまらなく嬉しい
以前、東京からの旅行の途中にランチでお伺いしまして気に入ったので再訪、今回はここのディナーを中心にして旅行の予定を組みました。ワインを思う存分いただいてもいいように、徒歩で帰れる場所に宿泊場所を確保しての訪問です。
ランチは千円台からあり、前回訪問した際に満員なのが頷けました。ディナー時は多少はお客さんは少ないのではないかと予想していたものの、扉を開けたら見事に満席です。ディナータイムも満員とは、地元に愛されていますね。ということで、わたくしは一人なのでテーブル席ではなく前回同様奥の(バー?)カウンター席に通されました。
予約時に税サ別8,000円のおまかせコースをお願いしていました。おまかせとは言え、メインについては通常和牛のところを「和牛以外で」とリクエストしてありました。追加で1,000円のチーズ盛り合わせをお願いし、ドリンクはペアリングのような感じで5杯、合計で約15,000円となりました。コースの内容は以下のような感じでした。
・和牛ほほ肉のアミューズ
・鱈の白子のムニエル、トリュフソース
・マッシュルームのポタージュ、少しトリュフのオイル
・帆立貝柱のポワレ、セロリのピューレ
・レモンのグラニテ
・乳飲み仔羊のロースト、リードヴォー
・(追加)チーズ盛り合わせ
・アーモンドのアイス、いちごのスープ仕立て
・ローブヒップベースのハーブティー、小菓子
料理もワインも美味しい、と言いますか、わたくしの好みにぴたっと合っている感じで、わざわざここまで来てよかったな、と感じました。料理は、オーソドックスながら重たさを感じず爽やかにいただけるのが特徴でしょうか。東京にあっても違和感のないレベルの美味しさと思います。東京にある似たような味の傾向のレストランは「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション」「ル・プティ・ブドン」あたりでしょうか。
ワインは、すっきりとか重めとかそういう説明の一言にひとひねりある感じでいずれもなかなかでした。ソムリエであるマダムのセレクションが奇を衒っていないながらもやはり好みに合うのです。
そしてチーズ、マダムがチーズの資格を取得されたとのことでこちらも楽しみにいただいたところ、やはりひとひねりある美味しさが嬉しかったです。
ホールは3人と一見手厚いと思いつつも、そこそこ大箱なので大忙し、しかしマダム中心にうまくまわっています。サービスは意外と素っ気ない感じもありますし、お客さんが帰る際にシェフやマダムが外まで見送ったり、ということもないのですが、どことなく暖かさを感じる雰囲気です。今回のわたくしの場合には、シェフは少しだけですが食材の説明等を嬉しそうにして下さいましたし、マダムは前回訪問時(約1年前)の話をしてくださいました。もうこれだけでも来たかいがあるというものです。以前地方都市に住んでいた時に足繁く通っていたいくつかのレストランも、こんな暖かさがあったな、なんて思い出しました。東京からだとアクセスは大変ですが、また訪問したいと思います。
以下はいくつかの料理の印象です。
☆和牛ほほ肉のアミューズ
マスタードとかケッパーとか使っていますが爽やかに感じられるスタートです。
☆鱈の白子のムニエル、トリュフソース
緑色なのはほうれん草です。トリュフが強すぎず白子がうまく染まって美味しいです。
☆マッシュルームのポタージュ、少しトリュフのオイル
まずはトリュフがふわっと香って、この香りがマッシュルームとよく合って美味しいです。
☆帆立貝柱のポワレ、セロリのピューレ
これもトリュフを使っています。上に乗っているのは牛蒡です。帆立の火入れはかなり深めではありましたが、くどさが感じられず、しっくりくる感じです。
☆レモンのグラニテ
ほのかな酸味が心地よくいい小休止です。
☆乳飲み仔羊のロースト、リードヴォー
火入れはばっちりです。淡白な身に味付けは仔羊のジュのみとのことでして、これがいい効果を挙げていて、爽やかな仕上げとなっていてとても美味しいです。リードヴォーの濃厚さで対比もあるお皿でした。
☆チーズ盛り合わせ
どれもクセがありまして、マダムのセレクションに驚きました。「たぶん大丈夫だと思って」って、見事に好みを見抜いてくれました。真ん中の山羊のチーズもすごかったですが、右のハードタイプは見た目はなんてことないものの、発酵感が半端なく、破壊力抜群の美味しさでした。
☆アーモンドのアイス、いちごのスープ仕立て
程よい甘さです。ここはデザートもかなりいいと思います。
シャンパーニュ
和牛ほほ肉のアミューズ
パン
ワイン
鱈の白子のムニエル、トリュフソース
ワイン
マッシュルームのポタージュ
帆立貝柱のポワレ、セロリのピューレ
グラニテ
ワイン
乳飲み仔羊のロースト
チーズ盛り合わせ
ワイン
アーモンドのアイス、いちごのスープ仕立て
ハーブティーと小菓子
2019/03/03 更新
2018/03 訪問
オーソドックスながら親しみやすさも
東京の者ですが旅行の途中に寄らせていただきました。シェフがフランスの二つ星店で修行されていたとのことで期待が持てます。
一応予約のうえ訪問しました。一人の予約を受け付けてくださるのはありがたいことです。
車でないとアクセスはやや不便です。今回は、旅行であることもあり、ローカル私鉄の岳南電車に乗るいい機会と思い、駅から15分ほど歩いての訪問です。
シンプルな外装の一軒屋、内装も白を基調としてシンプルながらも天井が高く開放感があります。部屋自体広く、テーブルがいくつも並べられています。それらの席は満席、人気店ですね。予約していなければ入れなかったかもしれません。一人のわたくしは少し奥のバーカウンターに通されます。
プリフィクスのMenu B(前菜 + スープ + お魚料理 + お肉料理 + デザートの5品)税込みサなし4,200円をいただきました。選択したのは以下の料理です。
・田舎風パテ
・菊芋のポタージュ
・鰆のロースト
・鴨のコンフィ
・金柑のコンポート、ヨーグルトのソルベ
・木苺のマカロン
旅行の途中なのでアルコールはやめておこうかとも思ったのですが、サービスを仕切る凛とした女性、ソムリエバッジを付けておられます。そこで、シャンパーニュ、白ワイン、赤ワインをそれぞれグラスでいただきました。合計で3,000円でした。
全体的には、オーソドックスなメニューながらもさっぱりと仕上げられており、多くの方が満足できるであろう親しみやすさを感じるとともに、どんな料理でも美味しくいただけるのではないか、という底の深さも感じさせられました。HPの情報等からの推測ですが、ランチは普段フレンチを食べない人にも気軽に食べてもらうメニュー構成、ディナーはフレンチ好きがいろいろと楽しめて満足できるメニュー構成になっているのではないでしょうか。そういうわけでいつかディナーをいただいてみたいものだと思いました。
以下はいくつかのの料理の感想です。
☆田舎風パテ
こってりとした内容ですが冷製でさっぱりと仕上げています。甘さがちょうどいい感じです。付け合わせも素晴らしく、やや強めながらもしっかりと何かに漬けられておりしっかり美味しいです。
☆鰆のロースト
しっとりとした火入れで、別の魚でもいただいてみたいものだと感じました。シンプルながら見た目もいいですね。
☆鴨のコンフィ
コンフィはあまり好きな料理ではないのですが、硬すぎずちょうどいい食感でした。マスタードとの組み合わせもいい感じです。付け合わせの野菜が美味しく、特にポテトが甘く仕上げてあり、鴨との対比もあり、お皿全体として素晴らしいです。
☆金柑のコンポート、ヨーグルトのソルベ
見た目から想像できるとおりの美味しさで、酸味が素晴らしく、爽やかにいただけました。
2018/03/25 更新
週末にここに行こう、とふと思いついてその数日前に予約しました。電話口でマダムが覚えてくださっていたことがわかり、これは嬉しいですね。これまでは旅行の途中とかに訪問していましたが、今回はここだけの訪問が目的で日帰りでの訪問、わたくしの家からは片道4時間弱かかりますが、それでも訪問したいと思う、好きなレストランです。約5ヶ月ぶりの訪問です。
何かここにしかない顕著な特徴があるわけでもなく、オーソドックスなレストランではあるのですが、なんかとても好きなのです。波長が合うと言いますか、相性がいいと言いますか、そんな感じです。
夜のコースは4,500円からあります(平日には3,000円も)が、今回は一番上のシェフにお任せのスペシャルなコース10,000円でお願いしました。ドリンクは料理に合わせて出していただき、チーズ盛り合わせ1,000円を追加して約17,000円となりました。コースの内容は以下のような感じでした。
・グルジェール?(スイスのチーズを練り込んだパン)
・サーモン、ホタテ貝柱、アボカド
・鮑と黒トリュフのリゾット
・オマール海老(オマールブルー)とジロール茸
・ライムのグラニテ
・牛ほほ肉ラビゴットソース
・(追加)チーズ盛り合わせ
・マンゴーとブランマンジェ
・木苺のマカロン
もともと爽やかな料理だという印象でしたが、梅雨が明ける前のこの季節にこの爽やかさはやはり嬉しいです。加えて、ソムリエでチーズスペシャリストでもあるマダムがセレクトするワインとチーズは、わたくしの好みを熟知しているかのようなばっちり好みのものばかり、やはり大満足です。また何ヶ月かしたら再訪したいものです。
以下はいくつかの料理の印象です。
☆サーモン、ホタテ貝柱、アボカド
マスタードを使っていますが辛さを感じるわけでもなく、全体的にバランスがとても良いです。合わせて頂いた白ワイン含めてこのジメジメした季節にちょうどよい爽やかさです。
☆鮑と黒トリュフのリゾット
食感は鮑だけでなく全体的にコリコリ感があり、この食感は好みではないと思っていましたが意外にいいです。味付けもバッチリ好みでして、リゾットというのがちょっと意外ではありましたがいいお皿でした。
☆オマール海老(オマールブルー)とジロール茸
ソースはオマール海老の出汁が使われています。オマール海老の料理のお手本のようなオーソドックスな印象のお皿ですが、何かしら自分の好みに訴えかける要素があるようで、やはり好きなお皿です。
☆牛ほほ肉ラビゴットソース
ラビゴットソースですから当然ながら酸味ありでして、上にフォアグラ、ケッパーとかが乗っていて、味の調和がとてもいい感じです。フォアグラが使われているのにやはり爽やか、ほほ肉はとてもやわらか、そういったこと含めてとても好みのお皿でした。
☆チーズ盛り合わせ
フレッシュなものから熟成したものまで最高のセレクション、これで1000円とは驚きです。これだけのために訪問もありかなと思えるぐらいです。