9回
2019/12 訪問
(再訪)祖師ヶ谷大蔵の新たなオアシス
約2ヶ月ぶりの訪問です。扉を開けるとカウンターは空いていますがテーブルは満席です。いつも飛び込みで訪問していますが、人気がだいぶ出てきたのでそろそろお伺いする前に電話入れて席があるかどうか確認が必要な状況になってきたようです。
遠野麦酒、そしてお通しの鶏のスープをいただきながらメニューを眺めます。この日も魅力的なメニューが多くて悩みますが、とりあえずはなんだかよくわからなかった「ガルビュール」をお願いします。いろいろと入っているスープですね。優しさの中に芯がある印象、バスクのスパイスだったでしょうか、これでシャキッとしまるような美味しさです。一緒にいただいたワイン「ドメーヌポンコツ まどぎわ2018」もゆるいエチケットながら同様の印象です。
それにしてもここは落ち着けます。この日のお客さんはおそらく付近の方々、このあたりの方々はジェントルなのでいいですね。
次は「白子のムニエル シェリービネガーのソース」甘さと酸っぱさの味付けがこんなにも白子に合うとは、と驚きの一皿です。そして「鹿肉のアッシェパルマンティエ」、くせはなく素直にいただけます。
食事はこのあたりにしておきましょうか。というのも以前もいただいてそのクオリティに驚かされた日本のナチュラルチーズをいただきたいからです。やはりオーソドックスな美味しさに大満足です。
最後にデザート「グリオットのソルベ、スパークリングワインがけ」をいただきます。グリオットというのはさくらんぼの一種のようです。デザートまできちんと美味しいのは嬉しいです。
ご夫婦ともいろいろとお話できて、今回も楽しめました。いいお店です。
遠野麦酒
鶏のスープ
ガルビュール
ドメーヌポンコツ まどぎわ2018
白子のムニエル シェリービネガーのソース
白ワイン
鹿肉のアッシェパルマンティエ
赤ワイン
日本のナチュラルチーズ
グリオットのソルベ、スパークリングワインがけ
2020/01/09 更新
2019/09 訪問
(再訪)祖師ヶ谷大蔵の新たなオアシス
(メモ)
1ヶ月ぶりになってしまいましたが、確か今回で6回目です。今回は以下の料理をいただきました。やはり美味しくて居心地がいいです。
・岩手県八幡平産生マッシュルームのサラダ
・北海道産イワシの酢締めパンタパススタイル
・スペイン産うさぎのラグー タリアテッレ
・NZ産ラムすね肉の煮込み
・チーズ盛り合わせ
・栗のブリュレとシナモンのアイス
なかでも「岩手県八幡平産生マッシュルームのサラダ」は生ならではの香りと食感が素晴らしく、加えて生ハムとのハーモニーやバルサミコ酢などの味付けがいいのです。「北海道産イワシの酢締めパンタパススタイル」は酢の効果かこれでもかと感じられるイワシの香りがグッドです。
何度か通っていることもあり、ご夫婦との会話も楽しんでいます。いいお店です。引き続き通います。
常陸野ネストホワイトエール
お通しのスープ
岩手県八幡平産生マッシュルームのサラダ
白ワイン
北海道産イワシの酢締めパンタパススタイル
スペイン産うさぎのラグー タリアテッレ
赤ワイン
赤ワイン
NZ産ラムすね肉の煮込み
チーズ盛り合わせ
栗のブリュレとシナモンのアイス
2019/09/23 更新
2019/05 訪問
祖師ヶ谷大蔵の新たなオアシス
美味しいと感じることは、いただく料理に対して舌が喜ぶ、ということだと単純に思っていましたが、それ以外の要素も美味しさに関わっているのかもな、と感じさせられている昨今です。
ここはもしかしたら舌が喜ぶだけではない何かを感じさせてくれるのかな、と思いまして、訪問することにしました。
こちらの存在は麹町にお店がある頃から知ってはいました。以前麹町に行く機会が多かったのでいつか訪問したいと思っていましたが、こちらが開いている夜は大人数で飲むことが多く、結局訪問できずじまいでした。
そして祖師ヶ谷大蔵に移転し気になっていたところ、近くのお店から「すごいお店がやってきた」と聞き、俄然気になっていました。
実は一度訪問しようとしましてその際扉を開けると「今日は満席なんです」とのこと、そして扉を閉めるまでの数秒間で、やはりここは自分にとっていいお店だ、という予感を感じたのでした。この予感はたいてい当たるのですよ。
さて、そうして訪問できたこの日は幸いテーブルに1グループおられるだけでしたので席にありつくことができました。一人なのでカウンター席、ご主人の調理の様子が見れるとともに、嬉しいことに素敵な奥様の定位置の正面です。
メニューをながめてみますと、料理は洋風居酒屋のような感じ、ドリンクは一捻りありそうです。それもそのはず、麹町時代は国産ワインの品揃えの豊富さとクオリティで名を馳せていたのです。料理はまずは3品(自家製スモークサーモンとアボカドのタルタル、佐助豚モツのトマト煮カレー風味、カサゴの温かい南蛮漬け)、そして追加でラムのミートボールクスクス添え、デザートにヌガーグラッセをお願いし、ドリンクはまずは国産の泡をお願いしました。アルコールについては今回は他にビールとワイン3杯いただいていまして、全て国産を選択しました。料理は、一人の訪問であることもあって、全てハーフで提供いただきました。お値段もぴったり半額なのは嬉しいことです。これだけ食べて飲んだのでお会計は9,000円強となりました。
まずは泡がコップのようなグラスで供されます。意外な感じではありますが、爽やかさに溢れているためか気取らずゴクゴクといただくことができ、そう考えるとベストな選択かもしれません。
お通し的な扱いの「鶏のスープ」が実にほっとする味わい、ああ、来てよかったなあ、と感じさせてくれます。注文した料理としてはまず「自家製スモークサーモンとアボカドのタルタル」が到着、ハーフとは言えなかなかのボリュームです。爽やかなのは見た目通りですが、何かちょっと苦味のような味付けがアクセントとなっていて嬉しいです。
そして料理は、カサゴの温かい南蛮漬け、佐助豚モツのトマト煮カレー風味、ラムのミートボールクスクス添え、と濃厚そうなお皿が続きますが、そう見えて意外とあっさりしているのです。モツのトマト煮なんて、実に繊細な味わい、実はこの日はあまり体調がよくなかったのですが、そんな状況でも身体にすっと入っていきます。このお店のコンセプト「飲み疲れない、食べ疲れない、ほっとする味わい」そのものと感じました。
ドリンクについては、今回日本ワインばかりいただきましたが、これらがいい意味で日本らしくないと言いますか、ワールドワイドに戦える堂々とした味わいのものばかりでした。無理してセレクトしているわけではなく、豊富なラインナップの中から厳選している余裕が見て取れます。なにしろ、ボトルのリストは100種類ぐらい掲載されていますから。ご主人が修行もされていたイタリアが多く、日本のワインは「これでも減らした」とのことですが20種類ぐらいあったかと思います。なんとフランスは1本もラインナップされていません。「まだ勉強中なので」と言われていましたが、いやはや、奇を衒っているわけではなく、客に喜んでもらえるものを出そう、という真摯な姿勢が感じ取れます。
店内はセンスのよさを主張しないセンスのよさを感じる素敵な雰囲気、麹町と同じ内装(ほぼ持ってきた、と言われていたかと思います。)とのことです。
このお店の最大の魅力は、豪快そうに見えておそらく繊細な料理担当のご主人、にこやかで自然体な接客の奥様、このお二人でしょう。わたくしもお二人に魅せられまして、また来ようと誓いました。
麹町時代は、付近のビジネスマンと住民の方々が主な客層だったと思われますが、祖師ヶ谷大蔵もいいお店にはいいお客さんが集まるので、このお店の魅力に適した雰囲気が作られていくのではないでしょうかね。
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ということで、とっても気に入ったので数日後に再訪しました。この日も他のお客さんはテーブル席でカウンターはわたくしのみでした。
前回食べすぎたなあ、今回はちょっとセーブしようかなと思ったのですが、結局、料理4品(仏ボルドー産ホワイトアスパラの冷製スープ、ピベラード、仏シャラン産鴨胸肉のロースト、タリオリーニインブロードサマートリュフのトッピング)、ドリンクは6種類、デザートのベイクドチーズケーキイチゴヨーグルトのアイス添えまでお願いしてしまって、11,000円強の会計となりました。さすがに食べすぎ飲みすぎですが、それでも身体に負担が少ないのが嬉しいです。特にピペラードは、家庭料理らしいほっとした味わいがとても好みに感じられました。
この日はご主人とも奥様とも前回よりお話できました。その中で一つだけ書かせていただきますと、ご主人は、お店と客と、お互いで高めあっていきたい、と考えられているようです。まさにわたくしも同感です。(かと言ってあれこれ注文をつけるのは野暮と言うもの、お互いを高めあうというのはそういうことではないと思います。)
ああ、なんて素敵なお店なのでしょう。でもこれはあくまで個人的な印象、誰もがここを気に入るわけではないと思いますが、わたくしにとってはばっちり好みの今後通いたいお店、まさにオアシスのような存在になってくれると思います。このお店と相思相愛の関係になってお互いを高めあっていきたいものです。
タケダワイナリー(山梨県)デラウェアサンスフル'18
タケダワイナリー(山梨県)デラウェアサンスフル'18
鶏のスープ
箕面ビールゆずホ和イト
自家製スモークサーモンとアボカドのタルタル
カサゴの温かい南蛮漬け
北野呂醸造(山梨県)サンセミヨン'17
佐助豚モツのトマト煮カレー風味
機山洋酒(山梨県)キザンセレクションメルロー'16
シャトージュン(山梨県)小公子'18
ラムのミートボールクスクス添え
ヌガーグラッセ
ハーブティーカモミール
箕面ビールペールエール
鶏のスープ
仏ボルドー産ホワイトアスパラの冷製スープ
ブラックスミス(南アフリカ)コロンバール'18
ピベラード
フラム(南アフリカ)シャルドネ'18
サングイネート(伊トスカーナ)ロッソディモンテプルチャーノ'15
仏シャラン産鴨胸肉のロースト
カペリティフロック
タリオリーニインブロード、サマートリュフのトッピング
ベイクドチーズケーキイチゴヨーグルトのアイス添え
エルダーフラワーシロップのソーダ割り
2019/06/09 更新
「春風駘蕩」さんは、2020年3月下旬から5月下旬にかけて店内での料理の提供を自粛され、その間はテイクアウト品の販売のみで営業されていました。その後店舗の営業を再開され、テイクアウトは継続されています。テイクアウト品は何度か購入させていただいていましたが、店内で料理をいただくのは約3ヶ月ぶりになります。
座席数をしぼっているようですので、予め電話で確認のうえ訪問しました。わたくしの滞在中に、まだ座席の余裕がありながらも断られていたお客さんもいらっしゃいましたので、客の側としては密にならない状態に安心できます。
まずは手洗いを促され、カウンターに着席します。キッチンとの間にはビニールで間仕切りがされ、ご夫婦はマスク着用です。
お通しは「魚介のスープ」、これをいただくのは初めてかと思います。きちんと濃厚なビスクでした。この日は午後になって暑くなってきたのでまずは爽やかな料理をいただきたく「バルサミコ酢でマリネした八幡平マッシュルーム」、バルサミコ酢の酸っぱさと甘さが絶妙に絡む美味しさです。生ハムも入っていていいアクセントです。そして「茄子のパルミジャーナ」は、ギラギラ照り付ける太陽ではなく初春のような柔らかな太陽の味わいと言ったらいいでしょうか。「コックオーヴァン(千葉県産鶏腿肉の赤ワイン煮)」はオーソドックスな味わい、〆の「サマートリュフのリゾット」はチーズとオリーブオイルがいいあんばいでした。そしてデザートに「バスクチーズケーキと苺のアイス」、かなりあっさりとしてながらも物足りないことはなく、美味しくいただきました。
やはりこちらはのんびりと過ごせます。カフェハイチからの連想という甘さが特徴的で美味しい「キーマカレー」をテイクアウトでお願いしてお店をあとにしました。またお伺いします。