3回
2024/10 訪問
畳の温かみ ジンワリ沁みじみと…
先週の送別会以来、どうも調子が上がらず、お酒が美味しくなかった自分。結構呑んだ、でもそれ程でもない…それなのに翌日のダメージたるや…。
と言う事で、この一週間殆ど呑まずにいたら、これが効いたのか、三連休に我が「胃」も浮かれたのか、食欲も湧いて来た。そんな時、ヨシと浮かんだお店がコチラ。当日17時過ぎてたかな、「18:30から空いてますか」と電話したら20:00までなら大丈夫とのこと。ではではと外出先からお店に。ガッと呑んでガッと食べるの得意な自分、全然平気。
犬の散歩を済ませてから、と言う奥さんは後から合流、先に店に入る。2階の畳二人席。前回来た時は素敵なご夫婦がいた、四人テーブルの隣。この畳席、狭いんだけど好きだな。焼鳥食べてる時って皆ワイワイ幸せな顔してるので、何となく隣の何気ない楽しげな会話が聞こえて来たりして、こっちもハッピーになる。今日のお隣さんはまだ5、6歳かな、小さな男の子兄弟を連れたご家族。帰り間際の楽しげな会話が聞こえてくる。「お父さん、もう酔った?」と上のボクの質問に、「まだまだよ、お父さんは。ネッ」と半ばお父さんにも視線を向けてお母さん。「このグラス後、3杯くらい呑んだらかな…」とニコニコ顔で返すお父さん。別に聞き耳を立てていた訳ではないけれど、無邪気な会話に、気持ちはホカホカ、じんわりと奥さん来る前に十分整いました。幸せ感が行き交うお席でした。
さてさて、今日は短期決戦、奥さん来る前に頼んどかなくちゃ…と以下を。
⚫︎かしわ/つくね/ぼんじり/生皮/肝/手羽/提灯
⚫︎卵焼き
⚫︎鳥わさ
そして奥さん19時頃に到着、ゴングならぬグラスをカチーンと合わせて、60分一本勝負のスタート。先ず かしわ選手。ほんとにムッチリ大ぶり、旨い旨い。次いでつくね。焦げ目が香ばしい。ぼんじりは脂が程よく落ちて一口目はカリッと。イイね。生皮は中心選手の一人。モチっとして噛み応え十分。中々胃の中に入ってくれませんな。沁みじみ旨いなぁ。肝(レバー)はロッソを合わせたい逸品。一切臭みなく、トロリと溶けるような味わい。ちょうちんはいつもの通りアムって一口で。プチンと弾ける黄身が、濃厚なタレの味と口の中で混じってそれは美味。手羽はやっぱりメインイベンター。骨から剥がすのに一苦労するほどミチっとお肉が張りついてる。ムシャムシャと齧り付く、野生味ある焼鳥。
途中ラストオーダーのお時間です、との事で、頼んだことのない、
⚫︎セセリとつなぎ
を追加。この鳥さん、首をよく動かしてたんですな、セセリは弾力あってムチムチ。同じく1本しかなかったつなぎはタレ。奥さん一番これが好きとの事。肉に旨みがあるらしい。
⚫︎卵焼き
⚫︎鳥わさ…も美味しかった。卵焼きは、前回娘がもう一皿とお代わり懇願してたもの。あぁ美味しかった!と、友達と旅行中の娘にLINEで写真送った意地悪お父さんでした。
お酒は
⚫︎王録
⚫︎天美
⚫︎廣戸川 を一合ずつ。片口の酒器からトンボの平盃で呑む。親指人差し指を縁に回して持つタイプ。自ずとツィーっと一口で呑んじゃうね。松竹梅のCMで渡哲也が呑んでる姿をイメージしてる気になってたら、意外に違ってた。後でYouTubeみると朱塗りの盃だったりぐい呑みや枡なんかもあった。チマチマ呑まずに豪快にグビっと呑んでました。平盃が絵になるのは太田和彦師匠でした…。
お酒はラインナップが随分変わってた。これも楽しい。どれもお米の味がしっかり、好みは中でも最初の王録かな。スーッと染み込む染み込む。あー満足。お腹いっぱいだけど調子が戻ってきた。あぁ美味しかった。ここはほんとにイイ店だなぁ。次回も2階の畳を頼もう。今日も鳥刺し売り切れで出会えなかったから、またくる口実ができた。ご馳走様でした。
そうそうバイトのお兄ちゃん、私のお酒の質問に、いちいち下に降りて確認してくれて有難う。懐の手帳にまた書き込まれるのかな。勉強熱心なバイト君もこの店の立派な顔。頑張ってね。
かしわ。皆んな嬉しい大ぶり
自家製つくね
肝 レバーですな。この照り!
鳥わさは、大人しい安心の味わい
ふんわり卵焼き。
ぼんじり
ちょうちん
生皮。カリッとムニュッとしていて噛み応えあり。
ドーンと手羽先
つなぎ
セセリ
トンボの平盃
王録(島根)
天美(山口)
メニューになかったものを引っ張り出して来てもらった廣戸川(福島)
2024/10/13 更新
2024/08 訪問
横浜にはまだまだ焼鳥銘店が…ここは旨い!
夏休み。息子くん地方からスリムになって帰ってきたので家族でお食事、さて、どこに行こうかな。大学に毎日弁当作って持って行ったり、体鍛えて脂肪分取らないような食事を心がけてるらしい。家に帰ったらいつまでも寝てる寝坊助息子だけど「娘より女子力高いじゃん」と呟くと「いやお父さんよりよっぽど節制してる」と母娘連合より反撃を喰らう。
コンニャロ、それなら、皆んなのオイシイの為に、日頃どんだけ身を削って(いや身を太らせて)、美味しいところをリサーチしてるか、教えてやるかと選んだのがコチラ。タンパク質補給してやらなあかんしね。
月末恒例の朝の草刈りに汗だくになって帰宅した土曜のお昼、電話してみる。「4人ですね、空いてますよ」ヨシヨシ。早速「今日は焼鳥に決めた。反町から5分、17時過ぎには家を出るからな」と勇ましく出発時間を告げる。…と言うか、なんか目的決めると俄然張り切るタイプ。草刈りに疲れ切ってた筈が、「焼鳥で一杯」と考えた途端、エンジンがかかる呑み助食いしん坊なんですな。お腹空き空きモードだしね。
さて電車乗り継いでお店に到着。途中肉屋さんやら八百屋さんやら、昔だったらどこの街にもあるお店が残ってる。反町って意外に庶民的な街なんだ。纜はそんな通り沿いにある。
店内入ると半地下。チョッとモダンな作り。我々は2Fに案内される。手前に三卓6人、段差のある奥に五卓10人位が入れるチョット広目なスペース。既に奥にひと家族、手前にご夫婦の先客あり。我々家族は手前に残った二卓に案内される。
メニューを広げるまでもなく、まずは生中を四つ頼んでカチンと乾杯。我が家族ながら、皆ゴクゴクととても美味しそうに呑むねぇ。すると「皆さんお呑みになる?イイですねぇ」とお隣ご夫婦の奥様。「息子が帰ってきましてね」と騒がしい事、まずは詫びると、益々ニコニコしながら「楽しそうですねー」。素敵な笑顔、なんか嬉しい。
さあ、頼むぞ、とメニューを広げて注文しようとすると「今日は鶏の刺身盛り合わせ、終わりました」。えっ?まだ18時過ぎなのに…事前に調べて絶対頼もうと思ってたので出鼻を挫かれる。気を取り直してアレコレ注文。「それ以外は皆大丈夫です」との声がいけなかったのか、おすすめは全部頼む。
お願いしたもの
⚫︎焼鳥(かしわ/ねぎま/自家製つくね/生皮/ぼんじり/セセリ/手羽先/ハツ/肝/ちょうちん × 4本)
⚫︎鶏たたき
⚫︎とりわさ
⚫︎鶏の白子ポン酢
⚫︎鶏ユッケ
⚫︎ささみの風干し
⚫︎だし巻き玉子
美味しかったですよー。焼鳥屋さんとしては一つの完成型ですな。
お通し: 微塵切り以上賽の目未満、粗めにおろした大根の上に鰹節。余計なものは他になし。焼鳥の力強さを引き立たせるシンプルなお通し。
鶏たたき: 肉厚のもも肉スライス、たっぷりの薬味生姜とネギを載せてポン酢でさっぱりと頂く。
鶏の白子ポン酢: タラの白子とは違ってプリプリとした食感。同じポン酢ベースでもアチラは生姜、コチラは少しピリッと紅葉おろし。どちらもイイね。
とりわさ: お醤油少し加えてと言われたけれど、そのまま頂く。鶏ささみに旨みがあって、きざみ海苔と三つ葉で十分美味しい。ささみの風干し: 七分位にドライのささみが、サッと軽く炙られてる。エイヒレや鮭とばに近いかな、天日に 干されて旨みが凝縮されてる。
オイシーを連発する娘の嬌声、ワイワイと余りに美味しそうに食べる我が食いしん坊家族。お隣の奥様も興味津々で「それなんですか?」と質問される。「鮭とばでして…」酔っ払って来た私、全然違うこと言い出して、娘に違うでしょ、とツッコミ嗜められる。そうでした。「お天道様の恵みを受けて旨みをまして美味しいですよ」とちゃんとご説明。
そして、だし巻き玉子: ふんわり柔らか。娘絶賛、お代わりと叫ぶも無視。君ねぇ絶対食べられないでしょ、美味しいものには目のない食いしん坊の血筋だけど、すぐお腹いっぱいになる娘。これから焼鳥来るんだから無理無理。(後で正解とわかる)
ここら辺から焼鳥登場。かしわ: 弾力あって大ぶり。噛み締めるとジュワーと旨みが広がる。ハツ: プリプリ柔らかですなぁ。生皮: これは特に美味しい。パリッとした皮にプルンとしたお肉付き。ここで鶏ユッケ: 少し炙り強めだけど普通に美味しい。再び焼鳥セセリ: キュッと締まった肉質。自家製つくね: 秋田のきりたんぽみたい。肝: タレが濃厚でコレも美味しい。ぼんじり: 脂が落ちてカリカリっとしてる。カリカリと言えば、次の焼きおにぎり。注文してから30分はかかったかな。じっくりと炙られて香ばしい。コクのあるアッチッチの鶏スープととても合う。ドボンしてミニ鶏雑炊にしても良かったな。そして、ここラスト近くでネギマ。最初のかしわで食べたもも肉の噛み締めた時の満足感よ再びという感じ。ちょうちんは息子くん希望の一本。見た目のインパクトから食べたかったそうな。あむっと一口で。濃厚なタレに漬いた玉紐と黄身がピッタリ。手羽先も大ぶりかぶりつく。
料理全体に言えることだけどボリュームある。焼鳥もひとつひとつが大ぶり。鶏の旨みが感じられる大きさ。鶏たたき等おすすめの一品も皆同じ。4人でちょうど良いサイズ。気前がイイね。お酒も呑みましたよ。ビールやらハイボールやら。そして日本酒、雁木と出雲富士。チョイスがまたいい。米の旨みたっぷりのお酒のラインナップ。コレだけ食べて呑んで9,000円/人を切ると言うのだからこれも凄い。
兎に角、食べに食べました。娘は手羽先手前あたりからヘルプミーと言うので、ちょっと手伝ったけど、ほぼ完食。私でさえ腹パンなのだから、よく頑張った。それだけ美味しかったと言う事。家族みんな大満足でした。この後は地元に戻って、夏休み恒例の家族カラオケ。やたら娘が楽しみにしてるので、何を歌うのかで盛り上がる。そう言えば今日は藤井風の日産スタジアム公演よね、とかなんとか奥さん娘に話していると、お隣の奥様もお好きなようで、ひとしきり風くん話で奥さん同士盛り上がる。にこやか和やか素敵なご夫婦がお隣だった事も、オイシイを2倍3倍にしてくれたかな。ワイワイ煩くてごめんなさいでした。
と言う事で、見たか、お父さんの食べログリサーチ力!と言いながら、これもいつもオイシイ発信して頂いている皆様レビュワーの方々のお陰でございます。美味しいお店をご紹介頂き有難うございました。以上、ご馳走様でした。
お通し 大根と鰹節
鶏たたき
鶏の白子ポン酢
鶏の風干し
とりわさ
かしわ
だし巻きたまご
はつ
生皮
鶏ユッケ
せせり
自家製つくね
肝(レバー)
ぼんじり
焼きおにぎり
鶏スープ
ねぎま
ちょうちん
手羽
雁木(山口) 出雲富士(島根) どちらも山田錦
無花果人参山椒に椎茸牛蒡 みんな天の恵み その通り!
2024/08/31 更新
久々の訪問。電話で予約しようとすると口開けはいっぱいとの事。19時半に「お客様丁度お帰りになり、お二人空きました」と電話を貰ってお店に。
今日はお初のカウンター。いつもは2階の畳席がお気に入りだけど、カウンターもイイね。キッチンの手仕事が見える特等席。寅壱の半纏着た親方が焼き場を担当。パラパラと塩を振る姿は絵になるねー。もう1人の半纏お兄さんは手付きがイイ。長い指で支えた肉やら野菜やら、柳刃包丁でスッスッと切る様がイイ。パラパラ、スッスッと、キッチンにリズムがあってイイねー。次々に美味しそうな料理が出来上がっていくのを見ると、何だかコチラもウキウキしますな。キッチン劇場!
さてさて、そうこうしてるうちに1本目来ましたよー。最初に出てきたのは「かしわ」。なんだろう、この弾力性。ムチムチしてる。グッと噛み締めて頂きます。「つくね」はお月見ではなかったけれど、これまた、たこ焼き大のまん丸つくね。コリコリした歯応えもイイ。「せせり」は相変わらず締まってる。生前キョロキョロしてたんだろうねー。「肝」は最後の2本、人気もわかるね、この照りが物語る蕩ける肉質。好物の「ぼんじり」も大きめ。脂の落ち具合がまたイイ。カリッとしながら、これも弾力ある噛み応え、たまらんですなぁー。なんて言ってると「生皮」きましたよ。香ばしさもありながら、ムチムチとしたしなやかさもある、と言うのかな、纜来たら頼むべし逸品。最近、焼鳥屋で好んで皮を頼むようになったけれど、でもやっぱりダントツ1番はコチラですな。ぼんじりの次に好きな「手羽先」来た頃には、もうお腹はパンコパンコで腹一杯。焼きおにぎりも頼んじゃったからね…。そうは言ってもむしゃむしゃと齧り付く、旨い!
さて、今日はまだまだ美味しいものに出会えましたよ。先ずは枝豆。採りたて茹でたてが美味しいことは、夏野菜育ててるからよく分かるのだけれど、それにしても美味かった。注文してから茹でますとの口上に嘘はない。味が濃い、枝豆の硬さも申し分なし。イイねー。そしてなんと言っても、念願の鳥刺し!今日も肝は売り切れ、ささみ中心の盛り付けだけれど、それでも感動的な美味しさ。プリリンと新鮮、艶やかな鳥の刺身、これは見事。一切れも丁度イイ大きさ。すぐ売り切れるのも分かりますわ。
日本酒は、無濾過生原酒と純米。妙の花、王碌、鯉川と頼みました。吟醸もイイけれど、これだけ旨みたっぷりの焼鳥には、これまた米の旨みが詰まったお酒がベストマッチングでしょう、と自分の勝手な感想。ひとくち食べると、盃グイッと干したくなるね。
あぁ今日も酒が旨い。ホントに満足。奥さんと幸せいっぱいで家路に着きました。ご馳走様でした!