地獄の使者hさんが投稿した前田(京都/祇園四条)の口コミ詳細

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地獄の使者hによる俺シュラン

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前田祇園四条、京都河原町、清水五条/日本料理

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2017/06 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

夫婦善哉の旅その8 祇園南側の名店‼ミシュラン★★の前田

結婚生活16年目にして初めての夫婦旅行
2泊3日の大阪・京都への旅は、交通費をLCCで浮かせて食事をランクアップ⏫

今回最大の目玉は、
ミシュラン2つ星の和食の名店「前田」!!
ミシュランガイドブックの中にあって時折紹介写真の無いお店がありますが、こちらもその中の一つ。
建仁寺の北側、花見小路から西側に一本入ったところにあります。

たまにしか来れないだけに色々なお店を調べた結果、1ヶ月前に思い切って予約の電話をしました。
なかなか予約困難とのことで繋がらないものと思いきや、
速攻で繋がりました( ̄□ ̄;)!!
電話越しの応対はとても柔らかな物腰で快く受け付けてくれました。

祇園のホテルから歩いて訪れてみると、すぐにそれと判る店の構え。
存在感が半端ない( ゚ロ゚)!!

中に入ると更に内玄関。
場違いな我々夫婦は少し緊張(@_@;)
店内のフロアに入る前に撮らせて貰いました。
ここからは撮影禁止なのであります(^-^;

立派な一枚板のカウンターをはじめ店内は高級感が漂います。
ご主人の前田さんと3人のお弟子さんが連携して調理と応対をしていました。
前田さんを筆頭に全員思った以上に若く、しかし皆さん自然な愛くるしい笑顔で迎えてくれました。

先客は二組。
入り口側のご夫婦はいかにも正統派セレブな様相で、素敵な着物を着られた初老のご婦人が印象的。
隣の組は反対に派手なお金持ちな装い(^-^;

さて、食事です。

メニューは一生懸命メモしたのですが、後日にこれだけのラインナップを写真無しで改めて記憶を手繰りながらレビューするのは大変ですね(´д`|||)

最初はビールで乾杯。

①湯葉のうらごしに万願寺唐辛子、うににポン酢のジュレとトマトのジュレ
味は勿論のこと洒落たガラスの器に盛られた見た目も素晴らしく、一品目から唸らせます。

②加茂茄子と鮎の揚げ出し
茄子が大好物の我々二人。
ご当地食材の代表格ともいうべき組み合わせは期待に違わぬ抜群の美味しさ‼

③トリガイの炙り

④鱧の焼き霜作り
トマト、オクラ、アスパラは結んでいました。
とうもろこしの根、キャビア添え
ここで鱧が出てきましたよ。
これも食材さながら手の込んだ一品。

私の2杯目は日本酒。
亀齢(辛口純米酒)広島県西条のお酒

⑤蓮根饅頭とのどくろのお椀
これはもう感嘆の一言。
二人して抜群の美味しさに唸ってしまいました。

⑥お造り
あまがれいの昆布締めにきもポン酢は唐辛子微量添え。

⑦とうもろこしのあげたもの
ポタージュがとろみ増した感じで外は薄皮がカラッとしていました。

⑧海で捕れた鰻の蒲焼きに白ネギ、干椎茸と生姜の醤油合え

3杯目は福島県の宮泉銘醸、大吟醸冩楽(しゃらく)

⑨毛ガニとずいき、みどり酢添え

4杯目はウイスキー「知多」のハイボール。
グレーンウイスキーでありモルトと比べて没個性的とは言われるが、言い換えれば「料理の邪魔にならない」ウイスキーです。
控えめな中にもなめらかな甘さがありソフトな感じで悪くない。

⑩ニシンとトウガン、茄子の炊き合わせ、針しょうがとさやえんどうを添えて
それぞれが静かに口のなかでほどけていく感覚。
素晴らしい( ´∀` )b

⑪鱧とみょうがのおこわ
土鍋で炊いたおこわはとても美味しく、卵とウドの赤だしに箸が進んで二人でしっかり完食‼

⑫デザートはチャイのアイスクリームに叩いたマンゴーを掛けたもの。
さっぱりしててとても美味しかった~♪

⑬オーラスにわらび餅。


いやはやこれだけの品数で妥協無くどれも美味。
船越英一郎のように刹那的間合いを持って感嘆するばかりでした。

因みに食事をしながら色々話していると、お酒は辛うじて撮影オッケーとのことでした\(^o^)/ 

前田さんによると、
過去に三脚まで持ち込んで食事をしに来たのか撮影取材に来たのか分からないような客がいたため、それから純粋に食事を楽しんで貰いたいと撮影を禁止にされたのだそうです。
理由を聞いてとても納得。
料理が素晴らしかった、その感動を記憶に焼き付けて帰る。
それこそが食を楽しむに当たっての本質ですね。

私達の次に来られた4組目のご夫婦はお医者さんのようで、常連客のようでした。
若いのに(といってもアラフォーですが…)こちらのようなお店に来るなんて良く分かってるじゃないですかと誉めて戴きました。
また、よく一見で予約が取れましたね、とも驚かれていました。平日とは言え、やはりラッキーだったんですね。
因みに愛媛にも来られたことがあるらしく、宿泊された旅館は流石ご当地最上級(^-^;

改めてメモを読み返しながら書き記して来たわけですが、
20,000円を超える食事と聞くと何も知らなければ
えっ((( ;゚Д゚)))
と思う人が大半だと思います。
しかし、
落ち着いた客層と
落ち着いた空間を共有し、
ホスピタリティ溢れる接客、
味は勿論技術を凝らした料理、
豊富な品数、
これだけの要素を揃えていてこの価格帯は高くないと実感しました。

前田さんは愛媛県にちょっとしたご縁があるらしく、色々愛媛のことをご存知でした。
いつか引退されたら居を移して瀬戸内海の豊かな海の幸を存分に使い後続を育てていただきたい、なんて勝手な想像をしてしまいましたww

帰る際にも店主自ら見送りして下さりました。
余韻に浸った我々が振り返るとずっと見送りされているのには更に感動です( ´∀`)
私達が角を曲がり、我々が見えなくなるまでそのままおられる気配を感じました。

京都における師匠として敬愛している食べログの某レビュワーにこのことを報告すると、そこまでされるお店、特にご主人や花板は少ないとのこと。
料理だけではない、心から感動させる、そんなお店がここ祇園にありました。

帰りは小雨。
花見小路には舞妓さんがあちこち行き交っていました。

また行きたい。
いや、
また戻って来たい。
そう思わずにはいられない、そんなお店がまた一つ出来ました。


前田
075-525-5577
京都府京都市東山区祇園町南側570-118 1F

2017/08/07 更新

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