五月山公園さんが投稿した鮨　Shizuku（大阪/長堀橋）の口コミ詳細

なんでもない日のお昼にLINE。
荒野行動な(・∀・)ｼﾗﾝｹﾄﾞさんより｢Shizukuさん、予約を取れたんですけど、ご一緒いかがですか？」とお誘い。
え？心斎橋のShizukuさん？
めっちゃ行きたかったお店やん！
返事はもちろん「絶対いく。」
ということで、Shizukuさんにおじゃましました。

予約時間の21時に間に合わず、21時5分に入店。
すいませーん！遅れました！

お店はカウンター6席　4名掛けのテーブル席が1つ
メニューはアラカルト無しのおまかせコースのみ。
今日は18,000円の雫コース。
席は19時スタートと21時スタートの2部制。
にこやかな水○昭善似の大将のご挨拶から始まり、Shizuku劇場の開幕。

料理の内容は以下。

前菜
・滋賀県琵琶湖産氷魚 桜の葉蒸し
煮物
・兵庫県明石産蛸の桜煮
造り
・千葉県勝浦産一本釣りの初鰹藁焼きタタキ
・兵庫県明石産マゴチ
・北海道襟裳産つぶ貝
・千葉県銚子産一本釣りの金目鯛
・高知県土佐清水のれそれ醤油漬けと北海道知床産塩水うにの和え物
寿司
・兵庫県淡路島産スミイカ
・山口県萩産アコウ
椀物
・鹿児島県坊ノ岬産ハマダイの潮汁
寿司
・千葉県勝浦産延縄マグロ赤身(ヅケ)
・千葉県勝浦産延縄中トロ(ヅケ)
・千葉県勝浦産延縄大トロ
蒸物
・赤玉ホタテの蟹あんかけ茶碗蒸し
寿司
・熊本県天草産小肌
・大分県豊後産根付きの鯖
焼物
・北海道日高産ときしらず西京焼き
寿司
・宮城県閖上産赤貝
・熊本県天草産天然車海老
・北海道オホーツク産流氷毛蟹
・北海道羅臼産エゾバフンウニと北海道根室産イクラの痛風丼
・兵庫県淡路島産穴子
・干瓢巻
・兵庫県淡路島産穴子(おかわり)
椀物
・兵庫県明石産天然鯛の三平汁
甘味
・高知県産プリンセスニーナメロン

飲んだお酒
・白州 ハイボール
・出雲富士 純米吟醸
・W 純米 吟風 無濾過生原酒
・ブルゴーニュ ピノノワール 2013 / オドゥール コカール
・出品純米大吟醸瓶取り 平成二十九酒造年度 仕込四十二号 / 大信州酒造
・麦焼酎 おこげ ソーダ割り


前菜
・滋賀県琵琶湖産氷魚 桜の葉蒸し
先ずは前菜。
氷魚は鮎の稚魚。
ちっちゃいのにちゃんと鮎の香りがします。
桜の葉の爽やかな香りと相まって、春と初夏を感じるなんとも季節感がある1品。
添えられている梅干しは完熟の南高梅。
モーツアルトを聞かせて、熟成させているそうで、そのせいかどうかはわかりませんが、なんとも優しい味わい。
白州の爽やかな味わいのハイボールとよく合い、食欲がかきたてられます。

煮物
・兵庫県明石産蛸の桜煮
桜煮は鮮やかな桜色に仕上げるのでそう呼ばれているそうです。
4時間かけて煮ているとのこと。
お口にいれると、なんともびっくりな食感！
めっちゃやわらかいけど、しっかりと蛸の筋肉感を感じる！
噛む度に溢れでて来る蛸のうまみ。
味付けにはヒマラヤのクリスタル岩塩とのこと。
うまみがある塩。
目の前にクリスタル岩塩を出してくれはるのも粋な演出や。
すでにShizukuワールドに引き込まれてるなぁ。

ハイボールを飲み終えて、次のお酒をと思いメニューを見ていると、
おぎやは○のおぎ似の店員さんより、メニュー以外の日本酒もあるとのことで、次の料理の鰹にあうお酒をチョイスしてもらいます。
出て来たお酒は出雲富士 純米吟醸。
すっきりした辛口ながらもほのかに吟醸香。
穏やかながらもほどよいうまみ。
いいお酒。

ここからはお造り。
・千葉県勝浦産一本釣りの初鰹藁焼きタタキ
食べる直前jに藁焼きにしてくれはります。
サクパリな皮の食感と藁焼きでの香ばしい香り。
初鰹ならではの軽めのアブラと豊かなうまみ。
能登半島球洲の竹炭塩で頂くとより味が際立ちます。
出雲富士との相性もめっちゃいい感じ。

・兵庫県明石産マゴチ
大将がマゴチのアラを見せてくれはります。
80cmはあろうかという巨大なマゴチ。
でっかー！
この演出、めっちゃ楽しい！
身は軽く昆布でしめてあるとのこと。
食べ方は塩。
今度は新潟県笹川流れ 塩の花と沖縄黒潮源流塩 小花。
アブラののった強烈なうまみをもった白身に昆布で程よくしまったかたさとうまみがプラス。
コチの刺身がこんなにうまいとは！
笹川流れの塩はやや粒が大きめ。
まろやかな優しい塩で、コチのうまみをぐっと引き出してくる。
沖縄黒潮源流塩はかなり粒が大きめ。
こちらはサクっとした食感のあるうまみのある塩。
塩だけでも十分呑めるで。
コチにちょっとつけて食べると、これもうますぎる。
これも出雲富士とええ相性。
やるなぁ、出雲富士。

出雲富士がなくなったので、次のおすすめの日本酒を...
W 純米 吟風 無濾過生原酒
お！吟風！
北海道の酒造好適米やね！
精米歩合50％で純米大吟醸表記出来るのにあえての純米表記やね。
程よい青リンゴのような香り。
無濾過生原酒ならでのは口当たりはやわらかいがぐっと力強い味わい。
これもかなりのええお酒。

・北海道襟裳産つぶ貝
大将がつぶ貝を取り出して、見せてくれはります。
殻つきのつぶ貝、初めて見た。
全然「つぶ」じゃないやん。
30cmくらいあるやん。
大将ははつぶ貝を捌きながら「つぶ貝のここの部分は毒ですよー」と教えてくれたりしはります。
ゴリっとした食感と強烈な貝のうまみ。
あかん。他でつぶ貝食えんようになる。
こちらもマゴチと同じ塩で。
塩で食べたら、うまさが3倍くらいになりよる。

・千葉県銚子産一本釣りの金目鯛
こりらも金目鯛のアラを見せてくれはります。
60cmはあろうかという巨大金目鯛。
2日間熟成させているとのこと。
こちらもマゴチと同じ2種類の塩...
むっちりした食感と白身の上品なうまさ。
アブラのりもかなりあって、うまみ量がハンパない。
皮と身の間のとこのうまいとこも一緒やから、なおさらやな。
うますぎ金目。
びっくりした。

・高知県土佐清水のれそれ醤油漬けと北海道知床産塩水うにの和え物
なにやら、めっちゃかっこええ器に入っております。
ファイナルファンタジーとかに出てきそうなアイテムぽいぞ。
のれそれは穴子の稚魚。
うには板うにではなく、塩水うに。
自分は生うにが苦手食材なのですが、塩水うには好きです。
のれそれのぬるりと食感に程よい醤油感。
そこにフレッシュかつ濃厚なうまみと穂紫蘇の爽やかさ。
いやでも日本酒がすすむけど、あえての赤ワインをグラスで。
出してくれはったのは、
ブルゴーニュ ピノノワール 2013 / オドゥール コカール
軽く熟成したブルゴーニュの赤。
さくらんぼや椎茸のような香りに穏やかな渋み。
軽やかやけど、昆布系の出汁が染みたライトな梅干しのような味わい。
魚介には白もいいですが、ダシ感のあるピノノワールであれば最高に合います。

続いてお寿司
・兵庫県淡路島産スミイカ
イカはこちらのお店のスペシャリテ。
寿司歴20年の大将が極限まで包丁を入れたイカ。
そのイカの表面は、「切れ目」というより「紙ヤスリの目」。
細かすぎて、線に見えないです。
イカの上にはキャビアと金粉。
そして、イカとシャリの間にはイカとウニをたたいたものが挟まれています。
自分は生のイカが苦手なので、大将にアレルギーや苦手ものを聞かれた時に生イカが苦手とお伝えしたら
うちの看板なのでということなので頂きましたが、これはほんとにすごかった。
イカのぬちっとした食感が特に苦手なにですが、イカがイカでない何か別のやわらかくほわっとしたものになっております。
こんなうますぎるイカの寿司食べたことない。

・山口県萩産アコウ
キジハタです。関西ではアコウって呼ばれてる高級魚です。
こちらも2日間熟成。
昆布〆にしてさっと湯引きしてあるとのこと。
アコウの身の上にはアコウの皮が乗っています。
アブラがのりながらも適度な食感。
そして、強烈なうまさ。
ええんやろか。こんなうまいもん食べて。

椀物
・鹿児島県坊ノ岬産ハマダイの潮汁
こちらもハマダオのアラを見せてくれはります。
60cmはあろうかという大きさ。
尾っぽが大きな赤いふたまたになってます。
沖縄ではアカマチって呼ばれるお魚だそうです。
アオサの入った潮汁で。
ぽっくりした白身とええ塩梅のうまい出汁でほっこり。


つづいて、お寿司。
マグロです。
本日は千葉県勝浦産延縄マグロとのこと。
握る前に大将がマグロを見せてくれまります。
美しいサシの入った大トロ。
ブラウンピンクのヅケの中トロ。
濃いガーネットのヅケの赤身。
めっちゃ、テンションあがる！

・千葉県勝浦産延縄マグロ赤身(ヅケ)
ネタが2枚重ねになってる。
下が醤油のヅケで上が昆布〆のヅケ。
ヅケ赤身ミルフィーユ。
めっちゃ、独創的。
お口に入れると、ヅケのねっとりした濃厚なうまみが広がってから、昆布のうまみが追いかけてくる！
グルタミン酸とイノシン酸の協奏曲。
芸術的で科学的な赤身のヅケ。
感動した！
赤ワインとも秀逸なマリアージュ。

そして、ここで気付いたシャリのうまさ。
かなり優しい酢の加減やけど、米がくっきりしてる。
でも、ぱっとほどける。
侮れないぞ。


・千葉県勝浦産延縄中トロ(ヅケ)
程よいアブラの中トロがねっとり。
あまりのうまさで笑けてくるな。

・千葉県勝浦産延縄大トロ
土佐備長炭で軽く炙ってあるとのこと。
北海道産の山葵がちょんと乗っております。
お口に入れると、一瞬でとけました！
そこから、アブラのうまさがじゅわーっときはります。
うますぎて、笑ってもた。

ワインがなくなったので、日本酒を...
大将よりお○似の男子店員さんに
「あれ出してあげてー。」
なんやなんや。めっちゃ気になるやん。
出て来た日本酒は
出品純米大吟醸瓶取り 平成二十九酒造年度 仕込四十二号
しかも瓶取り番号1番
これ、すごすぎるやん！
やや強めの吟醸香に爽やかやけど、ぐっと来るうまさ。
昆布のようなミネラル感。
すごい酒や。

蒸物
・北海道赤玉ホタテの蟹あんかけ茶碗蒸し
赤玉ホタテというちょっと聞きなれないホタテ。
赤玉ホタテの実物を見せてくれはります。
燻製したみたいなオレンジ色をしたホタテ。
大将の説明によると1000個に1個位であるそうです。
ホタテが餌のカニとかエビを食べた時に餌の色素が身に移ることがあるそうです。
色が移る位、ようさん餌食うたやつやから、うまいよね！

ふたたび、お寿司へ...

・熊本県天草産小肌
美しく丁寧に仕事をされた小肌です。
酢の加減が弱め。生臭さ無し。
青魚のうまみが堪能出来る素晴らしい小肌です。

・大分県豊後産根付きのさば
この鯖、びっくりしたなぁ。
ほんまに鯖なん？って思う美しい身の色。
血合いの部分もめっちゃキレイ。
大将曰く、
鯖は通常、回遊魚ですが、この豊後鯖は回遊せずに豊後沖で根付きなった鯖。
栄養豊富な豊後の海で育ったその鯖はこの豊後鯖を食べたら、他の鯖は食べられへんとのこと。
また、魚の鮮度を表すK値というものがあるそうですが、この豊後鯖はその値がほぼ0とのこと。
だから、生の状態で食べれるとのこと。
めっちゃ、楽しみにやん！
美しく包丁を入れられて鯖を...
がはぁ！うまい！うますぎる！
他に言葉が見当たらん！
超絶やな豊後のさば！

焼物
・北海道日高産ときしらず西京焼き
ここで焼物。
出たな！アブラノリノリの鮭 ときしらず！
大将が北海道出身ならではのコネクションを駆使されて入手されたとのことです。
程よい西京味噌とあわさって、なんとも豊かな味わい。
これも酒がすすむなぁ。

もう一度、お寿司へ...
・宮城県閖上産赤貝
赤貝といえば閖上。
この赤貝、サイズもでかくてめっちゃ分厚いなぁ。
よくお寿司屋さんで、赤貝をペチっとまな板に投げてるのを見るけど、ここでは大将がぐいっと押さえてはる。
おっきくて分厚いから、ペチっやったら、足らんのかなぁ。
ぐにコリな食感でうまみもハンパない。

・熊本県天草産天然車海老
養殖じゃない車海老は初めてかも。
サイズもかなりでかい。
茹でてあるそうですが、頭から尻尾にかけて茹で加減を変えてるとのこと。
尻尾の方に向かって生になっていってる。
頭の方から3口で食べると、茹で・半茹で・生の3つの食感。
1匹の海老で3種類の寿司を食べた感じ。
もちろん、うまさはいわずもがな。

・北海道オホーツク産流氷毛蟹
北海道に流れ着いた流氷が溶けるこの季節だけに獲れる毛蟹だそうです。
栄養分を十分に蓄えた流氷が海にとけだして、海全体が栄養のかたまりみたいになるとのこと。
その海で育った毛蟹。
カニの身とミソをあえためっちゃうまそうなやつ。
大将から手渡しスタイルの握りで。
食べたら、アフォになった。

・北海道羅臼産エゾバフンウニと北海道根室産イクラの痛風丼
ここで来たぞ！痛風丼！
ここは北海道の朝市かと思うような素材。
いや、北海道の朝市を超えたか。

・兵庫県淡路島産穴子
お次は自分の大好きな穴子。
仕上げは周防町一の柚子師、松村雄○似の柚子る君がシャンと柚子ります。
ほわっとした穴子が多いなか、ぎゅっとした感じの穴子。
なんともいえない食感。
そして、広がるうまとツメの甘辛。柚子。
すごい穴子。
これもびっくりした。

・干瓢巻
最後は干瓢巻。
干瓢には先程の穴子の煮汁を使って、炊き上げてるとのこと。
油断出来ひん干瓢巻やで。

・兵庫県淡路島産穴子(おかわり)
大将より良ければお好きなものを1つおかわりいかがですか？とのご提案。
まじっすかー！めっちゃ、迷う！
ほんまに迷う。
鯖・小肌・穴子・ヅケ・イカ
今日の料理が再生される。
すばらしいシステム。
そんな中、選んだのは穴子。
めっちゃ美味しかったし、柚子るとこ、もっかい見たいし。
今回は大将自ら、シャシャっと柚子ってくれはりました！
お口に入れると、む！さっきと違う！
なんやろ、分厚くてめっちゃふっくらでとろけた。
大将に聞くと、「温度」を変えましたとのこと。
実はどのお寿司も「温度」を考えながら出してるとのこと。
冷蔵庫から取り出したサクを切り出したら、まな板の上にしばらく置いて、頃合いになったら握るとのこと。
マジすごいっす！

・兵庫県明石産天然鯛の三平汁
先程の真鯛のお寿司のアラで出汁を取った三平汁。
味付けは塩と昆布のみ。
〆にふさわしい優しくあったかい味わい。

甘味
・高知県産プリンセスニーナメロン
果物はあんまり好きじゃないすが、食べちゃいました！

食べ終わってお店を出ると24時を過ぎておりましたので
時間に余裕がないようであれば、21時からの部で始める際には予約の段階で電車で帰る旨を伝えた方が良さそうです。

大将の確かな知識と技術と素材へのこだわり、そして、気さくやけど真面目な接客、20時間お店にいることもある仕込みへの熱意、店員さんとのチームプレイ。
そして、子供の頃してたドラクエⅡの自分が育てた最強状態の復活の呪文を言える記憶力。
ステキで素晴らしすぎるお寿司屋さん。

きっと、また来たい！
ごちそうさまでしたー！